著者
浅野 秀剛 中部 義隆 瀧 朝子 宮崎 もも 古川 攝一 植松 瑞希 西田 正宏 大平桂一 桂一 徳原 賜鶴子 田中 宗博
出版者
公益財団法人大和文華館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

物語の絵画化をめぐる諸問題について、物語・和歌系、説話・仏典系、童蒙・勧戒系の三つのグループを中心に研究を進めてきた。特に、『徒然草』と、能・幸若舞・歌舞伎といった舞台芸能のテクストの絵画化をめぐっては、シンポジウムを開催し、国文学・美術史、双方の立場から発表・議論を行い、その問題点や特色について理解を深めることができた。2013年度末には、これまで5年間に行った研究会、シンポジウム、展覧会の成果を報告書にまとめた。
著者
宮本 貢 藤原 彰子 田中 仁詞 片木 敏行
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of Pesticide Science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.173-180, 2013-11-20 (Released:2013-11-20)
参考文献数
37
被引用文献数
5

Acute aquatic toxicity of eight major metabolites of the pyrethroid insecticide metofluthrin, potentially formed via oxidation and ester cleavage in the environment, was examined using three representative species, fathead minnow (Pimephales promelas), Daphnia magna and green alga (Pseudokirchneriella subcapitata). All metabolites showed a wide range of toxicity but were more than a hundredfold and tenfold less toxic than metofluthrin to pyrethroid-sensitive (fish and daphnid) and -insensitive (algal) taxa, respectively; 0.44 to >120 mg/L (fish 96-hr LC50), 6.3 to >120 mg/L(daphnid 48-hr EC50), and 2.6 to >110 mg/L (algal 96-hr EyC50). The structural modification via ester cleavage and/or oxidation was found to significantly control the acute aquatic toxicity of the metabolites. The decreased lipophilicity in the metabolites generally resulted in much less acute toxicity, the extent of which was dependent on an introduced functional group such as formyl as a toxicophore and carboxyl causing a higher acidity.
著者
田中 興 藤川 正毅 真壁 朝敏 石川 清貴
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
計算力学講演会講演論文集 2015.28 (ISSN:24242799)
巻号頁・発行日
pp._223-1_-_223-2_, 2015-10-10 (Released:2017-06-19)

ゲル材料は高い衝撃吸収性能などの特異な性質をもつものが多く開発されている.そしてゲル材料の性能を評価するためのシミュレーション法の確立が望まれている.その中でも特に長期使用環境下におけるゲル材料の力学特性の研究は,重要性があるにも関わらず研究が進んでいないのが現状である.そこで本研究では商用ゲル材料を対象とし,大変形下におけるクリープ挙動を実験により明らかにする.そして,シミュレーションのための材料モデルとその材料定数値について検討し,その有効性を確認する.

1 0 0 0 上野新田氏

著者
田中大喜編著
出版者
戎光祥出版
巻号頁・発行日
2011
著者
田中 俊行 小川 哲史 池谷 俊郎 竹吉 泉
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.68, no.8, pp.1891-1895, 2007

当院悪性腫瘍患者への告知率は78%である. 告知を受けていないがん患者と主治医の立場から当院の告知のあり方を検討した. 2005年4月から2年間にチームが介入した患者566例を依頼時のがん告知で「告知なし」「原疾患まで (以下, 原疾患) 」「転移まで (以下, 転移) 」「予後まで (以下, 予後) 」の4群に分けた結果, 「告知なし」11%, 「原疾患」28%, 「転移」52%, 「予後」9%であった. 「告知なし」の平均年齢 (77歳) はその他の群に比べ有意 (p<0.01) に高い値であった. 「告知なし」は, 男性19例, 女性41例と女性が多かった. 「告知なし」のチームの関与日数は16日で, 「原疾患」や「転移」に比べ有意 (それぞれp<0.01) に短かった. 死亡の割合は, 「告知なし」が明らかに高かった (67%). 主治医の医療従事年数は「告知なし」12年で, 「転移」や「予後」に比べ有意に (p<0.05) に短く, 一方10年以下の割合は一番高かった (42%). アンケートで, 全医師は告知が必要と考えているが, がん患者を受け持つ医師は「患者に聞いてから告知をする」を含めても患者主体の告知は41%であった. がんを受け持つ医師は経験年数が少ないほど家族にゆだねる傾向にあった. 高齢の患者に, 医師 (特に医療従事年数の比較的短い医師) と家族で告知を決めている傾向があるかもしれない. 今後医師への教育が必要になってくる.
著者
名井 康人 大鶴 祥介 宮本 照雄 米田 俊之 大重 豊実 西野 功 鈴木 文雄 田中 正明 友田 利正 奥田 滝夫 小泉 寿男
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.18, no.80, pp.79-84, 1994-12-16

