著者
平野 孝典
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
no.12, pp.43-55, 2013-05-18

本稿の目的は、社会的統合が自殺観に与える影響を明らかにすることである。エミール・デュルケームによって社会的統合と自殺との関係が定式化された。しかしながら、彼はこれらを結ぶメカニズムについての議論を深めることはしなかった。この問題を批判したアンソニー・ギデンズは、社会的統合と自殺を意識・心理・態度によって媒介するモデルを提示する必要性を指摘した。フランク・ファン・チューベルゲンらによる「コミュニティ-規範メカニズム」は、自殺観という態度要因に焦点をあてることにより、この問題に取り組む理論として注目すべきものである。この理論には、社会的統合が自殺観に影響を与えるという仮定がおかれている。しかし、この仮定については経験的知見が乏しく、明らかになっていない点が多い。そこでJGSS-2006を用いて社会的統合と自殺観の関係を検討したところ、以下の知見が得られた。第1に、配偶者を失った人は自殺に肯定的な態度をとりやすい。第2に、子供のいない人は自殺に肯定的な態度をとりやすい。第3に、居住年数が短い人は、自殺に肯定的な態度をとりやすい。以上の結果は、コミュニティ-規範メカニズムの仮定が経験的に妥当であることを示している。
著者
北山 暁子 藤代 一成 平野 恒夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.76, pp.17-22, 1998-08-27
被引用文献数
2

パーティクルシステムなどに応用可能な,大規模球群を高速に描画する手法を提案する.粒子を球体として描画する際の問題の一つに,レンダリング計算コストに起因する描画の遅れがある.これを改善するために,ポリゴンによって近似した球を3次元的にレンダリングするのではなく,球の陰影を表した,異なる解像度のテンプレートテクスチャを予めテーブルに格納しておき,それらから光源やビューイングパラメータに依存した部分テクスチャを切出し,円盤状のビルボードにマッピングすることによって粒子を高速に描画する.そして,この手法の効果を検証するために,分子動力学計算によって得られた,数千個オーダーの粒子系の時系列データを用いてリアルタイムアニメーション作成を試みる.This paper proposes a method for fast display of a large-scale system of particles. To alleviate the temporal complexity of 3D rendering of geometrically-represented spheres, the method renders each sphere by extracting an appropriate partial texture analytically from the multi-resolution template texture table for shaded sphere, according to the position relative to a light source and viewing-related parameters, and maps the extracted texture onto a disc-shaped billboard. The effect of the present method is proven with an application to the realtime visualization of a 4D molecular dynamics data set comprising a thousand particles.
著者
南 知惠子 高嶋 克義 平野 光俊 松尾 睦 坂川 裕司 近藤 公彦 猪口 純治 金 雲鎬 西岡 健一 森村 文一
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、小売企業の成長を支える組織基盤の構築プロセスを解明することを目的とする。集権的な意思決定による成長戦略と分権的組織による組織能力の向上による成長戦略との併存を想定した。国内外の複数事例分析及び、全国の小売企業を対象とする質問紙調査を実施した。事例研究では、小売及び製造小売企業において、トップマネジメント主導の大規模投資による成長戦略を確認し、ビジネスモデルの類型化を行った。実証研究では、企業の革新性の正の影響に加え、組織基盤として情報システムの統合の影響が収益性に影響を与えることが明らかになった一方で、地域レベルでの標準化戦略は業績に負の影響を与えることが明らかになった。
著者
平野 昌宏 宮内 敏雄 高比良 嘉一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.52, no.480, pp.3043-3051, 1986-08-25

