著者
田里 修 矢野 達雄 青島 敏 奥山 恭子 林 研三 森 謙二 牧田 勲
出版者
沖縄大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

沖縄県の設置後、明治政府はいわゆる旧慣温存政策をとったと言われる。いわゆる旧慣とは王府時代の法令や慣習を指す。私たちはこれを沖縄近代法としてその構造と歴史的性格を、地方制度、土地制度や家族制度等において探求した。その結果、土地制度は、1765年に大きく変化し、19世紀に入っても変化していることが分かった。また、明治に入り、内法制定過程において、さらに土地整理事業においても大きく変化したことも確認できた。
著者
林野 友紀 高遠 徳尚
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

木曾シュミット望遠鏡の広視野(50文角×50文角)2Kccdカメラにおいて、本課題で購入した狭帯域(NB)・中帯域(MB)フィルターシステムを用いて撮像観測を行ない、低分散分光サーベイを行なってきた。平成9年度はNB(BW【approximately equal】200Å、CW=4300〜5550Å)9バンドを中心にクェーサー(QSO)輝線サーベイを行ない、V<20.6等級の約5,000天体の中から、赤方偏移z=2.4〜3.6のQSO候補7個を見出した。平成10、11年度は、長波長測に設定したMB(BW【approximately equal】450Å、CW=5750〜7950Å)6個の天体のR(波長分解能)【approximately equal】15分光データから、z【approximately equal】4銀河候補を10個見出した。これらのhigh z 銀河候補は、スペクトルの長波長側がフラットで、6200ないし6610 Aバンドの短波長側が約1等級暗くなっており、更にBバンドが非常に暗いという特徴を備えるもので、z>4の星生成の活発な若い銀河に特有のスペクトルである。なお、木曾で行なった本課題のNB/MBフィルターサーベイの経験は、すばる望遠鏡主焦点用R23フィルターシステムの設計製作に反映されており、更に今後のすばるNBサーベイ観測・解析においてもその経験を活かすことが期待される。
著者
伊藤 実和 才藤 栄一 岡田 誠 岩田 絵美 水野 元実 坂田 三貴 寺西 利生 林 正康
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, 2005-04-20

【目的】短下肢装具(AFO)は最も使用されている装具である.しかし,機能的には優れていても外観に欠点があったり,逆に外観が良好でも機能的に問題があったり,さらに患者の状態変化に対応しにくいなど,外観性,機能性,調整性を同時に満たすものは現存しない.我々は,この問題を解決すべく調節機能付き後方平板支柱型AFO(Adjustable Posterior Strut AFO:APS)の開発を進めている.APSは理論上,効果的な内外反(ねじれ)防止機能が期待できる.今回,健常人と片麻痺患者を対象に本装具と従来型AFOの歩行時の下腿・足部分の底背屈と内外反(ねじれ)を比較検討した.<BR>【方法】対象は健常人1名,左片麻痺患者2名とした.症例の歩行レベルは,両名ともT字杖を使用しShoehorn Brace(SHB)で修正自立であった.健常人では,評価用APSを用い,4種類のカーボン支柱(No1:硬ーNo4:軟)を使用した.APSの足関節角度条件は,背屈0度固定と背屈域0~35度遊動の2設定とした.比較する従来型AFOは可撓性の異なる3種類のSHBを使用した.片麻痺患者では,APSを個別に採型,作製した.カーボン支柱には症例に最も適した軟タイプ(No4)とした.足関節角度設定はそれぞれ背屈域5~35度遊動,背屈域5~30度遊動とした.比較には症例が従来から使用していたSHBを用いた.運動計測にはゴニオメーターと3次元動作解析装置を使用した.APSとSHBを装着してトレッドミル歩行を20秒間行ない,歩行中の足関節底背屈角度と下腿部のねじれ角度を計測した.<BR>【結果】健常人においては,APSの支柱が軟らかい程,SHBでは最狭部トリミングが小さい程,底背屈角度とねじれが大きくなった.両装具を比較すると,底背屈運動範囲は,大きい順にAPS背屈遊動,APS固定,SHBとなり,逆にねじれの大きさは,SHB,APS固定,APS背屈遊動の順となった.運動の軌跡をみるとAPSではSHBに比べ底背屈がスムーズで,踵接地後の底屈と立脚後期の十分な背屈が得られた.2症例の検討でも,SHBに比してAPSでより底背屈角度が大きく,ねじれが小さい傾向にあった.APSでは立脚後期に十分な背屈が得られ,立脚期に起こるねじれも緩やかであった.2例ともAPS歩行ではSHB歩行より歩行速度上昇,ストライド増加,ケイデンス減少が得られた.<BR>【考察】健常者と片麻痺患者の両者において,APS(固定,背屈遊動)では,SHBに比べ,踵接地後の足関節底屈や立脚後期の背屈など歩行時の底背屈がスムーズで,足関節の底背屈が十分に得られる際にもねじれは少ないという良好な機能性を示した.片麻痺患者では,この機能性が時間因子や距離因子にも影響を与えていたと考えられた.今後は症例数を追加し,APSの機能性を確認したい.
著者
阿部 林治 神林 紀嘉
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.296-304, 1998-04-01

