著者
宮田 翔平 赤司 泰義 林 鍾衍 本村 彬 田中 勝彦 田中 覚 桑原 康浩
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.261, pp.1-9, 2018-12-05 (Released:2019-12-05)
参考文献数
6

畳み込みニューラルネットワーク(CNN)による実際の計測データ(BEMS データ)の不具合検知・診断(FDD)がより適切となるよう,シミュレーションにより作成した不具合データと不具合がない場合のデータの差分を正規化し,不具合が生じたデータのみを抽出し,各ラベルのデータ数を均等にする前処理手法を提案した。本手法に従い前処理された不具合データを学習した CNN を 1 年間の BEMS データに適用し, CNN による診断結果と BEMS データ分析結果とを比較することで本手法が適切であることが示された。加えて,システムが有する不具合は運用条件によりデータに発現または潜伏し,これが本研究の提案するFDD 手法により捉えられることが示された。
著者
桑原 明日香 山原 恵子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.12, pp.604-609, 2019-12-01 (Released:2019-12-01)

ライフサイエンス・臨床医学分野は,健康・医療をはじめ,食料,環境など広範な社会基盤の形成に寄与する分野である。これを支える科学技術について,1年間の俯瞰調査を実施し,2019年3月に報告書を発行した。調査によれば,最先端の機器による計測・分析で得られた大量の生命情報を定量化し活用する「データ駆動型」の研究が現在の潮流であり,今後もデータの取扱いがさらに大量化,複雑化すると考えられる。これに対応するには,高額な機器を共有しながら,数理・情報の研究者を巻き込み,各研究者からのデータ・情報を集約・統合するプラットフォームを作り,モデルベース解析を推進する体制を構築していくことが必要となる。
著者
桑原 桃音
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.71-88,182, 2013-06-30 (Released:2015-05-13)
参考文献数
30

Sociological studies of modern families in Japan focus on new middle-class women as a group who held modern views of marriage in the Taisho Period, but do not provide substantial analysis. This paper examines who accepted the concepts of modern marriage in this period by quantitatively analyzing the correlation of the attributes of contributors to the “personal-advice column” in the Yomiuri Shimbun. Careful scrutiny of the aforementioned sociological studies points the twocrucial elements in the concept of modern marriage: free will in choosing his/herspouse and emotional ties between them. With these two elements as criteria, thecontributions which revealed the concepts of modern marriage were selected. Then, by reading the selected contributions intensively with regards tothe four categories of gender, residential area, educational background, andoccupations of the contributor, they were quantitatively analyzed. On the basisof the analysis, this paper brought forward the following findings about theacceptance of the concepts of modern marriage: 1. no correlation with residentialareas and educational background, 2. tendency of men > women, 3. high ratio ofstudents, white collar workers, and independent entrepreneurs, 4. high ratio ofstudents among men and of white collars among women. The examination of thecontributions concerning free will and emotional ties indicate that people witha high level of education, and students revealed a strong tendency to emphasize‘emotional ties’ and ‘emotional ties as well as free will’. With these, it could be maintained, concerning the acceptance of the concepts of modern marriage, firstly that the findings do not necessarily support the view that mainly focuses upon the new middle class women, and secondly, that the school culture played an important role.
著者
桑原 聡
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.1319-1321, 2013-11-01 (Released:2013-11-29)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Fisher症候群は1956年にCharles Miller Fisherにより「外眼筋麻痺,運動失調,腱反射消失を三徴とする疾患」として末梢神経病変を推定して報告され,Guillain-Barré症候群類縁疾患として位置付けられて現在にいたっている.Bickerstaff型脳幹脳炎は,1951年にBickerstaffとCloarkにより「意識障害,外眼筋麻痺,運動失調を中核症状とする中枢神経疾患」として報告された.1980年代にこの二疾患の異同に関する論争があったが,1990年代に入り血清抗GQ1b抗体が両疾患でともに陽性となることが報告され,共通の病態が存在することが明らかになった.その後の症例集積の結果から,Bickerstaff型脳幹脳炎における外眼筋麻痺・運動失調は末梢神経病変によると考えられており,この疾患を「中枢神経障害を合併したFisher 症候群の亜型」としてとらえる考え方が優勢となっている.
著者
桑原 正貴 矢田 英昭 矢来 幸弘 秋田 恵 戸田 典子 菅野 茂 西端 良治 三上 博輝 局 博一
出版者
日本獣医循環器学会
雑誌
動物の循環器 (ISSN:09106537)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.1-5, 2000 (Released:2005-10-11)
参考文献数
11

