著者
森野 博章 清水 悦郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ASN, 知的環境とセンサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.166, pp.189-194, 2014-07-23

本稿では,企業・大学・国立研究機関と金融機関が連携して従来よりも安価な深海探査機を開発し魚類の3D撮影を行うことを目標として活動している「江戸っ子1号プロジェクト」を紹介する.探査機は耐圧容器にガラス球を用いたユニット構成で,海底への沈降・浮上にワイヤを用いないフリーフォール型の原理で動作することに特徴があり,2013年11月に水深7800m地点での3D魚類撮影を行った.本稿では,要素技術として耐圧ガラス球,撮影・照明制御,ゴムを用いた海中無線通信,海面浮上後に母船に位置情報を伝える通信システムの各々の構成を述べると共に,より多様な用途に向けた今後の開発の方向性を展望する.
著者
谷出 千代子 池田 涼子 伊東 知之 篭谷 隆弘 森 俊之
出版者
仁愛大学
雑誌
仁愛大学研究紀要. 人間生活学部篇 (ISSN:21853363)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.63-69, 2009-12-30

異学科学生に専門性を共有させながら,キーワード「絵本」に基づいてそれぞれの専門分野を展開し,実践可能なエリアで子育て支援のあり方を各教員と学生が模索しながら3年間の実践を重ねた.その中で次世代子育て予備軍としての学生たちは,どのように「絵本」を受容して子育て実践教育に資することが出来たか事後調査を中心に,実践学生群と非実践学生群の比較から検証した.結果,両群共に子育て支援の媒材としての絵本と,彼らが解釈する絵本の意味・位置付けが異なることが検証された.さらに,体験してきた過去の絵本観と子育て支援に資するための絵本観も体験の有無に関係なく異質であることも判明した.しかし,子どもとの接点,子どもに対する姿勢の在り方は体験の有無で差異が見られた.拠って,世相の流れのなかでブックスタート活動などの活発化から鑑みても,子育て支援の媒材としての絵本観,すなわち意味と位置付けを,学生を含めた子育て中の母親に対しても,その役割を解く必要性を明らかにした.
著者
森 孝一
出版者
同志社大学
雑誌
基督教研究 (ISSN:03873080)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.78-99, 2002-03

論文
著者
松本 五十生 落合 勝義 船越 昭治 中村 公一 真野 光雄 森田 貞夫
出版者
日本茶業技術協会(農林省茶業試験場内)
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.74, pp.1-9, 1991

緑茶の消費向上と嗜好の多様化に対応するため,緑茶にない芳香をもち,苦渋味の少ない新香味茶の製造方法について検討し,図2に示す技術を確立した。<BR>(1)萎凋と発酵は煎茶用自動乾燥機を用い,温風温度35~40℃で30分が適当であった(重量減7~10%)。<BR>(2)攪拌は中揉機に金網胴をとりつけ,60分処理で好結果が得られた(重量減15%)。<BR>(3)静置は生葉コンテナーを用い,室温(27℃)に60分放置した。これにより強い芳香が発揚した。<BR>(4)マイクロ波加熱による殺青(ブランチング)は出力4KW,照射時間50秒,重量減45~50%が良好であった。<BR>(5)整形及び乾燥は揉捻機,再乾機,乾燥機を用い,揉捻15分,再乾と乾燥はともに60℃の排気温で,それぞれ40分が好適であった。<BR>(6)仕上げは火入れを行って青臭みを除き,9号で切断し,10号の篩目で仕分け,整形した(平均粒度1.27mm)。<BR>(7)一般消費者に対して,代表的試製茶の嗜好調査を実施したところ,46%の人が好き,やや好きと答えており,市販された場合購買嗜好も高く明るい見通しを得た。
著者
鈴木 紘一 小尾 和洋 北洞 哲治 横田 曄 森 忠敬 宇都宮 利善 桐原 陽一
出版者
Japanese Society of National Medical Services
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.152-157, 1984

抗生物質起因性偽膜性大腸炎の成因として, 腸内嫌気性菌であるClostridium difficileの産生する毒素が重視されている. 同菌の検出及び毒素産生能を検索しえた症例を呈示し, 主として合成ペニシリンによる急性出血性大腸炎との対比検討を行つた. 症例は47才女性. 化膿性子宮内膜炎にて子宮内容掻爬術を施行後, FOM, ABPC, CEX, CETなどの抗生物質を持続的に投与中, 腹痛, 下痢, 粘血便, 裏急後重を来した. 大腸内視鏡検査にて直腸より下行結腸にかけて大小様々の黄白色を呈する偽膜と炎症性粘膜を認め, 糞便よりC. difficileを検出した. 同菌の培養濾液及び糞便濾液につき細胞傷害試験及び血管透過性因子をみる家兎腸管ループ試験, 皮内反応を行い毒素の存在を証明した. C. difficileは炎症消退後の固型便より再び検出されたが毒素産生能はみられなかつた. 急性出血性大腸炎とは異なる病態であり, 両疾患の相違につき言及した.
著者
嶺田 拓也 石田 憲治 廣瀬 裕一 松森 堅治
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.25, no.Special_Issue, pp.347-352, 2006-12-30 (Released:2007-12-30)
参考文献数
14
被引用文献数
2 1

