著者
金山 貴泰 浅野 久美子 西野 哲朗 若月 光夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.8, pp.1-6, 2013-05-16

発達障害児教育においては,児童の学習に関する動機の喚起・維持が困難な場合が多い.この問題を解決するために,近年,発達障害児教育の現場において,ICT(情報通信技術)を用いた教育支援システムの活用が注目されている.本研究では,発達障害児の興味を引くように,学習ゲームの仕組みを取り入れた,文字学習支援システム『おとかな!』を開発した.その際,教員とのディスカッションを通して,本システムに難易度設定,問題設定,学習記録の自動化といった機能も組み込んだ.本システムの有効性を検証するために,開発したシステムを特別支援学校の授業で実際に使用した.その結果,本システムは,発達障害児の興味を引き出し,学習への集中時間を増加させる効果があることがわかった.さらに,ICT教材の機能を活用することで,教材の準備にかかる教員の負担を大幅に軽減できることもわかった.In this study, we developed a learning support system for children with physical or mental disabilities. In order to reduce the burden of supervisors in education of these children. Educating these children is a burden for teachers. Because these children difficult to maintain the motivation for learning Therefore we developed this system to apply learning game for pull these child's interest. Through discussions with teachers, I incorporated the function difficulty settings, question setting, and automatic recording. In order to verify the validity of this system, it experimented in the special support school. As a result, this system which pull these child's interest and concentration time was increased. Furthermore, it turned out that the burden placed on preparation of teaching materials is mitigable by employing the feature of ICT teaching materials efficiently.
著者
金子 昂夢 柳井 啓司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

スマートフォンとTwitterの普及により,今の自分の状況を投稿する人が増加してきた. ツイートには本文の他に画像や位置情報を添付でき,外出先で撮影した画像を即座に投稿することができる. 本研究では,これらのTwitterに投稿された位置情報付き画像ツイートリアルタイムなイベント検出を行う. さらに,イベントを表す画像を抽出することにより,視覚的にイベントが捉えられるようにする.
著者
佐藤 雄隆 金子 俊一 五十嵐 悟 阿刀田 央一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.97, no.387, pp.137-144, 1997-11-21

基本的な画像処理プリミティブをカスケードに接続した画像処理モジュールのパラメータ最適化および構造(順序)の最適化を同時に行う手法を提案する。探索空間を狭めることなく、しかも処理時間を増大させないために、独自のMF交差法を導入した遣伝アルゴリズムに基づく手法である。また、外的構造を保持したまま内部構造を変化させる周期構造モジュールを提案し、パタメータと構造(順序)の最適化を同時に進行させることを可能にしている。実画像による実験も併せて示す。
著者
金田 重郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.61, pp.1-8, 2010-05-20
被引用文献数
3

要求分析におけるモデリングは,対象世界を認識する行為である.従って,モデリング手法の背後には,その手法を開発した民族の認識哲学が反映されている可能性がある.そこで,本稿では,MASPアソシエーションが提唱する「概念データモデリング(CDM)」及び,それを支える米国発の技術「オブジェクト指向」と,米国の哲学「プラグマティズム」との関係を分析する.具体的には,1)「オブジェクト指向」は,パースの「科学の方法」「可謬主義」そのものであり,2)動的モデルによるエンティティの粒度制御は,パースの新カテゴリー論との類似性が示唆される.更に,3)モデル間を行き来するアプローチは,クワイン・デュエムテーゼにより説明される.プラグマティズムへの理解と対比は,オブジェクト指向とCDMを日本人が理解するための一助となるものと考える.
著者
山元 大輔 木村 賢一 小金澤 雅之 鳥羽 岳太
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2011-04-01

動物は種によって独特の行動を示す。本研究では、求愛行動様式に歴然たる相違のあるショウジョウバエ2種、Drosophila melanosgaterとD. subobscuraに着目して、なぜ行動の違いが生まれるのかを解明した。あらゆる行動は、特定のニューロンが決まった順序で活動することによって生み出される。研究の結果、fruitlessという遺伝子のスイッチがどのニューロンでオンになるかが変わることによって、種ごとの行動の違いが生まれる可能性が示された。
著者
鹿野 清宏 川波 弘道 李 晃伸 猿渡 洋 陸 金林 中村 哲
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

