著者
後藤 和彦
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、19世紀中葉における後発近代化を共有するアメリカ南部と近代日本において、「敗北の文化」に惹起され産出された公的文化言説、「ナショナル・ナラティヴ」が、その後に出現してきた私的言説としての文学にとってどのような意義をもったか、さまざまな文化テクストの実証的な分析によって歴史的に跡づけ、今後の両文学の本格的比較研究への新しい視座を切り開いた。
著者
後藤 哲雄
出版者
日本ダニ学会
雑誌
日本ダニ学会誌 (ISSN:09181067)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.125-127, 2008-11-25
著者
島田 茂孝 後藤 昇 島田 和幸 保阪 善昭
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.322-332, 2001-06-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
11

成人の顔面表情筋とそれらの筋に分布する顔面神経についての詳細な報告は多い.しかし新生児や乳児期における報告は少ない.この研究の目的は, 高胎齢児の顔面表情筋の発達分化とそれに伴う顔面神経の発達と分布を観察し, 各胎齢ごとに肉眼解剖的な観察により出生直後の新生児や乳児期の形態的な特徴をとらえることにある.表情筋の分化発達をみると, 27胎週齢頃からは, 閉瞼する際に働く筋や口唇周囲の筋の分化発達はよく, 眉毛や眉間, 鼻部に付く筋の分化発達は弱い.また同時期になると顔面神経本幹から分岐した末梢の枝である側頭枝, 頬骨枝, 頬筋枝, 下顎縁枝, 頸枝の各枝の識別は容易となり, 各枝の末梢分布は頬骨枝, 頬筋枝, 下顎縁枝, 頸枝では, それぞれの各表情筋群に分布することが容易に観察できたが, 側頭枝, 特に後方枝の末梢分布を肉眼で観察するのは困難だった.すなわち前頭部, 鼻部周辺の筋とその神経は分化発達が弱く, 閉瞼する際に働く眼輪筋や口唇周囲につく筋とそれらの筋に分布する神経は各部に細かく分化発達して, 表情筋の分化発達はその支配する顔面神経の発達と関係が深い.
著者
後藤 昭
出版者
日本評論社
雑誌
法律時報 (ISSN:03873420)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.p97-102, 1986-06
著者
後藤 晃 WOOLGAE LeeRichard WOOLGAE Lee Richard
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2004

この研究テーマは、日本の国立大学は法人化後、どのような方針や組織改革を導入しているかという研究である。大学の研究結果が社会と民間企業に貢献することが期待されている。このことに基づいて、大学の産学連携組織と産学連携戦略的な方針が重要になった。研究は21の国立大学産学連携担当副学長、産学連携組織の長、産学連携コーディネーターへのインタービューと、国立大学、私立大学へのアンケート、さらに公開された資料とビブリオメトリクスにもとづいておこなった。これにより、国立大学における産学連携戦略目標(研究機会の増進)、重要な産学連携の相手となるセクター(医薬、農業・食品)があきらかになった。また、個々の大学による多様な大学改革の取り組みがわかった。この改革は政策的なものと組織的なものとがあり、組織的な改革としては「知的財産戦略本部」、「産学連携委員会」や「産学窓口一体化」、政策的な改革は「知的財産政策」、「産学連携方針」、「利益相反ガイダンス」の導入などがある。そのほか、大学の産学連携に関しての報奨、スタッフの採用と評価などについても調査した。産学連携の促進のためには、「産学連携に関する業務の職員のスキル」が重要な問題である。2003から2005年までの間に、国立大学が多様な改革を導入しているが、政府からの助成は依然として財政的には圧倒的に重要である。しかし、2005年から2010年までの期間においては、共同研究が重要となってきているという変化も見られる。
著者
後藤 哲雄
出版者
日本植物防疫協会
雑誌
植物防疫 (ISSN:00374091)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.261-265, 2010-04
被引用文献数
1
著者
後藤 和子 横田 誠
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.120-121, 1991-02-25

我々は、楽曲が移調によって様々な音の高さで演奏されても、同じ曲であると認識する。逆に、同じ曲であっても、それぞれの声の高さで表現することができる。楽曲を"正規化"すれば、楽曲を移調によらない情報として扱うことができる。また、今回提案する方法によれば、正規化された情報から、具体的な音の高さを持った情報を作り出すことができる(このような操作を"脱正規化"と呼ぶことにする)。音程に関する正規化(第2節参照)と脱正規化は、人間の脳における音楽などの情報の処理の1つのモデルである。また、正規化されたパターンは、音楽などの情報が脳においてどのように表現されているかのモデルである。耳をボトム、脳において高次の処理を行なう部分をトップと見ると、正規化はボトムアップ処理であり、脱正規化はトップダウン処理と見ることができる。また、正規化された情報は、トップにおいて情報がどのように表現されているかを示している。今回は、長期記億器(正規化されたパターンを想起のためのキーとして、次の音に関する音程禰報を想起するもの)の存在を前提とし、この長期記億からのトップダウン処理モデルについて、基礎的考察を行なう。
著者
村上 圭一 篠田 英史 丸田 里江 後藤 逸男
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.53-58, 2004-02-05
被引用文献数
4

