著者
熊井 正之 森 つくり 内田 愛
出版者
東北大学
雑誌
教育情報学研究 (ISSN:13481983)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.81-90, 2007-03

言語発達の遅れや障害によってインタビューや質問紙の適用が困難な障害幼児の課題場面における動機づけを分析する方法を検討することが本研究の目的である。対象は最重度聴覚障害の4歳男児であった。始発と目標の視点を組み合わせた分析の枠組みを用いて、児の動機づけに関する行動観察データの分析を試みた。その結果、分析者内においても、分析者間においても十分な信頼性が確認された。
著者
毛利 謙三 桑島 広太郎 森 靖博 江原 雄一 田中 四郎 笠井 唯克 兼松 宣武
出版者
朝日大学
雑誌
岐阜歯科学会雑誌 (ISSN:03850072)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.233-240, 2004-11-20
被引用文献数
8

1991年4月から2004年3月までに朝日大学歯学部口腔病態医療学講座口腔外科学分野(歯科外科学)を受診し,顎矯正手術を施行した148症例について分析し,下記の所見を得た.1.男女比は1:1.77で女性が多かった.2.基本術式として下顎枝矢状骨切り術(SSRO)と下顎枝垂直骨切り術(IVRO)が行われていた.3. 1999年からは,SSROよりもIVROが選択される割合のほうが多くなっていた.4. IVRO施行後に吸収糸を用いて近位骨片と遠位骨片とを結紮固定する方法は,術後の近位骨片の顎関節前方脱臼の予防にきわめて有用であった.5.ミニプレート固定を行ったSSRO単独手術症例の平均手術時間は,4時間43分で,平均出血量は375.8mlであった.6. IVRO単独手術症例の平均手術時間は,平均3時間38分で,平均出血量は181.3mlであった.7.超音波骨メス(SONOPET^<[○!R]>)を用いて,Le Fort I型骨切り術を行った結果,安全に手術を行うことができた.
著者
見上 彪 内貴 正治 松田 治男 板倉 智敏 平井 莞二 加藤 四郎 森口 良三
出版者
北海道大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1985

本研究はマレック病(MD)のワクチンブレイクに対抗しうる有効なワクチンの開発を最終目標としている. 以下に3年間で得られた成績の概要を述べる.1)MDウイルス(MDV)・七面鳥ヘルペスウイルス(HVT)のウイルス群は血清型として3型に分類されている. それぞれの血清型あるいは免疫原として用いたウイルス株に特異的な単クローン性抗体が班員により, 多数樹立され, これら抗体を用いることにより野外分離ウイルスの同定が容易になった. また, MD腫瘍細胞を免疫原として用いて, MDに特異的な単クローン抗体も作出され腫瘍細胞の同定に有用と思われた.2)ニホンウズラにおけるMDの浸潤状況とHVTによるワクチン予防効果を検討したところ, 実質臓器のリンパ腫瘍を主病変としたMDがウズラの間で多数発生していること, リンパ腫病変とMDV羽包抗原との間に正の相関が, またリンパ腫病変とHVT血清抗体との間に負の相関があることが明らかとなった. MDワクチンブレイクの発生をみたウズラ群から4種のMDVが分離され, これらウイルスは単クローン性抗体により血清型1に属し, 鶏に対しても強い腫瘍原性が示された. 同様にニワトリ群からも5種のウイルスが分離された.3)MDに対するワクチン候補株として, 非腫瘍原性MDVの分離が急がれている. 我々はニワトリ及びキジ類それぞれ13羽, 10羽からウイルス分離を試みたところ, 調べたすべてのニワトリからウイルスが分離され, 単クローン性抗体により血清型2に属していることが明らかとなった. 今後, これらウイルスを用いてワクチンブレイクに対抗しうるワクチンが開発されることが期待される.
著者
中河 隆仁 森 友則 朝香 卓也 高橋 達郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.230-241, 2010-02-01

