著者
早川 由紀夫 野村 正弘
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

福島第一原発の2011年3月事故によって大気中に放出された放射性物質は、短軸5km程度の楕円形をした霧のひとかたまりとして、地表から数十mまでの高さを速さ2~6m/sでゆっくり移動した。放射性物質の大量放出は大きく分けて3回あった(3月12日、15日、20-21日)。放射性物質はグローバルに広がったが、その6割が日本列島上に降り注いだ。大気中に放出されたセシウム総量は1京1000兆ベクレル。チェルノブイリ原発事故の1/12だった。原発事故に際して、以上の地学的知見をインターネットを利用してツイッターやブログですみやかに発信し、広く情報共有した。
著者
村井 義洋 野村 正人
出版者
近畿大学工学部
雑誌
近畿大学工学部研究報告 = Research reports of the Faculty of Engineering, Kindai University (ISSN:2434592X)
巻号頁・発行日
no.52, pp.57-62, 2018-12-21

[Abstract]Heart Sutra was translated Xuanzang the wisdom scriptures original form has been documented in the establishment and Sanskrit characters in the year 150 BC, "Great Perfection of Wisdom Sutra" summarizes further shortened what was summarized in about 600 volumes, many of the statement was only fitting the Sanskrit original language in Chinese characters. Further, the "Kan jizai bosatsu" at the beginning is that of Kannon Bodhisattva, is a bodhisattva that reach out of relief watching the voice of those who are in suffering.In this paper, is regarded as one musical piece of the Heart Sutra, causing the notation, I was approaching from the sound of this notation on the meaning of the Heart Sutra.
著者
野村 正實
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策 (ISSN:18831850)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.70-81, 2016 (Released:2018-06-11)
参考文献数
35

日本の高度経済成長期(1955〜73年)に対する研究が盛んになっている。しかしそれらの研究にもかかわらず,きわめて重要な論点が欠落している。それは,高度成長期において日本は歴史上初めて自営業が多数を占める経済社会から雇用者が多数を占める雇用社会に移行したという事実である。自営業の世界と雇用の世界とでは経済社会原理が基本的に異なっている。本稿は,自営業が果たしてきた役割,雇用社会に移行したことの意義を検討する。
著者
清水 雅子 田中 益司 野村 正剛 宮田 妙子 今中 宣依
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.511-514, 2014 (Released:2014-11-07)
参考文献数
12

64歳,女性.右肩関節骨折に対して保存的に加療された.画像上頸椎や肩関節に異常はないが,頸部,肩部,前胸部,背部など全身の広範囲に痛みが遷延し,非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs) やプレガバリンは無効で当科を紹介受診した.血液検査の各種自己抗体は陰性で,アメリカリウマチ学会線維筋痛症分類基準を満たした.アミトリプチリンとコデインの内服で頸部から肩の痛みは軽減したが,前胸部と背部に中等度の痛みが持続した.同部位の痛みは肩の受傷以前から存在したことがわかり,右胸鎖関節部の軽度肥厚を確認した.X線,CT,MRIの骨肥厚像,骨シンチグラフィーのbull's head signからSAPHO症候群を診断した.アレンドロネートの内服を開始すると痛みは著明に低下し,線維筋痛症分類基準を満たさなくなった.初診4カ月後に足部に皮診が出現し,皮膚科で掌蹠膿疱症を診断された.本症例は初診時に皮膚症状がなく,痛みは広範で肩受傷との関連を疑われたが,詳細な診察と画像検査を行うことでSAPHO症候群を診断するに至り,薬物療法で症状の寛解を得た.
著者
村上 結城 藤田 明子 渡邉 義之 岡田 芳治 野村 正人
出版者
美味技術学会
雑誌
美味技術学会誌 (ISSN:21867224)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.5-10, 2015-07-31 (Released:2018-10-15)
参考文献数
12

