著者
金森 憲太朗 高木 拓也 小林 健 有村 博紀
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.3Rin444, 2020 (Released:2020-06-19)

反事実的説明法(CE: Counterfactual Explanation)は,機械学習モデルの予測結果から説明を抽出する事後的手法の一つで,予測結果を所望のクラスに反転させるような特徴量の摂動方法を,説明としてユーザに提示する.ユーザはその摂動を,自らが望む予測結果を得るための"改善アクション"として直接解釈することができる.しかし,既存の改善アクション抽出法では,特徴量間の相関関係や外れ値リスクなど,元のデータが従う分布が持つ特性が十分に考慮されていないため,ユーザにとって実現可能な改善アクションが得られるとは限らず,改善アクションの実用性や信頼性に問題がある.そこで本研究では,実現可能な改善アクションを抽出するために,特徴量間の相関と外れ値検出スコアに基づく改善アクションの新たな評価関数を導入し,混合整数計画法に基づく解法を提案する.FICOデータセットを含む実データ実験により既存の改善アクション抽出法と比較を行い,提案手法の有効性について確認する.
著者
栗林 健太郎 山崎 進 力武 健次 丹 康雄
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:21888825)
巻号頁・発行日
vol.2021-SE-207, no.32, pp.1-8, 2021-02-22

IoT デバイスは多様な用途において増え続け,2030 年にはその数が 1250 億に達すると見込む調査報告がある.増え続ける多様な需要を満たすためには,IoT デバイスの開発効率の向上が必要であり,そのための開発プラットフォームが多数現れている.IoT デバイス内アプリケーションの開発において,開発者によるコードの変更を適用することで生じる動作の変更が意図した通りであるかどうかを確認するためには,変更内容をターゲットとなるデバイスへ適用し実際に動作させる必要がある.既存方式では,更新内容の生成および適用に加えて,デバイスの再起動に時間を要するため,迅速な開発サイクルの実現が困難である.本研究では,先行研究に基づきコードの変更をデバイスへ適用する方式について(1)ファームウェアイメージの全体を適用する方式,(2)ファームウェアイメージの差分を適用する方式,(3)アプリケーションコードを動的に適用する方式の 3 つに分類した.その上で,開発効率の向上を目的として(3)を動的な性質を持つ言語によって実装し得る方式として位置づけ直して提案するとともに実装し,各方式について更新に要する時間を比較検討した.その結果,提案方式は既存方式に比べて更新に要する時間が 95% 短くなった.
著者
小林 健彦
出版者
新潟産業大学経済学部
雑誌
新潟産業大学経済学部紀要 (ISSN:13411551)
巻号頁・発行日
no.56, pp.17-76, 2020-06

東アジア世界、取り分け、日本や韓半島・朝鮮半島では、古来、様々な自然災害や人為的災 害―大雨、洪水、地震、津波、火山噴火、土石流、雪害、暴風雨、高波、高潮、旱害、蝗害、疫病流行、飢饉、戦乱等々、数え切れない程の災害が人々を襲い、人々はその都度、復旧、復興しながら、現在へと至る地域社会を形成、維持、発展させて来た。文字認知、識字率が必ずしも高くはなかった近代以前の段階でも、文字を自由に操ることのできる限られた人々に依る記録、就中(なかんづく)、災害記録は作成されていた。特に古い時代に在って、それは宗教者や官人等に負う処が大きかったのである。正史として編纂された官撰国史(日本書紀、続日本紀、三国史記等)の中にも、ある種の意図を以って、多くの災害記録が作成されていた。古代王権は、或る種の意図を以って、そうした自然災害を文字情報としての記録に残すことを行なって来た。ここで言う処の「或る種の意図」とは、それらの自然的・人為的な事象の発生を、或る場合には自らの都合の良い様に解釈をし、加工し、政治的、外交的に利用、喧伝することであった。その目的は、災害対処能力を持ちうる唯一の王権として、自らの「支配の正当性、超越性」を合理的に主張することであったものと考えられる。筆者が従前より指摘を行なって来た如く、「咎徴(きゅうちょう)」の語が示す中国由来の儒教的災異思想の反映はその一例である。本稿では、高麗王朝期に、一然(いちねん。普覚国師。1206~1289年)に依り撰述された「三国遺事」を主たる素材として用いながら、自然災害、人為的災害関係記事の内容、 編纂意図や位置付けを、言語文化、文化論の視角より探ってみることとする。「三国遺事」に於いては、如何なる対(自然)災害観や、災害対処の様相が記録されていたのか、いなかったのかを追究することが本稿の目的とする処の1つである。編纂者の属性から、本稿では仏説に基づく形での話題の展開が中心となるが、そうした思想的な面が及ぼしていた影響をも勘案しながら、「眼光紙背に徹する(がんこうしはいにてっする)」、文面の裏側や奥底に秘められた事象をも追及してみたいと考える。その際、日本へ与えた文化的な影響を考慮するといった、比較文化論の手法も導入する。 尚、本稿に於いて使用する「三国遺事」は、昭和3年(1928)9月に朝鮮史学会が編集、 発行した刊本であり、昭和46年(1971)7月に国書刊行会より復刻、発行された『三國 遺事(全)』である。又、「三国史記」は、朝鮮史学会を編者、末松保和氏を校訂者とした第三版、 即ち、末松保和氏が「朝鮮史學會本三國史記」と表現した刊本であり、昭和48年(1973) 2月に国書刊行会より復刻、発行された五版である。
著者
小林 健彦
出版者
新潟産業大学経済学部
雑誌
新潟産業大学経済学部紀要 = Bulletin of Niigata Sangyo University Faculty of Economics (ISSN:13411551)
巻号頁・発行日
no.55, pp.37-66, 2020-02

