著者
深林 太計志 柴田 廣光 杉浦 聡 渡辺 淳二
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.675-682, 1997-09-01 (Released:2017-06-02)

本論文では極零型分析による零点パラメータから求まる零点ケプストラム係数を用いる基本特徴ベクトルの四つの構成法について, 有声子音認識におけるその有効性を検討した。その結果, 極零点ケプストラム係数と零点ケプストラム係数から構成される基本特徴ベクトルのような, 零点ケプストラム係数をそれ独自で特徴ベクトルの成分とする方法がよい結果をもたらすことを示した。このような特徴ベクトルを用いると, 従来のLPCケプストラム係数を成分とする基本特徴ベクトルを用いる場合に比べ, 有声子音認識において, どの音素に対してもよい認識結果となること, ほとんどの話者に対しても, 認識結果がよくなることを示した。
著者
西部 忠 橋本 敬 小林 重人 栗田 健一 宮﨑 義久 廣田 裕之
出版者
北海道大学大学院経済学研究科
雑誌
Discussion Paper, Series B
巻号頁・発行日
vol.104, pp.1-79, 2012-05

私たちは2011年2月21日より25日まで,ブラジル・セアラ州フォルタレザ郊外パルメイラ地区にあるパルマス銀行を訪問して,その設立者,従業員,近隣小売業者などの関係者にインタビューを行い,同銀行の沿革や特徴,および,その近隣の経済社会への影響を調査した。本調査報告書の目的は,このインタビューの内容を参照可能な一次資料として記録し,公刊することにある。
著者
木下 直俊 林 康史
出版者
立正大学経済学会
雑誌
経済学季報 = The Quarterly journal of Rissho Economics Society (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.69-95, 2018-03

ブラジルの国営石油公社ペトロブラスをめぐる汚職事件の捜査が2014年3月に開始され,4年近くが経過した.同社が長年にわたって常習的に取引先企業との契約で水増し請求をさせ,そこから捻出した裏金を政党や有力政治家に繰り返し渡していた.捜査の過程で,贈賄側として汚職事件に関与したブラジル最大手建設会社オデブレヒトが,中南米等諸外国の大統領・有力政治家へ贈賄を行っていた実態が発覚し,これら関与した国々の内政・経済に影響を及ぼしている.2000年代から中南米諸国は汚職撲滅を重要課題として掲げ,汚職対策の強化に取り組んできたが,今般汚職事件の発覚により,依然として多くの国で汚職の慣行が深く根付いている実態が明らかとなった.一般的に,汚職はさまざまな面で経済成長を阻害する要因とされている.中南米地域の経済成長率は回復しつつあるもののその勢いは弱く,再び活力を取戻し,持続的かつ社会的に公平・公正な成長を実現するには,各国政府が汚職撲滅に向け,司法改革や法の支配の確立に取り組み,実効性の高い汚職対策を講じる必要があろう.小畑二郎教授定年退任記念号
著者
小林 拓 日比 紀文
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.98, no.1, pp.5-11, 2009 (Released:2012-08-02)
参考文献数
13
被引用文献数
4

炎症性腸疾患とは通常潰瘍性大腸炎とCrohn病を指す.いまだ根本原因は解明されていないが,近年の研究の成果により,遺伝的素因,環境因子,免疫学的異常が絡み合って発症すると考えられている.わが国でも患者数は増加の一途を辿っており,潰瘍性大腸炎は9万人超,Crohn病も2万人超が罹患している.若年者が多いことから,患者本人だけでなく社会的損失も見逃すことはできず,今後さらなる病態解明,治療の進歩が待たれる.

2 0 0 0 OA 関白秀次公

著者
松林伯円 講演
出版者
金桜堂
巻号頁・発行日
1897

2 0 0 0 OA 本朝通鑑

著者
林恕 撰
出版者
国書刊行会
巻号頁・発行日
vol.第4, 1920
著者
佐藤 至 鈴木 忠彦 小林 晴男
出版者
Japanese Society of Veterinary Science
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.731-734, 2005 (Released:2011-03-05)
著者
林 真愉美 遠藤 陽子 市川 和子 河原 和枝
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成18年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.88, 2006 (Released:2006-09-07)

【目的】凍結全卵の調理特性については、我々のこれまでの研究で卵豆腐や茶碗蒸しなどの蒸し料理において普通卵と同様の結果が得られ、コスト面では普通卵に劣るものの、ごみや保管スペース、作業効率、衛生管理の面で利用価値が高いと考えられた。しかし、かきたま汁や中華スープなどの汁物では卵が散ってしまい外見が悪いという点から実用化には至っておらず、凍結全卵の汁物への適応が課題として残されていた。今回は液卵の粘度に着目し、汁物における凍結全卵の利用について検討を行った。【方法】凍結全卵はキューピータマゴ(株)の凍結全卵No.3およびNo.12、ツインパックを使用した。常温(15℃)に解凍した各種凍結全卵および普通卵を用いてかきたま汁を作成し官能評価を行った。さらにツインパックを47℃に加温し同様の官能評価を行った。官能評価は普通卵を基準とし、評価項目は散在状態、色、味・食感、総合の4項目とした。さらに凍結全卵No.3、ツインパック、普通卵の各温度帯における粘度についてB形粘度計(東京計器)を用いて測定した。【結果】官能評価の結果、常温で使用した凍結全卵のかきたま汁はいずれも普通卵に劣っており実用化できるものではなかった。しかし、47℃に加温したツインパックは散在状態以外の全ての項目で普通卵よりも良好な結果が得られ、従来汁物以外で使用している凍結全卵No.3でも40℃以上に加温することで普通卵に近い状態が確認され、加温することで汁物にも利用できる可能性が示唆された。液卵の粘度については、ツインパックは普通卵と同様に温度による変化が小さく安定していたが、凍結全卵No.3は温度による影響を受けやすく、不安定であることが明らかとなった。
著者
小林 盾 能智 千恵子
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.70-83, 2016

この論文は,人びとが婚活(結婚のための活動)をするとき,どのような要因が結婚を促進したり阻害したりするのかを検討する.これまで,婚活について事例分析は豊富にあるが,計量分析がなかった.そこで,愛媛県の事業であるえひめ結婚支援センターを対象として,約4年間における登録者全員4,779人の推移をデータとした.結婚による退会のハザード率を従属変数としたイベント・ヒストリー分析をおこなった.その結果,(1)男性では,教育・正規雇用・収入という社会経済的地位が高いほど,結婚のチャンスが上昇した.女性では,これら社会経済的地位の効果がなかった.(2)年齢が若いほど,また結婚経験があるほど,男女ともに結婚チャンスが上昇した.(3)他に男性では,身長が高いほど結婚チャンスが上昇した.したがって,男性では働き方を中心とした地位(いわばスペック)が,女性では年齢が,結婚のおもな規定要因となっていた.実践的には,男女とも婚活をすこしでもはやくスタートさせることが重要であろう.