著者
星川 秀利 木村 裕一 玉木 啓一 藤本 浩志 中村 好男 村岡 功
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.173-182, 1993-08-01 (Released:2016-10-31)
被引用文献数
1 2

The purpose of this study was to investigate the influence of training level on indices of effectiveness (IE). Six male cyclists and non cyclists performed pedalling bouts for I minute using a cycle ergometer against the work load of 1 50, 200 and 250W. The subjects were directed to maintain 90 rpm of pedalling rate during the cycling bouts. Rotary encorders and triaxis force sensors were mounted on the ergometer for measuring crank angle, both pedal forces and both pedal angles. Using these data, the resultant pedal force (FR) and the force perpendicular component of the crank force (FE) were calculated. IE represents the ratio of the force component perpendicular to the crank to the appplied force to the pedals and was calculated by FR and FE . IE was not different between cyclist and non cyclist groups. On the other hand, peak FR during 250W was significantly lower in cyclists than non cyclists ( 344.9±37.6 [N] and 398.4±24.6 [N] respectively, p<0.05). Those results suggested that pedalling skill would be reflected by the lower pedalling force which was related with a reduction of negative force during up phase rather than its efficiency converting to effective torque.
著者
鹿毛 雅治 藤本 和久 大島 崇
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.583-597, 2016
被引用文献数
8

「当事者型授業研究」とは, 教師集団による協同的な協議を通じて個々の教師の専門性を向上させるために, 当該授業者(教師), 当該学習者(子どもたち), 当該学校の教師集団を当事者として最大限尊重するようにデザインされた授業研究の一形態である。本研究では小学校での実践事例を取り上げ, 当事者型授業研究が教師たちの専門的な学習や成長に及ぼす効果について自己決定理論に基づいて検討した。談話分析, 質問紙法, インタビュー法を組み合わせたマルチメソッドアプローチによる分析の結果, 当事者型授業研究の実践によって, 当該授業の個別具体的な文脈を伴いながら教師や子どもに焦点化された写実的で精緻な情報が交流する協議会が実現するとともに, 教師がそのような協議会を繰り返し体験することを通じて, 授業研究において当事者をより重視すべきだという教師の信念(授業研究観)が形成され, 積極的な協議会参加と授業研究に関する成果に関する自己認識が促進されることなどが示された。本研究の結果は, 当事者型授業研究が教師たちの基本的心理欲求を充足することを通して, 彼らの動機づけや専門的学習, さらにはキャリア発達を促す可能性を示唆している。
著者
藤本実
雑誌
研究報告デジタルコンテンツクリエーション(DCC)
巻号頁・発行日
vol.2013-DCC-3, no.14, pp.1-2, 2013-01-14

