著者
平野 浩 小林 良彰 池田 謙一 山田 真裕
出版者
学習院大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2007

本研究プロジェクト(JES4)では、2007年参院選後から2011年末までの期間に、全国の20歳以上の男女から無作為抽出したサンプルを対象として、前後7回にわたるパネル調査(面接調査5回、郵送調査2回)を実施した。得られたデータの分析を通じて、(1)選挙制度や政党システムの変化、(2)社会経済的な構造の変化、(3)情報環境の変化、などが投票行動に及ぼす影響が明らかにされつつある。
著者
平野 真理
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.411-417, 2013-03-10

In psychology, the term “resilience” refers to an individual's ability to recover from or adapt to adverse experiences or events. This paper reviews studies on resilience from the viewpoints of its innate and acquired aspects. The innateness of resilience has received less attention than the innateness of psychological risk factors has, and resilience is considered a universal haracteristic. However, recent research on personality suggests that certain biological and genetic factors influence resilience. Therefore, to enhance an individual's resilience in a clinical setting, it is necessary to clarify which factors of resilience are “ innate” (i.e., not easy to instill) and “acquired” (i.e., easy to instill).
著者
安梅 勅江 田中 裕 酒井 初恵 宮崎 勝宣 小林 昭雄 天久 薫 枝本 信一郎 伊藤 澄雄 篠原 亮次 杉澤 悠圭 澤田 優子 童 連 田中 笑子 冨崎 悦子 望月 由妃子 渡辺 多恵子 恩田 陽子 徳竹 健太郎 平野 真紀 森田 健太郎 AMARSANAA Gan-Yadam 川島 悠里 難波 麻由美 呉 柏良 丸山 昭子
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

経年的な子どもの発達、社会適応、健康状態、問題行動の発現への影響を踏まえ、科学的な根拠に基づく「気になる子ども支援プログラム」の開発を目的とした。全国の0~6歳児と保護者約36,000組の12年間パネルコホート調査を用い、子どもの特性別に発達の軌跡と関連要因について分析した。その結果、家庭環境要因、子ども特性要因、家族特性要因、地域サポート要因の子どもの発達への影響の大きさと軌跡を明らかにした。
著者
平野 信行
出版者
日本評論社
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.471-486, 1976-11-01

論文タイプ||論説
著者
平野 徹 牧野 俊朗 松尾 義博
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

CGM上のクチコミを用いて自社製品等のマーケティング分析を行うことで、タイムリーにユーザの反響を知ることができる。しかし クチコミを抽出するだけでは、クチコミを投稿した人がどんな人かわからないため、自社製品に対してクチコミしたユーザ層の分析等はできなかった。 本研究では、クチコミ投稿者の日々のつぶやきの内容から、そのユーザの性別・年齢等の属性を推定する手法を提案する。
著者
幸崎 弥之助 稲富 雄一郎 米原 敏郎 橋本 洋一郎 平野 照之 内野 誠
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.79-85, 2009 (Released:2009-04-20)
参考文献数
16

目的:発作性心房細動に対する電気的除細動直後の脳梗塞発症について,その背景因子と臨床像を検討した. 対象と方法:1995年4月から2003年11月の期間に,当院で発作性心房細動に対し電気的除細動を実施した連続768例.除細動後の脳梗塞発症群,非発症群とで比較を行った. 結果:9例(1.2%)で除細動後10日以内に脳梗塞が発症した.同期間中に脳梗塞を来さなかった759例から無作為に抽出した45例と比較した結果,除細動までの心房細動持続時間(OR 1.26,95%CI 1.03∼1.53)が,有意かつ独立した脳梗塞発症因子であった. 結論:脳梗塞合併予防のために,発作性心房細動に対する発症後早期の電気的除細動の必要性が示唆された.
著者
平野 聖
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.7-16, 2009-07-31
参考文献数
23

