著者
東海林 健二 森 博志
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、対象物体や人物を手持ちのカメラで同時に撮影したスナップ写真群から少ない手間で対象物体形状を得ることを目指し、視体積交差と投影を繰り返すことにより、カメラ撮影画像から物体のシルエットを矛盾の少ない形で取り出す方法と、視体積交差のためのカメラ姿勢を最適化する方法を提案した。また、視体積交差のためのよいカメラ配置とは、各カメラから得たシルエット形状が相互に異なり、なるべく複雑であるようなカメラ配置であることを実験的に示した。
著者
寳示戸 雅之 波多野 隆介 村野 健太郎 林 健太郎 神山 和則 荻野 暁史
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

<発生>農業に由来するアンモニア発生量を発生源別にできるだけ正確に見積もり、これを1kmメッシュ地図として示すとともに畑地、水田、草地からの発生量実態を観測した。<実態>国内27地点の大気中アンモニア、アンモニウム塩濃度を観測するとともに、栃木県の集約酪農地帯において湿性沈着、乾性沈着を観測し、地域内発生量からみた「大気を介した窒素循環」の実態を推定した。<影響>北海道標津川流域を対象として河川水の濃度と投入窒素量の解析から、流域に投入された窒素の一部は河川へ流出するものの残りは硝酸態窒素となり、脱窒を介して河川への炭酸イオンを増加させることを推定した。
著者
釘宮 雄一 林 健司 都甲 潔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.612, pp.49-52, 2002-01-19

食品, 化粧品, 香料の製造において, 現在でも官能検査と呼ばれる人間の鼻を使った品質管理や製品開発が不可欠である.しかし人間は長時間の検査に耐えられず, 健康状態などによっても結果が左右される.また, 環境計測や安全管理においては, 悪臭・危険臭などの人間が嫌がる検査を行わなくてはならない.さらに個人差による評価結果の違いが存在することが大きな問題である.以上のことから匂いを客観的に評価できるデバイスの開発が望まれている.本研究では新しい匂いセンサ用トランスデューサとなるガスセンサとしてグラファイト分散系に注目し, パーコレーション(percolation, 浸透)現象を利用した素子を作製した後, その特性を明らかにした.またその特性を利用し, 匂い物質のひとつであるクロロホルムに対する感度を向上させることが出来た.
著者
新井 清 東海林 健二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.1510-1511, 1988-09-12

物体の識別に関する一手法を提案する。生産工程における部品の組み立てや検査などでは,3次元物体の識別やその姿勢の決定に対する要望がある。幾何学的な物体の場合は,濃淡画像を処理して得られる頂点や辺などが利用できるが一般曲面体の場合には難しい。また,任意の姿勢で置かれた物体への適用も難しい。そこで,3次元物体データと2次元断面データとのマッチングに問題を置き換える。すでに物体形状のデータは得られていて,新たに物体のある部分を切断して得られる断面の輪郭線データが与えられた場合,その輪郭線が物体のどの部分に一致するかがわかれば輪郭線が得られたときの傾きで物体の姿勢を判断できる。また,一致する部分の有無により物体の識別も可能である。今回は,物体と断面輪郭線との照合にDPマッチング法を適用し,その結果について報告する。
著者
竹本 幹夫 山中 玲子 小林 健二 落合 博志 大谷 節子 石井 倫子 表 きよし 三宅 晶子
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2001

本研究においては、現代の能楽研究における資料調査の実績を踏まえ、全国に散在する文庫・図書館・個人所蔵の謡本を博捜し、曲目索引を作成して『国書総目録』【能の本】以後に発見された謡曲作品・伝本を網羅的に補足することから出発し、上記500曲の各作品ごとに、伝存するテキストの系統関係を調査した上で、主要な系統の伝本を、一曲につき数本ずつ翻刻することを目指した。室町期成立の能のテキストを網羅的に翻刻・集成するような事業は今まで全く存在せず、本研究が能楽のみならず、近世・近代前期の文芸研究、および国語学に与える影響は、きわめて大きい。最終的な成果は、『謡曲大成』(仮称)の刊行を企図しているが、一曲ごとに数十本存在する伝本を書写・校合する作業が予想以上に難航し、このたびようやくア行74曲の系統付けが完了した。C-18として付属させた冊子がその成果内容である。これらの作業過程で、古写本・古版本の新出資料を複数調査することが出来た。その中には江戸時代版行番外謡本の系統研究に重要な位置を占める、伊藤正義氏蔵「寛永頃刊行観世流異書体小本」のような稀覯本も含んでいる。早稲田大学演劇博物館蔵「春藤流升形十番綴謡本」三百番のような、従来存在は知られていたが位置付けが不明であった本についても発見があった。この本は、観世流系ワキ方であった福王流の江戸後期の大規模な謡本集成に先駆けて行われた、金春流系ワキ方系の謡本集成としては比較的早い例に属することなどが明らかとなった。また謡本研究とは直接関連しないが、本研究費による謡本の所在調査の過程で、研究分担者や研究協力者による、曲ごとの作品研究が活性化した。さらには、本研究費による謡本調査の過程で、研究代表者の竹本による世阿弥能楽論書『三道』の最善本の発見なども行われた。いずれも本研究の特筆すべき副次的成果といえよう。
著者
林 健太郎 駒田 充生 宮田 明
出版者
公益社団法人大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.78-90, 2006-03-10
被引用文献数
7