倭国へ漢字を公伝させたとする韓半島・朝鮮半島に於いても、残存する信憑性の高いものは少ないものの、古来、種々の記録類が作成されていたものと推測される。その中に於いても、種々の災害記録が残されている。そうした自然災害、人為的災害に対する認識は、災害情報の記録にも反映され、更には、倭国・日本へも影響を与えていたのであろうか。本稿では、そうした問題視角より、韓半島に於ける対災害観や、災害対処の様相を文化論として窺おうとしたものである。東アジアに所在していた古代王権は、或る種の意図を以って、そうした災害を文字情報としての記録に残すことを行なって来た。ここで言う処の或る種の意図とは、それらの事象発生を、或る場合には自らの都合の良い様に解釈をし、加工し、政治的、外交的に利用、喧伝することであった。その目的は、災害対処能力を持ちうる唯一の王権として、自らの支配の正当性、超越性を合理的に説明することであったものと考えられる。それでは、韓半島の場合にはどうであろうか。韓半島に於ける正史である「三国史記」は、中国大陸で行なわれていた正史編纂事業を大いに意識して作成されたらしく、日本に於ける六国史、取り分け、「日本書紀」的存在であったのかもしれない。その為、その編纂に際しては、東アジア世界に特有の、特定の歴史観、国家観、対外観、宇宙観、そして、対自然(災害)観等が色濃く反映されていた可能性もあり、史料としての取り扱いには慎重であるべきであって、慎重な史料批判も必要である。それでは、「三国遺事」の場合に在っては、どうであろうか。「三国遺事」は、新羅国、高句麗国、百済国に関わる古記録、伝承、神話等を収集、編集し、そこに就いての遺聞逸事を記した書物であり、高麗王朝期に、一然(いちねん。普覚国師。1206~1289年)に依り撰述され、一部分はその弟子であった無極が補筆したとされる。本稿では、そうして成立した「三国遺事」に記された、自然災害、人為的災害関係記事の内容、編纂意図や位置付けを、言語文化、文化論の視角より探ってみることとする。尚、本稿に於いて使用する「三国遺事」は、昭和3年(1928)9月に朝鮮史学会が編集、発行した刊本であり、昭和46年(1971)7月に国書刊行会より復刻、発行された『三國遺事(全)』である。又、「三国史記」は、朝鮮史学会を編者、末松保和氏を校訂者とした第三版、即ち、末松保和氏をして「朝鮮史學會本三國史記」と言わさしめた刊本であり、昭和48 年(1973)2月に国書刊行会より復刻、発行された五版である。更に、史料引用文中の読み方や現代語訳等に関しては、金思燁氏訳『完約 三国遺事』の記載に依拠した部分が存在することを明らかにしておく。その場合には「完約」として明示する。
著者
平山 裕子 井元 清隆 鈴木 伸一 内田 敬二 小林 健介 伊達 康一郎 郷田 素彦 初音 俊樹 沖山 信 加藤 真
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.60-64, 2008-01-15 (Released:2009-09-11)
参考文献数
27
被引用文献数
2 2

