著者
片山 克行
出版者
大東文化大学法科大学院法務学会
雑誌
大東ロージャーナル = Daito law journal (ISSN:18801242)
巻号頁・発行日
no.13, pp.9-22, 2017-03

身近な紛争解決手段として民事調停制度がある。この制度の特徴は、廉価で簡易・迅速に紛争の解決が図れる点にある。この民事調停制度の利用の活性化を図るには、制度のあり方を根本的に見直す必要がある。その一つとして、調停前置制度の民事調停における活用可能性を制度の全体から見直すことが大切である。
著者
浅原 照三 山下 健二郎 片山 志富
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.485-489, 1963
被引用文献数
3

最も簡単な脂肪族オキシ酸であるグリコール酸より導びかれるポリグリコリドに関して,その生成原料の検討,反応速度,反応温度の決定などについての研究を行なった。ポリグリコリド生成の原料としては,グリコール酸,モノクロル酢酸およびモノクロル酢酸ナトリウムを用いた。グリコール酸およびモノクロル酢酸ナトリウムは触媒の存否にかかわらず反応するがモノクロル酢酸の反応は触媒が存在しなければ進行しない。グリコール酸の脱水反応は無触媒の場合にも酸化アンチモンの場合にもともに見掛けの3次反応である。酸化アンチモンを加えれば,反応速度は大きくなるが,分解反応も激しくなるので,無触媒のほうが高重合度のポリマーを与える。臭化カリウムを用いたモノクロル酢酸の反応は見掛けの2次反応であった。それぞれの場合の反応速度の解析値が得られた。常圧における最適反応温度は219℃ であるが,ポリグリコリドの融点や溶融粘度を考慮して,225~230℃ が望ましいと考えられる。
著者
長島 正明 江西 一成 近藤 亮 松家 直子 片山 直紀 永房 鉄之 美津島 隆
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【目的】皮膚筋炎・多発性筋炎は骨格筋を病変の主座として,亜急性に進行する近位筋優位の筋力低下や筋痛を認める全身性炎症性疾患で,発症は40歳代から60歳代の女性に多いとされている。早期診断・適切な治療により日常生活が自立する例も多いものの,好発年齢の関係から,自宅退院後の生活や仕事,余暇活動において高い身体機能が望まれる。今回我々は,急性期病院退院時にADLが自立していた皮膚筋炎・多発性筋炎患者を対象に体力測定を行い,同年健常者と比較することで筋炎患者の身体能力の実態を調査した。【方法】対象は当院入院し今回初めて皮膚筋炎もしくは多発性筋炎と診断され,退院時にADLが自立していた8名であった。測定は退院前1週間前後に実施した。比較対象群として,運動習慣のない同年健常者ボランティア9名を設定した。呼気ガス分析装置および自転車エルゴメータを用い,5もしくは10wattランプ負荷とし,嫌気性作業閾値および最高酸素摂取量を測定した。嫌気性作業閾値はV-slope法にて決定した。最高酸素摂取量はペダル50回転を維持困難,最大心拍数の90%,ボルグスケール19,危険な不整脈や胸痛の出現,被験者からの中止要請のいずれかに該当した時の酸素摂取量とした。6MWTは30mの折り返し歩行とし,最大歩行距離を測定した。筋力は筋機能評価運動装置BIODEXを用い,利き足の等尺性膝伸展最大筋力を膝屈曲90°位で測定した。統計学的解析はSPSSを用いてMann-Whitney U検定にて群間比較を行った。有意水準は危険率5%未満とした。【説明と同意】対象者には本研究の趣旨,情報管理および結果の公表に関して,口頭で説明し文書にて同意を得た。本研究は浜松医科大学倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】対象は全例女性であった。年齢(歳)は筋炎群46±9,健常者群44±8であった。身長(cm)は筋炎群156±5,健常者群157±4,体重(kg)は筋炎群44±7,健常者群50±5,BMI(kg/m<sup>2</sup>)は筋炎群18.1±2.9,健常者群20.1±1.7であった。いずれも群間に有意差はなかった。筋炎群の退院時血清クレアチンキナーゼは196±230(15-655)IU/Lであった。退院時の内科的治療は1例がステロイド内服25mg/日,5例がステロイド内服30mg/日,1例がステロイド内服30mg/日+ネオーラル100mg/日,1例がステロイド内服30mg/日+メソトレキサート12mg/週であった。在院日数は65±19日であった。ADLはBarthel Indexで全例100点であった。全例筋痛は認めなかった。嫌気性作業閾値(ml/kg/min)は筋炎群10.3±3.1,健常者群14.7±4.9であった。最高酸素摂取量(ml/kg/min)は筋炎群18.6±6.6,健常者群27.2±7.3であった。6MWT(m)は筋炎群511±110,健常者群641±49であった。Peak load(watt)は筋炎群68±27,健常者群115±30であった。いずれも筋炎群で有意に低値であった。安静時心拍数(beats/min)は筋炎群75±11,健常者群64±9であり,筋炎群は有意に高値であった。最大心拍数(beats/min)は筋炎群151±21,健常者群157±9で群間に有意差はなかった。筋力(Nm/体重)は筋炎群1.35±0.40,健常者群2.52±0.28であり,筋炎群は有意に低値であった。【考察】皮膚筋炎・多発性筋炎患者はI線維の割合が有意に少ない(Dastmalchi 2007)ことが報告されている。一方,副腎皮質ステロイドの大量投与もしくは長期投与はIIb線維の特異的な萎縮を来す(Pereira RM 2011)ことが知られており,筋炎患者は病態上も治療上も特異的な筋病態を呈していることが推察される。また,下肢最大筋力が大きいほど歩行速度は速い(淵本1999)など一般的に筋力は運動パフォーマンスと関係すると言われている。身体能力の低下は骨格筋量の減少を背景として,6MWTではIIb線維の萎縮に伴う最大筋出力低下が起因し,有酸素能力ではI線維割合の低下に伴う末梢での酸素利用能低下が起因するものと考えられる。安静時心拍数は筋炎患者において有意に高かった。疾患それ自体が自律神経系に与える影響が大きいこと,また入院による運動不足に伴う交感神経活動の亢進が要因かもしれない。本研究により筋炎患者の有酸素能力,筋力,歩行能力が低下していることが明らかとなったが,自宅退院後および社会復帰後に,どの程度の制限を受けるかは定かではない。今後は生活に応じた実態調査が必要である。【理学療法学研究としての意義】皮膚筋炎・多発性筋炎患者において,ADLが自立していても有酸素能力,筋力,歩行能力は低下していることが判明した。筋疾患の場合,運動自体が筋線維を壊してしまう場合があるが,血清クレアチンキナーゼ,筋痛や筋力低下などの症状に配慮しながら運動療法を実施する必要性が示唆された。
著者
斎藤隆夫片山哲田川大吉郎著
出版者
教文館
巻号頁・発行日
1940

