著者
岩田 明久 田 祥麟 水野 信彦 崔 基哲
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.373-388, 1985-02-20 (Released:2011-02-23)
参考文献数
36

ドンコ属魚類について再検討を行なった.ドンコ属は, 1) 平坦な骨質隆起が眼の背方上部にある事, 2) 前鯉蓋骨に棘がない事, 3) 鋤骨に歯がない事, 4) 鯉孔は目の下方まで達する事, 5) 両眼間隔は眼径より大きい事, 6) 背鰭前部鱗は鼻孔後方に達する事などで定義される.該当種はドンコOdontobutis obscuraobscura, カラドンコO.o.potamophila, セマダラドンコ (〓〓〓〓〓) O.o.interruta, コウライドンコ (〓〓〓) O.platycephalaで, 後2者は新亜種および新種である.コウライドンコO.platycephalaは頭部側線感覚系において孔器列の前鯉蓋下顎列上にふたつの感覚管を有する事で他のドンコ類と明瞭に区別される.カラドンコO.o.potamophilaとセマダラドンコO.o.interruptaは眼上列眼後部にひとつの感覚管を有する事でドンコO.o.obscuraと区別される.カラドンコO .o.potamophilaとセマダラドンコO.o.interruptaの差異は前者が眼下列と眼前頬縦列が分離しているのに対し後者はそれらが連続している事である.また後者の体側背方には明色帯が縦走するため暗色鞍状斑は中断される.ドンコO.o.obscuraは西日本, カラドンコO.o.potamophilaは中国に分布する.セマダラドンコO.o.interruptaは韓国の錦江以北の西韓亜地域に, コウライドンコO.platycephalaは東韓亜地域北部を除く韓国全土にそれぞれ分布している.
著者
岩田 健太郎
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.74, no.8, pp.652-657, 2010-08-15

2009年からのパンデミックインフルエンザ(H1N1)対策について,他国との関連性,という観点から検証することを編集部から求められたので,そうしてみる.と言っても世界中で流行したインフルエンザのすべての国の対策を網羅し,これを日本のそれと比較するのは筆者の力量では到底不可能だし,またその意義も小さい. そこで,本稿の目的は日本を外からのまなざしで見つめ直すこと,としたい.日本における新型インフルエンザ対策はどこまで妥当だったのか,検証する.その目的に照らし合わせる.内部から内部を検証するのは容易ではない.検証には通常「他者の目」を必要とする.他者の眼差しが,我のあり方に有用な,参考になる見解を与えてくれるのである.透徹した厳しい眼差しを与えてくれる.自己が自己を見る目は「甘ったれた目」なのである.
著者
岩田 健太郎
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.538-541, 2003-07
著者
岩田 健太郎
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.867-870, 2003-11
著者
岩田 京子
出版者
日本産業教育学会
雑誌
産業教育学研究 (ISSN:13405926)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.16-23, 2011-07-31 (Released:2017-07-18)

日本企業は国際競争力を高めるために、終戦直後から英語教育を実施し、勤労者の英語学習に一定の成果を上げてきた。今日、企業活動はグローバル化し、勤労者にとって英語はますます必須となっている。本論文では、企業内英語教育が実施されてきた時代的背景、発展経緯と現状を検討する。さらに、企業内英語教育を勤労者の自発的なキャリア形成や日本社会における職業能力開発システムの確立の視点から解釈し、企業英語教育を「勤労者の英語教育制度」として展望できることを提起する。
著者
岩田 千亜紀
出版者
東洋大学社会学部
雑誌
東洋大学社会学部紀要 = The Bulletin of Faculty of Sociology,Toyo University (ISSN:04959892)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.43-55, 2018-01

This study examines current issues related to violence against people with disabilities. We searched for relevant studies published through July 2017, using the electronic database PubMed and Google Scholar with the keywords “disabilities,” “intimate partner violence,” and “domestic violence.” We ultimately reviewed nineteen studies. Our results showed that people with disabilities were significantly more likely to experience violence. Women with disabilities were more likely to experience sexual and intimate partner violence and men were more likely to experience physical violence.Violence was associated with poorer health status regardless of participant gender. These findings confirm that violence is an important issue for both men and women with disabilities. There are very few studies on violence against people with disabilities in Japan.Researchers need to address violence against people with disabilities as a larger social issue that exists in Japan.
著者
岩田 巌
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.3, no.14, pp.240-248, 1923-03-26 (Released:2010-03-01)
著者
森脇 広 岩田 修二
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.229-241, 1992-10-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
48