心血管系機能に及ぼす気道過敏性の影響に関しては未だ不明な点が多い。本研究では,先天的に気道感受性の異なる気道過敏系(BHS)および気道非過敏系(BHR)モルモットの心拍数と血圧を無麻酔下においてオシロメトリック法で測定することにより,その一端を明らかにすることを目的とした。BHS系では,心拍数:253.5±5.1 bpm,収縮期血圧:105.7±1.6 mmHg,平均血圧:75.1±1.9 mmHg,拡張期血圧:60.0±2.2 mmHgだった。一方,BHR系では心拍数:253.7±4.2 bpm,収縮期血圧:106.8±1.3 mmHg,平均血圧:72.7±1.6 mmHg,拡張期血圧:55.8±1.9 mmHgであり,何れのパラメータにも両系統に有意な差は認められなかった。これらの結果から,気道の過敏性は安静状態における心血管系機能には顕著な影響を及ぼさないことが示唆された。
著者
飯田 洋介 早川 倫子 原 祐一 高岡 敦史 酒向 治子 笠井 俊信 桑原 敏典
出版者
岡山大学大学院教育学研究科
雑誌
研究集録 (ISSN:18832423)
巻号頁・発行日
no.167, pp.101-109, 2018

本研究は,教科内容構成の考え方に基づいて小学校の授業づくりのあり方を検討するとともに,それをふまえることで大学の教員養成プログラムの授業が具体的にどのように改善されるかを明らかにしようとしたものである。教科内容構成とは,教員養成において従来から課題とされてきた教科の内容に関わる知識・技能と教科の指導法に関わる知識・技能の分離という問題を克服するために提案されたものである。教科内容構成は,教科の内容と指導法に関わる知識・技能を統合し,それらを応用して,教師が自ら「どのような内容をどのように教えるべきか」を考え,授業づくりに取り組むことができるようになるための考え方を示すものであり,本研究では教員養成プログラムにおける具体的な授業プランを提示してそれを明らかにしていく。本稿では,特に,小学校の社会科,音楽科,体育科,情報モラル教育を事例として論じていくことにしたい。
著者
巽 健 前田 篤志 宮田 哲次 小橋 好充 桑原 一成 松村 恵理子 千田 二郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1291-1296, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
7
被引用文献数
9

ディーゼル機関は高い熱効率を有しているが,投入熱量の20~30%が冷却損失として失われており,熱効率を向上させる上で壁面熱伝達メカニズムの解明は重要である.そこで壁面挿入型定容燃焼容器を用いて火炎直接撮影および熱流束測定を行なうことでディーゼル火炎と壁面熱損失の相関性を調査した.
著者
大橋 春香 野場 啓 齊藤 正恵 角田 裕志 桑原 考史 閻 美芳 加藤 恵里 小池 伸介 星野 義延 戸田 浩人 梶 光一
出版者
植生学会
雑誌
植生学会誌 (ISSN:13422448)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.37-49, 2013-06-25 (Released:2017-01-06)
参考文献数
26
被引用文献数
3

