著者
藤森 裕治 新井 浅浩
出版者
日本読書学会
雑誌
読書科学 (ISSN:0387284X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.1-13, 2014-03-28 (Released:2017-02-08)
参考文献数
8
被引用文献数
1

The purpose of this paper is to present, as a reference for reading education within Japan, reports on different aspects of actual reading education within the United Kingdom. More specifically, the paper consists of two investigative reports. The first is an outline of a nationwide survey of reading conducted by the National Literacy Trust. According to that survey, four books a month represents a boundary level in promoting liking for reading and positive impressions of reading. Moreover, reading enjoyment influences children's reading abilities. The second report presents data obtained from interviews with 21 children attending English boarding schools. One particularly noteworthy aspect of the data is the range of activities for reading education devised at the schools, such as encouragement through a ‘reading hero’ award, peer reading together with an adult, the creation of reading space from converted double-decker, and combinations of reading and creative writing activities.
著者
小島 亜有子 久保田 敏昭 森田 啓文 田原 昭彦
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1519-1522, 2008-09-15

要約 目的:ステロイドレスポンダーの臨床的特徴の報告。対象と方法:副腎皮質ステロイドの点眼または内服で眼圧が5mmHg以上上昇し,かつ25mmHg以上になった17症例をステロイドレスポンダーと定義した。7例は全身投与,10例では点眼が原因であった。男性9例,女性8例で,年齢は15~82歳(平均49歳)であった。診療録の記述からその特徴を検索した。結果:屈折は右眼-3.58±2.72D,左眼-3.50±2.58Dであった。ステロイド投与開始から最高眼圧に達するまでの期間は,全身投与群では9.8±13.5か月,点眼群では10.5±12.7か月であった。最高眼圧は全身投与群31.7±5.3mmHg,点眼群40.6±13.7mmHgであった。眼圧の上昇率は全身投与群143.0±103.1%,点眼群154.1±100.9%であった。すべての項目で投与方法による有意差はなかった。全身投与群では両眼の眼圧が上昇し,点眼群では点眼側の眼圧だけが上昇した。結論:ステロイド投与では,点眼だけでなく全身投与でも眼圧が上昇することがあり,かつ長期の経過観察が必要である。
著者
栗 彩子 森 美紗希 宮内 莉華 谷口(山田) 亜樹子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成29年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.132, 2017 (Released:2017-08-31)

【目的】カレーはインドで生まれ、明治時代に日本に入ってきたと言われている。今日では日本の国民食とまで言われるようになり、各地域の名産品やその土地で取れる食材を使ったいろいろなカレーが食べられている。さらに近年、健康志向の高まりにより、カレーの栄養価値が見直され、その第3次機能に強い関心が寄せられている。しかしながら、カレーの利用方法といえば「カレーライス」というように、そのバリエーションには限りがあり、カレーに含まれるスパイスの種類や栄養価値もあまり知られていないのが現状である。そこで演者らは、カレーの基礎特性を明らかにし、健康効果・効能につて考え、さらに地場産の食材を用いた、簡単においしくできる新たなカレーレシピの考案を試みることとした。【方法】文献調査から、カレーの基礎特性を明らかにし、どのような健康効果・効能をもたらすのかを検討した。 新規料理については、市販カレー粉、神奈川県産のキャベツ、しらす、大豆、雑穀を用いて新たなカレー料理を考案し、調理した。また、栄養計算を行った。【結果】(1)カレーの基礎特性文献調査より、カレーには30種類以上の様々なパイスが存在することがわかった。中でも代表的なものとして、コリアンダー、クミン、フェヌグリーク、ターメリック、オレガノ、ペッパー、フェネル、ジンジャー、オニオン、カルダモンなど10種類のスパイスがカレーに用いられている。また、これらのスパイスについてさらに調査した結果、漢方薬として使われていたものが多く、肝臓・胃腸の働きを良くする、せき止め、疲労回復、殺菌作用、下痢止め、風邪・肥満・二日酔い・冷え性・肩凝り予防など様々な健康効果があることがわかった。(2)新規カレーレシピの紹介神奈川県産の食材を用いてカレー春雨、 カレー鍋、カレー雑穀リゾット、大豆カレーの4つのレシピを考案し調理した。
著者
金城 慎也 田中 創 副島 義久 西川 英夫 森澤 佳三
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 第31回九州理学療法士・作業療法士合同学会 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
pp.102, 2009 (Released:2009-12-01)

