著者
宮下 修 松村 興一 島津 浩 橋本 直人
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.29, no.11, pp.3181-3190, 1981-11-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
36
被引用文献数
12 28

A series of 5-fluoro-6-substituted-5, 6-dihydrouracil-5-carboxylic esters (13), -5-carboxamides (15, 16), and -5-carbonitriles (18, 19) was prepared by direct fluorination of the corresponding uracil-5-carboxylic esters (6), -5-carboxamide (14), and -5-carbonitrile (17) with fluorine or trifluoromethyl hypofluorite (CF3OF) in the presence of water, methanol and/or acetic acid. Hydrolysis of the above-mentioned products under mild conditions gave 5-fluorouracil (1a) in high yield. Some applications of the present method for the synthesis of 1-(2-tetrahydrofuryl)-5-fluorouracil (1b) were also described.
著者
立瀬 剛志 小嶋 一輝 松村 和起
出版者
富山大学地域生活学研究会
雑誌
地域生活学研究 (ISSN:21869022)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.30-40, 2018

薬物やアルコール依存症からの回復を目指すリハビリテーションを行う上で、ハームリダクションという考え方がある。これは、違法薬物の使用をただ禁止するのではなく、必要に応じ使用を許容ことによって健康上のあるいは社会・経済的な悪影響を減少させることを目的とする。一方、日本の政策においては薬物乱用防止や検挙に主眼が置かれており、行政は十分な薬物依存回復支援を行っているとはいえない。実際の依存症からの回復支援はDARC等の民間団体が主翼を担っている。今回、これらの団体における依存症リハビリテーション支援がどのように実践されているのかハームリダクションの概念を軸に実態調査を行い、依存症回復を妨げる要因について考察した。<br>【方法】富山県で依存症回復リハビリテーション事業を行うNPO法人富山DARC(ダルク)、家族支援を行うHARP(北陸アディクションリカバリーパートナーズ)に趣旨を説明し、承諾を得てインタビューや参与観察を行った。<br>【結果と考察】調査の結果、DARCでは、薬を断った後の社会生活を重視するプログラムを中心にハームリダクションが実践されていた。また行政による薬物乱用防止事業だけでは、依存症からの回復には不十分であることが確認された。さらに、依存症者本人は回復の過程で様々な困難や偏見を受けることや、依存症患者を持つ家族に対しても精神的回復のための支援が必要であることが分かった。依存症者を再犯防止ではなく依存症回復の支援につなげることが重要であり、依存症者への偏見から必要な医療を受ける機会を奪うことは避ける必要がある。
著者
谷崎 英昭 神戸 直智 瀧 玲子 松村 由美 是枝 哲 十一 英子 宮地 良樹
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.117, no.6, pp.979-983, 2007-05-20 (Released:2014-12-03)
被引用文献数
2

22歳,男性.既往歴に花粉症.フルーツ摂取時に違和感を自覚していたが,摂取制限はしていない.整形外科での手術に際して,既往歴から口腔アレルギー症候群やラテックスフルーツ症候群の可能性を疑われラテックスを含有しない使用器具が準備されたが,全身麻酔導入し気管内挿管・抗生剤投与(執刀前)をした時点でショック状態となった.当院での皮内テストの結果,投与されたジェネリック医薬品で陽性反応を認め,その先発品では陰性であった.両者は共に添加物を含まない製剤であるため,自験例では有効成分以外の,製造過程で混入する可能性がある類縁物質を原因としてアナフィラキシー反応が生じたものと推測された.医療経済の効率化からジェネリック医薬品の使用頻度が急速に上昇している今日,安全性に対しても十分な配慮が必要であることの警鐘として報告する.
著者
水野 勝教 林 伸久 後藤 泰之 雪田 和人 一柳 勝宏 横水 康伸 松村 年郎
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. B (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.120, no.5, pp.665-671, 2000
被引用文献数
3