This study aims at establishing a heat transfer analysis of non-gray gas in a flow system. An integro-differential equation of energy conservation is established for the laminar channel flow of non-gray gas, which includes the multi-band feature of radiative gas. The numerical analysis was conducted and the results are compared with the results obtained from the analysis based on the conventional gray gas assumption. From the comparison of these results, it is made clear that the radiative heat flux q_r obtained from the gray analysis is greater than that of the non-gray analysis, and convective heat flux q_c is vice versa. By comparing the divergence of radiative heat flux and temperature profile, it is made clear that the gray gas analysis estimates excessively small absorption of radiation in the cold region near the heat absorbing surfaces. This results in the large q_r and small q_c compared with the non-gray analysis.
著者
上林 憲雄 井川 浩輔 厨子 直之 櫻田 涼子 千田 直樹 柴田 好則 平野 光俊
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

21 世紀初頭の新しい日本型人的資源管理(HRM)システムのあり方として,コーポレート・ガバナンス制度や経営戦略の側面においては,1990 年代以降,グローバリゼーションや情報通信技術(ICT)革新の影響の下,かなりの程度変容し,「市場主義」的になりつつある。しかし,多くの日本企業は,組織・人的資源管理の側面においては,部分的には変化が見られるものの,従前の仕組みを残存させつつ新たなモデルを志向している実態が明らかとなった。こうした動向は,新しい日本型モデルを構築していくうえで大きなヒントになると思われる。
著者
西田 憲司 岩永 恭雄 二宮 晏 山形 邦夫 越谷 重夫 平野 康之 藤田 尚昌
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

ホップ代数が作用する環について研究した。特に環上の加群の伴う素イデアルの不変性を研究した。Auslander公式の一般化を行った。更に、その証明の過程で得られたExt群、転置関手、シジジーからなる短完全列がある種の双対関手で記述できることを観察し、それにより加群のlinkageに関する新しい定式化を得た。この結果を可換ゴレンシュテイン局所環に応用することによって、有限生成加群が極大コーエンマコーレーになるための必要充分条件はその加群のlinkage加群が極大コーエンマコーレーかつその加群が水平linkagedになることを示した。ハッセ原理をみたすある種のp群を全て決定した。また、Hecke環の可換性を指標を通して考察し、ある群Gがp-ベキ零群で、そのシロ-p-部分群Hの位数がpの場合にHecke環が可換であるための素数pに対する条件および群Gの構造を全て決定した。体上の有限次元多元環で自己入射的なものについて、反復多元環によるガロア被覆を持つ場合の性質を研究した。一般標準的なARクイバーを持つ自己入射多元環の決定や、自明拡大多元環上の加群と反復多元環上の加群の関係を研究した。可換な3不足群を持つ主ブロックにたいし、ドノバン、ブイグ予想を肯定的に証明した。有限群のモジュラー表現の現在最も重要な問題ブルエ予想についての成果を上げた。具体的には、有限群のシロー部分群が位数9の基本可換群の場合の主ブロックに対して、ブルエ予想を完全に解決した。その後、同じ位数9の群を不足群にもつ非主ブロックに対して、考えている群が特別の重要な幾つかの離散的有限単純群の場合に、ブルエ予想が正しいことを証明した。環Rの任意の剰余環が右アルチン的にならないこととR上の組成列を持つ任意の右加群が巡回加群になることが同値を示した。そして、この同値条件が有限正則拡大、森田同値で不変なことを示した。大きいglobal dimensionを持つタイル整環を半完全環内のneat idempotentに着目して研究し,新たな視点を得た。応用として特に,Jansen-Odenthalの例を概念的に改良した。構造系により定義される全行列代数について、フロベニウス全行列代数を詳しく研究し、ゴレンシュテインタイル整還との関係を決定した。
著者
高橋 一夫 平野 真紀 糠野 亜紀 新谷 公朗 金田 重郎 白井 由希子
出版者
常磐会短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