【はじめに】 肩関節周囲炎患者において,肩関節の内外旋や前腕の回内外の可動域制限が肩関節挙上角度に影響を及ぼすことは先行研究により示唆されている.また,臨床場面においても,前腕の回内外可動域制限を来している症例が多い.しかし,それと同時に手指機能が不良な例も多く,特に母指の伸展,外転の可動域制限を来している症例をよく経験する.母指の伸展,外転の可動域制限は末梢からの運動連鎖として前腕の回内,肩関節の内旋を余儀なくされ,肩関節挙上制限の一因子となると考えられる.そこで今回,肩関節周囲炎患者に対して,母指可動域と肩,前腕可動域の関係性について検討したので報告する.【対象及び方法】 対象は保存的加療中の一側肩関節周囲炎患者12名(平均年齢54.25±6歳)とし,自動運動での肩関節の前方挙上(以下、前挙),外旋,前腕回内外,母指橈側外転,伸展の可動域を計測した.得られた計測値をもとに健側を基準として各計測値の左右差を求めた.統計学的処理にはウィルコクソン符号付順位和検定を用い,得られた値から肩,前腕,母指の可動域制限の関係性を調べた.【結果】 統計処理の結果,肩関節前挙と母指橈側外転(p<0.05),肩関節前挙と母指伸展(p<0.01),肩関節外旋と母指橈側外転(p<0.05),肩関節外旋と母指伸展(p<0.01),前腕回外と母指伸展(p<0.05),母指橈側外転と母指伸展(p<0.05)に有意な正の相関が認められた.【考察】 研究結果より,肩関節周囲炎患者において,肩関節前挙制限には母指橈側外転制限と伸展制限,肩外旋制限には母指橈側外転制限と伸展制限,前腕回外制限には母指伸展制限との関係性が認められた.肩関節前挙に関して肩外旋可動域制限が多大な影響を及ぼすことは知られており,上肢の運動連鎖において,前腕の回外運動には肩外旋として運動が波及することが言われてる.今回の研究結果から,遠位関節からの運動連鎖として,母指橈側外転と伸展が前腕の回外運動に影響していることが示された.その背景として,遠位橈尺関節から回外運動を波及させる為には,筋の起始停止の走行から長母指外転筋と短母指伸筋が関与していると考えられ,それらの機能が破綻することで前腕回外制限が生じると考えられる.これらのことから,肩関節周囲炎患者の挙上制限に対しては前腕,母指の影響まで考慮してアプローチしていく必要性が示唆された.
著者
郡司 幸夫 白川 智弘 春名 太一 森山 徹
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

動物の相互作用が感覚-運動というだけのもではなく、そこに複数のモダリティーが関与することで一対多の運動とそこからの縮退を実現されることを実験的、理論的に示した。その結果、外部刺激に対する内部予期と調整が実現され、複雑な個の多様性と、全体に寄与する個の操作性、全体としての一貫性、頑健性が実現されるという結論を得た。この事実は、甲殻類や社会性昆虫、群れをつくる魚類などに幅広く認められ、細胞の群れである一個の身体、意識を持つ身体にまで拡張可能であることが示唆された。
著者
大槻 健太 金谷 文則 山口 浩 親富祖 徹 当真 孝 呉屋 五十八 喜友名 翼 森山 朝裕 當銘 保則 前原 博樹
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.340-343, 2020
被引用文献数
1

