著者
松尾 知之 平野 裕一 川村 卓
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.343-362, 2010 (Released:2010-12-28)
参考文献数
43
被引用文献数
4 2

The purposes of this study were to elicit experiential knowledge from expert baseball pitchers and baseball coaches, to elucidate key coaching points related to movement in baseball pitching, to classify them into categories, and to investigate any commonality among them. Semi-structured interviews were conducted with four former Japanese professional baseball pitchers and seven expert high-performance (national level) Japanese baseball coaches. Each interviewee was requested to comment on the pitching of 25 amateur baseball pitchers (11 junior high school, 8 high school, and 6 collegiate baseball pitchers), which had been videotaped beforehand. The comments were recorded, dictated literally, and divided into segments on the basis of meaning unit. Based on the properties of the various meaning units, some were gathered and classified into categories. For this process, we conducted a member check and triangulation to improve reliability and validity. We extracted 3283 units and classified them into 14 general categories and 71 specific categories. The most frequent category was “trunk open and quick turn during the stride and arm cocking phases”. However, this accounted for only 5.5% of the total meaning units. The next most frequent categories were “weighting on the pivot foot in the balanced position and during the stride phase” (4.7%) and “the throwing arm movement during the stride phase” (4.6%). The contents of all categories covered various aspects of movement. Among the relatively frequent categories, a few elicited the same opinion among the interviewees, but some had different opinions even about the same pitcher. These results suggest that there is a diversity of coaching points among coaches, and that it is important to know the categories that are determinative and those that should be chosen selectively.
著者
平野 裕二郎 浦出 俊和 上甫木 昭春
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.609-614, 2012 (Released:2013-08-09)
参考文献数
9
被引用文献数
1

In this study, we grasped the status changes of the rural stage of shrines in Kobe by literature survey and on-site survey, and investigated hearing survey about transition and usage to the five shrines where restoration of the rural stage usage was checked. As a result, five shrines can be divided into three groups; "Shimotanigami shrine, Kamitanigami shrine" which receives the designation of cultural properties and the preservation society exists; nevertheless they are managed by governing body, "Aina shrine, Ougo shrine" which council and rural council operates with the support of external organizations and government, and "Kizu shrine" which council and rural council mainly operates with their own. It is considered that good operation and maintenance of rural stage, relation of an external organization with an acceptance of local organization, and government support are important factors for restoration of the rural stage usage.
著者
野田 耕作 庵原 知子 平野 裕子 早渕 仁美
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.691-695, 1991-08-15

L-アスパラチル-L-フェニルアラニンメチルェステル(アスパルテーム, APM)の各種果汁中における安定性について,果汁溶液に溶かしたAPMをアミノ酸分析計を用いたイオン交換タロマトグラフィーで分析することにより調べた.その結果,APMはキウイフルーツ,パインアップル,パパイアおよびメロンの各果汁溶液中で加水分解されることがわかった. とくに,メロン果汁溶液中では, APM 0.1%,果汁25%の条件下で約15時間でAPMは完全に分解した.パパイア果汁も高いAPM分解活性を示した.それに対して,オレンジ,温州みかん,グレープフルーツ, レモろ りんご,ぶどバいちごおよびマンゴの各果汁溶液中ではAPMは安定であった.キウイフルーツおよびパインアップル果汁溶液中でのAPMの分解産物は,レアスパラチ'トレフェニルアラニンであった.一方, パパイアおよびメロン果汁溶液中では,APMはその構成アミノ酸であるレアスパラギン酸とL-フェニルアラニンにまで分解された.
著者
長野 真弓 白山 正人 平野 裕一 宮下 充正
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.436-446, 1992-08-01
被引用文献数
3

トレーニングを行っていない健康な成人男性9名を被検者として, 運動処方の有効な指標となっている換気性閾値(ventilatory threshold : VT)強度の運動がその後の過剰酸素消費量(excess postexercise O_2 consumption : EPOC)に及ぼす影響を調べた. 被検者は, 早朝空腹時に快適なソファーで30分間座位安静を保った後, VT強度で自転車エルゴメーター駆動を1時間行った. 運動終了後はソファーで12時間座位安静を保ち続けた. また, 運動終了後24時間目にも前日と同じ要領で座位安静をとった. その間, 採気・心拍数の測定を行い、運動が終了して2, 7, 12時間後には高糖食を摂取させた. この測定の他に, コントロールとして, 運動を行う代わりにソファーで1時間座位安静を保ち, その後も12時間にわたって座位安静を保つ非運動実験を行った. 運動(座位安静)前の安静値と運動(座位安静)後の値を比較したところ, EPOCは食事あるいは運動の影響を受けて, 有意に変動することがわかった. また, VT強度の運動を1時間行うと, EPOCは少なくとも12時間にわたって運動を行わない場合より増加し, 脂質代謝も少なくとも24時間にわたって高まることが示唆された. さらに, 運動後12時間で, 運動中の消費エネルギー(約550kcal)の22%(約120kcal)のエネルギーが過剰に消費されることがわかった. 以上のことから, この結果は運動に対する動機づけやウエイトコントロールなど, 運動処方の場で有効に活用できると考えられた.
著者
竹之下 康治 堀之内 康文 山本 昌家 平野 裕士 岡 増一郎 岡本 学
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.187-191, 1989-01-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
19
被引用文献数
3 3