収穫年度の異なる広島県産ヒノヒカリを用いた炊飯時の水蒸気中に含まれる香気成分を同定し,古米化および炊飯前の洗米方法が香気成分に及ぼす影響について検討した。さらに,それらの抗酸化能を評価した。その結果,米の貯蔵期間が長くなるにしたがい,アルデヒド類,アルコール類,脂肪酸類等,古米臭の原因成分の増加が確認された。また,洗米時の研ぎ回数の増加により炊飯後の古米臭が低減されることが示され,同時に香気成分の抗酸化能の低下が確認された。
著者
野村 正人 新長 琢磨 佐々木 大五朗 根岸 忠志 西川 直樹
出版者
近畿大学工学部
雑誌
近畿大学工学部研究報告 = Research reports of the Faculty of Engineering, Kindai University (ISSN:2434592X)
巻号頁・発行日
no.54, pp.13-16, 2021-02-20

[Abstract]In this study examines deodorizing effects of acid electrolyzed water and alkaline electrolyzed water on 12 types of odor components which commonty exist in the living environment. To obtain acid electrolyzed water and alkaline electrolyzed, saline solution and hydrochloric acid were used as electrolytes. The results indicated that purified water, acid electrolyzed water, and alkaline electrolyzed water have high deodorising effects on carboxylic acid group odor components. While, only acid electrolyzed water exhibited a significant deodorizing effect (over 90%) on ally mercaptan and ally methylsulfide.
著者
小松 千恵 野村 正子
出版者
学校法人 日本歯科大学東京短期大学
雑誌
日本口腔保健学雑誌 (ISSN:24347108)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.79-84, 2019 (Released:2020-01-24)
参考文献数
15

清涼飲料水の1つであるエナジードリンクは,コンビニエンスストア等で手軽に購入出来るため,若年者の摂取が増えている.エナジードリンク中のカフェインは,疲労感や眠気を消失させる等全身への影響が明らかとなっている.口腔への作用としては,カフェイン含有飲料の過剰摂取を,唾液分泌量低下の原因の1つとする報告もあるが,エナジードリンク飲用により口腔にどのような変化が生じるかについての報告はない.本研究の目的は,エナジードリンク飲用後の唾液量や口臭の変化を明らかにすることである. 対象者は専攻科歯科衛生学専攻に在籍する9名の女子学生で,エナジードリンク飲用後の安静時唾液量,舌の湿潤度,および口臭についての測定を経時的に行った.加えて飲用後の主観的変化を知るために,質問紙調査を行った. その結果,唾液量及び口臭の変化に統計学的な有意差は認められなかったが,「口腔内のべたつき」や「のどが渇く」の自覚症状がみられた.唾液量に変化がなくても,わずかな質の差が,症状を引き起こす可能性を推測した.今後の課題として,唾液に粘稠度を与える糖タンパク量を測定し,口渇感や粘液性唾液との関連を客観的に検討する必要があると考えた. 本研究の結果からエナジードリンクを嗜好する患者さんに対して,その影響について正しい情報を伝達し,歯科保健指導を行うことが重要であると考える.
著者
村井 義洋 野村 正人
出版者
近畿大学工学部
雑誌
近畿大学工学部研究報告 = Research reports of the Faculty of Engineering, Kindai University (ISSN:2434592X)
巻号頁・発行日
no.52, pp.57-62, 2018-12-21

[Abstract]Heart Sutra was translated Xuanzang the wisdom scriptures original form has been documented in the establishment and Sanskrit characters in the year 150 BC, "Great Perfection of Wisdom Sutra" summarizes further shortened what was summarized in about 600 volumes, many of the statement was only fitting the Sanskrit original language in Chinese characters. Further, the "Kan jizai bosatsu" at the beginning is that of Kannon Bodhisattva, is a bodhisattva that reach out of relief watching the voice of those who are in suffering.In this paper, is regarded as one musical piece of the Heart Sutra, causing the notation, I was approaching from the sound of this notation on the meaning of the Heart Sutra.
著者
上田 耕造 松井 久次 MALHOTORA Ripudaman 野村 正勝
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
石油学会誌 (ISSN:05824664)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.62-70, 1991
被引用文献数
3