人間の視覚特性に適合した新方式の液晶プロジェクタを開発した。これは、テレビ映像信号の輝度、色信号を処理して輝度画像、色画像を別個の液晶パネルで再生した後、光学的に重畳させることによりカラー映像を得るものである。人の目は輝度画像の解像能力に比較して、色画像に対する解像能力が低いため、色画像用として解像度の低い液晶パネルが使用でき、実用的なプロジェクタが低価格で実現できる。プロジェクタ光学系として偏光ビームスプリッタによる光源光の分離、合成を行う方式を採用し、対角1.3インチの小さなパネルを用いて、中心照度600ルクス(40インチ換算)の高い値が得られた。
著者
田中 キャサリン Kathryn TANAKA
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 = Otemae Journal (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.119-147, 2014

本論文では、1909年に設立された香川県高松市のハンセン病療養所、大島療養所(現大島青松園)におけるロイス・ジョンソン・エリクソン夫人の翻訳作品を検討する。エリクソン夫人は1905年、アメリカ南部の長老派教会所属の宣教師として来日し、36年間、夫のスワン・マグナス・エリクソンとともに布教活動に従事した。エリクソン夫人はこの布教活動に、大島療養所で生まれた「霊交会」というキリスト教団体の会員の作品を英語に翻訳し、活用した。しかし、エリクソン夫人は、この「翻訳」を単にtranslationとは呼ばず、interpretationと述べている。この語の意味は、「翻訳」というよりもむしろ「解釈」や「意訳」に近い。そのようなエリクソン夫人の翻訳のあり方の特徴に着目して、本論文では、「霊交会」における文学の実態とエリクソン夫人による「意訳」との関係性について論じる。また、エリクソン夫人の翻訳が、療養所の患者の一人、長田穂波の文学を世に知らしめるきっかけとなったことも併せて明らかにしたい。This article examines the activities of Lois Johnson Erickson at a Hansen's Disease hospital, Oshima Hospital (today Oshima Seisho-en) in Takamatsu, Kagawa Prefecture. She and her husband, Reverend Swann Magnus Erickson, a Southern Presbyterian minister, came to Japan as missionaries in 1905 and served there for 36 years. Erickson used literature in her missionary work, and as part of this she translated the writings of a Christian group in Oshima, Reiko-kai, and used them to publicize missionary activities and the Christian faith. As she herself states, rather than translations, her writings are interpretations of the original Japanese. This article examines Erickson's process of translation and argues that Erickson's translations were of use to the missionary community for fundraising and to demonstrate the success of the mission in Japan was precisely because they made the dense original more accessible to readers. Not only did Erickson's translations domesticate Honami's psalmic style, but the fact of her English translations served to garner Honami more recognition within Japan as well.
著者
吉田 省造 岡田 英志 土井 智章 中島 靖浩 鈴木 浩大 田中 卓 福田 哲也 北川 雄一郎 安田 立 水野 洋佑 宮﨑 渚 森下 健太郎 牛越 博昭 竹村 元三 白井 邦博 豊田 泉 小倉 真治
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.129-135, 2015

症例は50歳代の男性, キノコ狩りに行きキノコを焼いて食べた翌日に下痢・嘔吐などの消化器症状を自覚し近医を受診. 血液検査にて肝逸脱酵素上昇を認め入院となった. 翌日の採血で肝逸脱酵素の著明な上昇 (AST 5,000台, ALT 5,000台) を認め, 当院に搬送となった. 問診によりドクツルタケ摂取による肝障害を疑った. 入院当日より肝性脳症を認め, 昏睡型急性肝不全と診断. 挿管・人工呼吸管理として, 肝不全治療と同時に毒素除去, 高分子除去を目的として急性血液浄化療法を行った. 入院5日後に肝性脳症は改善し呼吸状態は良好で抜管, 経過良好にて入院9日後に転院となった. ドクツルタケ中毒における血液浄化療法は否定的な意見が多いが, 今回は肝不全を呈したドクツルタケ中毒に対し, 血液浄化療法を行い救命し得た. ドクツルタケの中毒を疑った場合には, 早急な血液浄化療法が有効である可能性が高いと考えられた.
著者
成山 謙一 田中 俊一郎 白土 秀樹 小池 浩次 平川 直也 中島 寅彦 小宗 静男 中村 和正 野元 諭 塩山 善之
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.204-213, 2007-07-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
17

