著者
平 朝彦 飯島 耕一 五十嵐 智秋 坂井 三郎 阪口 秀 坂口 有人 木川 栄一 金松 敏也 山本 由弦 東 垣 田中 智行 西村 征洋 鈴木 孝弘 木戸 芳樹 渡邊 直人 奥野 稔 井上 武 黛 廣志 小田 友也 濱田 泰治 室山 拓生 伊能 隆男 高階 實雄 勝又 英信 原田 直 西田 文明 南川 浩幸 金高 良尚
出版者
The Geological Society of Japan
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.118, no.7, pp.410-418, 2012
被引用文献数
5

東北地方太平洋沖地震において関東地方を中心に前例のない広域的な液状化被害が報告されている.都市地盤における液状化現象を理解し,その対策を立てるには,液状化が地下のどこで起ったのかを同定することが極めて重要である.本報告では,千葉県浦安市舞浜3丁目のボーリングコア試料に対して,X線CTスキャン解析を実施し,非常に鮮明な地層のイメージの取得に成功した.この結果,地面下13 mまでの地層を5つのユニットに区分することができ,その中で6.15 mから8.85 mまでの間で地層のオリジナルな構造が破壊されており,液状化した層であると判定した.この手法は,今後の液状化研究に関して,大きな貢献が期待できる.
著者
小林 進 鈴木 孝洋
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

キラルイミドを不斉補助基として用いるジアステレオ選択的反応は、複雑な骨格を有する標的分子の不斉合成において重要な手段として国内外で活用されている。本研究では本申請者がこれまでに開発した二種類のアルドール型反応に関し、(1)ビニロガス向山アルドール反応の改善、(2)不斉3級アルコールを含む1,2-ジオールの立体選択的合成法については、基質一般性の検討、(3)これらの方法論を活用した生物活性天然物の不斉合成への応用を行った。
著者
岡田 三津子 櫻井 陽子 鈴木 孝庸
出版者
大阪工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、宴曲詞章の検討を通して、中世における道行文の形成と展開に関わる基礎的考察を行った。以下に、三点に分けて考察の結果を述べる。第一に、宴曲譜本のすべてを網羅することを目指して、室町期の譜本を中心とした文献調査を行った。そこでは、江戸時代の能役者が宴曲譜本を収集していたことなどを明らかにした。第二に、宴曲詞章の文学史的影響について検討し、論考を書いた。最後に、特別研究会を開催した。そこでは多くの研究者が宴曲詞章を検討する場を提供することができた。今後の課題は、これまでの成果を踏まえ宴曲に特徴的な用字の訓例索引を作成することである。さらに、用字の相違に注目した校訂本文作成を目指す。
著者
小林 進 落合 武徳 堀 誠司 宮内 英聡 清水 孝徳 千葉 聡 鈴木 孝雄 軍司 祥雄 島田 英昭 岡住 慎一 趙 明浩 大塚 恭寛 吉田 英生 大沼 直躬 金澤 正樹 山本 重則 小川 真司 河野 陽一 織田 成人 平澤 博之 一瀬 正治 江原 正明 横須賀 收 松谷 正一 丸山 紀史 税所 宏光 篠塚 典弘 西野 卓 野村 文夫 石倉 浩 宮崎 勝 田中 紘一
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.80, no.6, pp.265-276, 2004-12-01