症例は76歳,女性.両下肢浮腫と呼吸困難を主訴に来院した.経胸壁心エコーで右房内に可動性に富む腫瘤を認め,心不全を伴う右房内腫瘤と診断し手術を施行した.術中の経食道心エコーで右房内腫瘤が下大静脈内へ連続していることを確認したが原発巣は不明なため,心腔内腫瘤摘除にとどめ,残存腫瘍断端はクリップでマーキングした.術直後のCTで子宮筋腫から下大静脈内へ連続する構造物の中にクリップを認め,さらに摘出標本の病理所見からintravenous leiomyomatosis(IVL)と診断した.術後半年のCTでクリップは下大静脈から子宮に連続する静脈内に移動しており,腫瘍は退縮傾向であると考えたが,今後も厳重なる経過観察が必要である.
著者
鈴木 俊幸 齋藤 真麻理 小林 一彦 田中 大士 中嶋 隆 入口 敦志 海野 圭介 栁瀬 千穂 岩橋 清美 荒木 仁朗 粂 汐里 滝澤 みか 小林 健二
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.54, pp.1-16, 2019-01-23

●メッセージ継承と蓄積●研究ノートホノルル美術館蔵『塵滴問答』について●エッセイ一期一会●トピックス第11回日本古典文学学術賞受賞者発表第11回日本古典文学学術賞選考講評中世日本の写本文化をめぐる研究集会肥前島原松平文庫における合同古典籍研修会日本古典籍セミナーUniversity of California, Berkeley 2018公開研究会「古典籍画像に対する文字認識と内容解析への取り組み」大学共同利用機関シンポジウム2018「福島県浜通りの歴史と文化の継承―『大字誌ふるさと請戸』という方法―」平成30年度古典の日講演会第42回国際日本文学研究集会総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況●表紙絵資料紹介『かみよ物語絵巻貼付屏風』六曲一隻
著者
小林 健二
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature (ISSN:18802230)
巻号頁・発行日
no.43, pp.1-55, 2017-03-16

『舞の本絵巻』は江戸初期に刊行された絵入り版本「舞の本」三十六番を粉本に制作された大部で豪華な揃いの大型絵巻である。三十六番が絵巻として作られたと想定できるが、現在は散逸して国内外に十二軸十五番のものと六軸十一番の二系統の伝本が確認できる。それらを悉皆調査して「舞の本」から豪華な絵巻へと作られた様相を考察し、同時代の文芸享受史への位置づけをはかった。さらに、「舞の本」を粉本として豪華な絵本も同じ工房で作られたこと、これらの豪華な絵巻・絵本が松平家などの大名によって注文制作されたことにも言及した。また、現存する幸若舞曲を題材とした絵巻・絵本を概観できるように「幸若舞曲の絵入り本一覧稿(増補改訂)」を付した。The Illustrated Scrolls of Mainohon, grand both in number and size, gorgeously illustrated, were based on an early Edo-period woodblock edition of Mainohon, which was itself embellished throughout with pictures. Though this set of scrolls most probably included, in its original form, illustrations of all thirty-six kōwaka dances lyrics, extant versions contain only a portion of that number: one lineage of this work contains illustrations from fifteen dances in twelve scrolls, while the other contains illustrations for eleven dances in six scrolls. By examining all extant editions of this set of scrolls, I have attempted to trace the process whereby the picture-book Mainohon was at last transformed into the Illustrated Scrolls of Mainohon, as well as the latter’s place in the overall history of Edo-period art and literature. I discuss, furthermore, how the workshop which produced these illustrated scrolls also produced a number of other, similarly gorgeous picture-book editions, all based on the aforementioned Mainohon. All of these-illustrated scrolls and picture-books alike-were produced in response to requests made by the powerful daimyo family known as the Matsudaira clan. In order, finally, to facilitate a broader understanding of the field, I have thought it best to append a list of all extant illustrated books dealing with kōwaka dances lyrics.
著者
小林 健彦 KOBAYASHI Takehiko
出版者
新潟産業大学経済学部
雑誌
新潟産業大学経済学部紀要 = Bulletin of Niigata Sangyo University Faculty of Economics (ISSN:13411551)
巻号頁・発行日
no.48, pp.21-41, 2017-01

