著者
蘇日 塔拉図 外山 寛 小杉 剛 木竜 徹 林 豊彦 飯島 淳彦 前田 義信 山崎 健
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 : 日本エム・イー学会誌 = Transactions of the Japanese Society for Medical and Biological Engineering : BME (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.98-105, 2010-02-10
参考文献数
17
被引用文献数
2

Visually induced motion sickness is one of the detrimental effects of video images on human psychosomatic state. Several studies for alleviating this effect have been cumulated in recent years. One of the studies reported that people with high heart rate tended to be immune to the motion sickness. This fact motivated us to assume that the increase of subjects' heart rate through physical exercise before video watching could prevent them from the motion sickness. Then we investigated the effects of video exposure with such pre-exercise on the motion sickness. First we recorded psychosomatic state of 23 volunteers using the simulator sickness questionnaire (SSQ) before and after watching extremely unpleasant video images of a mountain-bike ride capable of visually inducing motion sickness. Then we classified them into nausea and non-nausea groups, based on SSQ evaluation. Subjects' heart rate in nausea group increased gradually during video exposure, while that in non-nausea group was nearly constant. By imposing a 5-minute pre-exercise on 12 subjects in nausea group before video exposure, 10 subjects became immune to the motion sickness, demonstrating that the pre-exercise would be efficient for alleviating the motion sickness. In addition subjects' heart rate in nausea group remained at a higher level during video exposure than at rest, whereas it returned to the rest level immediately after the pre-excise without video exposure.
著者
小林 豊一 原田 ひとみ 柴田 健介 廣瀬 俊一
出版者
The Japanese Society of Inflammation and Regeneration
雑誌
炎症 (ISSN:03894290)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.383-386, 1993

The effect of several agents on mitogen-induced proliferative response<I>in vitro</I>was studied by using colorimetric MTT [3- (4, 5-dimenthyl-2-thiazolyl) -2, 5-diphenyl-2H tetrazolium bromide] assay. Immuno-modulator levamisole and TOK-8801 enhanced concanavalin A and lipopolysaccharide response in murine splenocytes at concentrations of 10<SUP>-6</SUP>-10<SUP>-5</SUP>M and 10<SUP>-4</SUP>M, respectively. Immunosuppressant mizoribine decreased dose dependently this response.<BR>These results show that MTT assay may be a useful method for the evaluation of immunological affecting agents on cell proliferative response.
著者
窪田 諭 森井 拓 三上 市藏 石川 知憲 松林 豊
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木情報利用技術論文集 (ISSN:13491040)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.87-96, 2006 (Released:2011-12-20)
参考文献数
14
被引用文献数
2

道路を適切に維持管理するためには, 空間属性と時間属性を考慮した道路管理情報を一貫した履歴情報として保存・蓄積して一連の事業で活用する必要がある. 本研究では, 道路管理で発生する空間属性と時間属性を四次元情報として収集, 蓄積, 管理, 共有, 活用するために, 四次元情報の構築方法と情報を取り扱う道路マネジメントシステムを提案し, そのプロトタイプを構築した. プロトタイプシステムは空間データ基盤, 道路情報モデル, モデルライブラリ, 共通インターフェイス, システム共通機能, 道路データベース, 道路アプリケーションシステムの構成とし, 道路アプリケーションシステムとして四次元情報表示機能, シミュレーション支援機能, 進捗管理機能を開発した.

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著者
垂井 康夫 林 豊 小柳 理正
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.495-503, 1969-05-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
15
著者
佐藤 仁 林 豊彦 宮川 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.94, no.416, pp.81-88, 1994-12-16
被引用文献数
8

歯科補綴物の製作過程の単純化と品質の均一化を目的として,過去20年に渡りその製作のコンピュータ化が進められてきた.しかし,従来開発された歯科CADは,操作性がこれまでと全く異なるため,従来のワックスアップ技法を生かすことができなかった.これを改善するために,我々はワックスアップに近い操作性をもつ全く新しいCAD(Vocs-1)を以前開発した.このVocs-1における形状変形は,歯のソリッドモデルに拡張したHit-or-MIss変換を作用することにより実現されている.しかしこの操作は,部分的な形状変形ができるものの,咬合面上の溝や土手のような複雑な形状の生成には必ずしも適していなかった.そこでHit-or-MIss変換をさらに拡張し,形状表面の曲線や閉領域を中心とした部分変形ができるようにした.さらに原形状と変形部の移行部の範囲を,接続の滑らかさを損なうことなく制御できる一つのパラメータを理論的に導いた.
著者
佐藤 仁 林 豊彦 宮川 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.93, no.209, pp.93-100, 1993-09-03
被引用文献数
11