石油精製の過程で副生する減圧残さ等の重質油を熱分解や水素化分解により使いやすい燃料に変換する接術開発において, 反応物の化学組成に関する情報は重要である。減圧残さは分子量の大きい複雑な炭化水素の集合体であり, 原産地が違えばその化学組成が大幅に違い, 熱分解や水素化分解に対する反応特性も異なったものとなる。減圧残さをキャラクタライズする方法としては組成分析法やNMRによる平均構造解析法があるが, プロセスの過程における化学組成の変動や得られる生成物の性状を理解するためには原料油の複雑なマトリックスの中から反応により大きく影響をうける化合物群を抽出し, その割合や同族体の炭素数分布といった化学組成について詳細で定量的な情報が必要である。石炭液化油についてはHPLC/FI-MSを組み合せた方法を用いてこれまで相当詳しく調べられているが, 石油系重質油については非常に複雑な化学組成をもつため研究例が少ない。HPLC/FI-MSによる分析で最も詳細な研究は Bodusznski1) が vacuum gas oil (650~1,000°F) を蒸留によりせまい範囲の留分にカットし, その各留分を更にHPLCで分離した後, FI-MSの測定により化合物群を同定したものがある。また減圧残さ (>1,000°F) については, 飽和成分2)やペンタン可溶分1)で試みた例があるが全成分についての詳細な分析例は見当たらない。<br>我々は既報3)で述べたHPLC/FI-MSによるコールタールの化学組成のルーチン分析システムをより複雑な化学組成をもつ減圧残さに適用できるようにHPLCの分離スキームの改良を行い, アラビア原油の減圧残さを対象に全成分の分析を行った。HPLCの分離では試料油をシリカゲルカラムにより予備的に4フラクションに極性分離した後, 飽和成分と芳香族成分はさらにシアノカラムで, 極性成分はイオン交換樹脂により22のサブフラクションに分離した。これらサブフラクションのFI-MSデータはMW (分子量)=14<i>n+U</i> (<i>n, U</i>: 整数, -11≦<i>U</i>≦2) として14カラムをもつパターンテーブルに整理した。同族化合物群がグルーピングされているパターンテーブルをもとに試料油の含有成分を帰属可能な75の化合物群に分類した。化合物群への帰属にはFT-IR, NMRおよびUVを補助的に使用した。本方法の有用性を確認するため, パターンテーブルに示されている各化合物群の分子量分布データから試料油中の各元素の存在割合 (wt%), %C<sub>ar</sub>, %H<sub>ar</sub>, 数平均分子量を計算し, 元素分析値や<sup>13</sup>C-NMRより求めたそれらの実測値を比較した。硫黄を除く各元素の含有割合および数平均分子量の計算値と実測値が比較的よく一致することがわかった。硫黄の量が少なかったのは試料油中に含まれている硫黄化合物をチオヘンタイプのみに注目したためであり, また%C<sub>ar</sub>値が計算値と比較して低いのは, 試料中にFI-MSによる分析が不可能な不揮発性の多環芳香族クラスターが含まれることによると推察される。
著者
庄司 昭伸 井上 明子 谷 幸子 木下 香里 武林 亮子 西田 則彦 柏谷 久美 不破 順清 山田 英幸 野村 正和
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.481-491, 1999 (Released:2010-08-25)
参考文献数
9
被引用文献数
1

セリシンを定着させたブラジャーを用いて, ブラジャーが接触する部分に皮疹がみられるアトピー性皮膚炎患者および接触皮膚炎患者計31例を対象に着用試験を実施した. 着用期間は1ヵ月とし, 担当医師が記入する調査表と, 1ヵ月着用後に患者が記入する着用アンケートの両方から観察結果を得た. その結果, 調査表より, 全般安全度については観察しえた20例全てが安全と判定された. 有用率は, 極めて有用5例 (24%), 有用8例 (38%), やや有用7例 (33%), 有用性なし1例 (5%), 好ましくない0例 (0%) であった. 着用アンケートより, ブラジャーが接触しない部分の皮膚症状に比べ, x2検定にてブラジャーが接触する部分のかゆみ (p<0.01), チクチク感 (p<0.05), ヒリヒリ感 (p<0.01) の改善率は有意に高かった. (皮膚, 41: 481-491, 1999)
著者
野村 正人 村井 義洋
出版者
近畿大学工学部
雑誌
近畿大学工学部研究報告 = Research reports of the Faculty of Engineering, Kindai University (ISSN:2434592X)
巻号頁・発行日
no.53, pp.27-31, 2019-12-21

