著者
李 〓文
出版者
「宗教と社会」学会
雑誌
宗教と社会 (ISSN:13424726)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.133-152, 2003-06-14 (Released:2017-07-18)
被引用文献数
1

本稿は現代中国農村におけるカトリック修道女の宗教実践と社会関係に注目し、ジェンダーをはじめとする経済状況、地域、階級など複数の要素が絡み合うキリスト教の現状と役割を考察する。その際、西洋教会と中国政府という中国教会の外部にあって影響力をもつ宗教ならびに政治機関と修道女との関係、および教会内部における神父と修道女との関係について分析する。さらに、キリスト教と中国社会のジェンダー・システムの相互作用が修道女のジェンダー・アイデンティティと宗教実践に影響を与えていることを明らかにする。教会におけるジェンダー関係はさまざまな社会関係において不断に交渉され、再構築されているのである。
著者
李 〓泰
出版者
日本経営学会
雑誌
日本経営学会誌 (ISSN:18820271)
巻号頁・発行日
no.17, pp.75-86, 2006-09-01

This study examines the effects of dissected country of origin (CO)-country of assembly (CA), country of component (CC) and country of design (CD)-and consumers' usage experience for the product class on consumer brand evaluation (beliefs and attitudes) of digital cameras. Although many studies of country of origin effects have been reported, few have addressed the multidimensional concept of the country of origin variable. Country of origin may include concepts such as "Designed in," "Assembled in" or "Part made in" due to the rapid increase of today's global products. As for consumers' product experience, previous studies show that it has a salient influence on consumers' product evaluations. This study employed a 2(CA) X 2(CC) X 2(CD) design for experienced group (255 students) and non-experienced group (260 students). Utilizing the brand CANON (Digital Camera), the treatments of CA, CC and CD were positive for Japan and negative for China respectively. Empirical results show as follows; first, all CO related cues had a direct influence on beliefs and attitudes regardless of consumer experience for the product class. Second, there was a salient difference between experienced and non-experienced group on the utilization of three CO related cues. Respondents of non-experienced group showed a marked tendency to take account of a specific cue (CD) especially on their evaluations. On the other hand, respondents of experienced group showed a tendency to take account of three cues overall. Finally, three-way-interaction among CA, CC and CD showed that a negative effect of CA (CO) was offset when CC and CD were all positive. These results may suggest a strategic implication that negative CO effect may be controlled by the appeal of positive CC and CD.
著者
李 〓遠 川原 晋
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.1166-1172, 2015-10-25 (Released:2015-11-05)
参考文献数
24

本研究は「共有」という概念を通じて都市の共同体の回復と雇用創出等の解決に取り組むソウル市の「共有政策」を対象とし、その政策の全体像を把握した上で、 「ソウル共有企業」へのアンケート調査から政策の有効性を評価することと、共有空間における行政からの支援の成果を明らかにすることを目的とする。結果として、まず、行政がソウル共有企業の認定および支援金の付与、そしてソウル共有企業の情報を市民に広報することで、ソウル共有企業やその活動に対しての市民からの信頼を生み出していることが分かった。また、柔軟な法制度の改正も共有活動を円滑にすすめる上で重要であることが明らかとなった。次に、共有空間に着目すると、共有空間認定型、共有企業認定型、共有空間整備型、自治区支援型の4通りの支援方法を通して、 共有概念を理解した市民によって積極的に利用されている。協力体制がよく構築されている共有空間委託型に関わる企業へのインタビューからは、今後この支援を受けた共有空間が若者たちの雇用創出や共同体意識の醸成に寄与するようなコミュニティ活動の拠点となることへの期待が高まっていることが確認された。
著者
伊藤 秀三 金 文洪 呉 文儒 李 じゅん伯 方 益燐 高 有峰 盧 洪吉 孫 泰俊 松野 健 松岡 数充 東 幹夫 茅野 博 OH Moon-you LEE Joon-baek GO You-bong RHO Hon-kil SOHN Tac-jun KIM Moon-hong 李 〓佰 方 益燦 慮 洪吉
出版者
長崎大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1992