これまで20年にわたり歯科補綴物の製作にCAD, CAMを応用しようという試みがなされてきた.CADにおける歯冠部の表現は,記憶容量が少なくて済むため,サーフェス・モデルが用いられてきた.しかし,この表現では,咬合面のような自由曲面に対する操作が困難であり,伝統的なワックスアップ技法が歯科CADには生かしにくいという欠点があった.この制約を克服するために,数学的形態学で開発された手法を用いて,新しい咬合面のCAD法を開発した.歯冠の咬合面は,ワックスアップのような操作を実現するために,ソリッドモデルで表現した.咬合面形状の変形は,データ全体にdilation操作を行うことで達成できる.また,ワックスアップのような部分的な変形を実現するために,dilation作用素に窓関数を導入した.以上の方法を用いたCADシステムをワークステーション上で試作し,実際の咬合面データを用いて設計実験を行った結果,このCADは比較的高い形状操作性をもつことを確認した.
著者
藤田 翔平 村山 愛 林 豊彦 中村 康雄 小島 英敏 道見 登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.80, pp.25-28, 2006-05-19

これまで我々は,嚥下機能を無侵襲かつ定量的に測定・評価するために,喉頭運動,嚥下音,舌骨上筋群筋電図を同時計測する嚥下機能評価システムSFN-1を開発し,本システムをビール飲み込み時の嚥下動態の定量評価にも応用してきた.本研究では,まず解析の効率化のために測定波形の自動解析システムを開発し,次にそのシステムを用いてビールの苦味の違いが嚥下動態に及ぼす影響について調べた.被検飲料は,苦味の程度が異なる2種類のビールとし,上記のシステムで連続的な飲み込み動作を測定した.実験から次の結果が得られた:1)自動解析システムにより筋電図波形から活動区間を自動抽出し,分析パラメータを得ることができた;2)比較的苦味の強いビール嚥下時には,筋活動量が多い;3)苦味の弱いピール嚥下時には,嚥下音が小さい傾向が認められた.
著者
寺田 伸枝 溝口 勲 河野 俊彦 林 豊
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気汚染学会誌 (ISSN:03867064)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.512-520, 1986

18ヶ月間にわたって, O<SUB>3</SUB> (0.1ppm) とNO<SUB>2</SUB> (0.3ppm) に単独, 複合暴露したラットの肺の病理学的変化について検討した。<BR>O<SUB>3</SUB>の単独暴露では, 1ヶ月後に, II型細胞の腫大と増加, I型とII型の中間型の細胞, 血管内皮細胞のpinocytotic vesiclesの増加, 肺胞壁間質の軽度の水腫が認められた。水腫液の貯留によって開大した組織間隙には, 離開した膠原線維と遊走細胞がみられ, air-bloodbarrierの肥厚を生じていた。3ヶ月後では, より進行した間 質の水腫が広汎に認められたが, 6, 18ヶ月後では消失する傾向にあり, また肺胞上皮の変化はほとんどみられなかった。<BR>0<SUB>3</SUB>とNO<SUB>2</SUB>の複合暴露では, O<SUB>3</SUB>単独暴露に比べ, 全暴露期間にわたって間質の水腫がより顕著に, かつ広汎に認められた。また中間型細胞が少数認められ, 肺胞上皮にも, 持続的な影響を及ぼしていると考えられた。
著者
大辻 一也 小泉 亜希子 小林 なつみ 鈴木 真理 古川 奈々 久須美 明子 小林 豊和
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.15-20, 2016-04-09 (Released:2016-06-01)
参考文献数
6