In recent years, irrigation ponds which avoided maintenance for less irrigation demand increased. Hydrophytes, which grow in irrigation ponds, are affected by habitual maintenance, such as water release with water utilization. In this study, we grasped habitual maintenance of small irrigation ponds for hydrophytes conservation in Nakatado region of Kagawa Prefecture by a questionnaire. It was indicated that presence of hydrophytes in irrigation ponds was influenced by maintenance of pond, and many pond managers had a good impression for these plants.
著者
荒木 真理人 森下 総司 小松 則夫
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.2526-2534, 2016 (Released:2017-01-13)
参考文献数
50

本稿では,フィラデルフィア染色体陰性の骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasms, MPN)の発症に関与すると考えられる遺伝子変異や遺伝的背景について,最新の知見を紹介し,これらの遺伝学的要因のMPN発症における役割を概説する。これまでに,MPNに特異的なJAK2,CALR,MPL遺伝子変異については,サイトカイン受容体の恒常的な活性化を引き起こしていることが示されている。また,他の造血器腫瘍と共通して見いだされる遺伝子変異については,疾患特異的な遺伝子変異と共役することで腫瘍化の促進や,病型の決定に働いていることが明らかになってきている。一方で,これらの遺伝子変異の一部が,健常な高齢者でも見いだされることから,MPNの発症メカニズムはまだ完全に解明されていない。今後は,MPN発症に関与する遺伝的要因を含めた,より詳細な解析により,MPN発症メカニズムの全貌が解明されることを期待したい。
著者
森岡常蔵 著
出版者
文昌閣
巻号頁・発行日
1909

1 0 0 0 OA 教育学精義

著者
森岡常蔵 著
出版者
同文館
巻号頁・発行日
1906
著者
森岡常蔵 著
出版者
教育新潮研究会
巻号頁・発行日
1915
著者
森岡常蔵 著
出版者
同文館
巻号頁・発行日
1905

1 0 0 0 OA 教授法概論

著者
森岡常蔵 著
出版者
同文館
巻号頁・発行日
1908
著者
江島 明男 寺沢 弘文 杉森 正道 大薄 悟 松本 建介 川戸 康義 安岡 周美 田川 博昭
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
CHEMICAL & PHARMACEUTICAL BULLETIN (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.683-688, 1992
被引用文献数
21

Several E-ring-modified analogues of (RS)-camptothecin were synthesized by total synthesis via Friedlander condensation and evaluated for cytotoxicity and antitumor activity against P388 mouse leukemia cells. Among them, (RS)-20-deoxyamino-7-ethyl-10-methoxycamptothecin (25c) was found to be more active than (RS)-camptothecin (1) in the in vivo assay.
著者
寺沢 弘文 江島 明男 杉森 正道
出版者
社団法人 有機合成化学協会
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1013-1020, 1991
被引用文献数
4

現在臨床評価が進んでいるCPT-11あるいはTopotecanは, いずれも植物から抽出した天然のCPTを原料とした半合成で製造されているが, 植物中の含有量が少ないことから大量供給には問題が残されており, また, 植物の成長が天候に大きく左右されることを考えると, 安定供給という面からも効率の良いCPTの合成法が望まれている。今回我々は, 天然型CPTの合成法の検討を行い, 光学分割および不斉合成法により, 天然型CPT合成のkeyとなる光学活性な3環性化合物の合成に成功し, 天然型CPTの大量合成に対応可能な効率的合成法を開発した。さらに, この3環性化合物を活用し, CPTの構造活性相関を探るべく骨格あるいは置換基の変換を検討した結果, <I>in vivo</I>および<I>in vivo</I>において非常に強い抗腫瘍効果を持つ, 新規な骨格の6環性化合物を得ることができた。CPTの単離, 構造決定から4半世紀が経過した現在, 再びCPTが脚光を浴びているのは, CPT-11が臨床試験で優れた効果を示し, 高い評価を受けていること, およびCPTのトポイソメラーゼIの阻害という全く新しい作用メカニズムが明らかにされたという2つの理由に拠る所が大きい。CPT-11, Topotecanに次いで9-アミノーCPTあるいは10, 11-メチレンジオキシーCPTなどが前臨床研究の段階にあり, しばらくはCPTに関する話題が尽きないであろう。
著者
徳岡 敬子 森 理三郎 一色 賢司
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.68-71, 1992-01-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
11
被引用文献数
3 4

AITを主成分とするカラシ抽出物製剤が,糖濃度の高い食品から分離された5菌株の酵母の生育に対してどのような影響を及ぼすかをAw 0.97~0.86で検討し,次の結果を得た.いずれの菌株も,含気包装ではAw0.86あるいは0.89まで生育したのに対し,カラシ抽出物製剤封入包装では全てのAwにおいて生育が完全に阻止された.ヘッドスペース中のAIT濃度は封入後24~48時間で平衡に達し,そのときの濃度は2μg/mlであった.これらの酵母に対するAITの最小生育阻止濃度は3~15ng/mlで,かなり低い濃度で酵母の生育が抑えられることが明らかになった.