扇風機の基本的な機能は,第2次世界大戦前に,ほぼ満足のゆく段階に至っており,戦後追加された機能としては,いわゆる「お座敷扇」に見られる首伸縮機能くらいである。これは1台で洋間にも和室にも使用可能な経済的な扇風機と認知され,団地を中心に広く受け入れられた。戦前発明された幅広3枚羽根の「エトラ扇」は,戦後特許が切れたことにより,各社がこぞって採用するようになる。安全性が確保されたことから,ガードの間隔の疎らなものが増え,流線型の本体との相乗効果により,戦前に比較し軽快でスマートな印象を与える扇風機も登場した。色彩に関しては,扇風機は「黒」という常識が,戦後のカラー化導入によって覆された。これは,進駐軍の影響とプラスチックの採用によるところが大きい。この時期の扇風機用ガードのデザインの多様性には目を見張るものがあり,扇風機のモデルチェンジやバリエーション展開により付加価値を与え,消費者の購買意欲をそそる営業戦略的側面において,大いに寄与している。
著者
平野 重雄
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.32, no.Supplement, pp.31-36, 1998 (Released:2010-08-25)
参考文献数
10

機械設計製図教育は, 設計-ものづくりという工学の本質を, 最も直接的に教える教科であり, 工学教育全体にとっても極めて重要である.ここで, 特に大切なのは, 機械設計製図教育の全体を通して, 学生に総合化のための解析能力の育成, ものを思考し創造する能力の育成, もう一つは設計思考を伝達する手段のひとつである製図においては, 製品 (装置) を構成する各機構の要点を正確に捉える能力とものの形状を認識して的確に表現する能力の向上を図る教育をしなければならない.この研究においては, いわゆる座学 (講義) ではなく体験教育である設計製図として, 図形認識能力の向上を意図した教育システムについて検討した.その内容は, 部品図を基に組立図を効率よく設計製図するために, 立体図と分解立体図を用いて設計思考を行う.そして, 分解立体図により構成部品の要素の内容や機能を把握するという教育である.提出された図面の評価と理解度の調査結果を分析したところ, 組立図を設計製図する際に, 対象製品の立体図と分解立体図を描き種々の検討を行うことの学習成果が顕著であることが分かり, その有用性が確かめられた.
著者
平野 満
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

西尾市岩瀬文庫に調査に赴き、小野蘭山門人の山本亡羊の『百品考』を調査した。また、蘭山以後の本草学の一例として、渋江長伯の物産研究を「渋江長伯の本草学研究―物産学の視点から―」として論文化した。さらに、これまでに入手した本草学関係の資料の書誌をデータ化し、本草学通史のなかでの小野蘭山本草学の意義を考察する手段として活用可能にする準備を開始した。この作業は継続中である。
著者
西岡 奈保 田中 紀子 平野 直美 中村 満
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.9-15, 2013 (Released:2013-02-22)
参考文献数
26
被引用文献数
1

長期トレーニングを行う高齢者の身体機能の変化について調べ,身体機能と栄養摂取,咀嚼力,包括的QOLとの関連性を検討した。膝伸展力や平衡機能及び歩行能力,複合動作能力は初期値とトレーニングによる変化量との間に有意な負の相関関係があり,トレーニングの効果は身体機能の初期値が低い者ほど大きいことがわかった。歩行能力,複合動作能力や咀嚼力はエネルギー摂取量と有意に関連し,これらの機能が高い者ほどエネルギーを多く摂取していた。また,SF-8による精神的サマリースコア(MCS)はBMIと有意な正の相関関係にあり,栄養状態が良好な者ほど精神的QOLは高いことが示された。以上より,高齢者の継続的なトレーニングは特に身体機能が低い者ほど効果的であり,介護予防として有効であることが示された。また身体機能や咀嚼力が良好な者ほど栄養摂取量は高く,栄養状態が良好であると精神的QOLも高いことが示唆された。
著者
平野 恒夫 長嶋 雲兵 鷹野 景子
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996