Unstructured型P2Pネットワークにおいて,ユーザの嗜好性を考慮し,嗜好の近いピアをオーバレイネットワーク上で近くに配置するセマンティックP2Pネットワークの研究が盛んに行われている.しかし,従来のセマンティックP2Pネットワークでは,同じ内容のクエリを何度も同じピアに転送するクリッピング現象が生じるため,ヒット率の点において課題が残されている.そこで,本論文では,クリッピングの影響を抑える新たなセマンティックP2Pネットワークの構築法を提案する.本方式では,各ピアが保持しているコンテンツのジャンルの比率とピアが保持しているコンテンツ数を用いて,他ピアとの嗜好の近さを計算し,検索の際に嗜好の近いピアだけでなく嗜好の異なるピアにもクエリを転送することにより,クリッピングの影響を抑える.これにより,検索範囲を広くできヒット率を高めることができる.また,本論文では,シミュレーションによる評価を行い,提案方式の有効性を示す.更に,より実際のネットワークに近い条件下での評価を行うためにmixiの解析を行い,これにより得られたデータをシミュレーションモデルに組み込んで提案方式の評価を行う.
著者
森田 孟
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.79-112, 1987-01 (Released:2013-12-25)
著者
木村 清志 中村 行延 有瀧 真人 木村 文子 森 浩一郎 鈴木 清 Kimura Seishi Nakamura Yukinobu Aritaki Masato Kimura Fumiko Mori Koichiro Suzuki Kiyoshi
出版者
三重大学水産学部
雑誌
三重大学水産学部研究報告 (ISSN:02875772)
巻号頁・発行日
no.10, pp.p71-93, 1983-10
被引用文献数
3