1 0 0 0 OA 自伝

著者
片山潜 著
出版者
改造社
巻号頁・発行日
1922
著者
永井 哲夫 藤野 雅美 若林 類 角田 博之 高森 康次 角田 和之 高木 謙一 中川 種昭 宮岡 等 片山 義郎
出版者
日本歯科心身医学会
雑誌
日本歯科心身医学会雑誌 (ISSN:09136681)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.37-40, 2003

A 53-year old woman complained of a diverse range of symptoms, including sharp pain at the side and root of the tongue, feelings of anxiety, parching, depression, and exhaustion, and early-morning awakening. She had a high score of D on the Minnesota Multiphasic Personality Inventory (MMPI), and was diagnosed as suffering from light depression. Treated with 50mg/day of fluvoxamin, the insomnia was relieved after two weeks, the feelings of depression after four, and all symptoms, including the glossal pain, after eight. The dose was gradually reduced and then stopped altogether after six months. Fluvoxamin is easy to use in the ordinary dental clinical environment because it has almost no anticholinergic effects or cardiovascular side effects. It is thought to show promise for use as a medication for treating a variety of complaints in the oral area.
著者
村上 真 森川 充洋 小練 研司 廣野 靖夫 五井 孝憲 飯田 敦 片山 寛次 山口 明夫
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.33, no.8, pp.1237-1243, 2013-12-31 (Released:2014-07-02)
参考文献数
20