<p>【目的】髄内釘(ナカジマメディカル社 ニューストレートネイル®)を用いて手術を行った上腕骨近位端骨折の治療成績を報告する.【対象および方法】髄内釘を用いて手術を行い6カ月以上経過観察可能であった75例75肩(男性21肩,女性54肩)を対象とした.年齢は35~91歳(平均70歳),骨折型は2-part 33肩,3-part 29肩,4-part 13肩,経過観察期間は6~53カ月(平均13.4カ月)であった.調査項目はX線学的評価,ROM(屈曲・外旋・内旋)とした.合併症,年齢,骨折型とROMについて検討した.【結果】平均ROMは屈曲119°,外旋39°,内旋4.2点であった.合併症発生率は20%(骨頭壊死6肩,大結節障害3肩,螺子骨頭穿破2肩,螺子逸脱・骨頭壊死と螺子逸脱の合併・内反変形各1肩)であった.年齢と屈曲・外旋角度で負の相関関係を認めた.骨折型は各part骨折間ではROMに明らかな有意差を認めなかったが,75歳以上の4-part骨折では有意に屈曲が低下していた.【結語】髄内釘の治療成績は比較的良好であったが,高齢者で術後ROMは低下していた.</p>
著者
親富祖 徹 金谷 文則 山口 浩 大槻 健太 当真 孝 呉屋 五十八 喜友名 翼 森山 朝裕 當銘 保則 前原 博樹
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.344-348, 2020

<p>【目的】上腕骨近位部骨折用DePuy-Synthes社製PHILOS<sup>TM</sup>プレート,(以下PHILOS)を用いて手術を行った上腕骨近位端骨折の治療成績を報告する.【対象および方法】PHILOSを用いて手術を行い6カ月以上経過観察可能であった65例65肩(男性16肩,女性49肩),年齢は20~87歳(平均64歳),骨折型(Neer分類)は2-part 27肩,3-part 31肩,4-part 7肩,観察期間6~64カ月(平均15カ月)であった.調査項目は自動肩関節可動域(屈曲・外旋・内旋:内旋のみJOAスコアに基づき点数化),骨癒合,合併症であり,年齢・骨折型と関節可動域に関する検討を行った.【結果】平均肩関節可動域は屈曲116°,外旋29°,内旋3.8点であった.合併症発生率は35%であった.年齢と屈曲・外旋可動域で負の相関関係を認めた.4-partでは屈曲可動域が有意に低下していた.【結語】PHILOS固定例では年齢と屈曲と外旋で負の相関関係を認め,4-part骨折では有意に屈曲が不良であった.</p>
著者
当真 孝 山口 浩 呉屋 五十八 森山 朝裕 大槻 健太 親富祖 徹 當銘 保則 金谷 文則
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.336-339, 2020

<p>【はじめに】近年,上腕骨近位端骨折に対して保存療法を推奨する報告が散見される<sup>1)2)5)</sup>.上腕骨近位端骨折に対する保存療法の成績を報告する.【対象および方法】保存治療を行った21例21肩を対象とし,内訳は骨折型2-part 9肩,3・4-part 12肩,年齢は49~87歳(平均69歳)(65歳未満:5肩,65~74歳:6肩,75歳以上:10肩),経過観察期間は6~81カ月(平均25カ月)であった.調査項目はX線学的評価,肩関節可動域:屈曲・外旋・内旋であり,骨折型(2-part,3・4-part)と年齢別での患健比(%)を検討した.【結果】最終可動域は屈曲132°,外旋57°,内旋5点であり,患健比(%)は骨折型別では2-part(屈曲87%,外旋88%,内旋93%),3・4-partで(90%,75%,81%).年齢別では65歳未満(88%,96%,93%),65~74歳(90%,71%,75%),75歳以上(90%,75%,91%)であった.【まとめ】3・4-part骨折と65歳以上で外旋制限を認める傾向があったが,保存療法の成績は比較的良好であった.</p>
著者
大槻 健太 山口 浩 当真 孝 呉屋 五十八 宮田 佳英 森山 朝裕 當銘 保則 金谷 文則
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.127-131, 2020