サイバーナイフは、小型直線加速器、ロボットアームと位置確認システムから構成される定位放射線照射治療装置である。一般的に頭蓋内疾患 (脳腫瘍、動静脈奇形など) に施行されるが、頭頸部疾患として鼻副鼻腔、上中咽頭、口腔底腫瘍、その他に頸椎、頸髄疾患等に施行されている。当科では、T4特に頭蓋底や眼窩浸潤症例、および大血管浸潤などの手術不能例や、手術可能でも機能温存などの点で患者が手術拒否した症例などに対して施行している。今回、われわれは当院にてサイバーナイフ治療を施行した鼻副鼻腔悪性腫瘍症例6例について検討した。全6例の内訳は、男性4例、女性2例。平均年齢は62歳であった。組織別には、嗅神経芽細胞腫が2例、扁平上皮癌、悪性黒色腫、甲状腺乳頭癌転移例、円柱上皮癌が各1例であった。これらの症例に対して、外照射約50Gy施行し、効果について評価した後、本法を施行した。本法のみの照射量は20-30Gy、平均23Gyであった。効果は、CR3例、PR3例であり、奏功率は100%であった。本法はガンマナイフに比べて、固定フレームが不要のため、適応照射範囲が広い。さらに照射線量を均一にでき照射精度も高く、放射線障害の低減が期待できる。今後の鼻副鼻腔悪性腫瘍治療に対して、本法は機能温存やquality of life (QOL) の改善の点で有用な治療法と考えられる。
著者
田中 尚人
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学政策研究 (ISSN:2185985X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.25-32, 2016-03-31

三角西港は熊本県宇城市三角町に位置し、『明治の三大築港』の一つに数えられる土木遺産であり、平成27年7月『明治日本の産業革命遺産製鉄・製鋼、造船、石炭産業』の資産として、ユネスコの世界文化遺産に登録された。本年度、筆者らは宇城市立三角小学校の6年生、35名を対象としたWSを3回実施した。本研究では、文化的景観保全に対する理解を基盤としたワークショップを通じて、児童たちが獲得したシビックプライドについて定性的に分析することを目的とする。具体的には、ワークショップは、①三角西港に関する基礎知識の獲得、②三角西港におけるまち歩き、③三角西港のガイドブックづくり、の3回を授業時間中に実施した。The Misumi-Nishi port is located in Misumi town, Uki city, Kumamoto prefecture. This old stone port is one of "Meiji three important port" and was selected as the UNESCO's world heritage "Sites of Japan's Meiji Industrial Revolution: Iron and Steel, Shipbuilding and Coal Mining". In this year, the authors carried out workshops for preservation of cultural landscape and community development with 35 students who are sixth grader of Misumi Elementary School, three times. In this study, it is aimed to analyze qualitatively about the civic pride that children acquired through the workshop which assumed understanding for the cultural landscape maintenance. The theme of workshop are ⅰ) Acquisition of the basic knowledge about the Misumi-Nishi port, ⅱ) Town walk (Machi-aruki) survey in the Misumi-Nishi port and ⅲ) Making a guidebook of the Misumi-Nishi port.
著者
真田 香澄 島本 真里 影山 真理 平田 祐一 白川 敦史 岡田 雄介 中瀬 浩二朗 萬代 晃一朗 鈴木 安曇 森川 宗一郎 河村 卓二 河端 秀明 盛田 篤広 宮田 正年 田中 聖人 宇野 耕治 安田 健治朗
出版者
京都第二赤十字病院
雑誌
京都第二赤十字病院医学雑誌 = Medical journal of Kyoto Second Red Cross Hospital
巻号頁・発行日
vol.33, pp.39-45, 2012-12

総胆管結石のため当院に入院し内視鏡的結石除去術あるいは内視鏡的胆管ステント留置術を試みた85 歳以上の182 例について検討した.内視鏡的に完全切石した症例(66 例)を完全切石群とし,完全切石を行わず,胆管ステントを留置して経過観察している症例(116 例)をステント留置群とした.両群の平均入院期間は19 日および16 日であった.経過観察が可能であった症例での検討では,両群ともに約半数に再発を認めた.完全切石群では平均551 日,ステント留置群では平均313 日での再発であり,再発率にも有意差は認めなかった.内視鏡的治療は有効かつ安全に施行できた.なかでもステント留置は完全切石と遜色ない長期予後を得られる治療法であり,さまざまな背景因子をもつ超高齢者においては有効な選択肢であると考えられた.
著者
田中 貢 井上 亮 飯田 恭敬 三星 昭宏 佐野 洋人 末績 和正 柳原 崇男
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.715-724, 2002-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

