著者
石田 眞弓 手塚 宏幸 長谷川 智美 曹 利麗 今田 敏文 木村 英一郎 松本 英希 河野 るみ子 新井 平伊
出版者
日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.305-311, 2011
被引用文献数
5

食塩の過剰摂取は血圧上昇の一因であり, 脳卒中や心臓疾患の原因と考えられている。近年, これら疾病の予防や病態の改善を目的とする減塩食の必要性が高まっているが, 料理中の食塩を減らすと味がもの足りなくなり, 病院給食では入院患者の摂食量低下による栄養摂取量の不足が問題となる。我々は, ナトリウム (Na) を含まないうま味物質であるグルタミン酸マグネシウム (MDG) を用い, おいしさを維持した減塩料理の提供を試みた。通常の病院給食として供食している通常料理, Na量を減らした減塩料理とMDGを用いたうま味添加減塩料理の3通りの料理についての官能特性を比較した。その結果, 減塩料理は通常料理に比べて全ての項目で低値を示し, うま味添加減塩料理では顕著に改善した。この結果から, 通常料理を減塩する際にうま味を呈するMDGを用いても料理のおいしさを損なうことなく, Na摂取量を減らす有効な方法であると考えられる。
著者
佐藤 和紀 三井 一希 手塚 和佳奈 若月 陸央 高橋 純 中川 哲 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.353-364, 2021-12-20 (Released:2022-03-18)
参考文献数
24
被引用文献数
2

GIGA スクール構想の標準仕様にしたがってICT 環境が整備され,1人1台の端末を活用している学級へのICT 活用に関する児童と教師への調査から,導入初期の児童によるICT 活用と教師の指導の特徴を検討した.その結果,児童は1人1台の情報端末を日々の活動の中で,さまざまなアプリケーションを組み合わせて活用しながらクラウド上でコミュニケーションを取っていたこと,教師は学校内の情報端末の活用については指導できるが,家庭学習については自治体のルールや情報モラルの観点から指導できていないことが特徴として挙げられた.
著者
手塚 豊
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法學研究 : 法律・政治・社会 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.91-93, 1977-08

追悼記事
著者
高川 真一 難波 直愛 森鼻 英征 手塚 久男 前田 逸郎 重国 清 石黒 慎二
出版者
公益社団法人 日本船舶海洋工学会
雑誌
関西造船協会誌 216 (ISSN:03899101)
巻号頁・発行日
pp.201-207, 1991-09-25 (Released:2018-04-01)

Deep Submergence Research Vehicle "SHINKAI6500" is the latest manned research vehicle which can dive to the deepest existing in the world. The maneuverability of a submersible vehicle is highly dependent on its cofiguration. During the development of "SHINKAl6500" we have assumed great importance to its decending and ascending capability. "SHINKAI6500"'s configuration has been improved in various respects reflecting "SHINKAI2000"'s operation results, finally determined based on the results of twice wind tunnel tests and a tank test. In sea trials it is confirmed that hydrodynamics resistance of "SHINKAI6500" is remarkably reduced compared to that of "SHINKAI2000". This paper describes the outline of these model tests, sea trials and the process of the development of its streamlined cofigulation.
著者
手塚 正 方 甘棠 山村 達郎 正木 仁 左近 健一 鈴木 一成
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.153-156, 1989 (Released:2010-08-25)
参考文献数
13

我々がすでに開発した簡易経表皮水分蒸散計Noevir-Evaを用いて種々の皮膚疾患の経表皮水分蒸散量 (TEWL) を15-18℃ で測定した。老人性乾皮症ではTEWL値は対照老人の2.4倍, 乾癬及びアトピー性皮膚炎皮疹部のTEWL値はそれぞれ正常対照の12.9倍, 11倍を示した。また, 乾癬無疹部のTEWL値は正常対照のそれよりむしろ低値であったが, 対照的にアトピー性皮膚炎無疹部皮膚のTEWL値は正常対照の1.5倍を示した。ケロイド皮膚ではTEWL値は正常人の約4倍を示した。
著者
内田 遼介 釘原 直樹 手塚 洋介 國部 雅大 土屋 裕睦
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.33-43, 2016 (Released:2016-10-06)
参考文献数
26

