著者
杉田 早苗 土肥 真人 松井 啓之
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.621-626, 1998-03-30
参考文献数
15
被引用文献数
2 4

本研究は,利用者の行動によって生起すると考えられる空間の分節を,公共空間を対象として考察することを目的とする。対象地を日比谷公園噴水広場に設定し,利用者の行動観察を行なった。観察の結果明らかになった事象に関して,従来の行動観察で用いられている定性的な分析を行ない,特に移動者と滞留者それぞれに見られる空間分節の特徴を明らかにした。次に,定性的な分析の結果について,GISを用いた定量的な分析方法による検証と考察を加え,移動者,滞留者それぞれのパーソナルスペースを数値として示し,その特性を明らかにした。また,人間の行動による空間の分節の定量的な分析方法についても,検討を加えた。
著者
卯田 卓矢 矢ケ﨑 太洋 石坂 愛 上野 李佳子 松井 圭介
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.282-298, 2016-09-30 (Released:2016-10-11)
参考文献数
40

本稿は茨城県常総市のきぬの里を事例に,郊外ニュータウン居住者における初詣行動について検討した.その結果,きぬの里の居住者の多くは地元外の有名な社寺を初詣対象としているものの,具体的な行動をみると,以前の初詣対象を踏襲する者が一定数存在し,そこでは前住地との近接性や明確な祈願内容,また実家とのつながりから初詣対象を選択しているなど,居住者個々において多様な行動がみられた.とくに,ニュータウンでは様々な地域からの転入者が多く居住しているという性格上,行動の多様性は顕著であると考えられる.したがって,人口移動が進行した戦後の初詣行動を解明するためには,先行研究で論点とされた氏神との関係の変化や有名社寺への初詣の集中化だけでなく,本稿で明らかにしたような多様な行動パターンについても関心を向ける必要がある.
著者
松井 京子 島村 誠
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_111-I_119, 2015

近年頻発する竜巻災害に対しレーダー観測等を用いた警報システムの開発が切望されているが,精度の経済評価および効率的運用の指針は欠如している.低頻度・局所事象警報の空振り削減は難しいが,誤警報は警報の信頼性を減じ事業者損失を発生させる.そこで,直前警報によって被害の軽減が可能な個人・事業者を対象に,竜巻警報の経済価値定式化を行った.これは,警報の精度特性と対象者の損益構造によって経済価値を最大にする捕捉率・誤警報率を導き出すものである.本研究の結果は,「警報には最適な誤警報率・捕捉率の組み合わせが存在し,これは受け取り手の損益構造によって異なる」「誤警報による損失が大きい場合には,『閾値を高く設定してカタストロフィックな災害は回避するが,弱い竜巻を見逃す』戦略が有効である」の2点を示唆する.
著者
技術ジャーナル部会 秩父 邦夫 深澤 信之 堀内 美穂 小林 京子 江口 隆 西脇 徹 岡本 二彦 佐藤 彰 野崎 淑之 松井 総子 今井 達朗 永吉 俊行 坂田 道隆 尾崎 与志也 石川 真理子 高田 昇 大江 英之 後藤 康之 荻野 慎次 木村 基 山本 亮太 吉良 昭道 技術ジャーナル部会
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.185-189, 2010
参考文献数
3

技術ジャーナル部会は,2010年3月現在,13の企業・団体の技術機関誌(技報)編集者からなり,各メンバーが輪番制で幹事を担当し,編集業務上の問題点や課題を活動テーマに掲げて討議を行うことで,互いに編集業務への知識を広げ,理解を深めるべく活動を行っている。本稿では,最初に当部会の概要を紹介し,次に活動内容の紹介として,メンバーが高い関心を示した最近の活動テーマ4件について具体的に説明し,最後に当部会の設立の経緯と,活動の変遷をインターネット普及前後に分けて紹介する。技報編集者は,自社の技術成果が分かりやすく正確に伝えられているかに意を注ぎながら編集作業を行っている。本稿が技報編集者の一助となり,また,当部会の活動に関心をお持ちいただく端緒となれば幸いである。
著者
松井 隆博 井上 弘一 中村 昇一 二川原 淳志 森 保 坂井 広志 鳥海 臣吾 山下 洋一 中尾 亮 松村 年郎 山口 博司 伊坪 徳宏
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会研究発表会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.51-51, 2011

塩ビ壁紙が環境へどのような影響があるのかをLIME2によって評価を行った。影響カテゴリーとして地球温暖化と室内空気質汚染等を対象とした。温暖化については1次データにもとづく業界代表値インベントリーを作成し評価した。室内空気質汚染については、パッシブサンプラー法による壁紙の放散量試験を行い、ホルムアルデヒドの放散量からLIME2により人間健康への影響を試算した。
著者
原 貴洋 照屋 寛由 塩野 隆弘 生駒 泰基 手塚 隆久 松井 勝弘 道山 弘康
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.151-158, 2008 (Released:2008-05-23)
参考文献数
36
被引用文献数
2 3

南西諸島に適した普通ソバ品種の導入,開発に資するために,沖縄本島の名護市において国内の普通ソバ5品種を11月上旬,12月下旬,3月上旬の3時期に播種して栽培し,成熟期に農業関連形質を調査した.いずれの作期においても,150粒 m-2 とした密播処理区の子実収量は50 粒m-2 とした粗播処理区に比べて1.3~3.4倍高かった.主茎長,初花節位,主茎花房数,花房あたり開花数は,日本の他地域での試験栽培で報告された値に比べて少なく,その一因として,栽培期間中の短日条件の影響が考えられた.主茎長,主茎花房数,花房あたり開花数,千粒重についての品種間差は,日本の他地域での試験栽培で報告された順序とほぼ一致していたため,他地域において認められる形質の品種間差は南西諸島においても類似していると考えられた.生育期間中に極度の短日条件が続く11月上旬播種,12月下旬播種の作期においては,子実収量と,主茎花房数および個体当たり花房数との間に有意な正の相関が認められた.
著者
松井忠兵衛, 志村政則 編
出版者
志村政則
巻号頁・発行日
vol.明治22年1、2号,明治23年3−5号, 1901
著者
松井 三郎 地井 昭夫 内藤 達
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境問題シンポジュウム講演論文集 (ISSN:09134093)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.33-39, 1987 (Released:2010-06-04)
参考文献数
2