千葉大学医学部附属病院において2000年3月から,2003年8月まで8例の生体部分肝移植手術を施行した。5例が18歳未満(7ヶ月,4歳,12歳,13歳,17歳)の小児例,3側が18歳以上(22歳,55歳,59歳)の成人例であった。2例(7ヶ月,4歳)の小児例は左外側区域グラフトであるが,他の6例はすべて右葉グラフトであった。2側が肝不全,肺炎のため移植後3ヶ月,2ヶ月で死亡となったが他の6例は健存中であり,元気に社会生活を送っている。第1例目は2000年3月6日に実施した13歳男児のウイルソン病性肝不全症例に対する(ドナー;姉22歳,右葉グラフト)生体部分肝移植である。現在,肝移植後4年3ヶ月が経過したが,肝機能,銅代謝は正常化し,神経症状も全く見られていない。第2例目は2000年11月23日に実施した12歳男児の亜急性型劇症肝炎症例である(ドナー;母親42歳,右葉グラフト)。術前,肝性昏睡度Vとなり,痛覚反応も消失するほどの昏睡状態であったが,術後3日でほぼ完全に意識は回復し,神経学的後遺症をまったく残さず退院となった。現在,術後3年7ヶ月年が経過したがプログラフ(タクロリムス)のみで拒絶反応は全く見られず,元気に高校生生活を送っている。第3側目は2001年7月2日に実施した生後7ヶ月男児の先天性胆道閉鎖症術後症例である。母親(30歳)からの左外側区域グラフトを用いた生体部分肝移植であったが,術後,出血,腹膜炎により,2回の開腹術,B3胆管閉塞のためPTCD,さらに急性拒絶反応も併発し,肝機能の改善が見られず,術後管理に難渋したが,術後1ヶ月ごろより,徐々にビリルビンも下降し始め,病態も落ち着いた。術後6ヵ月目に人工肛門閉鎖,腸管空腸吻合を行い,現在,2年11ケ月が経過し,免疫抑制剤なしで拒絶反応は見られず,すっかり元気になり,精神的身体的成長障害も見られていない。第4例目は2001年11月5日に行った22歳男性の先天性胆道閉鎖症術後症例である(ドナー:母親62歳,右葉グラフト)。術後10日目ごろから,38.5度前後の熱発が続き,白血球数は22.700/mm^3と上昇し,さらに腹腔内出血が見られ,開腹手術を行った。しかし,その後敗血症症状が出現し,さらに移植肝の梗塞巣が現れ,徐々に肝不全へと進行し,第85病日死亡となった。第5例目は2002年1月28日に行った4歳女児のオルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症症例である(ドナー;父親35歳,左外側区域グラフト)。肝移植前は高アンモニア血症のため32回の入院を要したが,肝移植後,血中アンモニア値は正常化し,卵,プリンなどの経口摂取が可能となり,QOLの劇的な改善が見られた。現在2年5ヶ月が経過したが,今年(2004年)小学校に入学し元気に通学している。第6例目は2002年7月30日に行った17歳女性の亜急性型劇症肝炎(自己免疫性肝炎)症例である(ドナー:母親44歳,右葉グラフト)。意識は第2病日までにほぼ回復し,第4病日まで順調な経過をたどっていた。しかし,第6病日突然,超音波ドップラー検査で門脈血流の消失が見られた。同日のCTAPにて,グラフトは前区域を中心とした広範囲の門派血流不全域が示された。その後,肝の梗塞巣は前区域の肝表面領域に限局し,肝機能の回復が見られたが,多剤耐性菌による重症肺炎を併発し,第49病日死亡となった。第7例目は2003年3月17日に行った59歳男性の肝癌合併肝硬変症例(HCV陽性)症例である(ドナー:三男26歳,右葉グラフト)。Child-Pugh Cであり,S8に4個,S5に1個,計5個の小肝細胞癌を認めた。ドナー肝右葉は中肝静脈による広い環流域をもっていたため,中肝静脈付きの右葉グラフトとなった。術後は非常に順調な経過をたどり,インターフェロン投与によりC型肝炎ウイルスのコントロールを行い,移植後1年3ヶ月を経過したが,肝癌の再発も見られず順調な経過をとっている。第8例目は2003年8月11日に行った55歳男性の肝癌合併肝硬変症例(HBV陽性)症例である(ドナー;妻50歳,右葉グラフト)。Child-Pugh Cであり,S2に1個,S3に1個,計2個の小肝細胞癌を認めた。グラフト肝は470gであり過小グラフト状態となることが懸念されたため,門脈一下大静脈シヤントを作成した。術後はHBV Immunoglobulin,ラミブジン投与により,B型肝炎ウイルスは陰性化し,順調に肝機能は改善し合併症もなく退院となった。現在移植後10ヶ月が経過したが,肝癌の再発も見られず順調な経過をとっている。ドナー8例全員において,血液及び血液製剤は一切使用せず,術後トラブルもなく,20日以内に退院となっている。また肝切除後の後遺症も見られていない。
著者
鈴木 孝幸
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

私たちは5本の指を持っており、それぞれの指は親指から小指にかけて異なった特徴ある形態をしています。今回、この形の違いが生み出されるメカニズムをニワトリの受精卵を使って調べました。その結果、発生中に指先の先端に指を造るために重要な細胞群を見いだし、PFR(指骨形成領域)の細胞群を新たに命名しました。さらにこの細胞群は指原器の後側の指間部からBMP(骨形成成長因子)を受け取っており、それぞれの指原器のPFRが受け取るBMPシグナルの量的な違いによって指の個性が決定されていることが分かりました。
著者
鈴木 孝将
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.507-508, 2013-09-10 (Released:2013-09-21)
参考文献数
2
著者
鈴木 孝十郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.15, no.53, pp.19-24, 1991-09-27

