著者
小林 義昭
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.962-965, 2005 (Released:2005-04-26)
参考文献数
5

症例は20歳, 男性。13歳から夜間眠れず日中強烈な眠気を自覚した。17歳から自分の意志でどうすることも出来ない眠気に襲われるようになった。就職後は毎晩最長2時間の睡眠と最大10回の夜間覚醒を繰り返し, 起床時の疲れと頭痛, 日中の眠気, 突然の睡眠発作や居眠り運転が日常的であったため, 2003年9月当科を初診した。エップワース眠気尺度1)(Epworth Sleepiness Scale; ESS) は13点だった。終夜睡眠ポリグラフ (polysomnography; PSG) 検査では無呼吸低呼吸指数 (apnea-hypopnea index; AHI) は1.0/時で入眠直後からREM期が出現していた。睡眠潜時反復検査2)(Multiple Sleep Latency Test; MSLT) では入眠潜時とREM潜時は2分以内であり, 全てに睡眠開始時REM睡眠期 (sleep onset REM period; SOREMP) が出現した。ヒト主要組織適合抗原 (human histocompatibility leukocyte antigen; HLA) ではHLA-DR2, HLA-DQ1が陽性であった。ナルコレプシー (Narcolepsy) と診断されMethylphenidateを朝と昼に服用し, 朝・昼に仮眠をとり, 睡眠日誌の自己記録を開始した。日中の居眠りや睡眠発作の回数が減少し, 軽快した。
著者
吉田 司 芝 修一 小山 義明 新井 義昭 鈴木 輝明
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.205-210, 2004-02-27
参考文献数
9
被引用文献数
2

Seasonal changes of Zostera marina L and physical environment factors (underwater irradiance, Sandybottom quality etc.) were examined off Miya in the Mikawa Bay, Aichi Prefecture, from 2000 to 2001 Japan.Z. marina forming seagrass beds grew densely from February to June, and declined from July to October.While a large number of juveniles geiminated from their seed started to appear toward the middle ofOctober, and Z. marina grew densely again in the following spring. Most of the Z. marina off Miya was annual.Vertical distribution range of Z. marina beds were from D.L. +0.5m to -1.6m depth. From the site irradianceconditions in the seagrass bed, the deepest bottom of Z. marina possible growth was estimated to beD.L.-1.8m. The high temperature in the summer was the important cause that the Z. marina beds weredecreased. Surface layer of the bottom was reductive conditions enough to germinate. These observationssuggest that Z. marina of annual plant requires calm environmental conditions as one of the required suitableconditions for successful seagrass bed formation.
著者
坂口 名菜 山下 義昭 森 政博 逸見 幾代
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.9-13, 2009 (Released:2011-05-26)
参考文献数
16

It is well known that milk and dairy products have an effect of controlling the rise of blood sugar level after eating, but the effective ingredients have not previously been analyzed. We compared and analyzed the blood sugar reaction after eating a diet with milk containing different amounts of milk fat. The results show that, by combining rice with milk, the reduction of blood sugar level tended to be more rapid. The insulin response was significantly high with all types of milk. The glycemic index (GI) was significantly decreased in combination with low-fat milk, mixed milk, and high-fat milk, but there was no significant effect in combination with no-fat milk. Although there was a small effect on the fall of GI with no-fat milk, suggesting the participation of an ingredient other than milk fat, it seems that the presence of fat in milk increased the relaxation action of the milk on the blood sugar rise.
著者
岡島 義昭 福井 寛 戸所 秀男 鉾谷 義雄
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.351-356, 1980
被引用文献数
1