1980年4月から1982年5月までの期間に,三重県英虞湾湾口部のアマモ場で,ビームトロールにより魚類の採集を行い,このアマモ場の魚類相とその季節的変化について,次のような結果を得た。1. 採集された魚類は13目53料117種27,293個体であった。個体数はゴンズイ,ギンポ,アミメハギ,ハオコゼ,ヨウジウオ,アナハゼの順に多く,この6種で全体の8割程度を占める。 2.各魚種の出現状態から,これらを周年定住種,季節的定住種、偶発種に分け,さらにいくつかのグループ,サブグループに細分した。 3. 種数は夏から秋に増加し,冬に減少する。4. 個体数のピークは5,6月,8月,10,11月,1,2月の年4回みられ,これらほスジハゼ,アミメハギ,ハオコゼ,アナハゼ,アサヒアナハゼ,ゴンズイ,ギンポ,サビハゼ,カワハギなどの変動に起因している。 5. このアマモ場の魚類相は,ヨウジウオ,ハオコゼ,アミメハギの周年にわたる出現,冬から春のギンポ,アナハゼ,6月のサビハゼ,8月のゴンズイの大量出現,夏から秋にかけてのベラ料やヒメジ科魚類の多種にわたる出現によって特徴づけられる。このような魚類相は暖流外海性の特徴で,黒潮沿岸各地のアマモ場の魚類相と共通性が高い。しかし,一方でほそれぞれのアマモ場の魚類相には特異性もみられる。 6. ギンポの大量出現ほ伊勢湾周辺のアマモ場の特徴である。 7. 英虞湾湾口部のアマモ場では有用椎幼魚の出現比率が低い。したがって魚類生産に関する限り,このアマモ場の水産的価値は小さいと判断される。Fish fauna of the Zostera bed at the mouth of Ago Bay, Mie Prefecture were studied by monthly samplings with a small beam trawl from April 1980 to March 1981 and from June 1981 to May 1982. The results obtained are summarized as follows : 1 ) 27,293 individuals (13 orders, 53 families, 117 species ) were collected in the Zostera bed. Plotosus lineatus, Enedrias nebulosus, Rudarius ercodes, Hypodytes rubripinnis, Syngnathus schlegeli,and Pseudoblennius percoides were dominant species. About 80 percent of the specimens collected belonged to these six species. 2 ) Each species of fish collected was divided into three categories, i. e. residents, seasonal residents, and casual species. Residents and seasonal residents were subdivided into a few of groups and subgroups as follows : (I) Residents ; fishes appearing in the Zostera bed all the year round. Group A ; fishes residing during the major part of their life cycle, and using the Zostera bed as their nursery, feeding and spawning grounds. Group B ; fishes inhabiting mainly during juvenile stage, and using the Zostera bed principally as a nursery ground. Group C ; fishes inhabiting chiefly during adult and subadult stages, and using the Zostera bed primarily as a feeding ground. Group D ; fishes universally distributed in the bay and commonly appearing in the Zostera bed. Group E ; fishes which may reside during all seasons in a very small number in the Zostera bed. (II) Seasonal residents ; fishes which spend a certain definite season in the Zostera bed. Group F ; fishes residing during juvenile and young stages and using the Zostera bed only as a nursery ground. Subgroup a ; fishes which spend a long perid of time ( more than four months) in the Zostera bed. Subgroup b ; fishes which spend a short period of time ( less than three months) in the Zostera bed. Group G ; fishes residing from juvenile to adult or subadult stages. Subgroup c ; fishes which inhabit the Zostera bed in a large number, and which use the Zostera bed as nursery, feeding, and spawning grounds. Subgroup d ; fishes which reside in the Zostera bed principally as a nursery ground. (III) Casual species ; fishes appearing casually in the Zostera bed. 3 ) Number of species increased from summer to autumn by recruitment of juveniles belonging to seasonal residents and casual species, and then decreased in winter. 4 ) Total number of individuals increased in May or June, August, October or November, and January or February. This fluctuation was caused by seasonal changes of populations of the following nine species ; Acentrogobius pflaumi, Rudarius ercodes, Hypodytes rubripinnis, Pseudoblennius percoides, P. cottoides, Plotosus lineatus, Enedrias nebulosus, Sagamia geneionema, and Stephanolepis cirrhifer. 5 ) The fish fauna of the Zostera bed at the mouth of Ago Bay was chracterized by the following : ( 1 ) Syngnathus schlegeli, Hypodytes rubripinnis, and Rudarius ercodes residing all year round. ( 2 ) Appearance in great number of Enedrias nebulosus and Pseudoblennius percoides from winter to spring, of Sagamia geneionema in June, and of Plotosus lineatus in August. ( 3 ) Subsistence of many species of fishes belonging to Labridae and Mullidae from summer to autumn. 6 ) Appearance of Enedrias nebulosus in large number was a peculiar feature of the fish fauna of the Zostera bed in and around Ise Bay, central Japan. 7 ) As far as the fish production in concerned, the Zostera bed at the mouth of Ago Bay had little significance for inshore fishery because there the juveniles of useful fishes were very few.
著者
達富 洋二 森山 卓郎
出版者
佛教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、教室談話の記録を分析した。その結果、生活語レジス ターによる発話には,生活語レジスターによる発話には指標的な機能をもつ発話があるという 特徴があることが明らかになった。教師が子どもの発話を聞く時に、生活語レジスターによる発話にはこれらの特徴があることを理解したうえで、子どもの発話に関与していくことで、教 室談話が創造的なものになることが分かった。
著者
広保 正 矢野 誠一 森永 道彦
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.43-46, 1970-12-31

