著者
市村 哲 梶並 知記 平野 洋行
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.2518-2527, 2013-12-15

プログラミング授業は大学や専門学校等の情報系学科では必須科目となっているが,大学で初めて習う学生の多くはプログラミングに対する苦手意識が強い.そこで本研究では,プログラミング初学者がかかえる問題を早期に発見できるプログラミング学習支援システムを構築し,実際の演習授業で運用を試みた.つまずいている学生の早期発見と,多くの学生が共通にかかえる問題の発見を可能にすることが本研究の目的である.本研究の目的を達成するために,Webブラウザ上で動作するプログラミング演習支援システムを構築し,学生の操作ログ・エラーログを収集して解析できるようにした.評価実験と改良を繰り返し行い,結果として,学生の学習状況を把握しやすくなったことが分かった.The programming exercise is a required subject in the department of information systems in colleges and universities. Most of the students are programming beginners right after they entered university. Our goals are to enable to detect the students who have stumbled, and know problems that many students are facing in common. For this purpose, we built programming exercise support system that runs on a Web browser. The system is able to collect and analyze students' error logs. As a result of the repeated experiments and improvements, the system enabled lecturers to easily grasp the situation of the programming class.
著者
千々和 秀記 平野 実 森 一功 萩尾 良文
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.886-889, 1997-11-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
10

喉頭横隔膜症 (web) の治療として, webが薄く小さい場合には喉頭微細手術を, webが厚く大きい場合には喉頭截開下による方法を用いるのがよい (平野; 1979). 術後性の広汎なwebに対し, 喉頭直達鏡下にwebを中央でメスで切離したが, webが厚かつたため, 甲状軟骨截開下に切離した声帯縁を手術用顕微鏡下に縫合した. 術後音声機能は改善し, 自覚的にも嗄声は著明に改善し良い結果を得ることができた.
著者
平野 大輔 史 又華 戸川 望 柳澤 政生
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. SLDM, [システムLSI設計技術] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.10, pp.1-5, 2015-05-07

近年,暗号回路への攻撃手法として,故障解析が脅威となっている.回路への故障の発生方法には,レーザー照射や電圧変動,クロックグリッチなどの方法があるが,実装や制御の容易性からクロックグリッチが注目されている.対策手法として,回路を三重化して比較する空間冗長化手法や,同じ処理を 2 回行って比較する時間冗長化手法が存在する.しかし,これらの手法は面積オーバーヘッド或いは時間オーバーヘッドが大きいという問題点がある.本稿では,故障解析の誘因となるクロックグリッチを高速に検出可能で,面積オーバーヘッドを 4.9% に抑えた AES 暗号回路を提案する.

1 0 0 0 OA 唐詩選全釈

著者
平野秀吉 著
出版者
東洋図書刊行会
巻号頁・発行日
1929
著者
平野 孝治
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌 (ISSN:13406531)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.65-73, 2008-11-30

日本で発表された中国メディア研究について,政治コミュニケーションの視座から分析を行い,その傾向と問題点を明らかにした。マスメディアと政治制度,イデオロギー,中央と地方の関係,情報発信の過程をテーマに周囲から内部へと段階を追って考察を試みた。また近年注目されるインターネット研究にも考察を試みた。その結果思想改革を目的とした報道機関の発する情報は,教育的なものであることが明らかになった。しかし,これは政権側の情報統制によって思想改革が成功するであろうという希望であって,実際に成功したかどうかは明らかになっていない。また,中央と地方の枠組みでメディア研究を行なう際には,地政学的,政治経済学的な視座で考察を行わなければならない点を明らかにした。そして,マスメディアと政府の関係が,今まで既存メディアが経済や政治的な要因によって変化が生じていたのとは異なり,インターネットの出現によって,政治エリートとマスメディアの関係が根本的に覆され,お互いの利益のために利用しあう関係へと変化したこと,インターネットの内容に左右される政府という新たな状況が形成されている点を明らかにした。
著者
青井 透 森 邦広 平野 太郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境工学研究論文集 (ISSN:13415115)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.97-104, 2004-11-25 (Released:2011-06-27)
参考文献数
19
被引用文献数
1

