著者
森田 克己
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.37, no.Supplement1, pp.73-78, 2003 (Released:2010-08-25)
参考文献数
3

自然界には様々な分岐パターンがある。河川と樹木の分岐パターンはその代表的な例として挙げることができる。分岐パターンは自然界の複雑な条件の関与により様々な形状を示すが、ある規則に従って形成されることが知られている。本稿では、種々の分岐パターンのうち、植物の生長における葉序の螺旋パターンに注目した。例えば、樹木の軸に対する柄あるいは茎の配列あるいは、サヤエンドウの軸に対する蔓の関係等に螺旋の分岐パターンが確認できる。本稿では植物の形態イメージをベースにして、独自の造形イメージにより、CGを用い数理造形的に分岐パターンを生成した。螺旋の分岐パターンを生成するアルゴリズムは1.平面曲線の生成2.旋回条件の設定3.チューブ状螺旋の生成である。螺旋の分岐パターンを生成する条件を次の通り設定した。第1に、平面曲線を生成するために、螺旋の種類・分岐段階・分岐数・分岐間隔・分岐位置をパラメータとして設定した。第2に、旋回条件の設定をするために、旋回形状・旋回数・旋回方向をパラメータとした。本稿では、旋回数に対する分岐数の関係に着眼し、旋回分岐比を定義して、分岐パターン生成の基準とした。以上の設定より螺旋の分岐パターンのバリエーションを生成し、検討を加えた。
著者
森田 盛大 山脇 徳美 斉藤 志保子 庄司 キク 後藤 良一 岡村 敏弘 長沼 雄峯 鈴木 敞謙 熊谷 冨士雄 石田 名香雄
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.26-36, 1982-01-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
8

秋田県内における1970~1979年の猩紅熱罹患率 (対人口10万) を伝染病統計からみると, 20~54.7であり, 都市部が農村部より高かった. また, 本県で実施している感染症サーベイランス情報 (1978~1979年) から, 猩紅熱, リウマチ熱, 急性腎炎の患者発生実数を推計した結果, それぞれ, 年間25,143名, 495名, 1,192名であり, 猩紅熱と後2者の比は14.9: 1であった.一方, これらの病原となっているA群溶連菌の各種感染症患者からの分離頻度を菌型別にみると, 分離された216株 (分離率27%) のうち, 4型菌と12型菌が56.9%を占め, つづいて多かったのが6, 22, B3264, I型などであった.また, 県内住民のA群溶連菌に対するT抗体陽性率 (使用抗原は21種類の菌型) を測定した結果, 20種類のT抗体が検出され, このうち.2型が最も高率であり, 次いで, 4, 44, 14, 5, 28, 1型などが高かった. 年齢別T抗体陽性率分布を地域別にみると, 分布パターンそのものは概ね類似していたが, 陽性率の高さと陽性率上昇起点年齢が異なる傾向を示した.最後に, これらの各菌型の患者からの分離頻度と住民のT抗体陽性率から, 21種類のA群溶連菌の菌型を7群に群別すること, および, 試算値の病原指数を基礎に3群, 4亜群に大別することがそれぞれ試みられた.
著者
有地 亨 森下 伸也 三島 とみ子 丸山 茂 南方 暁 久塚 純一 緒方 直人 小野 義美 森田 三郎 二宮 孝富 生野 正剛 畑 穣 江守 五夫 黒木 三郎
雑誌
海外学術研究
巻号頁・発行日
1987

