著者
樋田 直人 鈴木 孝久 Naoto HIDA Takahisa SUZUKI
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1939-1992, 1965-10

A newly designed generator hut which will become the heart of the Japanese Antarctic Research Expedition's Syowa Station was completed recently. The generator hut has a floor space of 68.8 square meters and contains two 45 KVA generators, four ice melting tanks and a hot bath. The hut, which is the first step toward making the Japanese Antarctic base a permanent one, was constructed by the multipurpose building and assembling method, a new technique developed by the Takenaka Building Research Institute in Tokyo. The generator hut is oval-shaped and is made mostly of aluminium sandwich panels. It has been so designed as to enable easy construction by only seven or eight men even on a very rough terrain. It is an assembly type structure weighing a total of seven tones. Since it will be the heart of the daily life at the Antarctic base, strongest emphasis was laid on the resistance to fire and cold. It has been designed to withstand maximum winds of 60 meters per second (134 miles per hour) and temperatures of 45 degrees below zero centigrade.
著者
鈴木 孝司 大久保 真人
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獸醫學雜誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.59-67, 1977-02-25
被引用文献数
4

Each lung of the domestic animals, exclusive of the horse, is divided intothe cranial, middle and caudal lobes with an addition of the accessory Robe in the rightlung. This lobation is in agreement with that described by Ellenberger and Baum (1932),but not with that mentioned by Seiferle (1956).The horse has the uniform left and right lungs divided into two lobes, as mentionedby Sisson and Grossman (1954). Regardless of the external difference, the left and rightlungs of the horse have those structures which correspond to the lobar bronchi and lobarblood vessels present in the lungs of the other domestic animals. There are, however, thefollowing differences: (l) The cranial and middle lobar bronchi in both lungs of the horseconstitute a common trunk, as is formed in the left lung of the other domestic animals,and (2) the caudal pulmonary vein in the right lung which is an unbranched vein in theother domestic animals is composed of cranial and caudal branches that enter the leftatrium.From a comparative anatomical point of view there are no fundamental differences inlobar bronchi and blood vessels between the unlobated lung of the horse and the lobatedlung of the other domestic animals.
著者
鈴木 孝仁 岩口 伸一
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

石油分解酵母Candida tropicalis Pk233株では、グルコースを炭素源とする半合成液体培地にエタノールを添加した培養で、高率に菌糸形成が誘導される。このエタノール添加培養と、無添加の酵母型増殖を示す対照培養との間での遺伝子発現の差異を利用し、サブトラクション法によって、パン酵母のチアミン合成遺伝子THI5と相同性の高いホモログ(CtTHI5と命名)がエタノール添加培養で特に発現が強い遺伝子として分離された。エタノール添加培養でのCtTHI5転写発現は、酵母の脱極性化の進む第一相で強く、菌糸の伸長が起こる第二相で微弱となった。第一相の増殖期にチアミンを培地に添加すると、その後の菌糸伸長に遅れを生じ、酵母型に近い短い菌糸が連鎖し枝分かれした菌糸体が形成された。この遺伝子を機能喪失させるため、URA3及びハイグロマイシン耐性の遺伝子を挿入させて遺伝子破壊を行ったところ、エタノール無添加培養でも細胞伸長が起こるようになり、またチアミンの類似物であるオキシチアミン添加によって、エタノール無添加培養で菌糸が形成されるようになった。そこで、CtTHI5の発現によるチアミン生合成は細胞伸長を第一相でむしろ抑制することにはたらいていることが示唆された。さらにこの遺伝子破壊株がチアミン要求性にはならないことから、この酵母には、CtTHI5以外にもチアミン生合成にはたらく同義遺伝子があることが示唆された。エタノール添加培養にバルブロ酸をさらに添加することにより、菌糸形成が抑制されることが新たに判明した。この菌糸形成の抑制は、すでに判明しているイノシトール添加の場合と同様に、第一相前半にこれらの薬剤を添加することによってもたらされ、チアミン生合成に先立ってイノシトールリン脂質生合成の調節系がはたらいていることが示唆された。バルブロ酸を添加したエタノール培養にチアミンをさらに加えると、菌糸形成の抑制が部分的に解除されることから、チアミンがこのイノシトールリン脂質生合成調節系にも関与する1因子であることが示唆された。
著者
浅見 覚 高村 まゆみ 木村 由美子 鈴木 孝 麦島 秀雄 内倉 和雄
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.46, no.12, pp.943-950, 1997-12-05
参考文献数
26