済州島と佐世保の潮位差変動調査から,夏季には潮位差変動が比較的少ないこと,夏季の方が冬季に比べて潮位差が大きくなっていることが判明した.海面下3mに抵抗板を持つ漂流葉書を九州西方域に流し,それが海上で回収された結果から,同海域の対馬暖流の流れが,夏季には20cm/s程度であることが示唆された.東シナ海を鉛直方向に密度一様とした簡単な数値モデルをによると,朝鮮海峡に向かう流れが,東シナ海の等深線の分布に深く関係していることが示唆された.済州島周辺の海洋観測の結果,冬季には黄海暖流が済州島西方から朝鮮半島沿岸に流入し,夏季には黄海低層冷水が朝鮮半島沿岸を南下してくる様相が明らかになった.済州島周辺で1991年から1992年にかけての橈脚類群集の季節変化を調査した結果,黒潮域にも生息する7種の外洋性種が主要構成要素であり,Paracalanus indicusが早春,初夏,初冬に,Calanus sinicus,Acartia steuteri,Corycaeus affinis,Oncaea pluniferaが冬季と夏季に,A.omoriiが秋季のみに最高出現頻度を示すことが判明した.対馬浅芽湾および朝鮮半島南部沿岸の表層堆積物中の渦鞭毛藻シスト群集を初めて観察するとともに,表層水温と種多様度に正の相関関係のあることを示した.済州島の東水岳旧火口のボーリングにより,鬼界カルデラ起源のアカホヤ火山灰が済州島にも降下したことが判明した.西帰浦西方の旧火口ボーリングにより約50000年前以降の連続した堆積物が採取された.約20000年前の堆積物からは淡水産渦鞭毛藻シストが発見された.男女海盆の堆積物の花粉分析から最終氷期最盛期頃の照葉樹林は南九州低地部に対応していたことが明らかになった.陸上高等植物では,照葉樹129種について対馬暖流域の日韓島嶼域における分布を明らかにした.このうち53種は日本のみに,4種だけが韓国側に,残りは日韓両方の島嶼に分布する.岩角地植物のうち,チョウセンヤマツツジは日韓両方の尾根上と河岸の岩角地に自然分布し,済州島ではチョウセンヤマツツジ-シマタニワタリ群集が新記載された.また日韓両地にはダンギク-イワヒバ群集の岩角地での発達を確認した.朝鮮半島南部,済州島,五島・福江島,対馬,隠岐,鹿児島地域で採取したアユの19酵素をデンプンゲル電気泳動法で分析した結果,多型的な12の遺伝子座のうちGpi-1では福江島産と他地域,Pgm-1では隠岐産と他地域に明らかな差があり,いずれも人口アユ種苗放流による創始者効果によると考えられた.朝鮮半島南部,長崎周辺,福江島,中通島,対馬で採取したタカハヤに含まれる8種の酵素について検討した結果,朝鮮半島南部の個体群が九州本土や島嶼の個体群と僅かな遺伝的距離でつながっていることから本種の種個体群としての統一性が示されたとともに,中通島や下対馬のような分断された個体群では強い遺伝的浮動によって特異な遺伝子構成が保持されていることが明らかになった.血漿と赤血球中のタンパク質の電気泳動法およびミトコンドリアDNAの制限酵素切断法によって対州馬と済州馬の系統関係を検討した結果,両者は極めて近縁であることが判明したとともに,それらの起源が蒙古の野生馬(Equus przewalskii)にあることが示唆された.朝鮮半島,済州島,対馬,壱岐,五島列島,九州で採取したショウリョウバッタ,ショウリョウバッタモドキ,オンブバッタの過剰染色体(B染色体)を調査した結果,いずれの地域の集団にも過剰染色体が検出された.さらにオンブバッタでは朝鮮半島と九州の集団に共通の染色体多型がみられた.以上の事実は地質時代には朝鮮半島と九州が陸続きであった事を裏付けている.朝鮮半島,中国,台湾,南西諸島,九州およびその島嶼域のショウジョウトンボの染色体型を検討した結果,2n♂=24(n=12)型と2n♂=25(n=13)型の南北方向の分布境界が奄美大島と屋久島の間にあり,東西方向の分布境界が対馬と朝鮮半島の間にあること,さらに2n♂=24(n=12)型が日本列島に固有の染色体型であることが明らかになった.