キクの生育に対する窒素の供給時期および期間の影響について水耕法で研究した.窒素は7月16日から8月9日まで欠除しても影響がなかったが,それ以上欠除が長くなると生育が悪く開花も遅れた.また9月25日(出蕾)以後は欠除しても差支えなかった.謝辞,苗の供与をいただいた取手市斉藤恒次氏に感謝する.
著者
山本 道雄 森 匡史 嘉指 信雄 松田 毅 喜多 伸一 鈴木 泉 山本 道雄
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究では認識における超越論的立場と自然主義的立場との対立を、概念史的・問題史的方怯によって研究した。とりあげた哲学者は主として、スピノザ、カント、フッサール、ジェイムズ、ドゥルーズである。スピノザについては、自然主義的と解釈される彼の哲学における超越論的契機が、「原因」概念を中心に考察されている。カントについてはその超越論哲学の可能性が予定調和説という形而上学原理に依っていて、この形而上学的原理を避けるには自然主義的還元か、あるいは演繹論の意味論的転回をとる他ないことが論じられている。フッサールについては、最近の志向性概念の自然主義化の試みに対して、その「還元主義の誤謬」がD.W.スミスの議論を手がかりに批判的に論究され、志向性を自然主義的還元から守るために、それが因果的依存性と区別されるという主張に着目されている。ジェイムズに関しては、「非超越論的現象学」としてのジェイムズ根本的経験論とフッサール現象学との類似性および差異性を明らかにすることによって、「非超越論的」哲学の一つの可能性が、最近の研究成果をふまえながら探求されている。ドゥルーズについては現代フランス哲学における超越論的原理の考察という目的の下に、ドゥルーズにおける超越論的経験論の解明が試みられている。さらにこれらの研究に加え、実験科学である心理学の分野から、人間の記憶の再生と再認を比較に関する研究成果が寄与されている。この比較のために新しい方法が考案され、この方法によって、再認成績の方が再生成績よりもすぐれているという結果が判明した。この結果から、検索空間が同一であっても,検索の手がかりの差さえあれば,再認の方が再生よりも好成績となること知見が獲得された。
著者
森田 裕介
出版者
早稲田大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では,プログレスチャートシステムの構築,オンライン学習コースの作成とLMSへの実装,学習者特性の測定,ブレンディッド学習の実施と分析を行った.そして,WebベースPSIコースのようなブレンディッド学習において,効果的な学習支援の方法を検討した.MBTIを用いた学習者特性の調査から,Eタイプ,もしくはIタイプの場合,具体的にどのような支援をしたらよいか,その方法論に関する知見を示した.
著者
川合 毅 水上 和明 小澤 芳男 本所 又嗣 大谷 恵 森 武宏
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.67, no.655, pp.744-750, 2001-03-25
被引用文献数
6

Refrigerated super-showcases are used for displaying and preserving food products at places such as supermarkets_ It is important that trouble occurring in showcases is anticipated in advance. However, there exist difficulties due to the existence of numerous types of units, inconsistent characteristics, and too few sensors, all of which make it hard to develop a standardized method of evaluation for determining if a showcase is operating correctly. In this paper, we propose a new method of occurrence-forecast of trouble for showcases by using criteria adapted to environmental conditions. This method is based on the characteristics of showcases that their operating state is influenced by environmental conditions. We have evaluated this method from field data of a supermarket. The result leads us to convince that this method can be put to practical use.
著者
貝沼 昭司 村山 泰啓 森 弘隆 五十嵐 喜良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.422-425, 1996-07-25

通信総合研究所(CRL)では,日米国際共同研究の一環としてアラスカ大学等と共同で,アラスカにおいて極域中層大気の総合的な研究観測を行う計画を推進している.256ビームイメージングリオメータは,CRLがこの計画のために新たに開発している観測装置の一つである. この論文では,システムのデザインと,国内試験観測結果について述べる.
著者
平野 勝也 和田 裕一 森田 直子
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究により,街並みメッセージが,場所単独のイメージのみ成らず.係留効果を通じて,場所が展開する場合において,大きく場所のイメージに影響することも明らかにした.そのことにより,既に明らかになっている場所単独のイメージと,表通りから裏通りに入ると言ったような場面展開のパタン整理を,様々な繁華街において調査を実施することを通じて,繁華街を創り上げていくデザインボキャブラリーとしての取り纏められた.
著者
萬 伸介 森岡 正臣 田端 輝彦 森岡 正臣 田端 輝彦 西城 祐子 山尾 健一 小畑 達哉
出版者
宮城教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

林鶴一の算術・数学関係の教科書の蔵書のデータベース化の結果は冊子「資料『林文庫邦書目録原稿』(修正版)」としてまとめた。この冊子とそのリストにある蔵書(1065点)は宮城教育大学附属図書館で管理されることになった。公開に向けて作業中である。教材開発については、附属学校教諭と協力し複数の試案を作ることができている。授業実践も一回であるが実施することができた。