日本に於ける自然地形―平坦部、山岳、河川、湖沼、海洋等―や、自然的な現象―気象や地学的な現象等―、或いは、事物等に対して、それらが人間では無いにも拘わらず、それらに恰も人間であるかの如き日本語運用上の待遇格を与え、それに準じた日本語表現法を採用することが有る。一般的には、それらは「愛称、通称」であり、愛着を指し示す目的の手法であるものとも解釈される。ただ、そこにはそれらを擬人化し、人と全く同様な待遇を与えながら運用をして行く、といった要素は全く無いのであろうか。本稿では、そうした視角に立脚して、人間ではない、日本の自然地形や事物に対する人格化表現法の目的等に就いて考察を加えたものである。
著者
小林 健吉郎 高田 雅介 岡本 祥一 會川 義寛 鋤柄 光則
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.106-110, 1983-04-28 (Released:2011-08-11)
参考文献数
15

The formulas for rearrangement energy of solvent were derived by using dielectric continuum approximation. The conventional formula for the rearrangement energy of solvent was corrected for the absence of solvent inside ions. The effect of supporting electrolyte on the rearrangement energy of solvent was discussed. The discrepancy between the calculated rearrangement energy of aquocomplex and experimental one was interpreted in terms of breakdown of adiabatic electron transfer.
著者
小林 健治 土佐 典照 原 安夫 堀江 修二
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.930-938, 1996-08-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
15
被引用文献数
6 13

水道水を電気分解処理して得られたアルカリ性水の炊飯水としての有効性について検討を行い,以下の結果を得た.(1) 白米と浸漬水の総体積変化は,アルカリ水,原水(水道水),酸性水の順に大きくなった.任意のpHに調整された試験水を用いた実験より,白米の膨潤度はpHの影響を受けていることが確認された.(2) 画像処理装置により炊飯米形状を二次元的に計測し,面積はアルカリ性水,酸性水,原水の順に大きく,アルカリ性水のものは原水のものよりも約4.5%の差がみられた.(3) 三粒法により各米飯のテクスチャーを測定したが,粘りと硬さの比がアルカリ性水,酸性水,原水の順に大きな値をとった.アルカリ性水により処理された炊飯米のテクスチャーが高い原因として,炊飯米表面の糊化した澱粉量が多いことによるものであることが考えられた.洗米において白米からの澱粉の溶出量は,アルカリ性水処理によるものが最も高く,炊飯米においても同様であった.この原因として,洗米では高いpHや界面活性的な働きが白米表面物質の遊離を促進するため,また炊飯米では高いミネラル濃度が澱粉細胞の細胞壁に沿って存在するタンパク質の可溶性を促進するためと推察された.
著者
家城 恭彦 宮腰 久嗣 永井 幸広 番度 行弘 臼田 里香 宮本 市郎 大沢 謙三 小林 健一
出版者
一般社団法人 日本内分泌学会
雑誌
日本内分泌学会雑誌 (ISSN:00290661)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.755-763, 1991-07-20 (Released:2012-09-24)
参考文献数
16

It is generally accepted that acromegaly is often associated with hypercalciuria, but there are few reports on the frequency and the mechanisms of urolithiasis. Recently we consecutively experienced 2 cases of acromegaly with urolithiasis, and these experiences made us investigate the association between urolithiasis and acromegaly.Among 18 acromegalies from 1977 to March 1990 (10 males, 8 females, 24-64 years old), 13 cases (72%) fulfilled the criteria of hypercalciuria (urinary calcium (u-Ca) ?200mg/day or u-Ca/urinary creatinine (u-Ca/u-Cr)?0.15), and 7 cases (39%) suffered from urolithiasis that was diagnosed by KUB (4 cases) or X- ray computed tomography (CT)(3 cases). Especially in the last 2 years, 5 out of 7 cases (71%) were complicated with urolithiasis and all 7 cases were associated with hypercalciuria. These results suggest that hypercalciuria and urolithiasis are both much more frequent than previously reported.In 6 cases who were treated by pituitary adenomectomy from 1988-1989 (4 males, 2 females, 24-59 years old), we examined Ca metabolism before and after operation. Before operation, the levels of serum growth hormone (GH), u-Ca (mg/day), u-Ca/u-Cr (in all cases) and plasma somatomedin -C (Sm-C) (in 4 cases) were increased above the normal range. To determine the etiology of hypercalciuria, we performed the oral Ca load test under restriction of Ca (400mg/day) and P (650mg/day) intake. The results suggested that the hypercalciuria might be mainly due to the increased absorption of Ca from the intestine (so-called ”Absorptive hypercalciuria”). However, the levels of serum vitamin D (Vit. D) metabolites were all within the normal range before operation. After operation, GH and u-Ca/u-Cr (in 5 cases) and u-Ca (mg/day) (in all cases) decreased significantly compared with before operation, and the levels of Sm- C (in all cases), serum 25-(OH) D3, 1α,25-(OH)2D3 (in 4 cases) and 24,25-(OH)2D3 (in 3 cases) were also reduced after operation. Surprisingly, u-Ca and u-Ca/u-Cr normalized only in 4 cases who showed a reduction in 1α,25- (OH)2D3 levels after operation, although there were no correlations between u-Ca (mg/day) or u-Ca/u-Cr and 1α, 25-(OH)2D3. Significant correlations were found between u-Ca (mg/day) or u-Ca/u-Cr and Sm-C. The parathyroid function evaluated by the rapid Ca infusion test or nephrogenous cyclic adenosine monophosphate (NcAMP) was normal before and after operation.In conclusion, the high frequency of urolithiasis in acromegaly observed in this study may be strongly ascribed to hypercalciuria, and the facts that (1) in the general population, the frequency of urolithiasis has increased and (2) our methods of confirming urolithiasis were more sensitive than those described in previous reports. The cause of hypercalciuria might be partly due to increased Ca absorption from the intestine mediated by 1α,25-(OH)2D3. Now we emphasize that urolithiasis in acromegaly is more common than previously considered, so it is important to prevent severe complications of urolithiasis by early diagnosis and treatment.
著者
東海林 健二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.9, pp.1753-1760, 1994-09-25
被引用文献数
10