チタン0.4%及びニオブ0.3%を添加した25%クロム-20%ニッケル鋳鋼中の微小炭化物をマイクロプローブオージェ電子分光分析装置を用いて定量的に分析した.装置は最近試作したもので,電界放射型電子銃を用いて最高分解能20nmを得ている.米国標準局(NBS)のステンレス鋼標準試料を用いて定量性を検討し,クロム,鉄及びニッケルのピーク強度の和とそれぞれのピーク強度との比を用いて,濃度との間によい直線関係を得た.これらの結果を鋳鋼中の炭化物の分析に適用し,炭化物はチタンとニオブを含むMC型及びクロムと鉄を含むM<SUB>23</SUB>C<SUB>6</SUB>型の2種で,その組成はそれぞれ(Nb<SUB>0.2</SUB>Ti<SUB>0.8</SUB>)C及び(Fe<SUB>0.27</SUB>Cr<SUB>0.73</SUB>)<SUB>23</SUB>C<SUB>6</SUB>であると推定した.
著者
田崎 義昭
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.498-505, 1979-05-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
17
著者
加藤 純 伊藤 辰美 工藤 昌子 杉田 暁大 佐藤 義昭 朝倉 健一
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.78, 2005

【はじめに】インフルエンザは冬季感染症のひとつとしてよく知られている。近年、新聞、ニュース、インターネット等で多く報道されており一般市民の関心も高い。当院でもインフルエンザ集計データをホームページで情報公開している。<BR>今回我々は、04/05シーズンに当院で実施したインフルエンザ迅速検査からみた流行状況の報告を行なう。<BR>【対 象】期間:2004年11月1日(45週)から2005年4月3日(14週)、依頼件数:3071件、迅速検査キット:エスプラインインフルエンザA・B-N<BR>【結 果】'05-14週までの集計でインフルエンザ迅速検査結果は、A型(+)281件、B型(+)780件、A+B(+)2件であった。今シーズン最初に検出されたのはA型(53週目)であったが、その後B型の流行が6週目から見られ11週目にピークを迎えた。以後、減少傾向であった。A型の流行はB型流行時の10週目から見られ13週目にピークを迎えた。年齢別は、1-5歳児の陽性率が最も高く(A型:24.4%、B型:26.3%)、また15歳以下の陽性率が全体の過半数を占めた。受診者ワクチン接種率は60歳以上高齢者で54.7%、1-5歳児42.1%であったが、10歳から30歳代は20%以下の低接種率であった。ワクチン接種済みインフルエンザ(+)判定が見られた(A型: 27.8%、B型: 25.4%)が、インフルエンザ(+)のほとんどがワクチン未接種(A型:70.5%、B型:72.3%)であったことからインフルエンザ予防にワクチン接種は有効であると思われた。また、検査時の受診者体温測定結果集計もおこなった。<BR>現在、当地域ではインフルエンザがまだ終息しておらず全て集計できていないためこの詳細は学会当日に発表させていただきます。
著者
木下 義昭
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F5(土木技術者実践) (ISSN:21856613)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.52-65, 2020 (Released:2020-07-20)
参考文献数
31
被引用文献数
1

全国的な橋梁メンテナンスサイクルの進捗状況は,定期点検の1巡目を終了したが,市町村の措置が遅れている.メンテナンスサイクルは措置が完了しなければ回らないため措置の遅延は問題である.さらに,自治体職員として,筆者が受けるメンテナンス最前線の住民要望は措置の進捗である.そこで,平成28年度当初から『措置の確実な進捗』を目的として,職員が直営施工により橋を修繕する『橋梁補修DIY』を実践してきた.これは地方であっても調達できる材料や機器を用いて,自治体職員が手づくりのメンテナンスを実践する取組みであるが,このようなメンテナンスサイクルの体制構築は容易ではない.筆者が人口6万人規模の市役所の制約条件に配慮しながら,調査と分析によってどのように直営施工を実践したのかについて示す.
著者
沼 義昭
出版者
立正大学文学部
雑誌
立正大学文学部論叢 (ISSN:0485215X)
巻号頁・発行日
no.63, pp.47-76, 1979-02-01
著者
中山 充 江口 鎮子 松尾 昭彦 林 修一 菱田 真三郎 加藤 義昭
出版者
一般社団法人 日本質量分析学会
雑誌
質量分析 (ISSN:13408097)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.239-247, 1972
被引用文献数
1