本研究は昭和59〜61年度科研費補助大研究「現代家族の機能障害の実態と紛争処理の総合的研究・・・法・政策のための基礎的調査研究」の続編にあたり, その成果を, 深化, 発展させるものである. 当該研究においてわれわれは, 家族機能を活性化させるためには「家族問題総合センター」の設立が必要であることを提唱した(この件に関しては62年1月に文部省公開シンポジウム「大学と科学」で報告). 本研究はこの構想を具体化するために英・仏での実態を明らかにすることを目的とする.我が国は昭和35年以降急激な家族変動に見舞われたため, このことから生じた家族問題に適切に対処する手段を, これまで持たなかった. 翻って英・仏などの先進欧米諸国では, 家族の変動は比較的穏やかに進行し, その過程で生じてきた家族問題に対しても, 様々の有効な処置が講じられてきたと考えられる. そこでこれら一連のファミリー・エージェンシーのシステムを研究し, さらに現在なお存続する家族問題の実態を調査し, これと比較研究すれば, 我が国での今後の対策の在り方をより具体的に提言できるはずである. 予備調査では, 英国における当該援助機関の概要を専門家の協力を得て把握した. ここで, 諸機関の歴史的発展状況, その構造, 運用の実態, 諸機関相互の関連に関して, 一定の理解が得られた.われわれの今回の英国訪問は, 旅行期間を併せて2週間という非常に限られた日程のものではあったが, SocialーLegalーCenterのメンバーの全面的な協力を得られ, 4に掲載した内容の調査研究を速やかに実施することができた. その詳細は『英国の家族援助機関に関する予備調査報告』にまとめているので, ぜひ御高覧戴きたい(本報告書にその写しを添付している).この海外学術研究は, 過去3年間の日本国内における調査研究の成果から, われわれが提唱した「家族問題総合センター」の具体的なイメージを作り上げるためのものである. そこで予備調査では, まずこれまでのわれわれの家族問題に関する研究の枠組みが彼の国においてそのまま使用できるのかという点と, 具体的にどのような機関を調査対象とするのが有益であるのかという点に, 目標を絞った.前者においては, 英国の家族研究者は一般的に, 現代の家族変動自体は問題を有する事柄であるとは見ておらず, そのことに伴って生じる様々な問題をいかにケアしていくかに, 研究の重点を置いているということが理解できた. しかし彼らのこの態度の背景には, 家族の機能障害に関してはすでに私的な援助機関が広汎に活動をしているので, 公的には問題性が薄れてきているのではないかということも, またある程度推測できた. この意味では, やはり私的な援助機関およびその利用者をわれわれの手で直接に調査し, 家族問題の実態をより詳細に把握する必要を強く感じる.そこで後者ともつながるのであるが, 今後の計画としては, 今回訪問し職員から事情を聴取してきたもののうち, われわれの問題関心に非常に隣接した機関と思われる, マリッジ・ガイダンス・カウンシル, プロベイション・サービス, 高齢者のためのエイジ・コンサーンなどに調査対象を限定し, 問題を抱えている家族の実態調査, 家族援助機関の利用状況などの実態調査を進めていきたいと考えている.
著者
米山 雅人 佐久間 淳也 小瀧 曜 鷹野 真由実 長崎 澄人 大路 斐子 早田 英二郎 中田 雅彦 森田 峰人
出版者
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
雑誌
日本周産期・新生児医学会雑誌 (ISSN:1348964X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.142-146, 2022 (Released:2022-05-10)
参考文献数
17

胎児の頭蓋内出血は,1,000例に0.5-0.9例程度と稀な疾患である.今回,母体のビタミンK欠乏により胎児頭蓋内出血を来した一例を経験したので報告する.37歳,3妊0産.双極性感情障害のため内服加療をしていた.妊娠28週6日に精神症状の増悪に伴う摂食障害で受診し,入院管理とした.妊娠30週3日の超音波検査で左頭蓋内占拠性病変を認め,胎児MRI検査で頭蓋内出血と診断した.妊娠30週4日に胎児死亡を確認した.母体の精神状態の増悪を考慮し,全身麻酔下での帝王切開術による死産児の娩出を行った.母体血液検査で凝固能に異常値は認めなかったが,ビタミンK1,K2ともに≦0.05ng/mLとビタミンK欠乏を認め,胎児頭蓋内出血の原因と推測された.本症例のように,母体の血液検査にて凝固能に異常を認めない症例でも,胎児の出血を念頭とした管理が考慮される.また,胎児MRIは胎児頭蓋内出血の詳細の評価が可能であり,家族への病状説明や方針決定の際に有用であると考えた.
著者
佐鹿 万里子 森田 達志 的場 洋平 岡本 実 谷山 弘行 猪熊 壽 浅川 満彦
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.125-128, 2009 (Released:2018-05-04)
参考文献数
16

2005年2月,北海道北広島市にて腰部から尾部にかけ著しい脱毛と痂皮を形成したアライグマProcyon lotor雄幼獣一個体が捕獲され,当該病変部から多数の小型ダニ類が検出された。形態および2nd internal transcribed spacer(ITS-2)の塩基配列から,これらのダニ類はSarcoptes scabieiと同定された。本症例は日本産アライグマのS.scabieiによる疥癬の初報告となった。
著者
大原 信福 森田 俊治 小森 孝通 谷田 司 野田 剛広 今村 博司 岩澤 卓 保本 卓 足立 史朗 堂野 恵三
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.456-462, 2015-05-01 (Released:2015-05-16)
参考文献数
18
被引用文献数
1

