著者
松井 健太郎 平野 一視 田中 敏光 大西 昇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.97, no.595, pp.15-22, 1998-03-12
被引用文献数
10 4

サッカー中継の状況理解の支援と臨場感向上を目的として, プレイ中の選手, 及び任意の視点から見たシーンを動画像で生成するシステムを開発した.まず, カメラキャリブレーションの理論に基づき, 位置, 姿勢が未知のカメラで撮影された画像の座標系からワールド座標系への変換式を求める.そのために, グラウンド上のライン, ゴールバー, ポストを抽出し, 直線近似されたラインの交点を参照点として変換パラメータを計算する.次に, テンプレートマッチングにより選手, ボールを追跡し, 変換式を用いてグラウンド上, 即ちワールド座標系での位置を計算する.最後に, 選手座標系列を曲線運動に近似し適当な運動動作を当てはめ, オペレータが指定した選手, 及び任意視点から見た適当な方向のシーンの動画像を生成する.本システムは, TV放送画像を入力とし, カメラの内部・外部パラメータの計測, 設定を必要としないことを特徴としている.本システムにより, 実際のカメラは配置できないようなアングルや, プレイ中の選手の目からのシーンを再現することが可能であり, 試合の解析や解説等に有効であると考える.
著者
Hirano Hideaki 平野 秀秋
出版者
法政大学社会学部学会
雑誌
社会労働研究 (ISSN:02874210)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-63, 1997-09

4)This article was published at the same time on my website,its URL beeing(http://prof.mt.tama.hosei.ac.jp/~hhirano/).So, I write this abstruct in Japanese mostly. My articles preceeding and related this are article 1) and article 3). If interested, please read these Japanese articles, too.この論文は1)にはじまり3)に至った筆者の論旨を拡充し断定的に述べた英文論文である。西欧文化圏における「理性的文化一元論」に決して含まれなかった論客は、G.W. ライプニッツその人であった。この事実に注目しえていたのは20世紀ドイツの倫理学者アルベルト・ハイネカンプ等を除くとほとんど居ない。しかしライプニッツ思想が晩年に到達したこの側面はもっと注目されてよい。かえって『自然のフラクタル幾何学」で有名な数学者であるブノア・マンデルブロートのような論者の方が、かえってライプニッツの断片の中に散見される彼のこの「多元主義・相対主義」の思考様式に深い興味と関心を告白している。彼は単にニュートンと微分法の発見を争うだけの思想家ではないのである。
著者
平野 誠一郎 伊藤 均 望月 俊直 林 荘太郎 清水 完悦 野呂 忠慈 木川田 隆一
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.318-324, 1985-10-31

激しい運動直後に血圧が下降し,低血圧性失神すら起こるスポーツマンの1例について,その発生機転を追求した。血圧が正常のさいの臥位の循環動態は高分時心拍出量(CO)型を示し,末梢流血抵抗(TPR)の減りを伴った。treadmillによる運動負荷によって運動後低血圧症を誘発したさいの循環動態では,COの著しい減少をみ,そのさいに生じたTPRの増加は不充分で降圧を阻止しえなかった。この運動後低血圧症は静脈緊張を高めるdihydroergotamine服用により改善された。体位変換時や運動時の血漿catecholamineの増しは正常範囲で,降圧機転に交感神経緊張低下が重大に関与するとは思えなかった。運動後低血圧症の発生機転は今なお不明であるが,まず運動後に静脈側に大量の血液がとり込まれてCOを下げること,さらに交感神経β刺激に対する細動脈のhyperreflexia,あるいは運動時に生じたHessのNutritions reflexが運動後に存続したり,運動後の灌流圧減少に対して異常に強いBayliss効果が出現したりするような細動脈のautoregulationの異常がTPRの増加を不充分にすることなどが主な機転と考えられた。
著者
平野 勝巳
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.188-191, 2004-04

それは、企業の場合には「創業精神」ということになろうが、もっと広く、深い視点で遡さかのぼっていけば、原点とは結局、今の企業社会を支えている精神、つまりは「資本主義の精神」ということになる。 それでは「資本主義の精神」とはどのような精神か。
著者
平井 源一 稲村 達也 奥村 俊勝 芦田 馨 田中 修 中條 博良 平野 高司
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.196-202, 2003-06-05
被引用文献数
1 1