[Abstract]Hiragana is separated by line endpoints, line intersections, and curve vertices, the distance between the lines is determined in pixels, and the aspect ratio is determined to determine whether the golden ratio and silver ratio are included. It has been clarified that the golden ratio is included in the ratio of. He also revealed that √2 rectangular diameter called Porte d'Harmonie, which has been considered ideal since ancient times, and √3 rectangular diameter drawn from it are included in Hiragana characters. Furthermore, it was clarified that the ratio of the line length in the hiragana letter shape includes the golden ratio and the silver ratio.
著者
野村 正晴
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.698, pp.1035-1044, 2014-04-30 (Released:2014-07-15)
被引用文献数
1 3

The Mitsubishi zaibatsu, the largest landowner in the Marunouchi business district initiated land development from 1890 to 1945. In this paper, the development strategy of Mitsubishi which could be comprehended through verification of block morphosis will be clarified. This block morphosis will be analyzed from the following view points: 1. movement of development block and order of construction, 2. development subject and form of possession right of land, 3. scale of buildings, superficial outline of buildings, disposition of buildings and number of buildings.
著者
野村 正純
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.255-263, 2007-07-25
参考文献数
2
被引用文献数
2

能登半島地震(2007年3月25日発生,マグニチュード6.9)の震源地から約40km離れる旧七尾市において,震度5強が記録された.旧七尾市における地震被害の概要が本報告で述べられる.液状化や不同沈下のような特有な現象が七尾南湾の埋立地で頻繁に見られた.また,墓石転倒の被害は低い丘陵上の山の寺寺院群に集中した.転倒した墓石の方向から,旧七尾市での地震動は南北方向であったと推測できる.
著者
山家 敏彦 張 光哲 赤池 真 露木 和夫 野村 正征 長谷 弘記 海老根 東雄
出版者
社団法人 日本腎臓学会
雑誌
日本腎臓学会誌 (ISSN:03852385)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.399-406, 1984 (Released:2010-07-05)
参考文献数
24

In eight chronic hemodialysis patients, the effects of 7.4±2.6 months of exercise training on hemodialysis-induced hypotension and subjective complaints during hemodialysis therapy were studied. The evaluation was obtained through (1) comparing the exercise tolerance, dry weight, cardio-thracic ratio, hematocrit level, hemoglobin level, BUN level, serum creatinine level before and after training, (2) comparing frequency of hemodialysis-induced hypotension, frequency of normal saline infusion during hemodialysis therapy, and subjective complaints during hemodiolysis therapy before and after training. Exercise training resulted in increase in maximal oxygen consumption from 19.17±4.22 ml/kg/min. to 21.52±4.94 ml/kg/min. (p<0.05), in increase in hematocrit level from 22.1±4.2 % to 25.2±4.8 % (p <0.01), and in increase in hemoglobin level from 7.7±1.0 g/dl to 8.4±1.5 g/dl (p<0.05). With exercise training, the frequency of hemodialysis-induced hypotension decreased from 30.5 % to 12.9 % (p<0.05), frequency of normal saline infusion during hemodialysis therapy decreased from 34.5 % to 14.3 % (p<0.05), and frequency of complaining palpitation decreased from 5.2 % to 0.0 % (p <0.05). The decreased frequency of hemodialysis-induced hypotension, normal saline infusion, and complaining palpitation through exercise training may be due to improvement of peripheral circulation and/or increased hematocrit level. These findings suggest that subjective complaints, which are caused by hemodialysis-induced hypotension, will be decreased by exercise training.
著者
野村 正幸 佐藤 寛次 中田 真一 安倍 信夫
出版者
The Society of Materials Engineering for Resources of JAPAN
雑誌
素材物性学雑誌 (ISSN:09199853)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1_2, pp.1-7, 2009 (Released:2012-02-01)
参考文献数
43