先行研究では様々な情報源が集団全体の集合的効力感と関連することが明らかにされてきた。しかし,スポーツ集団内において成員1人1人がどのように集合的効力感を評価したのか,その基礎的な形成過程に関しては明らかではなかった。本研究の目的はスポーツ集団内における集合的効力感の評価形成過程について,特に課題遂行能力の異なる成員に着目して検討することであった。実験参加者は男子大学生23名であり,実験協力者2名とともに3名1組の集団に割り当てられた。実験課題はワイヤーロープを60秒間,あらかじめ定められた基準値以上の張力で維持し続ける張力維持課題であった。実験参加者はこの課題を実験協力者2名よりも課題遂行能力という点で劣っている劣位条件,優れている優位条件,そして参加者のみで行う単独条件の3条件で行った。その結果,特に劣位条件において他者の課題遂行能力を手がかりに集合的効力感を評価する傾向が認められた。そして,劣位条件では単独条件,優位条件よりも努力量が低下する社会的手抜きが生起した。最後に,これらの結果について他者に対する能力期待の観点から解釈した。
著者
手塚盛寿 編
出版者
辻岡文助
巻号頁・発行日
vol.巻之1, 1883
著者
香川 靖雄 西村 薫子 佐東 準子 所沢 和代 村上 郁子 岩田 弘 太田 抜徳 工藤 快訓 武藤 信治 手塚 統夫
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.283-294, 1980-11-25 (Released:2010-10-29)
参考文献数
36
被引用文献数
9 6

朝食の欠食は日周リズムを変え, これによって肥満, 高コレステロール血を増加させ, 各種の知的機能テストの成績を低下させると報告されている。そこで寮内学生 (19~21歳) につき分析を行い下記の成績を得た。1978 (人数=102) 1979 (人数=106)朝食 欠食者(85名) 摂取者(17名) P 欠食者(64名) 摂取者(42名) P〔摂取量/日〕エネルギー (kcal) 1,916 2,180 <0.1 2,105 2,459 <0.01たん白質 (g) 63.1 66.4 <n.s. 67.0 80.8 <0.01炭水化物 (g) 283.6 345.1 <0.01 295.4 352.2 <0.001カルシウム (mg) 296.4 408.8 <0.02 409.4 499.0 <0.02〔24時間尿中成分〕尿素 (g) 7.05 6.58 <0.5 7.49 8.43 <0.5カルシウム (mg) - - - 410.8 497.3 <0.05〔血清〕コレステロール (mg/dl) 190.8 186.4 n.s. 188.5 191.4 n.s.〔学業〕全学科成績 71.51 75.74 <0.01 72.97 75.29 <0.02平均得点順位 58.1 35.9 <0.01 59.4 44.1 <0.02年間欠席時限数 87.3 53.7 <0.05 89.2 63.4 <0.05コレステロール値は米国青年の値よりわずかに高い。身長 (169.9対170.7cm), 体重 (61.6対63.0kg), HDL-コレステロール (52.5対53.5mg/dl), トリグリセリド (116.8対123.7mg/dl), カウプ指数 (2.147対2.181), 出身地南北差等には上記両群の差はなかった。朝食の欠食は上記の表の栄養素摂取量を低下させたが, 食事の欧風化にも拘らず, 肥満やコレステロールを増加させなかった。また欠食者に学業成績, 出席率の不良なものが多く見出された。
著者
手塚 恒人
出版者
松川東小学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2009