最終氷期のアイスランドは, その主要部を一続きの氷床に覆われていたが, 周辺部の山岳地帯は周辺部が薄いアイスドームからなっていた. 晩氷期末の最高位旧汀線の高度分布はこの氷河分布に対応し, 島の主要部は一続きの広い曲隆域となり, 北西地域に小曲隆部がある. 晩氷期以後, 古ドリアス期と新ドリアス期の再拡大期 (ほぼ同規模) があった. その後氷河は大きく縮小したが, ネオグレシエーション以後拡大し, 現在のようになった. 氷河融解にともなう隆起は完新世初期には終了した. 後期更新世末から完新世初期にかけての隆起量は最大150mに及ぶ. 現在の海岸地域は完新世中期以降は全体としては沈降している.

1 0 0 0 仮面症候群

著者
岩田 大樹 北市 伸義 石田 晋 大野 重昭
出版者
医学書院
雑誌
臨床眼科 (ISSN:03705579)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.1650-1655, 2010-10-15

はじめに 仮面症候群(masquerade syndrome)とは,原疾患の症状・所見が他の疾患に類似している場合に用いられる一般的な名称で,原疾患が仮面の下に隠されているという意味である。非炎症性疾患が続発性に炎症症状を引き起こし,あたかも原発性眼炎症性疾患であるかのような所見を示す場合や,非炎症性疾患の臨床像が炎症性疾患に類似している場合に用いられる。本稿では外眼部の仮面症候群には触れず,眼内の仮面症候群について記載する。 ぶどう膜炎様症状は軽度の虹彩毛様体炎から汎ぶどう膜炎までさまざまである。原疾患の頻度としては悪性腫瘍が多い。悪性腫瘍(癌)は死亡原因として最も多く,診断の遅れは重篤な結果となることがある。 今日,癌研究は大きな進歩を遂げているが,その最大の契機となったのはわが国の山際勝三郎・東京帝国大学教授と当時研究生であった市川厚一(のち北海道帝国大学教授)による人工タール癌の作製である。両氏は1914(大正3)年にウサギ(家兎)の耳にコールタールを塗布して皮膚癌を発生させることに成功した(図1)。これは世界初の人工癌であり(「山際・市川のタール癌モデル」),煙突の石炭灰掃除夫に皮膚癌や陰囊癌が多発する臨床的事実を裏付けるものでもあった。発癌契機として化学物質説を主張する両氏と,寄生虫説を主張するデンマークのFibiger教授との間の論争は,Fibigerが1926年にノーベル賞を受賞するという決着になった。しかし,現在ではFibigerのモデルは癌ではなかったことが明らかになっており,山際・市川のタール癌モデルが初の人工癌として世界中の教科書に必ず記載されている。 仮面症候群の原因疾患の頻度は成人では悪性リンパ腫と転移性腫瘍が多く,小児では網膜芽細胞腫と白血病が多い。眼症状が初発症状となることも多いが,悪性腫瘍は診断が遅れることで生命予後に重大な影響を及ぼす。鑑別診断は非常に重要である。
著者
甲良 里織 岡田 ゆかり 阪梨 真理子 新村 美沙 柳 茂香 中島 輝美 岩田 ちづる 松岡 知子 手良向 聡 山田 歩 橋本 眞理子
出版者
京都府立医科大学附属病院看護部
雑誌
京都府立医科大学附属病院看護部看護研究論文集 = Research papers collection, Department of Nursing, University Hospital, Kyoto Prefectural University of Medicine (ISSN:24325120)
巻号頁・発行日
no.2016, pp.17-21, 2018-03-30

京都府立医科大学附属病院NICU病舎京都府立医科大学附属病院D5号病舎京都府立医科大学医学部看護学科京都府立医科大学大学院医学研究科生物統計学京都府立医科大学研究開発・質管理向上統合センター生物統計・データマネージメント部門