茨城県つくば市のシバ草地において,2004年8月14日〜2005年2月28日のアンモニア性窒素(NH_x;アンモニア:NH_3とアンモニウム塩粒子:NH_4^+粒子)の乾性沈着を調べた。フィルターパック法によりNH_xの大気濃度を観測し,インファレンシャル法によりNH_xの沈着速度を推計した。NH_3の沈着速度の推計では,気孔からのNH_3揮散および地表のぬれの効果を考慮した。大気濃度および沈着速度の積を乾性沈着量とした。期間全体の平均として, NH_3およびNH_4^+粒子の大気濃度は150および89μmol m^<-3>,沈着速度は0.66および0.061cm s^<-1>,乾性沈着量は80および4μmol m^<-2>d^<-1>であった。大気濃度は田園地域の代表的なものと考えられ,沈着速度は既往研究の下限付近であった。期間全体の平均として,気孔からのNH_3揮散は沈着速度に対して0.013cm s^<-1>(2.0%)の減少効果,地表のぬれは0.042cm s^<-1>(6.4%)の増加効果を示した。年間値に換算したNH_xの乾性沈着量はわが国のNH_4^+の湿性沈着量と同程度であり,NH_xの大気沈着において乾性沈着が重要な寄与をなすことが示された。さらに,自然草地や森林など,調査地よりも粗度が大きな植生では沈着速度がさらに増加するため,これらの植生ではNH_xの乾性沈着の寄与はより大きいと推定される。
著者
松岡 心平 天野 文雄 磯田 道史 小川 剛生 落合 博志 小林 健二 高桑 いづみ 高橋 悠介 橋本 朝生 宮本 圭造 山中 玲子 横山 太郎
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

観世文庫の能楽関係資料は、質・量ともに能楽に関する最重要の資料群である。本研究では、これらの資料の調査・研究に基づき、インターネット上で画像と解題を公開するデジタル・アーカイブ「観世アーカイブ」を拡充させると共に、これを活用して、近世能楽史の研究を大きく進めた。特に、15世観世大夫元章(1722~74)の能楽改革に関する研究に重点を置き、観世元章に関する用語集と関係書目、年譜をまとめ、刊行した他、元章による注釈の書入れが顕著な謡本『爐雪集』の翻刻と検討を行った。さらに、観世文庫に世阿弥自筆能本が残る「阿古屋松」の復曲を行い、観世文庫資料の展覧会でも研究成果を公開した。
著者
林 健太郎 橋本 学 鷲見 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1762-1771, 2001-08-01
被引用文献数
19

本論文では照明変化の多い半屋外環境下で,着座した人物の顔方向を単眼視により推定するために,顔上の特徴点を追跡する手法を提案する.本追跡手法では分離度フィルタ及び更新型テンプレートマッチの両方を用いて,それらのマッチ位置を重み付け統合する.この重み付けパラメータを適切に設定することにより頑健で高精度な追跡を実現できることを示す.更に,本追跡手法を用いて顔上の目と鼻の位置を追跡し,顔の3次元方向を推定するリアルタイムシステムの構成を示す.本システムを用いて正面から50度以上の横向き顔を検出した結果,87%の検出率を達成した.
著者
真田 茂 小林 健 高島 力 松井 武司
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.60-68, 1999-01-20
被引用文献数
6

Current radiographs were compared with previous ones, and their anomalies were enhanced by the digital subtraction of both images. This procedure affords easy recognition of temporal changes. The image by which the first derivative filter limits the orientation of gradients was used in order for "lung markings" to be matched when making adjustments prior to the subtraction of the two images. Previous and current images were then matched using the sequential similarity detection algorithm (SSDA) method. With our method, Althougy artifacts due to disagreement of the costal shadow were generated, subtle opacities such as infiltrates, nodules, bands, linear shadows, and cardiomegaly were clearly enhanced on the subtraction image. This suggests improved accuracy when fadiologists diagnose a sepuential chest image using the subtraction image.
著者
小林 健一 飯倉 道雄 吉岡 亨 伊原 柾治郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.500-501, 1997-09-24

コンピュータが一般家庭に普及するにしたがって、デジダル・データを利用した教材も広く利用されるようになってきた。しかし、現在普及しているマルチメディア教材は、そのほとんどが、CD-ROM等のスタンドアローンでの使用を前提とした媒体に記録されている。そこで現在、コンピュータ・ネットワークを利用して教材を管理、提供する方法についての研究がさかんに行われている。本研究では、コンピュータ・ネットワーク上でマルチメディア教材を管理し、利用するための方法について検討する。