新しい学校に来て、竹踏み切り板、"竹低鉄棒(高さ1m)"、"竹高鉄棒(高さ1.7m)"を作って、体育館や廊下へ置き、竹踏み切り板では空中回転を、"竹鉄棒"では逆上がりや足掛け上がりや前後支持回転などを指導した。その結果、子供たちの技能は向上し、運動会に全校羽人ひとりひとりによる「ぼくのわざ、わたしのわざ」という種目で得意技を披露することとなり、参観者から大きな拍手をいただいた。また、竹フラフープ、竹カスタネットを作って全校ダンスも披露した。全校キャンプでは、竹のはし、竹さいばし、火吹き竹、竹ぼうきなどを作った。竹を使ったコンパスを開発した。3・5年の子供たちは、算数のとき、竹コンパスは使い易いといって、単元テストでも使っていた。大きな竹コンパスも作り、校庭いっぱいにコンパスアートを描いた。算数や理科の実験でも竹を大いに利用した。竹の皮を使った中華風ちまきや竹の子料理を作り、全校で賞味した。秋の遠足は全校、竹の皮に包んだおむすびを食べた。高学年は地域の高齢者クラブの方たちに指導していただき、竹の皮でぞうりを作り、遠足ではいた。12月に3年生以上、竹を使って来年の干支、寅を制作した。アイディアスケッチを3回させたので、構想がよく練られた。地域の話題になった。音楽会には、全校バンブーダンスや尺八を披露した。全校で竹うちわを製作した。低学年は参観日に父母といっしょに制作した。高学年はひとりでできた。その他、竹ぽっくり、竹水鉄砲、竹空気鉄砲、竹馬、竹掲示板、竹そり、たこなどを作った。今では子供たちは竹で何でも作ろうとする。地域の人たちも竹の教材化を賞賛している。こういった成果は近隣の学校へ広がりつつある。
著者
萬谷 直樹 八巻 百合子 藤井 泰志 金子 明代 手塚 健太郎 喜多 敏明
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.185-188, 2010 (Released:2010-07-01)
参考文献数
4

2004年10月から2008年9月までに,我々の漢方クリニックを訪れた患者を連続して登録し,牛乳飲用で腹部膨満感や腹痛,下痢が生じるかどうかを調査した。全登録数3175例のうち35例(1.1%)が牛乳不耐症の症状を訴えた。その35例中20例で乳糖コーティング製剤が試みられたが,試みられた20例中13例はとくに症状が出現せず,実際に乳糖コーティング製剤で乳糖不耐症の症状が引き起こされる頻度は1%を下回るものと推測された。
著者
香川 俊宗 手塚 宏史 稲葉 真理
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.326-333, 2015-09-18

音楽ゲームは計算機とプレイヤーが合奏し曲を完成させるもので, プレイヤーが演奏するパートを 原曲から分離・抽出し, プレイヤーのアクションを指示する譜面を作成することが難しいことが知られて いる. 本研究ではよい譜面の自動生成のための重要音抽出を目指す. 音楽の中で繰り返し現れるフレーズが 重要な部分であると考え,suffix tree を利用してフレーズを抽出する頻出頻度を利用した重要音抽出法を提 案・実装し,メロディ,ハーモニー,リズムそれぞれに適用し,譜面に使用する楽曲を構成し,ユーザーテ ストを行った.
著者
手塚 和佳奈 佐藤 和紀 三井 一希 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S45067, (Released:2021-10-21)
参考文献数
8

本研究は,GIGA スクール構想の標準仕様にしたがってICT 環境が整備された学校で1人1台の端末を活用した実践を先行実施していた小学校教師の情報モラル指導に対する負担感・困難さを検討することを目的に,半構造化インタビューを実施した.その結果,【A 情報モラル指導のタイミングの難しさ】【B 情報モラルの指導形態に関する迷い】【C 端末の活用場面に即した指導だけでは補えない指導内容】【D 情報モラル指導に対する教員間の考え方や進度の調整】【E 情報モラルに関する個別指導】【F 児童間のオンラインでのやりとりの観察】の6種類が確認できた.
著者
佐藤 和紀 三井 一希 手塚 和佳奈 若月 陸央 高橋 純 中川 哲 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.45019, (Released:2021-09-14)
参考文献数
24

GIGA スクール構想の標準仕様にしたがってICT 環境が整備され,1人1台の端末を活用している学級へのICT 活用に関する児童と教師への調査から,導入初期の児童によるICT 活用と教師の指導の特徴を検討した.その結果,児童は1人1台の情報端末を日々の活動の中で,さまざまなアプリケーションを組み合わせて活用しながらクラウド上でコミュニケーションを取っていたこと,教師は学校内の情報端末の活用については指導できるが,家庭学習については自治体のルールや情報モラルの観点から指導できていないことが特徴として挙げられた.