東京都三鷹市内において転炉スラグを利用した根こぶ病対策試験を実施した.酸性改良区にはさらに殺菌剤無散布区,PCNB区,フルジアナム粉剤区,フルスルファミド粉剤区を設けた.これらに,ブロッコリー苗を定植し,3ヵ月後に収穫した.定植時の土壌pH(H_2O)は5.9であったが,転炉スラグの施用により7.5程度に,収穫時には7.9となった.転炉スラグ施用区では,顕著な発病抑制効果が認められ,とくにフルスルファミド粉剤との併用が効果的であった.また,ブロッコリー外葉部の無機成分分析と花蕾部の栄養分析を行った結果,改良区におけるブロッコリー葉部のボウ素含有量は無改良区の約2倍に達した.転炉スラグを多量施用しても,ブロッコリーの生育や品質に悪影響を及ぼすことはなかった.すなわち,ブロッコリー根こぶ病対策のための土壌酸性改良資材としての転炉スラグの有効性と実用性が確認された.
著者
後藤 晃 下田 隆二
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

1.本研究は、我が国の公的研究機関のうち、特に国立の研究機関に焦点を絞り、そのイノベーション・システムにおける役割について、具体的な事例分析および論文、特許などの客観的なデータの計量的分析を通じ、実証的な分析を試みるものである。2.13年度においては、(1)12年度の研究調査研究、すなわち;(1)国立試験研究機関(国研)に研究費、研究者の推移、我が国の研究開発活動全般の中での位置付け、国研に関する各省庁の施策、関連の予算の推移を調査するための基礎資料の収集、(2)国研が保有する特許の現状、その実施許諾状況及び企業との共同保有の状況等の調査・分析、(3)工業技術院の筑波研究所学園都市所在の研究所の研究活動等、特に産業界への技術の移転状況、産業界との交流、協力関係などの調査、(4)国研に関する行政部局や政府関係機関への国研と産業界との関係等についての訪問調査、を踏まえ、調査・収集した資料・データに基づき、国研の研究活動とその産業界との関係について調査分析を進めた。(2)この結果;(1)国研の予算、人員については、過去20年間に亘って比較的安定的に推移し大きな変化がみられないこと、(2)新しい状況への対応のため研究機関の名称変更、統廃合等が若干みられるものの、平成13年度の独立行政法人化まで、組織的には大きな変化には乏しかったこと(3)基礎的な研究を行う大学、研究所を持つ大企業や先端技術開発を行うベンチャー企業等の民間との狭間で、これらとは異なる国研独自の役割が不明確となりつつあること、(4)国研保有特許のうちでは、国研と企業等とが共有している特許が実施に結びつき易い傾向がみられること、などが明らかになった。
著者
持永 大 小林 克志 工藤 知宏 村瀬 一郎 後藤 滋樹
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J94-B, no.10, pp.1293-1302, 2011-10-01

本研究は2030年までのネットワークが消費する電力を検討することを目標とする.消費電力の低減を検討するためにネットワークの構成を見直して,現在のパケット交換方式だけでなく,消費電力削減効果が期待できる光回線交換方式やコンテンツ配信ネットワークも活用した将来のネットワークの構成を想定する.この構成の特徴はアクセス回線網,広域中継網,中核拠点網に階層化することである.本論文では,インターネット上で転送されるコンテンツの大きさによって通信方式を変化させる手法を活用して,提案する方式の消費電力を従来のパケット交換方式と比較する.この消費電力の算出にあたっては,通信方式による効果だけでなく通信量・利用者数の将来の伸び,技術進化による省電力化効果も算入している.従来のパケット交換方式に加えて光回線交換方式,コンテンツ配信ネットワーク(CDN)方式を組み合わせたネットワーク構成の消費電力を検討した結果,いずれの方式においても消費電力を削減可能であり,パケット交換方式と回線交換方式を併用すれば,従来のパケット交換方式と比較して,67.7%の省電力化が達成できることが分かった.
著者
後藤 純雄 高木 敬彦 阪口 雅弘 峯木 茂
出版者
麻布大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

環境空気浮遊粒子中の真菌類の存在実態を把握するため、粒径別分級採取法、分子マーカーのGC/MS分析法、リアルタイム濃度測定法などについて検討した結果、大学室内及び牛舎内空気で平均粒径1.1μmのステージに多く採取されたこと、室内空気中エルゴステロール濃度が0.067~4.2(平均1.1)ng/m^3となり屋外空気中のそれらとほぼ同等であったこと、レーザー照射蛍光測定装置を用いるとリアルタイム測定が可能であることなどを認めた。
著者
梅木 定博 後藤 智範
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 自然言語処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.187, pp.1-6, 2008-09-17
参考文献数
9
被引用文献数
1

日本語のテキストにおいて、主要な概念・テーマは漢字熟語または漢字熟語を含む名詞句に表現されることが多い。特に数文字以上の漢字熟語は、より短い漢字熟語、すなわち語基(word base)から構成され、統語的、意味的構造を有している。大規模な漢字熟語集合について、これらの構造を分析することは、漢字熟語の造語特性・形態素解析・関連語の選定など様々な自然言語解析およびオントロジーの開発に有用な基礎データを提供するものと考えられる。本研究は、一般辞書および専門用語辞書の見出し語から8文字の漢字熟語を対象に、構成語基の観点から品詞列パターンおよび構成語基の係り受けパターンについて調査・分析した。
著者
森川 英明 高寺 政行 鮑 力民 後藤 康夫 佐古井 智紀
出版者
信州大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

日本で多発する刃物による傷害(事件)に対応するため,軽量で快適な防刃被服について検討を行った.研究は,防刃性能の工学的評価法の確立,高性能ナノ材料および複合層構造による貫通遮断機構の開発,防刃被服の温熱環境評価と改善法の検討,被服構成学に基づく防刃被服の評価・構造設計,の4つの側面から行った.その結果,防刃材料の開発に必要な物理量による評価手法を構築すると共に,防刃用繊維材料,防刃衣服の冷却機構などの提案が可能となった.