保育現場では子ども達の表現活動が重視されている。その表現活動には言語表現の領域があり、日々の保育においても絵本の読み聞かせなどが豊かに実践されている。ところが、絵本などを用いずに話す「素話(すばなし)」は、保育の場において衰退しつつある。そこで本研究では、言語表現活動として重視されるべき「素話」が、なぜ保育現場で衰退しているのかを実証的に分析し、「素話」の実践を支援する方策を模索した。その結果、「素話」では絵本の読み聞かせと異なり、子ども達が想像力を働かせていることが明らかになった。そして、この「素話」に特徴的な効果を理解することが、豊かな実践に必要であることが分かった。
著者
平野 敏明
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.130-136, 2012 (Released:2012-04-27)
参考文献数
17

渡良瀬遊水地および近隣地域の2か所の隣接する塒で,冬期のトラフズクの食性を明らかにするために,2004年から2010年の冬期間のペレット分析を行った.渡良瀬遊水地では7年間に合計142個のペレットから236個体の餌動物を,猿島郡の調査地では3年間に108個のペレットから154個体の餌動物が得られた.どちらの調査地もネズミ類が主要な餌動物であったが,ペレットの割合は,渡良瀬遊水地では猿島郡より鳥類の割合が有意に多く,年によってその割合は著しく変動した.渡良瀬遊水地では冬期に多くの鳥類が就塒するために,両調査地における餌動物に含まれる鳥類と哺乳類の割合の違いは,採餌環境の違いによるものと考えられた.
著者
平野 貴俊
出版者
東京藝術大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2012-04-01

本年度は、フランス国立公文書館でフランス国営放送ORTF(Office de Radiodiffusion Television francaise、運営期間1964~1974[Televisionのe2つにアクサン・テギュ、francaiseのcにセディーユ])とフランス文化省に関連する資料を閲覧し、口頭発表でその研究成果を発表した。日本音楽学会全国大会での発表では、ORTFと文化省が1960年代半ばの「音楽の危機」をいかに打破しようと試みたかを論じた。1964年ころから、『ル・フィガロ』等の新聞・雑誌に寄稿する音楽批評家は、フランスにおけるレコード産業の興隆と、自国の音楽家の外国での認知度の低さを糾弾した。こうした問題に対処するため、1966年文化省に新設されたのが音楽局 Direction de la Musique である。発表では、本改革を準備した音楽家の多くが、1950年代に国営放送の音楽活動審議会に参加したことに着目し、1960年代に音楽行政の主体が国営放送から文化省へと移行したと述べた。以後、ORTFは文化省と協同して危機に対処することになる。ORTF音楽監督ミシェル・フィリッポ Michel Philippot(在任1964~1972)は、文化省の改革に沿う形でレコード会社との連携、ORTF出版部門の活用を推進した。一方、フィリッポの後任ピエール・ヴォズランスキー Pierre Vozlinsky(在任1972~1974)は、文化省への従属に懐疑的な態度をとり、独立した公的組織として質の高い音楽番組を製作することを重視した。こうした方針の変遷は、1970年代までにフランスの音楽界が上記の危機を乗り越えたことを示唆している。2014年12月には、以上の内容を増補した研究発表を、パリのフランス国立社会科学高等研究院におけるシンポジウムで行った。
著者
平野 宏子 顧 文涛 広瀬 啓吉 峯松 信明 河合 剛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.333, pp.19-24, 2006-11-03