本年度は、1)剛体近似の代わりに分子自由度を許す分子性結晶構造予測プログラムMDCPを作成し、テストとしてアルコールなど若干の分子に適用して期待した成果を得た。2)MDCPプログラムの並列化をほぼ終了した。3)ab Initio分子軌道法の分子動力学への導入分子動力学の最大の問題点はいかにして良いポテンシャル関数を手に入れるかという問題である。我々は、力を分子軌道法で求めながら分子動力学の各タイムステップを進めていく方法をとることを考えていたのであるが、まず手始めに、炭酸ガスの分子性結晶の構造を化学式CO_2のみから予測することを試みた。すなわち、炭酸ガス分子の2量体に関する相互作用エネルギーを高精度のab Initio分子軌道法で求めてexp-6型のポテンシャル関数にフィットし、その結果得られたポテンシャル関数を使ってMDCPによる分子性結晶の構造予測をやってみたところ、常圧および高圧での結晶構造、および10万気圧あたりから始まる相変化まで十分な精度で予測出来ることが判明した。なお、本来の目的は、分子集合体についての分子動力学計算において、ポテンシャル関数を使うかわりに、分子動力学の各ステップで量子化学的に力を計算することにあるので、計算が早く、かつ精度がよいという密度汎関数法の適用を考え、予備的な計算を行った。
著者
平野 恒夫 村上 和彰 小原 繁 長嶋 雲兵
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

分子軌道計算は、材料化学や医薬品開発のために欠くことのできない手法であり、現在本方法は化学工業においても広く利用され始めている。分子軌道計算は、基底関数の数Nの4乗に比例する演算量および、補助記憶量を必要とするため、タンパク質等の巨大分子の計算は、事実上不可能であった。そこで、本研究では演算時間の大幅な短縮と補助記憶量の削減を目的として、分子軌道計算のための専用計算機MOE(MO Engine)とそれを用いた分子軌道計算プログラムの開発を試みた。このシステムの実現には、既存分子軌道計算プログラムの改良、MOE-LSI(MOE用高度集積チップ)の作成ならびにその専用ボードへの実装が必要である。本研究で開発しようとしたMOEは、パソコンにIEEE1394と呼ばれる標準プロトコルを用いて接続される専用並列計算システムであり、その最小単位であるMOEL-SIを、今回新たに開発した。性能は200MFlopsである。このMOEL-SI5個をボード上に実装した。5個のMOEL-SIはPPRAM-Linkを用いて相互結合されているので、1ボードあたり1Gflopsの性能を示す。一方、分子軌道法計算プログラムの改良としては、現在広く世界で使われているGAMESSをベースに行った。
著者
中村 伸也 西川 一 山田 秀夫 原 文宏 神保 正暢 平野 宜一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.176-180, 2008-10-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
2

Historically, many disasters at Shimoniikawa Coast has occurred by high waves called Yorimawarinami from east. The direction of longshore sand transport of the Shimoniikawa Coast is eastward. In Nyuuzen-machi and Asahi-machi located in the east from the Kurobe River mouth which becomes the source of supply of the sand, many houses moved because of beach erosion. In such circumstances, intense high waves by the low pressure hit these areas on February 24, 2008, so that coastal protection facilities in Kurobe-shi, Nyuuzen-machi and Asahi-cho got damaged and, furthermore houses were flooded and destroyed by overtopping waves.In this paper, various observation data in Shimoniikawa Coast of Yorimawarinami was analyzed by and the cause of the disaster was considered.
著者
古家 和彦 磯江 浩 帆足 博明 平野 茂
出版者
社団法人 日本鋼構造協会
雑誌
鋼構造論文集 (ISSN:18809928)
巻号頁・発行日
vol.10, no.39, pp.131-141, 2003-09-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
8

Due to the Geiyo Earthquake in March 24th, 2001, center stay rods of the 1st Kurushimakaikyo Bridge(suspension bridge) were broken. They were designed to break in strong earthquake and work as safety valve of the structure. In order to evaluate the mechanism of the breakage of the rods, data from field measurement were processed using structural analysis, and it was confirmed that the broken rods worked as designed. It also was confirmed that forces acted to other unbroken rods in 2nd and 3rd Kurushimakaikyo Bridges were not large enough to affect their soundness. Through this experience, it was proven that field measurements and structural analysis can be effective tools not only for design but also for maintenance of structures.