<p>68歳,男性.2カ月前に転倒し受傷した.同日救急外来を受診し,単純X線像(以下,Xp)を施行されるも異常を指摘されなかった.その後も左肩痛が持続したため,受傷後1.5カ月で近医整形外科を受診し,左肩関節前方脱臼を認めたため当科へ紹介された.初診時,左肩関節の動作時痛,可動域制限,腋窩神経領域の感覚障害を認めた.左肩関節可動域(以下,ROM)は屈曲45°,外旋-10°,内旋不可で,日本整形外科学会肩関節疾患治療判定基準(以下,JOA score)は16.5点であった.術前Xpで肩関節前方脱臼,MRIで前方関節唇損傷・腱板大断裂を認めた.手術は前方関節唇および腱板修復を行い,術後8週間は外転枕固定を行い,術後早期より手指肘のROM訓練,術後3週より肩関節他動運動,術後6週より自動介助運動,術後8週より自動ROM・腱板訓練を開始した.術後早期にはXpで亜脱臼傾向認めたが徐々に改善した.術後12カ月で骨頭壊死を認めず,疼痛,ROM(屈曲140°,外旋60°,内旋L1),JOAスコア83.5点へ改善,MRIでは腱板連続性を認めた.</p>
著者
当真 孝 山口 浩 呉屋 五十八 森山 朝裕 當銘 保則 金谷 文則
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.123-126, 2020

<p>症例1 40歳,女性,教員.12カ月前に右乳がんに対して乳房切除術,4カ月前にシリコンインプラントを用いた再建術を受けた.右肩関節痛と可動域制限のため紹介された.初診時肩関節可動域(以下,ROM)は,屈曲105°,外旋45°,内旋不可,徒手筋力テスト(以下,MMT)は,肩関節内旋のみ3レベルであった.リハビリテーション(以下,リハ)開始後12カ月でROMは,屈曲160°,外旋85°,内旋T10,MMTは,内旋は4レベルに改善,教職へ復帰している.症例2 42歳,女性,保育士.6カ月前に左乳がんに対して乳房切除術,2カ月前にシリコンインプラントを用いた再建術を受けた.左肩関節痛と可動域制限のため紹介された.初診時ROMは,屈曲120°,外旋20°,内旋不可,MMTは肩関節内旋のみ3レベルであった.リハ開始後6カ月でROMは,屈曲160°,外旋60°,内旋T10,MMTは,内旋は4レベルに改善,保育士へ復帰している.</p>
著者
親富祖 徹 山口 浩 呉屋 五十八 当真 孝 森山 朝裕 當銘 保則 金谷 文則
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.101-104, 2020

<p>【はじめに】広範囲腱板断裂手術例(massive rotator cuff tear,以下m-RCT)は,肩関節可動域(range of motion,以下ROM)制限が主訴となることが多い.一方,ROMの回復に関して,術後患側と非手術側(以下,健側)とを比較した報告は少ない.本研究ではm-RCTの術後ROMとROM患健比を検討したので報告する.【対象および方法】m-RCTに対し一次修復術が可能であった29例29肩を対象とした.平均年齢は66.5歳,平均経過観察期間は46カ月であった.調査項目は健側ROM(屈曲・外旋・内旋:内旋はJOAスコアに基づき点数化)と術前後患側ROMとを調査し,術前後の患側ROM変化とROM患健比を検討した.【結果】平均健側ROMは屈曲153°,外旋61°,内旋5.6点であった.患側ROMは術前(屈曲88°,外旋38°,内旋3.9点)が術後(142°,52°,5.3点)と有意に改善した(各々,p<0.05).術後ROM患健比は屈曲93%,外旋85%,内旋95%であった.【まとめ】RCTに対する一次修復術後ROMの回復は,患健比の比較でも良好な結果であった.</p>
著者
森崎 繁
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.199-204, 1979-08-15 (Released:2018-03-31)