世界陸上選手権大会はオリンピックが本来の価値をうすれさせた一方でトップレベルのアスリートが一堂に会し、真の世界一の力と技を競うものとなった。第3回東京大会では日本テレビがホストブロードキヤスターとして、ガイドラインにのつとり、プランを具体化して最大規模の中継放送を行なった。そのカバレージシステムの特徴については各所に新しい試みを盛り込んだ物となつた。長い間の周到な準備と担当者がそれぞれのスペシャリストとなる努力をして送り出した番組は海外からも高い評価を受ける物となった。
著者
鈴木 孝幸
出版者
東北大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

これまでの研究で、指が発生する時には指原器の先端の細胞群が重要であり、この細胞群に指間部からのBMP(骨形成成長因子)のシグナルが特異的に入る事が分かりました。そして私はこの細胞群をPFR(phalanx forming region)の細胞群と名付けました。本研究でPFRの細胞群は驚くべき事に後側からのシグナルにしか反応しないと言う特性を持っている事が示されました。そしてその原因として、指間部において後側から前側にかけて液性因子の流れがあることが判明しました。また多指の鶏である烏骨鶏の原因遺伝子座も特定し、論文が受理され現在in pressです。
著者
鈴木 孝洋
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (農学) 学位論文・平成24年3月23日授与 (甲第6134号)
著者
廣川 佐千男 中藤 哲也 殷 成久 鈴木 孝彦 橋本 喜代太
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

食べ物の評価は主観的であり、日本語ではその感覚を表すたえmにオノマトペ が使われることが多い。料理とスイーツでは使われるオノマトペが違う。オノ マトペの意味を捉えるには、個々のオノマトペがどのような状況で使われるか を見なければならない。本発表では、著者の提案するDouble Rank法をBlog文 書に適用し、料理とスイーツにおけるオノマトペの違いの分析システムを紹介 する。
著者
加藤 覚 稲積 彦二 鈴木 孝典 羽田 豊
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.255-260, 1980-05-10 (Released:2009-10-21)
参考文献数
8

濡れ壁塔を用いて, 乱流で流れる気流中への2成分系混合液の蒸発実験を常温, 常圧のもとで行い, 各成分の物質移動速度を測定して, 従来提案されている分子拡散に対する対角化法の拡張適用性を検討した結果, 拡散成分の濃度が希薄な範囲でも適用できない場合があることを示し, また, その適用できる条件範囲を実験的に確かめた.また, 一般化されたFickの拡散方程式を線型化した結果に基づく物質移動速度の近似表示法について考察し.比較的簡便な表示法を提案するとともに, その適用条件の判定方法を実測値に基づいて明らかにした.さらに, 実測値に基づいて, 3成分系気相における2成分の物質移動速度の取り扱いを1拡散成分と非拡散成分とから成る2成分系における一方拡散として扱いうる条件を確かめた.
著者
加藤 覚 稲積 彦二 鈴木 孝典
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.246-253, 1982-05-10 (Released:2009-11-12)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

Stefan-Maxwellの方程式に基づいて3成分系気相における2成分の物質移動速度の表示法と推算法を誘導し, これを実験的に検討した.まず, 境膜モデルに基づいて各拡散成分によって異なる有効拡散距離を定義し, これを実験によって求めて, その妥当性を確かめた.ついで, 境膜モデルに基づく物質移動速度の推算法を誘導し, この方法の妥当性を実測値を用いて確かめた.また, 3成分系における物質移動速度に影響を及ぼす要因について検討し, 3成分系に特有な挙動が顕著に現れる条件範囲においては, 二つの拡散成分の問の拡散の効果が支配的であることを示した.
著者
加藤 覚 稲積 彦二 鈴木 孝典
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.15-22, 1980-01-10 (Released:2009-10-21)
参考文献数
14

濡れ壁塔を用いて, 2成分系混合液の乱流で流れる空気流中への蒸発実験を行い, 次の知見を得た.拡散成分の濃度が希薄な場合には, 一つの拡散成分が拡散流束によって他方の拡散成分の移動速度に及ぼす影響は小さい.しかし, 各拡散成分の移動速度が大きく異なる場合には, 大きな移動速度をもつ成分が対流項(bulk flowを指す)を通じて他方の拡散成分の移動速度に及ぼす影響は著しく大きい.この場合に対して非拡散成分を含む3成分系気相における物質移動速度と2成分系における一方拡散の場合のそれとを関連づける因子を提案し, それらの間の相関関係を明らかにした.さらに, この関係に基づく各拡散成分の物質移動速度の推算値が, 着目成分や各成分の濃度および系によらず実測値とおおむね一致することを示した.