This paper describes an application of a neural network for estimating the ground rainfall from radar echo data. A neural network system for this purpose is developed through a case study on a dam for hydro-power plant located the upper district of the Ooi River in Central Japan. We use the neural network comprised of three layers; an input layer, a hidden layer and output layer. The input data to the neural network are any numebr of radar echo amount observed in each radar mesh and x-y-z coordinates showing its location.<br> The four types of neural networks with different number of input units are proposed and discussed the relative importance of the number of input data. It is found that the estimating system using the most simple neural network yields good results for rainfall distribution.
著者
松村 真木子 Makiko MATSUMURA
出版者
埼玉学園大学
雑誌
埼玉学園大学紀要. 人間学部篇 (ISSN:13470515)
巻号頁・発行日
no.17, pp.281-294, 2017-12

学習指導要領の改定が平成22年(2010年)に公示され、平成25年4月1日の入学生(2013年)から「情報と社会」「情報と科学」が導入された。2011年にLINEが登場すると、爆発的にスマホが浸透し、高校生をめぐるインターネット環境は劇的に変化した。本稿では、高校生が情報を安全に使うために必要となる項目を抽出して「情報と社会」の教科書を検討する。たとえば、自分が使う情報端末の管理、インターネットの仕組みと使い方、個人情報の保護、SNSの使い方、公開された情報は消せない、ネットいじめなどである。個々の項目について各教科書は丁寧に説明しているが、情報端末の仕組みやインターネットにつながる仕組みとインターネットの安全な使い方を関連づけて伝えていない。それぞれを別々に解説しているため、その関連性を読み解くのは難しい。情報機器やインターネットの仕組みと安全な使い方を関連づけて教えることで、高校生は情報を安全に使えるようになる。
著者
下村 明子 松村 三千子 杉野 文代
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.5_55-5_64, 2004-12-01 (Released:2016-03-31)
参考文献数
25

本研究は,ケアリングにつながる看護教育の在り方のひとつとして,対人関係スキルを高め,患者理解のアプローチとして,講義にNarrative(物語り)を取り入れた。その後患者との関わりを,ロールレタリング(以後RLと略記)によって効果の検証を試みた。その結果学生のアンケートでは,80~90%の学生が肯定的に答えている。RLの記述内容を,グランデッドセオリーを応用した方法で分析した結果,患者をよりイメージすることが可能となり,患者の状況を意味づけし,理解できていた。GibbsのReflective・cycleから分析すると,RLの実践は,患者の状況を記述し,関わりを振り返ることから,患者の病気体験にまつわる感情移入を,体験的に学ぶ場として意図的に提供された。バルマンらのリフレクションスキル,特に自己への気づき(Self-awareness)が明確になり,ケアリングに通じる看護教育として効果があることが示唆された。
著者
中野 拓治 中村 真也 松村 綾子 高畑 陽 崎濱 秀明 大城 秀樹 幸地 優作 平田 英次
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.I_9-I_15, 2019

<p>沖縄本島北部に分布する国頭マージ土壌を用いて油汚染土壌の室内浄化試験を実施し, 島内で産出される琉球石灰岩砕・粒子を含めた浄化促進材の添加を通じて, バイオレメディエーションによる油分浄化特性と影響要因について考察した.軽油模擬汚染土壌に琉球石灰岩を5%以上添加することにより, 土壌含水比が5~20%の範囲で油分の浄化速度(Total Petroleum Hydrocarbons(TPH)浄化速度)を向上させるとともに, 貝殻片や花崗岩砕等を用いた浄化促進材との比較検証の結果, 琉球石灰岩砕が最もTPH浄化速度を高めることを明らかにした.琉球石灰岩砕・粒子は, 油分分解菌の代謝活動に必要となる通気性とその棲息域を確保する細孔を多く有しており, 国頭マージ土壌のpHを酸性域から中性域に中和する効果もあることから, 土壌中の油分分解菌の活性化によりTPH浄化速度が向上したものと推察される.</p>
著者
渡辺 克益 松村 一
出版者
克誠堂出版
雑誌
形成外科 (ISSN:00215228)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.1021-1029, 2008-09
著者
松村 泰志 中野 裕彦 楠岡 英雄 朴 勤植 松岡 正己 大嶋 比呂志 早川 正人 武田 裕
出版者
一般社団法人 日本医療情報学会
雑誌
医療情報学 (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.19-26, 2002 (Released:2017-08-14)
参考文献数
13
被引用文献数
2