話者適応、環境雑音適応、タスク向き話し言葉言語モデル構築の研究が大いに進展し、当初の目的を十分に達成した。以下、簡単に項目ごとにまとめる。1 教師なし話者適応アルゴリズムの考案と評価話者選択と十分統計量に基づく教師なし話者適応アルゴリズムを考案した。発声者が任意の1文を発声するだけで、その発声者に近い話者のHMM十分統計量から発声者に適応した高精度な音韻モデルが構築できた。2 教師なし環境雑音適応アルゴリズムの考案と評価十分統計量を用いた教師なし話者適応アルゴリズムを、環境雑音適応と同時に実行できるアルゴリズムに拡張した。さらに、スペクトルサブトラクション法の導入により、話者・環境同時適応の性能を向上させた。3 タスク向き話し言葉言語モデルと音声対話システムの構築Webの検索エンジンと、言語識別として文字トライグラムを用いたコーパス自動収集システムを構築して、言語モデルの自動作成アルゴリズムを開発した。さらに、受付案内ロボットによる音声認識応答による学内案内システムを構築して、開発してきたアルゴリズムの実環境下における有効性の確認およびデータ収集を開始した。4 開発アルゴリズムの普及開発してきた話者適応、環境適応、タスクアルゴリズムを、研究代表者が代表をつとめている情報処理学会の「連続音声認識コンソーシアム」を通して、企業、大学への普及の努力を行ってきた。本科学研究補助金の関連発表は、平成10年から13年までで、学術論文15件、著書1件、解説3件、国際会議19件、研究会22件、大会講演33件である。
著者
高田 肖往 金井 敦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICSS, 情報通信システムセキュリティ : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.495, pp.11-16, 2012-03-09
参考文献数
4
被引用文献数
1

近年,個人情報頬に対する意識が高まり,企業や大学などでは個人情報漏洩防止の対策が行われている.その一方で,ブログやソーシャルネットワークサービス(SNS),なとの普及により個人が手軽に情報を発信する機会が増えたことで,無意識のうちに氏名や所属先などの個人情報が漏れているケースが多く見られるようになった.また,スマートフォンの普及により,ネット上には多くの日常写真が掲載され,位置情報付きの写真から住所が特定される危険性がある.ネットリテラシーの不足や不注意による個人情報漏洩を防止するために,住所が特定される写真を自動的に識別する手法研究の予備的な調査として,ブログ上に掲載されている写真の状況の実態調査を行い,位置情報付き写真から30%以上住所を特定できることを明らかにした。
著者
塩谷 芳也 金澤 悠介 浜田 宏
出版者
Japanese Association For Mathematical Sociology
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.243-258, 2012

日本における階層研究の文脈では, 階層帰属意識をめぐる研究が盛んであり, 数理モデルを用いた理論的研究と, 統計分析を用いた実証的研究という2つの方法論的アプローチが邂逅する重要なフロンティアとなっている. 本研究の目的は, 階層帰属の生成過程を説明する数理モデル(FKモデルと理論的に等価な座標対順序モデル)の経験的妥当性をビネット調査により検証して, 理論研究と実証研究の統合的な発展を目指すことにある. 具体的には, 学歴, 職業, 収入の3次元を組み合わせた架空の階層プロフィール(ビネット)の総合的な社会的地位を被調査者に回答してもらい, 理論モデルの予測と照合した. 分析の結果, 座標対順序モデルは支持されず, 階層プロフィールの地位評価に関しては, 対象ビネットの収入が特に大きな正の効果を持ち, 学歴や職業は微弱な効果しか持たない, という知見が得られた. 一方, 従来の社会調査にもとづく実証研究では, 学歴, 職業, 収入のいずれもが階層帰属意識に対して中程度の正の効果を持つことが知られている. 従来の知見と部分的に異なる本研究の知見は, 自己の地位評価と他者の地位評価には, それぞれ異なるメカニズムが働いている, という可能性を示唆している. .
著者
金 智鉉
出版者
京都大学大学院教育学研究科
雑誌
京都大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13452142)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.108-121, 2006-03-31