ボディコンディションスコア(BCS)は犬や猫の栄養診断法として、臨床ではよく使われる方法である。アメリカ動物病院協会は2010年にBCSを栄養診断のスクリーニングの一つとして取り入れた。日本動物病院協会もこれを受け入れた。さらに世界小動物獣医協会はBCSを栄養診断の世界標準にすることを決めた。このようにBCSはイヌやネコの栄養診断法としてオーソライズされたにもかかわらず、診断者によるばらつきは避けられない。そこで、われわれはBCS診断の精度を上げることを目的に、BCSモデル(モデル)を作成した。モデルは人工的に成型した模擬肋骨の上に、各種ゴム素材を積層しBCS1~5になるように調整し作成した。被毛の代替えとして起毛した布を使用した。実験にはBCSの異なる24頭のイヌを使用した。動物看護学を学ぶ学生にイヌを触診させ、モデルの有無によって、BCS 値のばらつきに違いが出るか否かを検討した。その結果、BCS3およびBCS4と診断されたイヌ群において、モデルを使用して診断した方が、モデル無しで診断した方に比較して、ばらつきは統計的に有意に減少した。BCS2は対象個体数が少なく統計処理が不可能であった。BCS1とBCS5の個体は被験犬の中に含まれなかった。今後、個体数を増やし検討する予定である。また、BCSはモデル有の方が無しに比較して、スコアが高く診断される傾向があった。この点に関しては、モデルの改良が必要と思われた。さらに、一般のイヌの飼い主に、モデルを用いて飼い犬のBCS測定をさせ、モデルの印象について調査した。その結果、モデルが飼い犬の栄養診断に役立ったかとの質問に対しては、約80%の飼い主が役立ったと回答した。さらに、モデルを使うことで、うまく診断できたかと言う質問に対して、約65%の飼い主がうまく診断できたと回答した。以上の結果、このモデルは改良が必要であるが、獣医療従事者のみならず、イヌやネコの飼い主の栄養診断にも有用であることが示唆された。
著者
宮崎 勝己 小林 豊 鳥羽 光晴 土屋 仁
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ : 日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
no.28, pp.45-54, 2010-02-20
被引用文献数
3

The biology of Nymphonella tapetis Ohshima, 1927, a pycnogonid endoparasitic on some bivalves, is reviewed. After the first discovery of this species from Hakata Bay, Fukuoka in 1926, there were scattered records of N. tapetis from several places in Japan before 2007, but they were on a small scale. In April 2007, N. tapetis appeared suddenly in the commercial bivalve, Ruditapes philippinarum and several other bivalves on the Banzu Tidal Flat in Tokyo Bay. The spread of the parasite was explosive, and caused a mass mortality of the bivalves in the area. Adults of the pycnogonid live freely on or just under the surface of sandy bottoms, and show nocturnal activity. The hatching larva is a typical protonymphon larva. The larva enters the host bivalve, attaches to various soft parts, and feeds on the body fluid of the host. The number of parasites in one host ranges from one to over 60. At least eight different developmental stages can be distinguished in the parasitic larvae and juveniles. Adults leave the host probably just after the maturation molt. The adult male receives one egg-mass onto his ovigers after each mating, and one male can bear up to seven egg-masses. Several experiments were undertaken to attempt to eradicate or reduce the number of N. tapetis, but no effective method has yet been found. Three species of the genus Nymphonella have been described from Japan, the Mediterranean, and southern Africa. They are very similar in morphology, which leads to potential taxonomic confusion.
著者
金子 裕史 林 豊彦 中村 康雄 石田 智子 高橋 肇 新井 映子 山田 好秋 道見 登 野村 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.478, pp.135-142, 2001-11-22
被引用文献数
3

これまで我々は, 嚥下機能障害者を無侵襲かつベッドサイドで検査することを目的として, 喉頭運動・舌骨上筋群筋電図・嚥下音の同時計測システムを開発してきた.本論文は, お粥の性状の違いによる嚥下動態の変化について述べたものである.被検食品は, 一般的なお粥である"全粥"と, より付着性の小さい嚥下困難者用"ふっくらおかゆ^R"(亀田製菓)とした.実験の結果, 全粥嚥下時に比べ, ふっくらおかゆ嚥下時には次の2点が確認された:1)嚥下初期において, 喉頭がより速く動く;2)筋活動量が少ない.これらの結果から, ふっくらおかゆは, 一般的なお粥に比べて飲み込みやすいことが示唆された.
著者
林 豊
出版者
専門図書館協議会
雑誌
専門図書館 (ISSN:03850188)
巻号頁・発行日
no.264, pp.2-8, 2014