Dissolved nitrogen concentration of bulk precipitation and stream water were investigated on the Kabura river watershed (Western part of Gunma Pref.) and the Oze-numa lake. Also dissolved nitrogen concentration of stream (upper end of each river) around the Echigo Mountains including Fukushima, Niigata and Gunma Pref. were analyzed. NOx-N concentration showed most high value on the Kabura river watershed, and rather high value on the Tone river. In Niigata Prefectural side of Echigo Mountains, nitrogen concentration of the stream water lowered in 1/2 and in Fukushima side of that nitrogen concentration decreased to 1/5 level.Rather high concentration of inorganic nitrogen on the upper stream of Tone River is thought to be derived from the air contaminants which comes flying from the metropolitan area with the sea wind in summer.
著者
後藤 隆志 武藤 康平 平野 智大 見神 広紀 高橋 宇一郎 井上 栄 木村 啓二 笠原 博徳
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2015-EMB-36, no.34, pp.1-6, 2015-02-27

本稿では,マルチコアを搭載したスマートフォン端末において,コンパイラにより自動並列化及び低消費電力化された複数のアプリケーションを実行する際に,全体の実行時間の短縮あるいは各アプリケーション毎に設定されたデッドラインを守りつつ電力削減を達成するダイナミックスケジューリング方式について提案する.本スケジューリング手法では,コンパイル時に指定した各アプリケーションの並列実行時の利用コア数に応じた実行時間や消費電力,及びデッドラインを用いて,3種類の方式に基づくスケジューリングを行う.ARM 4 コアの端末上で動画コーデックアプリケーションを対象に評価を行い,FIFO 方式と比べ速度向上率で 18.5%,電力削減率で -28.8%の結果が得られた.
著者
早雲 孝信 東 健 中島 正継 安田 健治朗 趙 栄済 向井 秀一 水間 美宏 芦原 亨 水野 成人 平野 誠一 池田 悦子 加藤 元一 徳田 一 竹中 温 泉 浩 井川 理 青池 晟 川井 啓市
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.88, no.8, pp.1539-1544, 1991 (Released:2007-12-26)
参考文献数
19
被引用文献数
2

ras遺伝子は, そのpoint mutation により活性化される癌遺伝子として知られている. 今回, われわれは oligonucleotide hybridization assay を用いて,大腸癌86例における K-ras codon 12, 13のpoint mutation の有無について検索した. その結果, codon 12に32例, codon 13に1例の33例 (38%) に point mutation を認めた. 変異の比率を腫瘍の存在部位, 組織型, 深達度, リンパ節転移, ステージ分類別に検討したが, 有意な関係は認められなかつた. しかし, 深達度mやsmといつた早期の癌においても高頻度に変異が検出され, ras遺伝子の point mutation が癌の進行過程というよりも発癌の過程に関係していることが推察された.
著者
三浦 苑子 内田 雅也 平野 将司 山内 良子 吉津 伶美 草野 輝彦 古賀 実 有薗 幸司
出版者
大学等環境安全協議会
雑誌
環境と安全 (ISSN:18844375)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.195-201, 2013-09-30 (Released:2013-10-25)
参考文献数
26