1 0 0 0 OA 文苑英華1000卷

著者
宋李〓等奉敕輯
巻号頁・発行日
vol.[9], 1567

1 0 0 0 OA 文苑英華1000卷

著者
宋李〓等奉敕輯
巻号頁・発行日
vol.[8], 1567

1 0 0 0 OA 文苑英華1000卷

著者
宋李〓等奉敕輯
巻号頁・発行日
vol.[22], 1567

1 0 0 0 OA 文苑英華1000卷

著者
宋李〓等奉敕輯
巻号頁・発行日
vol.[35], 1567

1 0 0 0 OA 竹譜詳録2卷

著者
元李〓撰
出版者
梁瀬傳兵衞村上伊助刊
巻号頁・発行日
vol.[1], 1756

1 0 0 0 OA 文苑英華1000卷

著者
宋李〓等奉敕輯
巻号頁・発行日
vol.[12], 1567
著者
李 〓貞 佐藤 昌子
出版者
一般社団法人日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.131-140, 1999-09-01
被引用文献数
3

異なる織構造の布間の違いを視覚によって識別するメカニズムについて, 糸, ならびに, 製織布を用い反射光の光学的分析から検討した。試料布は、反応性染料で染色し, その糸を用いて手織機で製織し, 系統的に作製した。30試料布を実験に用いた。色は, 赤, 緑, 青, 紫のそれそれ明度の異なる2水準および1水準の黄と白で, たて糸, よこ糸の打ち込み数がそれそれ6本/cmの3種の織絹織(平織, 綾織, 朱子織)である。反射光特性を変角分光測色計, 及び, 変角光度計を用いて測定した。また、画像処理装置を用い、布表面の一定面積当たりの明部分と暗部分の面積分布を測定した。さらに, 布サンプルに対して8項目の形容詞対を用い一対比較による視覚官能評価を行った。その結果は次の通りである。1)同じ糸から織られた布であっても反射光特性は測色の規定条件において布の製織方向の影響を受ける。2)布の表面色はたて糸, よこ糸の出現頻度によって変化する。3)テクスチャーの違いは布表面の垂直面に対し受光角度を小さくするよりも大きくした方が判定しやすい。4)布の「相い-細かい」, 「厚い-薄い」などのテクスチャーの違いは表面を視るだけで反射光特性から推測しうる。
著者
李 〓貞 佐藤 昌子
出版者
日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.131-140, 1999-09-01
参考文献数
7
被引用文献数
3

異なる織構造の布間の違いを視覚によって識別するメカニズムについて, 糸, ならびに, 製織布を用い反射光の光学的分析から検討した。試料布は、反応性染料で染色し, その糸を用いて手織機で製織し, 系統的に作製した。30試料布を実験に用いた。色は, 赤, 緑, 青, 紫のそれそれ明度の異なる2水準および1水準の黄と白で, たて糸, よこ糸の打ち込み数がそれそれ6本/cmの3種の織絹織(平織, 綾織, 朱子織)である。反射光特性を変角分光測色計, 及び, 変角光度計を用いて測定した。また、画像処理装置を用い、布表面の一定面積当たりの明部分と暗部分の面積分布を測定した。さらに, 布サンプルに対して8項目の形容詞対を用い一対比較による視覚官能評価を行った。その結果は次の通りである。1)同じ糸から織られた布であっても反射光特性は測色の規定条件において布の製織方向の影響を受ける。2)布の表面色はたて糸, よこ糸の出現頻度によって変化する。3)テクスチャーの違いは布表面の垂直面に対し受光角度を小さくするよりも大きくした方が判定しやすい。4)布の「相い-細かい」, 「厚い-薄い」などのテクスチャーの違いは表面を視るだけで反射光特性から推測しうる。
著者
佐藤 昌子 李 〓貞
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.P_323-P_328, 2000 (Released:2001-10-31)
参考文献数
11
著者
李 〓
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
人間文化論叢 (ISSN:13448013)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.93-101, 2006

