著者
片山 富美代 小玉 正博 長田 久雄
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.28-39, 2009-12-31 (Released:2014-03-28)
参考文献数
16
被引用文献数
2 3

In the present study, we developed the Japanese version of the Illness Perception Questionnaire (J-IPQ) and evaluated its reliability and validity. New items for three emotional representation dimensions (i. e., positive affect about illness, positive/negative affect about treatment) were added to the original scales of Moss-Morris et al. (2002). We administered the J-IPQ to 169 hemodialysis (HD) patients, and another 24 HD patients completed it in 4weeks interval for test-retest reliability. We also administered the J-IPQ to 30 patients with chronic respiratory disease for testing cross-validation. Factor analysis revealed that the J-IPQ generally produced the same structure as the original scales, though the “acute/chronic timeline” was divided into “acute timeline” and “chronic timeline”. The coefficients of the J-IPQ items on the test-retest showed good enough reliability (r = .42 to .86). The respiratory sample showed the overall validity of the scales (α= .68 to .97), except for the dimensions of “acute timeline” (α= .38) and “illness coherence” (α= .58). We concluded that the J-IPQ is reliable and valid for assessing Japanese patients’ illness perception in research.
著者
飯塚 景記 片山 知史
出版者
水産総合研究センター
雑誌
水産総合研究センター研究報告 (ISSN:13469894)
巻号頁・発行日
no.25, pp.1-222[含 英語文要旨], 2008-12
被引用文献数
1

耳石形態に関する研究は、魚類年齢研究と共に早くから行われており、研究報告も比較的多い。それらの内容は、一魚種の耳石外形から複数魚種の耳石の外形、溝、核等の特徴を解析した研究まで様々である。しかし、耳石サイズを含めて耳石形態を体系的に整理した報告はこれまで発表されていない。筆者らは、耳石の形と大きさを分類群内、分類群間で比較を行い、さらに縦偏形、側編形等の魚体型や定着性、回遊性等の生活型との関連を検討することにより、多用な耳石形態法則性を見いだすことを目的として、日本産硬骨魚類29目、162科、550種の耳石を収集し、表面各部の観察と耳石の長さと高さの計測を行った。本稿では第1章において、耳石形態研究が国内外でどのような研究経緯で進められてきたかを簡潔に述べ、次に、耳石の外部形態について、全体の形および各部位の形状を類型化し、さらに耳石の大きさの基準を決めた。第2章では魚種毎の観察結果、計測結果を基に、魚種毎の耳石形態を分類群毎に整理して記載した。第3章では各章で得られた耳石形態の特徴を総括し、耳石形態に関する系統進化学的、生態学的、機能形態学的な検討を行い、耳石形態を規定する要因を考察した。
著者
岡崎 由佳子 片山 徹之
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 : Nippon eiyo shokuryo gakkaishi = Journal of Japanese Society of Nutrition and Food Science (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.151-156, 2005-06-10
参考文献数
46
被引用文献数
1 8