ネットワークを利用した医療機関の連携を実現するために,ADSLによる地域IP網上にPKIをのせたネットワークインフラの上に,電子診療情報提供書システムとASP型の電子カルテシステムを稼動させ評価した.電子診療情報提供書システムは,センターのメッセージ交換サーバを中心に,18診療所と4病院の間を結び,診療情報提供書情報(J-MIXのXMLフォーマット)を交換するシステムである.病院側では地域医療連絡室を中継点として,各診察室との間で,配信・収集を行う方式とした.77人の患者を本システムで紹介したが,医師,患者ともに高い評価を得た.ASP型電子カルテシステムは,センターにサーバ,診療所に端末を置く構成で,病院用に開発されたシステムを診療所用に応用するものである.本システムは,message queuの非同期通信を基本とし,端末側にも患者データベースを置く構成であり,遅いネットワークででも,患者データの送受信については,応答速度を遅延させる要因とならなかった.画面等の設定データの受信に負荷がかかるなど,いくつかの改良すべき点が明らかとなったが,技術的には解決可能であり,この方式の電子カルテシステムが実現可能であると考えられた.
著者
名倉 秀子 山﨑 芳江 栗﨑 純一 志村 二三夫 橋本 真 八巻 公紀 尾崎 健市 白砂 正明 大村 相哲 松村 千香 堀江 寿美 中林 富嗣 河西 康太 岩下 隆
出版者
一般社団法人 日本食育学会
雑誌
日本食育学会誌 (ISSN:18824773)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.25-34, 2017-01-25 (Released:2017-10-17)
参考文献数
16

We conducted an examination of quality control for five school lunch meals offered in June and November. The differences in weight and nutrient content between the time of menu planning and the time the meals were served were measured as yield and nutrient retention factors, respectively. The yield factor was derived from the ratio of the weight of the total ingredients at the time of menu planning to the weight of the school lunch meal served. The yield factors for the five school lunch meals ranged between 87% and 94%, revealing a loss during the preparation process. Furthermore, seasonal ingredients were found to affect the yield factor of dishes using such ingredients. The nutrient retention factor was obtained by measuring the ratio of the nutrient content value of total ingredients at the time of menu planning to the value of the content analysis of school lunch at the time of serving. In all five school lunch meals, a significant decline in the nutrient retention factors was observed for energy content, calcium, magnesium and zinc. Furthermore, significant increases in vitamin A and dietary fiber were observed. However, no differences were observed for protein, fat, carbohydrates, sodium, iron, vitamin B1, vitamin B2, and vitamin C. as the intake amounted to 95% of the weight of the food served and the nutrient intake exceeded 95% for most nutrients except vitamins A and C, the school meals were found to be of high quality,. The quality evaluation of school lunch based upon the yield and nutrient retention factors revealed the need for identifying and investigating the causes of loss or gain during the preparation process to achieve quality improvements.
著者
橋本 亮治 高見 勝次 田中 博之 松村 昭 野口 和子
出版者
中部日本整形外科災害外科学会
雑誌
中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
巻号頁・発行日
vol.105, pp.262, 2005