トリクロサン(TCS)およびトリクロカルバン(TCC)は、薬用石鹸やシャンプー等様々な製品に幅広く使用され、産業廃水や生活排水を通じて環境中に広がり、水圏の野生生物に影響をおよぼすことが示唆されている。これらの研究は、水域生態系の生物を対象としたものが多く、化学物質の最終到達地点と考えられる海域に棲息する生物を対象とした研究は少ない。そこで本研究では、海産甲殻類アミを用いたTCSおよびTCCの生態影響評価を目的とした。急性毒性試験は、USEPAの試験法(EPA/600/4-90/027F)に準拠し、96時間曝露の半数致死濃度を算出した。成長・成熟試験は、USEPAの試験法(EPA method 1007)に準拠し、14日間半止水式曝露を行った。曝露期間中、生死と脱皮数の観察を行い、曝露終了後、体長、体重及び頭胸甲長を測定し、二次性徴の形態観察から雌雄比を算出した。それぞれの半数致死濃度はTCSで70 µg/L、TCCで12 µg/Lであり、現在報告されているTCSとTCCの水環境中濃度よりも高かった。成長・成熟試験の結果、TCSは0.5 µg/L、TCCが0.05 µg/Lで、各測定項目に有意な減少が認められ、半数致死濃度よりも極めて低濃度であった。本研究の結果、環境中濃度が低濃度であっても、長期的な曝露でアミに対する成長・成熟への影響をおぼすことが示唆され、水域環境への影響が懸念された。
著者
寺西 正充 森山 史就 原 直之 安食 健一 園山 智宏 横手 克樹 平野 榮作 後藤 澄子 岩成 治
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.670-674, 2014-10-31 (Released:2015-01-24)
参考文献数
6

常用薬の服用に関連する緊急入院症例に対する薬剤管理指導業務の内容を検討し,今後の業務改善に役立てることを目的として,2010年1月から2012年12月までの3年間に入院した患者について発現症状と原因薬剤,薬剤師の介入などを後方視的に調査した。入院症例数は10,152例,常用薬の服用を確認できた症例は4,095例,常用薬による症状・徴候が原因で入院したと思われる症例は142例,薬剤師が積極的に原因究明に介入した症例は31例であった。主な原因の多くは副作用(疑い)で,発現症状は電解質異常,循環器障害,出血徴候などが多かった。その原因薬剤として,血圧降下薬(利尿薬を含む),漢方薬,血液凝固阻止薬,抗血小板薬,糖尿病用薬などがあった。薬剤師が介入して常用薬や服薬状況などの情報を収集・評価して医師へ情報提供することで,より的確な診断と治療を行うために有用であるとともに医師の業務負担の軽減につながると推察された。
著者
平野 恵
出版者
明治大学大学院
雑誌
明治大学大学院紀要 文学篇 (ISSN:03896072)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.377-395, 1992-02-15
著者
平野 貢 山崎 和也 TRUONG Tac Hop 黒田 栄喜 村田 孝雄
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.551-558, 1997-12-05
参考文献数
16
被引用文献数
12

水稲品種あきたこまちとひとめぼれを供試して, 基肥窒素無施用一8葉期以降追肥の施肥体系と疎植の組合わせ栽培が慣行栽培に比べて低収である原因と改善の可能性について検討した. 基肥窒素無施用-疎植栽培区では葉面積や分げつなどの栄養生長が緩慢で最大葉面積指数も4程度と小さかった. また有効茎歩合が慣行区に比べてやや大きかったにもかかわらず, 登熟期におけるm^2当たり穂数はかなり小さく, m^2当たり籾数は3万粒を下回った. 登熟歩合は慣行区よりも明らかに大きかったが, 収量は慣行区より5-10%低かった. 穂揃期の有効茎数を株あたりで見ると, 1次分げつは慣行区と基肥窒素無施用-疎植栽培区で大差がなかったが, 2次分げつでは後者で多く, 全有効茎数も多くなった. 有効茎となった1次分げつおよび2次分げつの発生部位は慣行区では下位節に, 基肥窒素無施用-疎植栽培区では上位節に偏る傾向があった. しかし, 基肥窒素無施用-疎植栽培区の2次分げつ穂は1穂重, 穂長および1穂当たり生葉重が大きかった. 穂ばらみ期および登熟期の個体群内部の相対光強度は基肥窒素無施用-疎植栽培区で明らかに大きかった.