Fracture of the mental spine (genial tubercles, spina mandibularis) is comparatively rare entity of mandibular fracture. It can be assertained only by occlusal radiogram. This type of fracture is considered that normal occlusal stress is a main role, in the severely atrophied edentulous mandible and hypertrophied spines in the denture bearing elders.The pathogenesis of this fracture is proposed as one of the stress or spontaneous fractures, like a so-called pathologic fracture. In this sequence, the dental practitioners should keep in mind the possibility of this fracture, especially in denture construction.The authors reported three further cases treated conservatively and discussed the mechanism and treatment of this injury.
著者
平野 裕真 河野 健一 山内 克哉 安田 日出夫
出版者
The University of Occupational and Environmental Health, Japan
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.257-262, 2022-09-01 (Released:2022-09-09)
参考文献数
18
被引用文献数
1

Patients with minimal change nephrotic syndrome (MCNS) are prone to loss of motor skills due to urinary protein leakage, steroid myopathy, and other factors. Acute kidney injury (AKI) is a common complication that contributes to the loss of physical function. Rehabilitation is crucial, but its efficacy and safety are unknown. Here we present a case of a patient with MCNS complicated by AKI, who commenced rehabilitation after dialysis was discontinued and experienced improved mobility. The patient, a woman in her 70s, was admitted to our hospital with bilateral lower limb edema and decreased urine output for approximately 5 days. Treatment with prednisolone and furosemide was initiated, but then dialysis was initiated due to AKI. Rehabilitation was started after dialysis was discontinued. The patient’s muscle strength and physical activity improved, and her exercise capacity and exercise tolerance improved without adverse effects. Rehabilitation may contribute to the improvement of exercise capacity without worsening renal function and urinary protein in patients with MCNS complicated by AKI.
著者
村口 孝子 平野 裕美 木村 由里 前田 陽子
出版者
鳥取看護大学・鳥取短期大学
雑誌
鳥取看護大学・鳥取短期大学研究紀要 = MEMOIRS OF TOTTORI COLLEGE OF NURSING AND TOTTORI COLLEGE (ISSN:21898335)
巻号頁・発行日
no.85, pp.61-72, 2022-07-01

本研究では,3 年間の成人看護学実習の前後,実習指導者の実習指導行動がどのように変化したのか,また,実際指導を受けている学生が実習指導をどのように評価しているのか調査した.分析した結果から,指導者は学生の理解に努め指導に当たっていたが,学生は指導者が思っている以上に緊張が強く,指導者の指導を十分に受け入れていなかった.指導者は指導が十分にできていないと感じていたが,学生は実践家としての役割モデルとして指導を受け止めていたことが考えられた.
著者
原 樹子 立 正伸 横澤 俊治 平野 裕一
出版者
独立行政法人 日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター
雑誌
JAPANESE JOURNAL of ELITE SPORTS SUPPORT (ISSN:21888183)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.21-31, 2008 (Released:2019-09-04)
参考文献数
19

本研究では,スクワットジャンプの動作初期の股関節角度の違いが跳躍高に与える影響について検討し,体力測定や競技の現場に役立つ知見を提示することを目的とした.被験者にマットスイッチ上で,3種の股関節初期角度(個人が至適と考える任意の角度:SJV,最大伸展角度:SJL,最小伸展角度:SJS)からジャンプを行わせ,同時に矢状面より画像を撮影し,跳躍高と動作初期の下肢関節角度を求めた.股関節の初期角度はSJL,SJV,SJSそれぞれ91.6±13.3 ,70.0±19.5,49.7±11.0°であり,有意差が見られたのはSJL>SJS,SJV>SJS,SJL>SJVであった.跳躍高はSJL,SJV,SJSそれぞれ0.34±0.05 m,0.37±0.04 m,0.40±0.06 mであり,有意差が見られたのはSJL<SJS(17.6%増加),SJV<SJS(8.1%増加),SJL<SJV(8.8%増加)であった.被験者の任意の股関節初期角度(SJV;70.0±19.5°)はSJSとSJLのほぼ中間であった.以上の結果,股関節の初期角度を個人が至適と考える任意の角度ではなく,可能な限り小さくするほうが,跳躍高が増加することがわかった.
著者
長野 真弓 白山 正人 平野 裕一 宮下 充正
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.436-446, 1992-08-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
20
被引用文献数
1