本論文は, 基本周波数とその整数倍高調波からなる調和性信号の基本周波数推定のための新しいアルゴリズムを示している。本アルゴリズムは, 従来のコムフィルタリング手法に基づく方法であり, 入力信号の周波数スペクトラムの調和性に着目している。基本周波数が異なる調和性信号が入力信号に数多く含まれると, 従来法による出力スペクトラムは複雑化し, 基本周波数推定は困難となる。この問題を解決するためにまず入力信号の新しいモデル化手法を示し, 次にこの手法を用いて入力周波数から基本周波数のみを容易に抽出するアルゴリズムを提案する。最後に擬似信号と実楽音信号を用いて提案アルゴリズムの有効性を確認する。
著者
小林 重信
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.439-451, 2003-07-01
被引用文献数
7
著者
小森 彰夫 大藪 修義 森崎 友宏 増崎 貴 庄司 主 小林 政弘 鈴木 康浩 水口 直紀
出版者
核融合科学研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

先行研究で大きな成果を挙げたローカルアイランドダイバータを,定常運転に対応した閉構造ダイバータに発展させ,大型ヘリカル装置(LHD)に設置した.初期実験では,閉構造化によって中性粒子が数値実験の予測通りに圧縮されていることが確かめられた. また,閉構造ダイバータ配位と共存可能なプラズマ周辺部のエルゴディック層を,外部摂動磁場によって変化させることで,ダイバータへの熱・粒子輸送を制御できることを示した.
著者
林 為人 高橋 学
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

海洋底深層掘削をはじめ,地震断層をターゲットとする科学深層掘削プロジェクトにおける地殻応力の状態を決定するとともに,深層掘削における応力測定手法に関する基礎研究を行った.その結果,東南海地震の発生源である紀伊半島沖の南海トラフ海域の主応力方向分布を明らかにしたほか,台湾集々地震の震源断層付近で地震発生によって生じた応力分布の異常をとらえた.一方,非弾性ひずみ回復法という深層掘削コア試料を用いた応力計測を初めて,海洋科学掘削領域での適用に成功した.
著者
石坂 唯 林 摩梨花 神埼 秀 岡田 慧 水内 郁夫 稲邑 哲也 稲葉 雅幸
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp."1P1-E05(1)"-"1P1-E05(4)", 2006

In the future, demand for robots which can comfort or relax human would increase. But there is no certain approach to develop such robots now. We propose a friendly robot system as a platform to repeat the process of trial and error. In this paper, we describe several sensory and soft-textured suits like animal skins for covering the robot system and software system having mapping function for reforming interaction modality easily. Finally we report our interaction test at an event site.
著者
斎藤 二郎 西林 清茂 細谷 芳巳
出版者
土質工学会
雑誌
土質工学会論文報告集
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, 1980