PTFE,FEP,ETFEおよびTFEPの4種のフッソ樹脂について,酸化雰囲気中で昇温加熱または定温加熱し,計算機のオンライン処理,GC-MS法などによりそれぞれの酸化または燃焼の機構の相異について検討した.第3級炭素を持つFEPはPTFEより酸化分解をうけやすいが,両方とも酸素1気圧のもとで急激に加熱しても酸化分解反応と熱分解反応が同時に生じ明瞭な発火燃焼を示さない.これらのポリマーのうちでは,プロピレンを含有するTFEPが最も発火しやすく,明瞭な1次式に従って燃焼するが,酸化分解の場合は熱分解など他の反応が同時に生じ,エチレンを含むETFEよりかえって熱安定性が増大する. PTFEとFEPおよびETFEとTFEPは,互いに酸化分解ガスの種類にあまり差がなく,完全な酸化分解を行わせると2COF2→CO2+CF4の反応が生じるものと考えられる.また,酸化分解途中の試料の赤外吸収スペクトルの測定を行い,固体中の酸化物の検討を行った.
著者
北村 歳男 高木 克公 山鹿 眞紀夫 森澤 佳三 井手 淳二 荒木 崇一 田上 学
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1-4, 1994-09-01 (Released:2012-11-20)
参考文献数
8
被引用文献数
1

The purpose of this research was to clarify the causes of numbness and pain by traction of the upper limbs. We stretched the nerves in the upper limbs of rats by utilizing the flail of the shoulder girdle, and measured the blood flow of the brachial plexus and the median nerve. The model animals,32 wistar rats, were inserted with steel lines to the radius and ulna. These steel lines were drawn in the direction of a shoulder abduction of 80 degrees. A decrease and recovery of the blood flow were measured using the hydrogen gas clearance method.The blood flow of the subepineural space in the brachial plexus decreases sharply in conditions with looseness of the plexus.The blood flow of the intrafuniculuse in the brachial plexus decreases like a straight line in those states without looseness of the plexus. The blood flow of the subepineural space in the median nerve decrease like a straight line, too. The decrease rate of the subepineural space was sharper than that of the intrafuniculuse. As for the recovery rate, there was no significant difference in either site.One of the factor that causes nervous and functional imbalance with a slight traction is a sharp reduction of the blood flow in the subepineural space of the brachial plexus.
著者
副島 義久 下永吉 耕一 高嶋 研介 原 道也 山下 信哉 吉村 豊暢 森沢 佳三 高岸 直人 竹下 満 友清 哲 大田 佳介 荒木 義雄 上田 章雄 尾上 敏博 蒲原 光義
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.932-937, 1986

We examined the shoulder function of the 458 aged (50-80) and 1264 children (6-12) who had no complaint about their shoulders. The purpose of this study is to determine the normal limit of ROM, muscle power and instability for criteria of shoulder functions. Holding the dumbbell in 90&deg; elevation, serial elevation of the shoulder, and ROM were evaluated in each age group. In addition, inferior instability of the shoulders were examined in children. Shoulder function of the aged seemed to be dependent on personality rather than their ages. All the children have had full ROM, but muscle power was influenced by their age. 4.7% of children has inferior instability of the shoulder.
著者
宮﨑 和 島岡 秀奉 山﨑 香織 西本 愛 森澤 豊
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.39 Suppl. No.2 (第47回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.Ab1328, 2012 (Released:2012-08-10)