本研究は水稲と陸稲の栄養生長期の生育に及ぼす大気湿度の影響を相対湿度60%と90%で比較したものである.その結果,低湿度条件は高湿度条件に比較して,水稲の乾物生産を有意に減少させたが,陸稲では乾物生産の減少は認められなかった.低湿度下の水稲では,単位葉面積当たり気孔密度が増大し,気孔装置面積も大となり葉面積に占める気孔装置面積の割合が高湿度に比較して有意に大きかった.また,水稲は低湿度で,気乱闘度の低下が少なく,単位葉面積当たり蒸散量が顕著に大きくなり,葉身の本部水ポテンシャルが大きく低下することが認められた.一方,陸稲では水稲に比し低湿度によって,気孔密度,気孔装置面積が変化せず,葉面積の中で気孔装置面積の占める割合に湿度間で有意差がなかった.また,陸稲では,低湿度によって気乱闘度が低下し,蒸散量を抑制するため,葉身の本部水ポテンシャルが低下しなかった.さらに,低湿度による葉身の本部水ポテンシャルの低下した水稲では,葉面積の相対生長率(LA-RGR)が,高湿度に比して有意に低下した.なお,純同化率(NAR)は低湿度によって低下したが,高湿度との間に有意差は認められなかった.したがって,水稲では低湿度で有意なNARの低下をまねく以前に葉面積の低下を引きおこし,乾物生産は抑制されたが,陸稲では湿度間で葉面積の生長速度に差を生じなかった.この点が水稲と,陸稲の生育,乾物生産において湿度間に差を生じさせたものと考える.要するに,水稲と陸稲との間には大気湿度,特に低湿度に対する形態的生理的反応のことなることが,湿度間で認められた乾物生産の水稲,陸稲間差異を生じた要因と考えられる.
著者
小泉 仰 坂井 達朗 小室 正紀 米山 光儀 岩谷 十郎 平野 隆
出版者
慶應義塾福沢研究センター
雑誌
近代日本研究 (ISSN:09114181)
巻号頁・発行日
no.30, pp.1-34, 2013

特集 : 慶應義塾福沢研究センター開設三十年#座談会センター草創期の頃没後百年事業とセンター創設二〇年を迎えたセンター : 専任教員体制の確立義塾一五〇年・生誕一七五年記念事業センターの「カルチャー」 : その総合性と自立性センターの果たす役割について : その"ウチ"と"ソト"ユニバーシティ・ミュージアムについてセンターの"これから"
著者
平野 久 川崎 博史
出版者
横浜市立大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本研究は、遺伝子組換え食品の安全性を評価するため、遺伝子組換え生物におけるタンパク質の変動を漏れなく解析することができるプロテオーム解析技術を確立することを目的とする。本年度は、質量分析装置によって定量的にディファレンシャルディスプレイ分析ができるiTRAQ法を用いて形質転換体で特異的に発現するタンパク質を効率的に検出できるかどうかを調べた。まず、ベニザケのI型成長ホルモン(GH)遺伝子をマイクロインジェクション法によってアマゴに導入し、体長が非形質転換体の約10倍になった形質転換体を得た。このGH遺伝子組換えアマゴのF1及びF2個体を作出し、外来GH遺伝子が生殖細胞に取り込まれた個体を育成した。このGH遺伝子組換えアマゴとその兄弟にあたる非組換え体のタンパク質組成の違いをiTRAQ法で調べた。iTRAQ法は、質量の異なるタグを含む試薬を異なる個体から抽出したタンパク質のプロテアーゼ消化物に別々に標識した後、各個体からの標識ペプチドを混合し、MS/MSモードの質量分析装置で分析する方法である。タグの質量スペクトルから異なる個体の特定のタンパク質の量比を、また、ペプチド部分のMS/MS解析によってアミノ酸配列を明らかにすることができる。そして、アミノ酸配列からデータベース検索によってタンパク質を同定することができる。iTRAQ法による分析の結果、形質転換体において転写・翻訳などのタンパク質合成に関わるタンパク質複合体やペントースリン酸経路の酵素群の発現が上昇していること、また、解糖系酵素群の発現が低下していることを確認することができた。iTRAQ法は、形質転換体におけるタンパク質発現の質的及び量的変動を容易に捉えることができる優れた方法であると考えられた。
著者
平野 伸夫
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