本研究では, 歩行者ITSのバリアフリーシステム構築を目的としている. この社会実験は大阪梅田地下街を対象として行なわれた. そこで, 健常者, 身体障害者 (肢体不自由者, 視覚障害者, 聴覚障害者) の歩行者ITSにおけるニーズや必要な要件を把握した. そして, バリアフリーの視点から歩行者ITSの考察を行なった.
著者
土居 忠 田中 信悟 佐藤 康裕 太田 英敏 南 伸弥 藤見 章仁 蟹澤 祐司 田村 文人 平川 昌宏 小野 薫
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.501-507, 2010 (Released:2010-10-07)
参考文献数
19
被引用文献数
3 3

脂肪性肝疾患(FLD)の発生に及ぼすアルコール摂取の影響には不明な点が残されている.今回我々は2008年1月から12月までに腹部超音波検査を含む健康診断を受診した3185名を対象に脂肪肝の頻度に対するアルコール摂取の影響を多重ロジスティック回帰分析により解析した.内臓脂肪性肥満,空腹時高血糖,脂質異常症はいずれも脂肪肝頻度の増加と関連していた.1日アルコール摂取量20 g未満(少量飲酒群),20 g以上から40 g未満(軽度飲酒群)および40 g以上から60 g未満(中等度飲酒群)では脂肪肝のオッズ比は有意に低下した.男女別に飲酒の影響を検討したところ,男性では軽度飲酒群から中等度飲酒群におけるFLDの調整オッズ比は非飲酒群および1日アルコール摂取量60 g以上の多量飲酒群より低かった.一方,女性ではアルコール摂取の影響は明らかでなかった.以上の結果からFLDに及ぼす飲酒の影響には性差があり,男性では軽度ないし中等度までのアルコール摂取は過栄養性FLDの発生を抑制する可能性が示唆された.
著者
田中 宏二 小川 一夫
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.171-176, 1985-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
13

The purpose of the present study was to analyze the influence of father's occupation on career choices of their children in connection with children's inheritance of their father's occupation. The subjects were children whose father's occupation has long been either school teacher (n=267), or college professor (n=363), or architect (n=153). The main results were as follows. 1) Compared with the ratios of eldest children choosing any of the three occupations mentioned above other than the father's, those entering the same as their father's weresignificantly high. 2) As for the environmental models as in Holland's theory, the relationships existing between father and son together with father and daughter, was related to his hypothesis. 3) Using the quantification method II as a method of determinant analysis in the process of occupational inheritance, parental expectation and identification, the age of a child and its educational background was found to contribute largely to decide upon its occupational inheritance.
著者
田中 祥菜 田口 勇輝 野田 亜矢子 野々上 範之 浅川 満彦
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.137-140, 2016-12-22 (Released:2017-06-09)
参考文献数
15
被引用文献数
3

広島市安佐動物公園で飼育繁殖され,死亡後,ホルマリン固定されたオオサンショウウオ(Andrias japonicus)の寄生虫検査を行ったところ,線虫類のSpiroxys sp.,Kathlaniidae gen. sp.,Physalopteroidea fam. gen. sp.,Capillariidae gen. sp.,吸虫類のLiolope copulansが検出された。また,同公園で飼育されていたオオサンショウウオの糞便中から原虫類Balantidium sp.およびEimeria spp.が見つかった。オオサンショウウオからこれら原虫類が検出されたのは初めてであった。今回検出された寄生虫に関して,飼育オオサンショウウオへの影響について論考した。。
著者
増沢 武弘 光田 準 田中 正人 名取 俊樹 渡邊 定元
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.85-89, 2005-04-25
被引用文献数
3

Mt. Apoi (810 m above sea level, N 42°07', E 143°02') is located in the southern part of the Hidaka mountain range. Many alpine plants are distributed along the ridge, despite its relatively low altitude. From a botanical viewpoint, this mountain has a number of special and interesting features due to the abundance of endemic plants. The following factors may contribute to the growth of alpine, endemic and relic plants at low altitude : (1) Reduction of solar radiation as well as air temperature by fog in the summer. (2) The bedrock of Mt. Apoi is ultrabasic rock (olivine). The physical and chemical characteristics of this soil and rock environment are unfavorable for plant growth, and are the cause of the abundance of endemic plants on Mt. Apoi (Watanabe 1970, 1971). The alpine meadow plant community of this area has been altering as a result of invasion of woody plants over the last 40-50 years (Watanabe 2001). In the present study, we investigated the process of invasion of Pinus pumila and Pinus parviflora var. pentaphylla (a pioneer woody plant) in this alpine meadow by measurement of tree age. The special soil environment (ultrabasic rock) in the investigated area has helped to maintain the special alpine meadow on Mt. Apoi. The delicate relationship between the soil environment and alpine plant growth will be affected by global warming and/or acid rain, resulting in a rapid decline in the distribution area of the alpine meadow.
著者
田中 萬年
出版者
燈台舎
巻号頁・発行日
2011-06-23 (Released:2015-03-19)