1980年代、中国の文壇では、様々な文学ジャンルが相次いで勢いを見せたが、それに比べると、90年代初期の文壇は間違いなく寂しいものであった。だが、都市文学の再興によってこれらの状況は一変した。「都市文学」を研究するには、まずその定義を定めなければならない。しかし目下の所、評論家や学者らの間に「都市文学」についての定義は存在せず、学者の中には「都市文学」の概念を厳密に定義する必要はないと主張する者すらいる。それゆえ都市文学というこの特定の概念について議論・研究する場合も、それぞれが考える意味内容は決して同じではない。しかし、都市文学の概念や定義をあまりにも拡げすぎると、それを対象とする研究に支障をもたらすことになるだろう。したがって、本研究では「都市文学」を次のように定義する。都市住民・都会生活を描くことを主とし、都会の雰囲気・都会意識を表現する作品をすべて都市文学と呼ぶ。特に指摘しておく必要があるのは、本研究は90年代後期に現れた都市文学の分析に重点を置くが、その中でも小説という文学ジャンルを研究範囲としているということである。中国の文壇にとって「都市文学」は突然降って湧いたものではなく、3、40年代には都市文学の創作が大いに盛んで、劉吶鴎・穆時英・施〓存・張愛玲などの作家が都市の情景や都市住民の生活を描いて大いにもてはやされた。しかし1949年以降は都市文学の創作は低迷期に入る。80年代後半になり、10年間の改革開放政策が大陸の都市部に大きな変化をもたらし、人々の生活や思想・観念も都市化の進展に伴って大いに変化し、都市文学も次第に作家や読者に注目されはじめた。1994年、中国広東省深〓市の『特区文学』という雑誌が「都市文学」創作の烽火を上げて以来、そのブームは今日にまで至っている。今日、都市文学の創作ブームによって、多くの著名な作家が現れた。張欣もその中の一人である。張欣は中国作家協会全国委員会委員・広州市作家協会主席であり、1978年の小説デビュー以来、すでに中篇小説集12作、文集3作、長編小説9作と多数のエッセイ集を出版している。そのうち、『〓星〓案』や『浮華背後』など10作以上の都市文学作品が中国大陸にてテレビドラマとして放送されたおかげで、張欣の都市文学作品の認知度がさらに上がった。張欣は都市を熟知しているばかりでなくその表現にも優れているが、かつてインタビューの中で自らが都市にアイデンティティーを持つことを告白している。彼女の作品の中で最も魅了されるのは、彼女が描く一連の都市の女性像である。それらの女性像を通して、張欣の作品は、90年代以降、女性たちが複雑な都会生活の中で経験した苦悩と矛盾を描き出すと共に、都市という環境が女性の思想や価値観に与える影響を探究し、都市女性に特有な女性意識を表現した。都市に生きる女性の洞察と描写が、張欣作品最大の魅力であろう。本研究の骨子は次の通りである。まず90年代以降、中国において都市文学が再び盛んとなったその原因を考察し、次に90年代以降の都市文学の中国における発展状況及び都市文学の創作ブームの中に現れた著名作家と彼らの作品を紹介する。その中でも張欣の都市文学作品と彼女が描く女性像について重点的に分析する。
著者
元兼 正浩 佐々木 正徳 楊 川 田中 光晴 大竹 晋吾 雪丸 武彦 山下 顕史 李 〓輝 波多江 俊介 金子 研太 畑中 大路 清水 良彦 呉 会利 前田 晴男 李 恵敬
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

我が国においても校長の養成システムには高い関心が寄せられるようになった。だが、校長人事研究は十分に進展しておらず、実務レベルでも行政が大学の諸資源を活用せずにシステム改革の方向を模索している状況にある。したがって、「大学と教育委員会の協働による校長人事・養成システム」をすすめている諸外国(たとえば大韓民国)の事例に学ぶとともに、日本でのシステム構築に資するような校長人事を実証するための研究方法について考察した。
著者
西川 長夫 米山 裕 高橋 秀寿 今西 一 麓 慎一 石原 俊 宮下 敬志 李 〓蓉
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

近代としての「帝国」を、その世界的な支配秩序の形成過程に巻き込まれてきた人びとの経験の場から実証的・理論的に捉え直すことを目的とした本研究では、それぞれの「植民地」における個々の歴史的実態を解明するためにフィールドワークを重視した。日本国内と韓国での複数回にわたる国際シンポジウムの開催と現地調査、およびそれらを踏まえた研究交流を通じて「帝国/植民地」の形成過程に関する比較分析を蓄積し、グローバル化時代における「国内植民地主義」の更なる理論化を準備した。
著者
石川 捷治 出水 薫 李 弘杓 中島 琢磨 平井 一臣 木村 朗 藤村 一郎 山田 良介 木原 滋哉 黒木 彬文 中村 尚樹 李 〓京 権 赫泰 金 暎浩 金 世中 余 信鎬 徐 炳勲 李 春根 許 殷
出版者
久留米大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

朝鮮半島における1945年「8月15日」を境とする政治・社会状況の変化について、当時の人々(日本人を含めて)の証言(記憶)と記録により歴史の具体像の解明にせまる。韓国・日本・その他の歴史博物館における「8・15」の位置づけに関する調査と文献資料の収集と分析を行い、現地での韓国人や引揚者などからの聞き取り調査を交えて、研究を進めた。その結果、それぞれ「転換期」にある韓国・日本の「歴史認識」の位相について明らかにすることができた。