2値画像の回転や拡大縮小といったアフィン変換のアルゴリズムとして,2値画像をランの形式で表現し,斜交軸変換と転置を組み合わせて行う方法が知られている.この従来手法は,ラン形式を用いるため,斜交軸変換は簡単なアルゴリズムで高速に実行可能であるが,転置のアルゴリズムは複雑で比較的多くの実行時間を要していた.本論文では,ランで表現された画像の転置,すなわち縦と横を入れ替える操作を効率良く行う手法およびこの転置手法を用いた画像の回転,拡大,縮小を含むアフィン変換の方法を提案する.本手法で採用したランデータの表現方法は,pxy表と呼ばれる形式で,一次元配列に黒ラン,白ランの開始座標を交互に格納するという単純な方法である.実験により従来手法と提案手法の時間コストの比較を行った結果,従来手法でのアフィン変換は,ラン当りの実行時間が黒ラン長に従い増加するが,一方,提案手法では.ラン当りの実行時間はラン長によらず一定であった.すなわち,提案手法を用いると,2値画像のアフィン変換が,およそラン数にだけ比例する時間で行えることがわかった.
著者
小林 健人 稲村 勝樹 金田 北洋 岩村 惠市
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.172-183, 2016-01-15

近年,個人情報やプライバシについて取り上げられる場面が増加している.特に,監視カメラ映像に関するプライバシの問題が取り上げられることが多く,映像を取り扱うガイドラインも存在している.しかし,近年のプライバシ保護の概念である自身の情報のコントロールという観点から考えると,被撮影者自身によって匿名で顔情報が制御できることが望ましい.しかし,既存のシステムではそれを実現する技術的な仕組みを持たない.一方で,監視カメラは犯罪防止に利用されているため,被撮影者が犯罪者となる可能性を考慮すると,被撮影者によってのみ制御されることは好ましくない.そこで,我々は被撮影者がグループ署名と可逆モザイク技術を組み合わせ,さらに秘匿した顔を復元するために必要なモザイク鍵を犯罪捜査時のみ生成できる鍵管理法によって,プライバシ保護と犯罪時での監視カメラの有効利用を同時に実現するシステムを提案する.これによって,被撮影者は自身の顔情報を匿名で制御することができ,かつ,犯罪捜査時には,制御された顔情報を警察などに提供可能で,さらに顔が秘匿されていた被撮影者の特定が容易となる.
著者
松浦 義昭 植田 千春 小林 健一
出版者
一般社団法人日本時計学会
雑誌
日本時計学会誌 (ISSN:00290416)
巻号頁・発行日
no.103, pp.28-41, 1982-12-25

We have developed a very low power consumption lOOnA IC for analog quartz watch, using the current control system. As the reference voltage for the current source, we have used a circuit in which the threshold voltage of the depletion and enhancement MOS transistors and their ratio of conductance coefficient are used. For the current source, we have used the current saturation characteristic of MOS transistor. Further, this IC features excellent electrical characteristics, stable temperature characteristics and high yield, due to the CMOS Al gate process in which thin gate oxide is used.