フィチン酸は, ミオイノシトールに六つのリン酸基が結合した化合物であり, そのリン酸基が無機質の吸収抑制に関与すると考えられ, 一般的に抗栄養因子と位置付けられている。一方, ビタミン様物質であるミオイノシトールは, 抗脂肪肝作用を有することが知られている。著者らは, フィチン酸のイノシトール骨格に着目し, フィチン酸がミオイノシトールと同様に抗脂肪肝作用を有することや, フィチン酸によるこの効果が現実に摂取しているレベル付近で発揮されることを明らかにした。また, ミオイノシトールとフィチン酸が共通して抗がん作用を有することも報告されている。さらに, 最近の研究からフィチン酸が哺乳動物細胞内における常成分で, 哺乳動物の脳に結合タンパク質が存在し, 細胞内小胞輸送に関与している可能性が考えられている。著者らは, これらの結果からフィチン酸が栄養的にみてビタミン様物質の前駆体あるいはビタミン様物質そのものとして機能しうるのではないかと考えている。
著者
鈴木 儀一 片山 晴賢
出版者
駒澤大学
雑誌
駒沢短期大学研究紀要 (ISSN:02866676)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.1-62, 1986-03
著者
青木 裕子 古田 徹也 大谷 弘 片山 文雄 石川 敬史 佐藤 空 野村 智清
出版者
武蔵野大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究グループは科研費受給期間中コンスタントに研究成果を発表した。主な活動を四点挙げる。第一に「常識と啓蒙研究会」を年二回開催した。第二に、2018年3月に日本イギリス哲学会第42回研究大会においてセッション「コモン・センスとコンヴェンション―18世紀英米思想における人間生活の基盤」のコーディネイトと研究報告を行った。第三に、2019年10月に武蔵野大学政治経済研究所主催のオール英語の国際シンポジウムをコーディネイトし、本研究グループと米国の研究者が研究報告を行った。第四に、2020年2月には本研究プロジェクトの最終報告として『「常識」によって新たな世界は切り拓けるか』(晃洋書房)を出版した。
著者
片山 靖
出版者
公益社団法人 電気化学会
雑誌
電気化学 (ISSN:24333255)
巻号頁・発行日
vol.86, no.Winter, pp.281-285, 2018-12-05 (Released:2018-12-05)
参考文献数
24
被引用文献数
1
著者
伊藤 崇博 橋本 公夫 川北 かおり 小菊 愛 秦 さおり 奥杉 ひとみ 近田 恵里 佐原 裕美子 竹内 康人 片山 和明
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.75-82, 2013

子宮内に胎児と奇胎が併存する場合,多くは部分胞状奇胎であるが,正常胎児と胞状奇胎が併存する胎児共存奇胎の可能性もある.胎児共存奇胎であれば児の生存も期待できるが,生児を得ることができるのは半数以下とされる.今回われわれは,生児を得られた胎児共存奇胎の1例を経験したので報告する.症例は30歳,排卵誘発周期に妊娠成立した.経腟超音波検査にて正常絨毛と奇胎を別々に認め,初診時(妊娠9週)の血中hCG値は349,619 mIU/mlと高値であった.羊水染色体検査は46XXの正常核型であり,血中hCG値も妊娠13週以降は低下傾向にあった.早期より切迫流早産徴候を認め,陣痛抑制困難のため妊娠33週での帝王切開分娩となったが,児の予後は良好であった.奇胎娩出後,免疫組織化学的検査により正常胎児と全胞状奇胎との共存であることが確認された.血中hCG値は順調に低下しており,術後34週を経過したが続発性疾患の発症は認めていない.〔産婦の進歩65(1):75-82,2013(平成25年2月)〕
著者
片山 隆章
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.1530-1536, 1990
被引用文献数
4

自然排卵周期を有する15例を対象に, 経腔超音波断層法を用いて子宮内膜の厚さおよび輝度の変化を経日的に観察し, それらと血中 estradiol-17β(estradiol と略す), progesterone との関係を検討した. 子宮内膜の厚さは排卵の8日前には5.8±1.8mm(mean±SD)であったが, 卵胞期には経日的に増加し, 排卵日には10.7±2.9mmとなり, 黄体期には厚さの変化はほとんど認めなかった. また排卵の2日前までの子宮内膜の厚さは全体として血中 estradiol 値と正の相関を認めたが(r=0.64, n=89, p < 0.01), 症例別に検討した方が相関係数はより高いことが示された. また回帰直線の傾きは, 個々の症例で広い範囲に分布しており, estradiol に対する子宮内膜の反応性は個体差が大きいことが示された. 次に子宮内膜の輝度の変化を経日的に観察すると, 卵胞期後期より内膜の基底層の部分から高輝度となり, 黄体期初期にかけてその高輝度部分 hyperechoic endometrial area (HEA) は子宮内腔に向けて広がることが認められた. そして子宮内膜の厚さに対する HEA の厚さの割合 (HEA ratio) は, 排卵日には34.3±11.0%(mean±SD), 排卵後5日には74.7±12.4%となり, 排卵後9日には100%となった. また排卵前2日より排卵後9日までの HEA ratio は, 血中 progesterone 値と正の相関 (r=0.68, n=91, p < 0.01) を認めた.
著者
片山 文彦
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.202-220, 1971-03