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
袴田 光康 金 任仲 堂野前 彰子 木村 淳也 金 孝珍
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、日本・韓国・琉球の漢文テキストを通して、東アジアにおける神仏習合の分析を行った。具体的には『扶桑略記』(日本)・『三国遺事』(韓国)・『遺老説伝』(琉球)という三つのテキストを対象とした。研究の結果として、東アジアの固有神が仏教によって護国神へと変容するという共通点を持つこと等を明らかにした。その成果は、2013年度韓国日本言語文化学会(ソウル)の口頭発表や『「三国遺事」の新たな地平』(勉誠出版、2013年11月)の論文などによって広く発表されている。
著者
金本 龍平
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

可欠アミノ酸の代謝要求量とde novo合成の関係を明らかにする事を目的に、de novo合成の必須性が明らかにされているセリンに着目し、様々な臓器におけるセリン濃度とセリン合成の律速酵素であるPHGDHの発現を異なる栄養状態と糖尿病ラットにおいて解析した。その結果、セリン濃度に最も大きく影響するのはタンパク質栄養であることが示された。また、糖尿病ラットでは血漿、肝臓、腎臓のセリン濃度が顕著に減少した。一方、PHGDHは解析した全ての臓器で発現しており、肝臓、小腸、筋肉ではタンパク質栄養に応答し変動するが、PHGDHの発現量と臓器のセリン濃度との相関は見られなかった。
著者
金城 宏
出版者
沖縄国際大学
雑誌
産業総合研究 (ISSN:13405497)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.75-98, 1997-06

本稿では、沖縄県における商業集積地区(商店街)の集積構造を集積率、規模構造、業種・業態構成、販売効率及び路線価等の諸要素を用いて分析し、その特質と変容について考察を加えた。特に米軍返還施設の跡地利用・都市整備を目的とする区画整理事業や宅地造成による新商業地の形成と大型店・業態店舗の立地展開が、都市の小売商業構造と競争形態の重要な変動要因になってきている。そこで大型店の集積内立地と商業集積率の相互関係によって都市類型化を試みると共に、今後の商業集積の方向性も示唆した。
著者
金谷 利治 西田 幸次 松葉 豪
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

種々の高分子系について、その結晶化過程に生成する非平衡中間体の構造、生成過程、さらにはそれら中間体からの結晶化について、小角.広角X線散乱、小角.広角中性子散乱、光散乱等を用いて調べた。その結果、相互作用の強いポリアミドでの結晶化誘導期の構造形成にはメルトメモリー効果が大きく関与することを明らかにした。流動結晶化においてはシシケバブ前駆体が結晶を含むことをマイクロビームX線により始めて明らかにするとともに、シシケバブ生成に対する分子量効果を詳細に調べ、シシケバブ生成機構の詳細を示した。さらに、アイソタクチックポリプロピレンのメゾ相からの結晶化について、昇温速度を広い範囲で変化させることにより、巨大単結晶形成法を示した。これらは、非平衡中間体を経由する結晶化機構についての新たな知見をももたらすと同時に新たな高分子構造制御への道を開くものである。
著者
前野 誉 金田 茂 鎌倉 昭浩 高井 峰生
雑誌
マルチメディア通信と分散処理ワークショップ2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.111-112, 2011-09-28

システム性能をユーザレベルのサービス品質として評価するためには,ユーザの効用を定量化することが重要である.また,ユーザの通信行動や移動,心理といったユーザの行動自体を適切にモデル化することが求められる.本稿では,統合シミュレーションフレームワーク Scenargie 上に新規開発したユーザ行動モデルについて述べる.開発したモデルは,Scenargie のマルチエージェントシミュレーション機能を用いて実現した.本デモンストレーションでは,周囲のユーザの密度など周辺環境に応じてユーザの行動が変化する様子をシミュレーションする.
著者
馬場 金太郎
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲 (ISSN:09155805)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, 1956-08-05
被引用文献数
1