消化器外科手術において汎発性腹膜炎などの創分類classⅢ以上の症例ではSSIは依然高値である。今回,消化管穿孔による汎発性腹膜炎手術でのincisional SSI(以下,I-SSI)予防に持続吸引皮下ドレーンが有用かをretrospective検討した。2006年4月から2011年12月までの期間で,上部消化管を除く消化管穿孔例97例を対象に,持続吸引タイプ皮下ドレーンの有無でI-SSIの発生率を比較した。全体における皮下ドレーン留置群のI-SSIは12.9%で,非留置群の37.9%と比較し有意(p=0.0097)に低率であった。特に大腸穿孔でI-SSIが54.5%から7.1%まで低下した。皮下ドレーンは,使用症例を創分類Ⅲ以上の汚染手術とし,ドレナージチューブの抜去時期,効果的な留置に留意すれば,I-SSIの予防に有効な手段である。
著者
和田 英夫 南川 光三 大岩 道明 兼児 敏浩 森 美貴 玉木 茂久 高木 幹郎 影山 慎一 片山 直之 南 信行 出口 克巳 白川 茂
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.32, no.7, pp.773-776, 1991 (Released:2009-03-12)
参考文献数
7

特発性血小板減少性紫斑病(ITP), SLE, 慢性関節リュウマチ,再生不良性貧血患者の血中Interleukin-6 (IL-6)値を測定し,ITP例やSLE例では血中IL-6値の増加が認められた。またITPの治療にともない血中IL-6値は減少し,ITP発症時に血中IL-6値と血小板数は弱い負の相関を示した。この血中IL-6値の増加は,ITPの発症に免疫系の活性化が関与していることを示唆すると考えられた。
著者
片山 諒 岡田 直也 Sun Yue 為ヶ井 強 石田 武和
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.1708, 2017

<p>FeSeは、a軸方向とb軸方向には等方的であるが、c軸方向には異方的であると考えられており、その異方性を調べることで、転移温度や臨界磁場を決定することを目的として、研究を行っている。6年前に使用されていた磁気トルクの測定装置を現在使えるようにwindowsXPのPCから、windows10のPCに対応するように、セットアップを行った。また、FeSe単結晶の磁気トルク測定が出来るように試料取り付けなど、適用させた。現在測定中であるが、現状を紹介したい。</p>
著者
若林大晃 片山吉章 出口昌弘 毛利公一
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.133-134, 2012-03-06

一般に広く普及しているNon-ECCメモリには,メモリエラーの検出を行う機能がない.そのため,メモリエラーによりデータが破損すると,そのまま処理を継続することで,破損データの影響がほかに伝播することになる.そこで,アプリケーションの重要なデータ構造をメモリエラーから保護するための機能を加えることで,破損したデータを継続して用いること防止する.具体的には,アプリケーションのコンパイル時に,メモリエラーを検出するコードを加えることで,データの破損を検出・訂正することで実現する.
著者
榊原 智子 片山 悠樹
出版者
愛知教育大学
雑誌
愛知教育大学教職キャリアセンター紀要 The journal of the Teaching Career Center (ISSN:24238929)
巻号頁・発行日
no.6, pp.131-138, 2021-03-26

本稿では、「起業家育成」に着目し、企業の課題であった「起業」が、大学生や大学を巻き込んだ「起業」へと変化していく様子を描き出す。具体的には、「起業」と「学生」が関連する新聞記事を主な調査データとして、言説分析を行った。本稿の主な結果は、次の3つである。①「起業家育成」は、1980年代に企業内で取り組まれており、「社内起業家育成」という表現が観察された。② 2000年代あたりから「社内起業家育成」ではなく「学内起業家育成」と表現され、「起業」は大学の役割のひとつであるという認識があらわれた。③ こうしたなか、大学生の起業家志向が現実的な課題として示されている。本稿は、「起業家育成」に関する企業社会の言説を分析することで、大学生を取り巻く教育や雇用への認識の変化を捉えることを試みた研究と位置付けられる。