日本語学習者が自然な発音・イントネーションで話したいと願うとき,ピッチ・アクセント言語の日本語において,その自然性に主要に関わる基本周波数の適切な制御が重要になる.本研究では,母語話者と学習者(標準中国語話者)の基本周波数パターンを比較し,その特徴を分析する.その際,1)表層の音声に現れる基本周波数パターンの特徴を,F_0の局所的な上昇下降の形状や発話全体のレンジの変化の様相から述べ,2)音声合成分野に広く用いられている基本周波数生成過程モデルを,第二言語の韻律習得の分析に応用し,いくつかのパラメータから個々の特徴を分離して定量的に調べる.モデルによる分析からは以下のことが示された.1)基底周波数は学習者の方が高い,2)フレーズ指令の生起数が多く,形成される韻律句が短い,3)文節中にアクセント指令が多く生起し,文節がいくつかの韻律語に分解される,4)文(節)末で急激なF_0下降が生じ,局所的に負のアクセント指令が導入される.これらの特徴は,音節毎に声調型を持つ中国語音声の影響,第二言語発話の不慣れ,適切な韻律指導の不足に起因すると考えられる.
著者
大野 出 松宮 朝 島田 健太郎 平野 多恵 小平 美香 加藤 みち子
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本研究の最終年度にあたり、これまでに送付し、返信を得られた寺院からの回答を各宗派ごとに、その回答を数値化し、なおかつグラフ化し、その回答を整理かつ分析を行った。宗派別に言うと、天台宗、真言宗、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗、日蓮宗、法華宗である。その結果として、最も御籤に対して積極的な関与をしている宗派が天台宗であることが判明した。ついで御籤に積極的に関与しようとしている宗派が、真言宗であることも同時に判明した。
著者
福原 信子 竹辺 千恵美 野中 歩 藤村 良子 平野 洋子 武田 康男
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.880-885, 1997-12-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
2

本研究は,北九州市内の障害児(者)施設のうち,就学前のMR通園の3施設,292名を対象に行った健診内容から,早期口腔衛生指導と地域歯科健診の効果,健診後の歯科受診勧告の動向について検討したものである。以下の結果を得た。1.齲歯率の減少,シーラント処置者率の増加およびf歯率の増加傾向が認められた。2.初健診時に関してみると,0歳からの早期指導を受けた「療育群」が,開業医,病院歯科等を受診した「その他群」や「未受診群」に較べ齲歯率が低く,f歯率,シーラント処置者率が高かった。3.健診回数が増すに従い,平均齲歯率の減少,平均歯率,平均シーラント処置者率の増加傾向が認められた。4.初健診時の歯垢重症度,歯肉炎重症度は「療育群」が「その他群」,「未受診群」に較べ良好であり,また健診回数の増加に従い両重症度とも軽減が認められた。5.健診後に歯科受診不要とされた者の割合は年次とともに増加した。6.勧告後の歯科処置の内容は,「療育群」では「その他群」の医療機関に較べて歯磨き指導や予防処置に重点が置かれていた。以上の結果は,北九州市における施設職員を含む地域の歯科健診システムの有効性を示すものと考えられる。
著者
平野 智之
出版者
大阪府立松原高等学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2012

同じ仲間どうしの教え合いという意味のビア・エデュケーションをテーマに、私の所属する府立高校において10年以上にわたって展開されてきた「るるくめいと」というエイズ・ピア・エデュケーショングループの実践について調査研究を行ってきた。まず、現役高校生のグループの1年間の活動のすべてにわたって付添い、公演活動の映像の記録、活動前後のミーティング、学習会の音声記録の収集を行った。また、活動を終えた卒業生のインタビュー調査を行い、それらのデータを原稿に起こして、分析を行った。そこでは、ピア・エデュケーションへの参加により、自分たちが伝えるために学び、対話するという主体的な学習によって、例えば、いじめや性に対する違和感などこれまでの被抑圧感から解放され、新たな自分の生き方や考え方の枠組みを獲得する過程が見られた。私は、その過程を坂本(2005)らの先行研究をもとに、<語る-聴く>場での学習主体の変容過程ととらえ、当事者性の獲得という視角から分析を行った。そこで見られた知見は、<語る-聴く>場が、「語る(伝える)」という実践が継続されて自己変容を伴うことである。このモデルが示しているのは、「聴いた」ことを「語る」実践に反映させてからまた「聴く」ことの連環の重要さである,「るるくめいとに入ったことによって、知識をいろいろ得たっていうのもあると思うけど、性的なことに限らず、他の明らかにおかしい差別的な言葉とかに違うと(言える)」という卒業生は、日常的な堤面での性や差別をめぐる言動を批判的に見ていこうとしている。「語り」、語るために「聴き」という連環は自己省察と新たな百説での実践を導いている。このように調査した高校生や卒業生の言葉から、関係性や相互作用で変容し続ける「主体」の可能性を見ることができたと考える。「語る(伝える)」ために「聴く」という関係性の実践がいわば生成的に継続されている学習活動の意義を発見できた。こうした学習活動を坂本(2005)が提唱した<語る-聴く>の相互作用モデルを拡張した学習の「関係性モデル」であるという仮説に到達できた。これが本奨励研究の顕著な研究成果である。
著者
市山 高志 長谷川 俊史 松重 武志 平野 玲史
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