全国的な規模で広範に分布している有機質土を土木工事で取り扱うケースが増加しているが, 現行の有機物含有量試験法は土の種類に対する適性, 測定操作上の難易などに一長一短があり, 標準的な測定法が確立されているとはいいがたい。この点を考慮して筆者らは有機物含有量測定法のうちの強熱減量法を取り上げ, 特にその測定法に影響を及ぼすと考えられる燃焼温度, 燃焼時間, 試料重量の3つの要因に関して, 各要因が強熱減量値に与える影響を調査した。実験に使用した試料として有機物含有量が20%代, 40%代, 50%代, 70%代の4種類の土を選び, 上記各要因についても各々4種類の値を選んで組合わせによる実験を行った。試料の作成方法は土質工学会基準の強熱減量法の方法に準じ, 燃焼装置として電気マッフル炉を使用した。実験の結果, 有機物含有量に最も大きく影響する要因は燃焼温度であることが判明したが, 結果を総合すると上記3要因の組合わせでは600℃×4時間×2.0gが最適であると判断された。
著者
越智 浩二 石橋 忠明 松本 秀次 妹尾 敏伸 田中 淳太郎 原田 英雄 穐山 恒雄 中井 睦郎 林本 加奈枝
出版者
岡山大学医学部附属環境病態研究施設, 岡山大学医学部附属病院三朝分院
雑誌
環境病態研報告 (ISSN:09133771)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.39-46, 1989-07

注腸・内視鏡同日併用法の大腸早期癌診断における有用性の検討,その診断能向上のための検査前日食改善を目的に,同法を施行した94例の診断能,従来のBrown変法に準じた献立食とレトルト食(サンケンクリン)とのX線画像の質,内視鏡時の残渣の程度,被検者への味のアンケートを分析した。発見大腸腫瘍は癌5例(早期癌2例,進行癌3例),ポリープ26例32病変である。早期癌はともにポリープの形態をとり,注腸,内視鏡とも病変を指摘できた。病変の好発部位である直腸・S状結腸で注腸・内視鏡によるダブルチェックができる。前日食の検討ではレトルト食が従来の献立食と比し,注腸・内視鏡ともに優れた腸内洗浄能を有し,味のアンケートからも劣ることはなかった。大腸癌早期発見の2次スクリーニングとして,レトルト食を前日食とする同法の有用性が示された。The present study was performed (1) to evaluate the validity of co-examination by sigmoidoscopy and barium enema study for the early diagnosis of colon cancer and (2) to find the most suitable preparation method for the co-examination. The co-examination was performed on 94 patients : those with abdominal symptoms and signs suggestive of colonic diseases : those with positive occult blood test in stool : or those asking for the routine examination of the colon. The examination revealed 5 cases of colon cancer (2 with early cancer and 3 with advanced cancer) and 26 eases (32 lesions) with colon polyp. The high detection rate of colonic neoplasms, especially of minute lesions, along with the high rate of early lesions among cancers suggested the validity of the co-examination method for the early diagnosis of colon cancer. The method was not time-consuming and not demanding for both patients and doctors, but was effective in detecting minute lesions by allowing a doublecheck in the high-risk recto-sigmpid region ; in addition, the upper colon could be examined by X-ray. The comparative studies on the currently popular Preparation method (modified Brown's method) and a new method with retort foods (Sankenclean, Sanwa Kagaku Kenkyusho Co., Ltd) revealed that the latter was significantly more effective in cleaning colon lumen and visualizing fine network pattern of the colonic mucosa. In addition, the patients were more satisfied with the taste of the latter.

1 0 0 0 OA 忠勇録

著者
兵林館 編
出版者
兵林館
巻号頁・発行日
1895