近年,フルカラーLEDや無機ELワイヤを衣装に取り付けた電飾パフォーマンスシステムがアーティストのコンサートなどで用いられるようになってきた.これらのパフォーマンスでは,点滅のタイミングを制御することで従来では表現できなかった演出を行っている.本研究では,ダブルダッチで使用するロープとして無機ELワイヤを使用することで,パフォーマとロープの両方の点滅制御を行うパフォーマンスシステムを提案する.パフォーマとロープの両方に加速度センサを取り付け,パフォーマが跳ぶタイミング,ロープの回転速度を認識することで光を利用した新しい表現を目指す.
著者
藤本充安 編
出版者
藤本充安
巻号頁・発行日
1907
著者
小林 茂 金尾 顕郎 吉川 貴仁 藤本 繁夫 平田 一人
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.DcOF1092, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は中・高齢者に多い慢性の肺症状をはじめ全身炎症性疾患として捉えられる。慢性の換気障害とガス交換障害のために動脈血低酸素血症や高炭酸ガス血症が生じ、高次脳機能への影響が考えられるがその報告は少ない。そこで本研究ではCOPD患者の認知機能を評価し、肺機能、低酸素血症の有無、呼吸困難度さらに日常生活活動(ADL)との関係を検討することを目的として実施した。【方法】 O大学医学部附属病院呼吸器外来に通院する60歳以上のCOPD患者で、内科的標準治療がなされ症状安定期にある39名(男性23名、女性6名)、平均年齢72.2±7.0歳を対象とした。対象者の肺機能はVC 2.94±0.83L、%VC 94.5±21.13%、FEV1.0 1.35±0.62L、%FEV1.0 65.51±27.81%であり、GOLD分類の軽症7名、中等症21名、重症8名、最重症3名であった。なお、既に認知トレーニングを受けている症例、60歳未満の症例は対象より除外した。 評価はスパイロメトリーによる肺機能テストを実施し、パルスオキシメータにより低酸素血症の有無を観察した。認知機能は面接法にてMini-Mental State Examination(MMSE)30点満点、呼吸困難度はMedical Research Council(MRC)スケール、日常の活動性は日常生活活動(ADL)テスト身辺動作15点満点と移動動作15点満点を用いて評価した。 解析は肺機能(GOLD)の分類、低酸素血症の有無、MRCスケール各指標の程度ごとにMMSEの平均値を求め比較した。さらにMMSEと各指標の順位相関を求め検討した。また、MMSEの再現性を検討するために、2ヶ月間の観察期間をあけて症状の変化を認めなかった8名において再評価を実施した。【説明と同意】 本研究はO大学医学部倫理委員会の承認を得て臨床研究として実施した。対象者には事前に口頭と文面にて研究内容と方法を説明し同意書を得た。【結果】 1 MMSEの結果 全対象者の平均は25.3±2.3点であった。 2 MMSEの信頼性 8名において初期評価25.3±1.6点、2ヵ月後の再評価25.5±2.3点であり有意な差はなく、両評価の相関係数は0.80(P<0.01)であった。 3 MMSEと肺機能(GOLD)の分類との関係 GOLD分類の軽症26.0±2.2点、中等症25.7±2.6点、重症24.5±1.9点、最重症24.0±2.0点であり、それぞれ有意な差は認められなかった。また、両指標の間の順位相関はrs=-0.27(P<0.05)と低い関係であった。 4 MMSEと低酸素血症の有無との関係 低酸素血症無し(低酸素無群)26.1±2.4点、運動時低酸素血症有り(低酸素有群)23.9±1.9点、常時血酸素血症有り在宅酸素療法(在宅酸素群)24.1±1.4点であった。低酸素無群と低酸素有群および在宅酸素群との間に有意な差(P<0.05)が認められた。また、両指標の間に有意な順位相関rs=-0.40(P<0.01)が認められた。 5 MMSEとMRCスケールとの関係 Grade1 26.7±2.2点、Grade 2 25.8±2.4点、Grade 3 23.9±1.6点、Grade 4 23.3±1.2点であった。Grade1と3および4、Grade2と3との間に有意な差(P<0.05)が認められた。また、両指標の間に有意な順位相関rs=-0.51(P<0.01)が認められた。 6 MMSEと活動量との関係MMSEとADLテスト(移動動作)平均8.3±3.2点との間に有意な順位相関rs=-0.41(P<0.05)が認められた。しかし、ADLテスト(身辺動作)平均12.8±3.2点との間には有意な関係は認められなかった。【考察】 MMSEの再現性はFolsteinら等の再検査法で報告があり、非常に高い信頼性が示されている。我々の今回の60歳以上のCOPD患者においても相関係数は0.80と高い信頼性が示された。MMSEは30点満点で評価され、認知障害のcut off値は23/24点が推奨されている。COPD患者の認知機能の平均値25.3±2.3点は軽度認知障害の疑いのあるレベルであるが、一般高齢者と同等レベルと考えられた。しかし、MMSEは低酸素血症の有無、MRCスケールの程度で有意な差が認められ、また各指標との相関が認められた。さらに日常の移動動作の程度との間にも相関が認められた。この結果より低酸素血症を示す症例、動作時の呼吸困難が強い症例、日常活動レベルの低い症例ほど認知機能が低いことが考えられた。このことに共通する因子は活動性の低下と低酸素血症の存在であり認知機能に大きく関わっていることが考えられた。【理学療法学研究としての意義】 今後、同対象者に運動療法を実施し、認知機能に対する運動療法の有効性を検討するための基礎データとして意義は重要である。
著者
森田 孝夫 藤本 眞一 城島 哲子 吉川 正英 石指 宏通 赤井 靖宏 青山 美智代 白嶋 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.268, pp.17-22, 2009-10-30