The constituents of Petasites japonicus subsp. giganteus KITAM. (Japanese name: Akita-buki), and the other genus Petasites are reviewed in this paper. Consequently, the structure of new bitter sesquiterpenoids in which the isolations of bakkenolides from the bud of Akita-buki, (local name Bakke), and the mechanism of biosynthesis from an eremophilane skeleton to the novel carbon skeleton (bakkane) as well as total synthesis of bakkenolide-A (B-A) were described. Furthermore, the distribution of bakkenolides from the plants and their bioactive properties are also reviewed.
著者
野村 正
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.33, no.9, pp.860-865, 1967-09-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
81
被引用文献数
1 1
著者
金子 稔 石川 博行 原島 舞 野村 正弘 中澤 努
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.49-65, 2022-08-29 (Released:2022-08-31)
参考文献数
32

東京都世田谷区の武蔵野台地で掘削された上用賀GSSE-1及び駒沢GS-SE-3コアの更新統下総層群東京層の有孔虫・貝形虫化石分析を行った.38試料を処理し18試料から有孔虫化石が産出した.底生有孔虫は18 属40 種が認められた.浮遊性有孔虫は認められなかった.14試料から貝形虫化石が産出した.貝形虫化石は21属41種が認められた.産出した有孔虫と貝形虫化石群集に基づき,東京層下部をⅠ– Ⅵ帯に,東京層上部をⅦ・Ⅷ帯に区分した.その結果,東京層下部のI帯は湾奥部,Ⅱ– Ⅳ帯は湾央部,Ⅴ帯で湾域が縮小し湾央部から湾奥部,Ⅵ帯で湾口部の環境が推定された.東京層上部のⅦ・Ⅷ帯は,海進が進み開放的な湾の湾口部で海岸付近の環境が推定された.
著者
野村 正雄
出版者
日本科学史学会
雑誌
科学史研究 (ISSN:21887535)
巻号頁・発行日
vol.41, no.224, pp.193-202, 2002 (Released:2021-08-13)

A Dutch book entitled Algemeene Aardrijksbeschrijving (General Geography) by Jacob de Gelder in 1803-1808, which was introduced into Tokugawa Japan, is found to be one of the crucial sources for Kyuri-tsu, 1836 by Hoashi Banri. This Dutch book covers related topics such as astronomy, meteorology, geology and natural geography, but not human geography. French physics developed by LaPlace, etc. is emphasized in this book: The "geography " at that time implied several subjects related to the earch. Translations or quotations from this Algemeene Aardrijksbeschrijving to Kyuri-tsu amount to a quater of the whole content.
著者
野村 正雄
出版者
日本科学史学会
雑誌
科学史研究 (ISSN:21887535)
巻号頁・発行日
vol.41, no.221, pp.1-13, 2002 (Released:2021-08-16)

In 1770's Maeno Ryotaku, one of the pioneers introducing Western science into Tokugawa Japan, wrote a couple of notes entitled by Honyaku Undoho (Parallelogram of Forces) and Sokuyogi Zusetsu (Planetarium). The former concerns with the method to compose as many as four forces into a single force. The latter is illustration of the apparatus to demonstrate elliptic motion of the planets. The present paper is to clarify that the couple of notes are Japanese translations of such and such passages of Desaguliers' de natuurkunde uit ondervindingen, a Dutch book. Main figures of the notes are copies or modifications of the corresponding figures in the Dutch book. Detailed comparison of Maeno's notes with the Dutch book allows us to learn to what extent Maeno understood western physics. In 1914/1915, the editor of Nieuw Archief voor Wiskunde (a Dutch mathematical journal) inferred that no book other than the Desaguliers' book could be the original. However, he failed to show which passages and figures of the original had been transcribed into the couple of notes. In particular, he did not discuss any on Sokuyogi Zusetsu. The present paper removes imcompleteness of the prior investigation.