本稿では、専門図書館の現場で働く担当者を主な対象として、現在世の中で使われている広い意味での図書館システムを概観し、基本的な知識をコンパクトにまとめるとともに、最近の動向を紹介する。それにより、読者が勤務館で利用者に提供したいサービスを実現するためにどのようなシステムが必要なのかを判断するための一助になることを目的としている。ここでは、紹介するシステムを、「電子リソース管理・提供システム」「検索システム」「文献管理ツール」「次世代型図書館システム」という4 つのカテゴリーに分け、それぞれの概要、基本的なしくみ、メリット、必要性、代表的な製品などを紹介していく。
著者
里村 洋一 岡本 達也 半沢 傭 山口 豊 林 豊 香月 秀雄
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, 1973-12-25
被引用文献数
1

症例は45才の男性で,26年前左肺結核症の診断で13回の人工気胸術を受けた.この時胸膜炎を併発したが,3年間の療養後社会復帰した.23年を経て血疾と背部痛を訴えるようになり入院した.左背側の陳旧化した膿胸であると診断して開胸し,肥厚硬化した胸膜をその内容の壊死物質と共に摘出した.この胸膜の一部に組織学的に血管芽腫の像が認められた.術後小量の出血,背部痛が持統し,2ヵ月後に同側の胸壁に腫瘤が出現し,生検で悪性腫瘍と診断された。摘出胸膜を再検すると,壁側胸膜の一・部に,血管腫性の変化と共に,異形性強く,核分裂像を示す部分が認められ,血管肉腫と診断した.膿胸と血管腫が合併して永い経過の後,悪性化して臨床症状を呈してきたと想像される.
著者
中村 康雄 林 豊彦 中村 真里 建道 寿教 信原 克哉 菊入 大輔 桐生 慎哉
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.111-121, 2004 (Released:2005-04-15)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1 2

Diagnosis of a shoulder joint injury, particularly one brought about during sports activities, necessitates measurement of its motion accurately and noninvasively. Conventional measurement of shoulder joint movement, however, deals solely with relative movement between humerus and thorax, neglecting other components of the joint. We have focused on 6-DOF measurement of scapula movement relative to the thorax, a subdominant component of shoulder movement. Such motion data, however, cannot easily be obtained by means of a marker-based motion-capture system, due to the skin mobility relative to the skeleton. The objective of this study was to validate measurement accuracy of scapula movement when measuring markers are attached to the skin above the scapula’s bony landmarks.We employed an open MRI (Magnetom Open, Siemens, Germany) to measure the shoulder joint and markers attached to the subject’s skin. Five and three markers were attached to the skin above the scapula and thorax, respectively. Three volunteers (24.0±2.64 years old), who possessed no distinct kinetic dysfunctions in their shoulders, served as subjects, in this preliminary study. Their shoulder movements were sampled at three humeral elevation angles (0°, 90°, 150°) on a frontal plane by open MRI. In order to reduce the skin mobility, the same movements were recorded, using a more accurate method in which the scapula’s markers were relocated into correct positions, determined through the palpation of an experienced physical therapist, at each humeral elevation. In an attempt to validate the skin mobility, we measured the deviation of the markers from the scapula’s bony landmarks during humeral elevation. Next, the scapula movements were estimated by two different methods as follows: the registration technique using bony shape and the least squares method using the set of markers.The results demonstrated that the deviation of the markers could be reduced into less than or equal to 19.0 mm if the markers were remounted at each elevation angle. Using the remounted markers, we verified the estimated error of position and orientation of the scapula to lie within 10.1° and 6.4 mm, respectively.In conclusion, we validated measurement accuracy of the scapula movement using skin markers above the scapula’s bony landmarks. The results showed that a motion-capture system is capable of quantitatively measuring the static shoulder joint movement with the scapula.
著者
田村 和巳 林 豊彦 中嶋 新一 小林 博 山田 好秋 石岡 靖 宮川 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.95, no.404, pp.61-68, 1995-12-09
被引用文献数
5

顎連動の制御メカニズムを解明するために,我々はヒトに近い構造をもつ自律顎運動ロボットと咬合力センサを開発してきた.このロボットには,DCサーボモータでワイヤを駆動する方式を用いた咬筋と外側翼突筋アクチュエータが装着されている.これらアクチュエータの制御にインピーダンス制御と適応制御を用いることにより,ヒトに近いかみしめを伴う開閉口運動を実現できた.しかしこの制御系は,等張性収縮において完全な位置制御を行っており,この点では実際の筋と異なっていた.これを改善し,より正確に伸張反射系をシミュレートするために,筋種や連動相の違いによりワイヤ長のフィードバック量を調節できるようにした.この制御系の改良と顎二腹筋アクチュエータの追加により,従来より自然な開閉口連動を実現することができた.