チーム基盤型学習(TBL)は個人学習、グループ学習、全体セッションの三つの過程からなるインタラクティブな授業方法である。「LENONシステム」((株)寺田電機製作所)はレスポンスアナライザーの一種で、クラスメンバーの意見を「face to face」で瞬時に把握できるため双方向対話型授業に有用であり、TBLにおいては全体セッションを効果的に運営するために用いられていた。今回、TBLの「グループ学習」で用いる「PCスクラッチカード」を新たに開発し「LENON」に追加したため、「LENON」はTBLのすべてのプロセスを支援できるツールとなった。「LENON」によるTBLの支援の概要について報告する。
著者
畦地 昭二 藤本 好恵 湯山 二男 伊丹 良夫
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.244-264, 1973

締付型装置の改良をはかるため, 図-1, 図-2に示したように, 膜面には連通孔を設けないで有効膜面積を増大させた3種類のa, bおよびcセルを試作し, 工業規模装置により試験した結果次のとおりであった.<BR>1) aセルは, 枠の製作が困難であり, 濃縮特性も良好ではなかった.<BR>2) bセルは, 枠の製作は容易であり, 濃縮特性も良好であったが, 破損しやすいという欠点があった. また海水懸濁物の付着によって, 流動抵抗が増大するのを軽減することはできなかった.<BR>3) cセルは, 構造が最も簡単であり, 枠の製作も容易であったほか, 溶液の漏えいは少なく, 流動特性, 濃縮成績も良好であった.<BR>しかし, 潮道の拡大によって, 漏えい電流がわずかに増大することが推定された.<BR>4) bセルとcセルに用いた厚み調整枠によって, 膜群の組立作業が困難になることはなかった, したがって, 厚み調整枠の使用は, 膜の有効面積を増大させる手段として最も適当であると判断された.<BR>5) 連通孔を設けない膜と厚み調整枠を用い, またCセルのように潮道を拡大 (簡易化) した枠を組み合わせることによって, 最も合理的なセル構造が得られることが立証された.<BR>6) 砂ろ過あるいはけい藻土ろ過した海水を給液しても, 膜面およびスペーサーにはかなりの付着物が付くことがわかった. しかし潮道を拡大させたCセルでは, 付着物による流動抵抗の増大はaおよびbセルよりも小であった.<BR>7) 海水に塩酸を添加してpHを5~6に調節するか, 循環かん水に塩酸を添加してpHを4付近に調節すれば, 電流密度5amp/dm<SUP>2</SUP>, 脱塩率30%, 海水温度14~25℃のもとで長期運転しても, 炭酸カルシウムスケールの析出は認められなかった.
著者
杉谷 巌 藤本 吉秀
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.18-22, 2013 (Released:2013-05-31)
参考文献数
9

一般的に予後の良い甲状腺乳頭癌に対しては可及的に甲状腺を温存する手術を行って甲状腺機能を維持し,骨密度低下の懸念もあるTSH抑制療法は積極的には行わないという治療方針は,日本では主流であったが,欧米のガイドラインとは相反する。われわれの方針の妥当性を立証するためにTSH抑制療法の乳頭癌に対する再発抑制効果についてのランダム化比較試験を行った。患者登録開始から13年を要したが,無再発生存率においてTSH抑制療法非施行群の成績は,施行群に比較して10%以上劣っていないことが証明され,5%以上劣っていないことが示された。また,ランダム化試験に並行してTSH抑制の骨密度に及ぼす影響についての前向き比較試験を施行した。その結果,とくに閉経後女性ではTSH抑制による骨密度低下が顕著となる傾向があることが示された。これらの研究を通じて気づいた,高位のエビデンスを得るための研究を日本から世界に発信するうえで必要なことについて述べる。
著者
藤本 一男
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.7, pp.97-108, 1994-06-05 (Released:2010-04-21)
参考文献数
40
被引用文献数
1

This paper approaches the idea of the Japanese “Workholic” as an idea centered on such mechanisms as “satisfaction”. An old criticism of the “Workholic” is based on the suppression of the individual by the company, i. e. a passive self which is strongly dependent on a company. However, the mechanism which brings about overwork voluntarily cannot be sufficiently explained by these approaches alone. Mbreover, there are problems whih emphasizing the importance of the individual. My approach pays attention to the self not in the schema of “individual vs company” but in that of the company as a field where the self is emerged. This approach aims to explain the mechanism that the pursuit of the satisfaction lead to alienation, anomie, overwork, and over-conformity.