長管骨転移性骨腫瘍の治療で整形外科医が実際に携わるのは、病的骨折を起こしてからが多い。骨折により、疼痛、上下肢の著しい機能障害などを引き起こすが、一般骨折と異なり予後や原発腫瘍の病態などにより積極的治療を躊躇することがしばしば起こる。治療の方法として手術は医療側にとってもリスクは大きいが、早期に強固な固定により疼痛の緩和を図り、QOLの改善とADLの維持を求めることは、患者側での治療の満足度を決して低くするものではないと考える。今回1998年から2005年に当科で手術を行った四肢長管骨転移性骨腫瘍について、原発巣、転移部位、病的骨折の有無、インフォームドコンセント、手術方法、疼痛緩和、予後などを中心に検討をおこなった。症例は12名(男7名、女5名)で年齢は39歳から86歳までであった。原発巣(重複癌を含む)は、肺癌5名、肝細胞癌2名、乳癌2名、腎癌1名、前立腺癌1名、中咽頭癌1名、胆嚢癌1名で、病的骨折は10名に認めた。手術は本人の最終決断によることが多く、手術方法としては、1例(人工骨頭使用)を除く11例に髄内釘による固定を実施した。髄内釘は侵襲が少なく固定力が強固なため、上肢では早期からの症状緩和が図られ、下肢では早期の動作訓練が可能であった。以上の結果も踏まえ当科での四肢長管骨転移性骨腫瘍の治療方針についても考察する。
著者
松村 俊和
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.595-598, 2001-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
37
被引用文献数
9 9

兵庫県の淡路島北部地域において災害復旧地・非整備地・圃場整備地の水田畦畔法面植生を調査した。種多様性は非整備地, 災害復旧地, 圃場整備地の順で高かった。種組成は圃場整備地で欠落する種があったが, 災害復旧地は非整備地と類似していた。種子散布型では圃場整備地は短距離散布型の種が少なかったが, 非整備地は短距離散布型の種が比較的多く侵入していた。圃場整備では表土を使用せず, 近くに種子供給源は存在していない。一方, 災害復旧地では表土を使用し, 近くに種子供給源が存在している。このように整備方法の違いは, 種多様性の保全に影響を与えていることが示唆された。
著者
板谷 祥奈 張 凌雲 松村 真宏
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.4B1OS23a2, 2017

<p>試食販売は、返報性の原理により購買を促すマーケティング手法であるが、試食すると買わなければいけないという心理から逆に試食を避けてしまう消費者も多い。本研究では購買に至らなくとも売り手に別の方法で返報できる仕掛けにより、消費者の試食への抵抗感を軽減することを試みた。具体的には、試食後の爪楊枝を使って美味しかった商品に投票できるようにした。この爪楊枝の再価値化は試食を促進する効果があることが示された。</p>
著者
市村 美香 松村 裕子 佐々木 新介 村上 尚己 森 將晏
出版者
岡山県立大学
雑誌
岡山県立大学保健福祉学部紀要 (ISSN:13412531)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.55-63, 2011

本研究では、前腕で静脈穿刺をする際に、静脈怒張を得るために実際に臨床で行われている方法を明らかにする目的で、質問紙を作成して実態調査を行った。回収率は70.5%であり、このうち309名の回答(有効回答率99.4%)を分析対象とした。静脈怒張を得るために最もよく行う方法として、割合が高い順にマッサージ(20.7%)、温める(20.1%)、クレンチング(18.4%)、叩く(15.9%)、手をしっかり握らせる(13.3%)の5つの方法に1割以上の支持が集まり、マッサージ、温める、叩く方法は、標準採血法ガイドラインが推奨する方法と一致していた。この他には、駆血帯をきつく締め直す方法(4.5%)と腕を下してから駆血する方法(3.6%)を提示したが、支持する人は少数であった。一方、これらの方法を行ったことがある人が感じる主観的効果が最も高かったのは、もっともよく行われるマッサージではなく、温める方法であった。このことから、多忙な臨床現場においては、すぐに実施できる方法を優先する傾向があり、それを試してみてから、手間や時間はかかるが効果のある方法を行っているのではないかと考えられる。また、それぞれの方法における手技は、回答者により様々であることが分かり、今後は、静脈怒張の効果を検証した上で、簡便で確実な手技を示すことが必要と考えられた。
著者
松村一良
雑誌
九州史学
巻号頁・発行日
vol.98, pp.1-23, 1990
被引用文献数
2