1. 栃木県南西部に位置する佐野市氷室地区において,耕作放棄地に成立する植物群落の違いに着目して集落周辺の環境を区分し,イノシシの生息痕跡の分布との関係を明らかにすることを目的とした. 2. 調査地域における86地点の耕作放棄地において植生調査を実施し,クラスター解析によって種組成を類型化したうえで,各類型を反映させた環境区分図を作成した.さらに,調査地域において約1km^2の調査区を設置し,2010年11月,2011年2月,5月,8月にイノシシの生息痕跡調査を実施した. 3. クラスター解析の結果,調査地域の耕作放棄地に成立する植物群落は管理の状態や土壌の乾湿を反映し,メヒシバ-オヒシバ群落(C1a),アキノエノコログサ-ハルジオン群落(C1b),イヌビエ-コブナグサ群落(C2),ヨモギ-ヘビイチゴ群落(C3a),ススキ-セイタカアワダチソウ群落(C3b),アズマネザサ群落(C4)の6つの類型に区分された. 4. イノシシの採餌痕跡は,C3a,C3b,C4において年間を通じて最も多く確認された.また,秋から冬にかけてはC1aおよびC1b,庭,果樹園において春から夏にかけてはC2,竹林,河川においてそれぞれイノシシの採餌痕跡が多く確認された.イノシシの休息痕跡は8月にC3bとC4で多く確認された. 5. 耕作放棄地に成立する植物群落のなかでも,遷移の進行したC3bやC4における刈り取りなどの植生管理はイノシシによる被害を抑制するうえでもっとも重要であると考えられた.
著者
國府田 真綾 鈴木 学 金地 夏実 福本 実咲 桑原 千明 林 秀樹 亀山 千里 生木 庸寛 小原 道子 棚瀬 友啓 杉山 正
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.8, pp.395-402, 2018-08-10 (Released:2019-08-14)
参考文献数
8
被引用文献数
3

Gifu Pharmaceutical Association conducted a survey on the actual situation of family pharmacists in collaboration with Gifu Pharmaceutical University in 2016. Data of 3,340 people were obtained from 342 pharmacies. A total of 2,666 patients received prescriptions in May 2017 and family pharmacists were assigned to 221 patients (8.3%). The patients group who selected family pharmacists had a greater tendency to bring all the prescriptions to the same pharmacy, to bring the medicine notebook with the prescriptions, and to buy over the counter drugs (OTC) from the family pharmacy than the group not covered by the family pharmacists. The patients ask family pharmacists for reliability, health consultation, and advice in selecting OTC. They are satisfied with family pharmacists on consultations being responded to at any time and feeling that they could ask questions that they could not ask the doctor.
著者
德丸 晋 桑原 大樹 久下 一彦
出版者
関西病虫害研究会
雑誌
関西病虫害研究会報 (ISSN:03871002)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.37-40, 2019-05-31 (Released:2019-09-01)
参考文献数
14

ピリフルキナゾン水和剤のネギアザミウマおよびネギえそ条斑病に対する防除効果について露地ネギ栽培ほ場において調べた。その結果,ピリフルキナゾン水和剤を3週連続で散布した区では,ネギアザミウマの成虫および幼虫の発生は無処理と比較して有意に少なく,被害度を無処理区の約2分の1に抑えた。ネギえそ条斑病の発病葉率は 0.7~2.4%の範囲で抑えられ,20株あたりの発病葉数は,無処理区の約5分の1から約3分の1に抑えられ,ともに有意な差が認められた。さらに,20株あたりのえそ条斑数は,無処理区の約3分の1に抑えられ,有意な差が認められた。
著者
近藤 基 持田 徹 桑原 浩平 長野 克則
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.81, pp.1-9, 2001-04-25 (Released:2017-09-05)
参考文献数
6

快適な都市空間づくりが主要なテーマとなってきた現在,都市の熱環境が人の温冷感に及ぼす影響を正しく評価することも重要である.その評価のための温熱指標確立のための要素は種々であるが,屋外環境では,特に,日射の影響が地物での反射も含めて大きい.そこで,本研究では,多重放射を考慮して,日射と建物など地物の影響を組み入れた平均放射温度の導出を試み,その評価法として提案する.また,多重放射の影響については,射度と本研究で定義するIncidence Factorにより考慮し,それぞれによる平均放射温度を導出し,その特性について検討する.
著者
桑原 武夫
出版者
中央公論新社
雑誌
中央公論 (ISSN:05296838)
巻号頁・発行日
vol.87, no.8, pp.273-279, 1972-08
著者
桑原 武夫
出版者
岩波書店
雑誌
世界 (ISSN:05824532)
巻号頁・発行日
no.101, pp.107-113, 1954-05