温暖化対策の一つとして考えられているCO_2の地中貯留に関連して,秋田県奥奥八九郎温泉を対象に,現在でも活発に生じている炭酸カルシウム堆積物の 1)微生物代謝による生成2)溶液化学反応による生成 について検討した.その結果,1)に関しては微生物の存在は認められたものの,それが炭酸カルシウムの生成に結びついている確証は得られなかったが,2)に関しては温泉水中のFeイオンが炭酸カルシウムの生成に影響をおよぼしている可能性を見いだした.このFeおよび炭酸カルシウムに必要なCaはと地下の安山岩-玄武岩から供給されていると考えられ,このような岩質の場にCO_2貯留をおこなえば岩石化が促進される可能性がある.
著者
寺脇 充 曽 智 平野 旭 辻 敏夫
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.119-125, 2011 (Released:2011-12-19)
参考文献数
18
被引用文献数
2 2

Although the quality of tap water is generally examined using chemical assay, this method cannot be used for examination in real time. Against such a background, the technique of fish bioassay has attracted attention as an approach that enables constant monitoring of aquatic contamination. The respiratory rhythms of fish are considered an efficient indicator for the ongoing assessment of water quality, since they are sensitive to chemicals and can be indirectly measured from bioelectric signals generated by breathing. In order to judge aquatic contamination accurately, it is necessary to measure bioelectric signals from fish swimming freely as well as to stably discriminate measured signals, which vary between individuals. However, no bioassay system meeting the above requirements has yet been established. This paper proposes a bioassay system using bioelectric signals generated from small fish in free-swimming conditions. The system records signals using multiple electrodes to cover the extensive measurement range required in a free-swimming environment, and automatically discriminates changes in water quality from signal frequency components. This discrimination is achieved through an ensemble classification method using probability neural networks to solve the problem of differences between individual fish. The paper also reports on the results of related validation experiments, which showed that the proposed system was able to stably discriminate between water conditions before and after bleach exposure.
著者
伊藤 京子 平野 剛 能任 一文 西田 正吾 大築 立志
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. C, 電子・情報・システム部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. C, A publication of Electronics, Information and Systems Society (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.131, no.10, pp.1775-1785, 2011-10-01
被引用文献数
1

Two experimental studies have been conducted in order to propose practice indexes for the improvement of the embouchure of French horn players, two experimental studies have been conducted. In both studies, the same task was performed by advanced and amateur French horn players. The first study investigated the activity, while performing the above-mentioned task, of the 5 facial muscles (levator labii superioris, zygomaticus major, depressor anguli oris, depressor labii inferioris, and risorius muscles) on the right side of the face by surface electromyography, and the facial movement on the left side of the face by attaching two markers above each muscle and using two high-speed cameras simultaneously. The results of the study showed that it is possible for the four markers around the lower lip to practice indexes. The second study evaluated whether the above-mentioned markers are appropriate as practice indexes using a 3-D tracking system and questionnaires. The results showed that both the advanced and the amateur players assessed that the markers were suitable as practice indexes for improving the embouchure. This set of approaches could be useful for selecting practice indexes and developing scientific practice methods not only for the French horn but also for other instruments and other fields.
著者
伊藤 京子 平野 剛 能任 一文 西田 正吾 大築 立志
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.131, no.10, pp.1775-1785, 2011-10-01 (Released:2011-10-01)
参考文献数
38

Two experimental studies have been conducted in order to propose practice indexes for the improvement of the embouchure of French horn players, two experimental studies have been conducted. In both studies, the same task was performed by advanced and amateur French horn players. The first study investigated the activity, while performing the above-mentioned task, of the 5 facial muscles (levator labii superioris, zygomaticus major, depressor anguli oris, depressor labii inferioris, and risorius muscles) on the right side of the face by surface electromyography, and the facial movement on the left side of the face by attaching two markers above each muscle and using two high-speed cameras simultaneously. The results of the study showed that it is possible for the four markers around the lower lip to practice indexes. The second study evaluated whether the above-mentioned markers are appropriate as practice indexes using a 3-D tracking system and questionnaires. The results showed that both the advanced and the amateur players assessed that the markers were suitable as practice indexes for improving the embouchure. This set of approaches could be useful for selecting practice indexes and developing scientific practice methods not only for the French horn but also for other instruments and other fields.