山口大学医学部附属病院小児科では2010年夏以降エンテロウイルス68型(EV68)感染に伴う気管支喘息大発作、中発作入院症例を20症例以上経験した(Hasegawa S et al. Allergy 2011 ; 68 : 1618-1620)。今まで本ウイルスによる気管支喘息発作増悪の報告はない。大阪市でも2010年6~8月にEV68感染症が少数例報告され、今後流行する可能性は否定できない。気管支喘息発作を増悪させるウイルスとして、ライノウイルスやRSウイルスなどが知られているがEV68は今まで報告がなく、そのメカニズムの研究は皆無である。EV68感染による気管支喘息発作増悪のメカニズムを気道上皮細胞を用いて明らかにすることを目的とした。方法:気道上皮培養細胞(A549)を用いて、2010年夏に当科入院患児咽頭ぬぐい液から山口県環境保健センターで分離保存されているEV68を感染させ、感染細胞の培養上清を用いてtumor necrosis factor-α(TNF-α),interleukin-2(IL-2), IL-4, IL-6, IL-10, interferon-γの濃度をELISA法やcytometric bead arrayで検討した。結果:EV68がA549細胞に感染することを確認したが、測定した6種類のサイトカイン産生はみられなかった。考察:当教室では新型インフルエンザウイルス(H1N1 pdm2009)で同様の実験を行い、IL-6などの産生を確認しており、EV68は感染細胞におけるサイトカイン産生が新型インフルエンザウイルス(H1N1 pdm2009)と異なることが示唆された。
著者
清家 一馬 平野 弘道
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.119, no.9, pp.653, 2013-09-15 (Released:2014-02-07)

訂正地質学雑誌第119巻6月号掲載の清家・平野(p.397–409)において,いくつかの誤りがございました.訂正してお詫び申し上げます.ご指摘いただいた鈴木舜一氏にお礼申し上げます.著者一同(1)p.397 左段第5行~8行,鈴木(1996)の見解について,鈴木(1996)の原著論文の表記を厳密に引用した表現に訂正します.訂正前:鈴木(1996)は,阿讃山地から和泉山脈まで東西250 kmにわたり西から東へ向かつてビトリナイト反射率が緩く減少するとし,和泉山脈地域でも四国の阿讃山地地域と同様に東西変化が主なる特徴であると解釈した.訂正後:鈴木(1996)は,横軸に松山を基点として,東に向かって,横軸に試料採集地点の距離をとり,縦軸にビトリナイトの平均最大反射率(Rmax)をプロットすると,和泉層群のRmax値は,概観すれば,西から東に向かって低下の傾向を示し,東端で再び大きく上昇しているが,讃岐山脈中部から和泉山脈中部まで約120 kmの間Rmaxが1.2%前後で,ほとんど変化がなく,また南北方向の断面で変化が認められないことから,地温勾配が緩やかであったと解釈した.(2)p.400 左段第41行.誤:測定粒子を回転せずに正:ステージを回転せずに(3)p.408 左段第20行,「文献」の著者名(ローマ字表記)の誤り誤:鈴木舜一(Suzuki, N.)正:鈴木舜一(Suzuki, S.)