【はじめに、目的】 肩関節の運動療法において,腱板機能不全の改善を目的とした運動課題や肩の主動作筋などの運動課題に関する知見は多く,臨床的にもこれらの筋の機能改善が重要視されている.しかし,肩関節疾患の患者に認められる肩関節運動変容として,いわゆる「肩の代償運動」でリーチ運動や挙上を行っている場合が多く,肩関節の機能的特性を考えると単一の筋群もしくは運動方向に対するトレーニングでは,挙上能力の改善に難渋する例もしばしば経験する.また腱板断裂術後患者では自動運動が許されるまでの間に修復腱板以外の健常な肩関節筋群が運動様式の変化とともに廃用に陥ることが予測され,その後の肩関節挙上,リーチ運動などの回復に長期間を要する.そこで今回われわれは,肩関節周囲筋の中でも体表にあり比較的表面筋電図の測定が容易な僧帽筋群に着目し,ADLおよびAPDLを考慮し立位における肩関節屈曲および外転運動における僧帽筋活動を健常者で検討したので報告する.【方法】 対象は健常男性7名(両肩14肢,平均年齢22.4±1.8歳)とし,被検筋は左右の肩関節の僧帽筋上部・中部・下部線維とした.測定は,両上肢を下垂し後頭隆起および臀部を壁に接触させた立位を開始肢位とし,運動課題は両側肩関節屈曲および外転位を30°,60°,90°の合計6パターンで各5秒間保持させ,各運動とも3回施行した.各運動課題中の筋活動は,NeuropackS1(日本光電製)にて導出し,得られた5秒間のEMG値のうち安定した3秒間の積分値を算出し,左右3回試行分の平均EMG積分値を個人のデータとした.統計学的処理として,屈曲および外転運動とも各筋の30°での平均EMG積分値を100%とし,平均EMG積分値の規格化を行った上で,7名(14肩)の各僧帽筋の線維毎に各運動課題における筋活動の相対的な変化を一元配置の分散分析にて比較した.【倫理的配慮、説明と同意】 対象者には事前に本研究の目的・方法と研究参加に関するリスクと個人情報の管理に関する被検者説明書を作成し十分な説明を行った上で,紙面にて同意を得た.【結果】 各筋の屈曲および外転30°での平均EMG積分値を100%とした場合,肩関節屈曲動作において,角度60°では僧帽筋上部線維は157%,中部線維111%,下部線維163%となり,90°では僧帽筋上部線維350%,中部線維114%,下部線維190%となり,僧帽筋上部および下部線維に屈曲角度の増加に伴う筋活動の増大がみられた(P<0.01).一方,肩関節外転運動においては,角度60°で僧帽筋上部線維239%,中部線維164%,下部線維96%となり,90°では僧帽筋上部線維568%,中部線維245%,下部線維117%となった.外転角度の増加ともない僧帽筋全線維に筋活動の増大がみられ,特に僧帽筋上部および中部線維にその変化が顕著であった(P<0.01).【考察】 肩関節屈曲運動では,肩甲上腕関節の動きに伴い肩甲骨は上方回旋する.肩甲骨の上方回旋は前鋸筋と僧帽筋上部・下部線維の共同した活動により出現する.過去の報告では,僧帽筋下部線維は起始を肩甲棘内側縁に持つため肩甲骨上方回旋の支点となる.また肩甲上腕関節を屈曲保持した場合,肩甲骨に前傾方向へのモーメントが発生し,この前傾モーメントを制動するのが僧帽筋下部線維であるとされる.本研究でも肩関節屈曲時に僧帽筋上部・下部線維の筋活動が増加しており,これら僧帽筋群の協調した筋活動により肩甲骨上方回旋が起こっていることが示唆され,立位時の肩関節屈曲時においても,僧帽筋下部線維が肩甲帯の安定性に機能すると推察された.一方,肩関節外転運動では肩甲骨に下方回旋モーメントが発生し,これを制御するために鎖骨外側・肩峰・肩甲棘上縁に付着する僧帽筋上部・中部線維が活動するとされ,本研究においても,肩関節外転時に僧帽筋上部・中部線維の筋活動が増加しており,立位時においてもこれらの僧帽筋群が協調して肩甲骨を内転方向に固定し,肩甲帯の安定性に機能することが推察された.【理学療法学研究としての意義】 本研究は,立位でのリーチ運動や空間保持における肩関節周囲筋の活動様式を確認する上で,重要な筋電図学的分析であると考える.また肩関節疾患患者の挙上運動における,いわゆる「肩の代償運動」の要因を検討する際に必要な知見であると考えられ,より効果的な理学療法プログラムの立案のために必要性の高い研究であると考える.