The results of environmental assessment on preservation of the Komatsu Tenmanguu Shrine and conservation of the Kakehashi River were reported. The historical and cultural impotance of the shrine which was designated as a national important cultural asset was described. The shrine was also evaluated its importance in the urban planning of Komatsu City. The results of questionare survey to Komatsu citizen on preservation of the shrine and conservation of the river showed that they hoped the both preservation and conservation works were necessary without creating contradiction between them. In conclusion, it was recommended that the city had to make her own urban planning of long range development which includes both the river conservation and the shrine presevation programs.

1 0 0 0 無と存在

著者
松井 吉康
出版者
日独文化研究所
雑誌
文明と哲学
巻号頁・発行日
no.1, pp.153-163, 2008
著者
メゴ ピナンディト イマム ロザナント イイ ヒダヤ スゴンド サントソ シティ アシアティ アンオンド プラノウォ 松井 一郎 杉本 伸夫
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.205-216, 2000

エアロゾルの高度分布 海岸,都心部,内陸部の3地点に設置したミー散乱ライダーによりインドネシア,ジャカルタのエアロゾルの高度分布を観測した。1997年の9月から10月の乾季の1週間,大気境界層構造を観測した。ラジオゾンデによる観測をジャカルタにおいて同じ期間に実施した。この期間に海陸風循環を伴う大気境界層構造の日変化が明瞭に捉えられた。大気境界層より上空の高度2から5kmにおいてもエアロゾル層が観測された。流跡線解析の結果,このエアロゾル層はカリマンタンの森林火災によるものと考えられる。一方,雨季における大気境界層構造の観測を1997年12月に実施した。観測されたエアロゾル分布構造は乾季のものと異なり明瞭な日変化を示さず,境界層の上部に雲が生成される例が多く見られた。乾季の境界層の高度が最大で約2.5kmであるのに対して,雨季では3-4kmに達する場合も見られた。
著者
合屋 十四秋 天野 義裕 星川 保 松井 秀治
出版者
石本記念デサントスポーツ科学振興財団
雑誌
デサントスポーツ科学 (ISSN:02855739)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.151-168, 1993-06-10

The purpose of this study was to evaluate the similarity and differential of the characteristics and selected sport performances (running, throwing and swimming) in monozygous (MZ) and dizygous (DZ) twins, furthermore a significance of the heritability and trainability in determining the individual variation of those parameters by means of longitudinal design. In this study, each one pair of female MZ and DZ twins employed as subjects measured for 7 to 9 years successively. Comparison of the differences between MZ and DZ twins were made by intrapair difference computed through the following equation '. { | A-B | } / {(A + B) /2} * 100 =Intrapair difference : ID (%) Anthropometric parameters were little differnces between MZ and DZ twins in the series of the growth and development respectively (ID= 0.1~3.5% for MZ, 1.2~6.5% for DZ). However, girth and weight parameters indicated from 2.4% to 12.9% for MZ, from 0.5% to 21.7% for DZ respectively. The percentage of ID for PWC 170 and PWC 170 /wt in D02 increased from 30.6% to 76.6%, from 42.2% to 84.1% at the age from 15 to 16 respectively. This findings may be considered that aerobic power might be relied on not only the genetic factor but also the difference of the usual physical activities. As evaluate the magnitudes of the influence of phylogenetic and ontogenetic types, kinematic variables in running were related with genetic factors based on the discussion of intrapair difference and motor patterns between MZ and DZ twins by longitudinal viewpoint. However, motor patterns and kinematic variables in throwing and swimming performances seemed to be influenced by a total amount of individual activities and experiences, especially by learning and training, Because of the values of performances in swimming could be improved the time as the extra exercise was provided. In addition, overhand throwing patterns for both twins could not be developed without extra training.本研究では,7~9年間継続的に測定を行ってきた,一卵性双生児女子(MZ)および二卵性双生児女子(DZ)の,それぞれ各一組ずつを事例として,個々の発育発達の経過や特徴を身体特性,機能および各種動作様式の変容を中心に,縦断的に検討した.その結果,走動作パターンの変化は,双方ともに2児間ではほぼ類似したパターンであり,追跡対象組の走動作様式は,急激なからだの変化がない限り,大きな変化はみられないようである.走動作は身体特性や機能との関連が強いが,全身持久性能力は,発育発達の完成以降の働きかけ如何によって変わる可能性が示唆された.また,投動作では,MZでは投運動の主動作に先立つ脚,腰の準備動作がほとんどみられす, DZでは最終段階での特徴的な主動作でもある腰や肩のひねり,投方向へのステップが,ごくわすかにみられた程度であった.投動作パターンは,双方とも測定最終年齢の段階ではさほど改善されていないように思われた.一方,泳動作では,特別な働きかけがなされた時のみにパフォーマンスが向上し,泳ぎのかたちの変容は,年齢にともなって必ずしもよくなるとは限らないことが明らかになった.すなわち,水泳運動は個々の学習経験量によって,出来ばえが左右されることが示唆された.
著者
松井 利彦
出版者
東海学園大学
雑誌
紀要 (ISSN:02858428)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.175-186, 1986-07-20