下腸間膜動脈領域に形成された動静脈奇形(arteriovenous malformation;以下,AVMと略記)によって虚血性大腸炎が発症したと考えられた1例について報告する.AVMにより虚血性大腸炎を発症することはまれであり,本邦で初の報告例と思われるため報告する.症例は74歳の男性で,血便を主訴に来院した.大腸内視鏡検査で左側結腸に高度の粘膜浮腫とうっ血を認め,虚血性大腸炎が疑われた.腹部造影CTでは左側結腸壁の造影不良と,下腸間膜動脈領域の2か所にAVMが指摘された.血管造影検査で下腸間膜AVMを確認し,引き続き塞栓療法を試みたが手技中に腸管浮腫が急性増悪したため中断した.結腸左半切除術を施行し,単孔式横行結腸人工肛門を造設した.術後は合併症なく経過し,術後7か月まで再出血を認めていない.
著者
三国 英一 戸田 静男 森田 義之 黒岩 共一 坂口 俊二 川本 正純
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.887-892, 1995-04-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

The levels of stress-related hormones in the blood were measured before and after doing Qi Gong health-maintenance exercises, and a control group of walkers with a similar level of movement selected for the basis of a comparative study. The adrenaline, noradrenaline and growth hormone responses of the Qi Gong group were compared with the pre-exercise values. Although no significant difference was observed immediately after exercise, there was a significant drop in all values 30 minutes after exercising. Similar changes in the blood cortisol were noted in the Qi Gong group and walker group. Compared with the pre-exercise value, both group exhibited significant reduction in blood cortisol both immediately following exercise and 30 minutes after exercise, with the lowest value occurring 30 minutes after exercise. In contrast to the increase in stress-related hormones typical after light exercise that was seen in the walker group, the significant reduction response seen in the stress-related hormones of the Qi Gong group with the similar amount of movement was seen as unusual. This suggested that Qi Gong may be a positive means of stress-reduction and a useful health-maintenance method in today's stressful society.
著者
竹沢 尚一郎 深海 菊絵 近藤 有希子 森田 良成
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

2016年、米国の人類学者Sherry Ortnerは、失業や疾病、戦争、災害等に苦しむ人々を対象とする「暗い人類学が人類学の中心的テーマになっている」と断言した。この発言の背景にあるのは、グローバル化と新自由主義の進展による大量の移民や難民の出現、工場移転の結果としての失業や短期雇用の増加である。急速に変わりゆく現代世界の中で、人類学がその使命とされてきた「異文化研究の学」にとどまることは可能なのか。むしろそれは研究対象と研究方法の根本的な改変を必要としているのではないか。本研究の目的は、苦難に満ちた現代世界に生きる多様な人々を包括的に研究するための新たな方向性を見つけることである。
著者
田村 良一 森田 昌嗣
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.13-22, 2006-11-30 (Released:2017-07-11)
参考文献数
15
被引用文献数
4

本論文は,熊本県阿蘇郡小国町の地域ブランドを構築していくための端緒として,小国町と他の九州圏内11地域を対象として,地域イメージの構造などについて検討したものである。観光地の選定において「全体的なイメージが良い」ことが重視されていることがわかった。住民,一般者,来訪者を対象とした小国町の地域イメージと,一般者のみを対象とした12地域の地域イメージに関するアンケート調査の結果を因子分析した。その結果,地域イメージは文化度,親近度,閑静度の3因子で捉えられることがわかった。また前者の分析から,住民に比較して一般者,さらには来訪者の小国町に対する評価が高いことがわかった。後者の分析から,一般者を性別・観光年齢層別の4グループに分類して比較すると,小国町は評価のバラッキが大きく,因子空間上の付置の様子からも大きな特徴がないことがわかった。小国町から想起されるものやイメージとして,「杉」「温泉」「ジャージー牛乳」などが高頻度であげられたことから,これらをタッチポイントとして有効に活用することで,地域イメージの構築に結びつくと考えられた。
著者
森田正馬 高良武久著
出版者
白揚社
巻号頁・発行日
1953
著者
森田正馬 高良武久著
出版者
白揚社
巻号頁・発行日
1952
著者
森田正馬著
出版者
白揚社
巻号頁・発行日
1974
著者
森田正馬著
出版者
人文書院
巻号頁・発行日
1936

1 0 0 0 恋愛の心理

著者
森田正馬著
出版者
白揚社
巻号頁・発行日
1958

1 0 0 0 迷信と妄想

著者
森田正馬著
出版者
實業之日本社
巻号頁・発行日
1928