トレーニングを行っていない健康な成人男性9名を被検者として, 運動処方の有効な指標となっている換気性閾値 (ventilatory threshold: VT) 強度の運動がその後の過剰酸素消費量 (excess postexercise O2 consumption: EPOC) に及ぼす影響を調べた.被検者は, 早朝空腹時に快適なソファーで30分間座位安静を保った後, VT強度で自転車エルゴメーター駆動を1時間行った.運動終了後はソファーで12時間座位安静を保ち続けた.また, 運動終了後24時間目にも前日と同じ要領で座位安静をとった.その間, 採気・心拍数の測定を行い, 運動が終了して2, 7, 12時間後には高糖食を摂取させた.この測定の他に, コントロールとして, 運動を行う代わりにソファーで1時間座位安静を保ち, その後も12時間にわたって座位安静を保つ非運動実験を行った.運動 (座位安静) 前の安静値と運動 (座位安静) 後の値を比較したところ, EPOCは食事あるいは運動の影響を受けて, 有意に変動することがわかった.また, VT強度の運動を1時間行うと, EPOCは少なくとも12時間にわたって運動を行わない場合より増加し, 脂質代謝も少なくとも24時間にわたって高まることが示唆された.さらに, 運動後12時間で, 運動中の消費エネルギー (約550kcal) の22% (約120kcal) のエネルギーが過剰に消費されることがわかった.以上のことから, この結果は運動に対する動機づけやウエイトコントロールなど, 運動処方の場で有効に活用できると考えられた.
著者
高橋 洋祐 平野 裕司 左合 澄人
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.5, 2007

固体高分子形に代表される燃料電池は、クリーンエネルギーとして、次世代自動車用電源として注目されている。燃料電池は、普及段階に向けて、高耐久性化、高寿命化が求められている。燃料電池の高寿命化には、水素を主体とする燃料ガスに微量含有するCOの除去が必要となる。従来、CO除去方法として、貴金属触媒により選択酸化除去・水素化除去する方法が提案されている。我々は、新たなCO除去法として、セラミックス触媒膜の適用を検討してきた。高CO除去性能、低コスト化、コンパクト化の可能性を見出したので報告する。
著者
小黒 友美 平野 裕子
出版者
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻
雑誌
保健学研究 = Health Science Research (ISSN:18814441)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.15-21, 2014-02

本研究の目的は,月経の状況や症状,女性性受容度,自己効力感,ストレス対処能力などの要因が,女子大学生の精神的健康にどのような影響を与えているのかを明らかにすることである.九州地方の大学に通う女子学生397名を対象とし,属性,月経に関する項目,月経随伴症状,女性性受容度,ソーシャルサポートの有無,自己効力感,ストレス対処能力SOC,精神的健康等の項目を含む配票調査を行った.重回帰分析の結果,精神的健康は,SOC,月経随伴症状,自己効力感,女性性受容度,月経期間の異常の有無の順で強く規定されていた.この結果から,女子学生の精神的健康度は,月経に伴う精神的身体的現象よりも,月経のとらえ方によって左右されるところが大きいことが考えられた.
著者
三田 誠一 平野 裕弘 泉田 守司 長原 脩策
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.163-169, 1985

ディジタルVTRの小型化を図るため, 以下の基本技術を検討した. (1) 画像の相関の活用とDSVの制御によりNRZ符号のDC成分を抑圧した8-9変換変調方式, (2) 誤り検出符号をデータ中に分散配置し, ランダム誤り訂正能力を2桁向上した符号構成, (3) 面積記録密度10μm<SUP>2</SUP>/ビット前後のメタルテープの記録再生特性, などである.さらに, 家庭用VTRをべースにして8-6Mb/sのデータを1/2インチカセットに30分録画できるディジタルVTRを試作し, 上記技術の基本性能および小型化の可能性を明確にした.
著者
平野 裕之
出版者
慶應義塾大学大学院法務研究科
雑誌
慶應法学 (ISSN:18800750)
巻号頁・発行日
no.1, pp.325-376, 2004-12

1 はじめに2 在学契約の法的性質など3 在学契約の成立時期及びそのメカニズム4 入学金の法的位置づけ5 学生からの入学辞退以外の契約の終了と入学金6 おわりに民事実務フォーラム