Mass spectra of pterocarpan derivatives (I&sim;VII) are recorded in Figs. 1&sim;5 and Tables 1&sim;6. The major fragmentation pathways of these compounds are shown in Scheme1. The results illustrate that the observed fragmentation patterns are of considerable utility in the application of mass spectro metry to structure elucidation in this series.
著者
丸山 義昭
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.15-25, 2013-03-10 (Released:2018-03-16)

中学校の長期安定教材「走れメロス」(太宰治)は、その劇的な展開、一見明快なテーマ、スピード感のある文章、漢語の多用と文語調の格調高い言い回しなどによって、多大な人気を保ち続ける一方で、さまざまな作品の瑕疵(たとえばメロスの人物像をめぐって)が指摘され、好きになれないという読者も少なくない。いったい、この作品をどう捉え、どのように授業で読んでいったらよいのか、考えこまざるを得ない。そこで、〈物語〉と〈小説〉の違いを念頭に置きながら、特に田中実氏の言う〈近代小説=物語+語り手の自己表出〉という観点に立ちながら、「走れメロス」を再読していきたい。〈語り手の自己表出〉を読むことは、〈機能としての語り〉を問題にすることである。〈第三項〉=〈原文〉の影の働きを前提にして読んでいかなければ、読みは常に〈物語〉を補完する方向にしか向かわない。近年の論争点である、いわゆる「悪い夢」問題は、「走れメロス」の〈機能としての語り〉をどう捉えるか、その〈語り〉追究の端的なあらわれである。読み手(主体)と読み手が捉える作品(客体)という二項の図式を前提にしているのが、従来の「走れメロス」論である。〈物語〉と〈小説〉の違いとは何かを再考しつつ、これまでの作品論・教材研究に見られる、読みの〈制度〉を明らかにした上で、読み手(主体)と捉える客体と客体そのものという三項を前提にした読みへと転轍をはかっていきたい。
著者
葉山 泰三 谷口 義昭 薮 哲郎 古川 大和 佐竹 靖 市橋 由彬
出版者
奈良教育大学次世代教員養成センター
雑誌
次世代教員養成センター研究紀要 (ISSN:21893039)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.253-258, 2016-03-31

これからの時代を担う子どもたちが生きていくために身に付けなければならないリテラシーは、自ら進んで課題を見つけ、探求し、解決する能力である。奈良教育大学附属中学校科学部は、この能力をロボット学習主体のクラブ活動を通して獲得することを目的として活動している。本報告は、2015年度に取り組んできた活動の中からロボットコンテストに焦点を当てて、その活動過程と成果を示す。本年度のロボットコンテストWorld Robot Olympiad(以下WROと略す)地方大会において、本附属中学校科学部は、レギュラーカテゴリーでは優勝し、全国大会でも準優勝を果たした。また、オープンカテゴリーでは、全国大会で優秀賞を獲得した。この2つの部門で世界大会(於:カタール)に出場した。世界大会に向けては、正確に、短時間にミッションを遂行するロボットの製作、人の指の動きを再現するロボットシステムの構築、奈良教育大学学生の指導による英語プレゼンテーション力の向上に努力した。世界大会では上位入賞を果たすことが出来なかったが、生徒は努力し続けることの意義、独創的なロボット開発の重要性、また大学生は生徒と一体となって目標に向かって活動する達成感を得ることが出来た。
著者
大貫 奈穂美 中村 義昭 寺島 潔 森 謙一郎 宮本 道子 荻野 周三 斉藤 和夫
出版者
特定非営利活動法人 化学生物総合管理学会
雑誌
化学生物総合管理
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.39-45, 2009

タトゥーシール、フェイスペインティング用ペン及びクレヨン中に含有されるホルムアルデヒドをHPLCによって分析した。人工汗中で40℃、2時間インキュベートした場合、全てのタトゥーシールからホルムアルデヒドが溶出した。人工汗の代わりに水でインキュベートした場合はホルムアルデヒドが溶出しないシールもあった。ホルムアルデヒド溶出量は時間と共に増加した。ホルムアルデヒドは、フェイスペインティング用クレヨンでは蛍光色の製品のみ検出されたが、フェイスペインティング用ペンからは検出されなかった。