独自の流路系を持つカラムスイッチング高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により,レチノイン酸(RA)異性体である13-<I>cis</I>-RA,all-<I>trans</I>-RAと9-<I>cis</I>RAの相互分離を確立した.カラムスイッチングを用いることにより,カラム中に残る生体成分の洗浄が不要となり,カラム洗浄に要する時間が短縮された.又,流路中に独自の流路を加えたことにより,注入した試料を損なうことなく検出できるようになり,より良い感度と再現性が得られた.そのため,1サイクルが25分で生体成分中のRAの連続測定が可能となった.ピーク面積及び高さを用いた絶対検量線法では,共に200ngまでの間で直線の関係を示し,血中濃度を測定するのに十分な結果が得られた.又,メタノール標準試料で0.5~1.9%(<I>n</I>=10,0.26~0.37μg/ml),標準添加血清試料で0.8~2.2%(<I>n</I>=5,0.32及び0.37μg/ml)の再現性が得られた.これらのことにより,従来のRA血中濃度測定の方法よりも簡便性,操作性,再現性の向上が見られ,本法のRA血中濃度測定の有用性が示唆された.
著者
鈴木 孝弘 田辺 和俊
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日エネ誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.95, no.12, pp.1125-1132, 2016
被引用文献数
2

<p>人間活動にともなう地球の持続可能性を評価する指標の1つに,エコロジカル・フットプリント(EF)がある。本研究では,47都道府県のエネルギーと資源の消費データ基づき,グローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)が算出した2010年の日本のEF値を各都道府県に割り当てることを試みた。都道府県のEFは,世界自然保護基金(WWF)の定義によるカーボン・フットプリント,耕作地,牧草地,漁場,森林地,生産能力阻害地の6つのカテゴリーに分けて計算した。その結果,鉄鋼や石油化学などの重化学工業の立地県(山口,大分,岡山,広島,和歌山など)がEF値で上位5県を占めるが,これらの県は都道府県別の総環境負荷量(EF×都道府県人口)でみると,人口規模が大きくないため9位以下になり,東京,神奈川,愛知,大阪などの大都市圏が上位を占めた。さらに,他地域での都市活動等が影響する産業によるエネルギー消費(CO<sub>2</sub>排出量)を47 都道府県の平均値を用いてEFを再評価した。そのEF値でみると,都道府県間の相違は減少したが,民生からのCO<sub>2</sub>排出量が多い北海道・東北地方,東京,中国地方,沖縄等のEF値が全国平均より高い傾向が認められた。その各都道府県のEF 値に都道府県人口を乗じて求めた総環境負荷量では,東京,神奈川,大阪,愛知,埼玉,北海道,千葉を初めとする人口規模の大きな都道府県で総環境負荷量が多いことを明らかにできた。</p>
著者
鈴木 孝明
出版者
日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.89, no.4, pp.403-408, 2018-10
著者
前田 英行 小西 千代美 鈴木 孝志 中川 正明 五百井 俊宏 永谷 裕子 柴垣 太郎 高橋 邦夫 小林 雅史
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.114-117, 2011-03-10

2010年8月にプロジェクトマネジメント経験者・学識経験者20名による「メンタルヘルス研究会ワークショップ2010」を開催した.ワークショップの目的は,ワールドカフェ手法を導入し,メンタルヘルス不全に関する暗黙知を予防に活用できる形式知に変換することである.ワールドカフェによりアイディアを抽出し,対話,統合,投票により得られた結果は,(1)「プロジェクトは明るくリーダが率先」,(2)「ビーチパーティでチームビルディング」,(3)「9番バッターで思いっきり三振」,(4)「ファミリーケア・フレンドケアを大切に」,という4つの文章にまとめられた.これらの結果から,メンタルヘルス不全の予防策として,プロジェクトを(1)明るく前向きな場,(2)良い仲間関係の場,(3)育成と成長の場,(4)生活と仕事のバランスのとれた場,とすることが最重要であることが分かった.
著者
北村 歳治 佐藤 次高 店田 廣文 近藤 二郎 桜井 啓子 高橋 謙三 長谷川 奏 吉村 作治 山崎 芳男 及川 靖広 岡野 智彦 鴨川 明子 北村 歳治 保坂 修司 加納 貞彦 深見 奈緒子 鈴木 孝典
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

本調査研究は、歴史的系譜と地域的特性を念頭に置き、科学技術と東南アジア・中東等に焦点を当て今日的な視点で取り組んできた。具体的には、イスラーム諸地域の研究者等と直接的に連携し、天文・陶器・医薬・建築等の分野で斬新な調査活動を進め、非イスラームとの相互交流から生まれ出た歴史的なイスラーム文化の保存・育成の研究に成果をもたらした。他方、ICT利用・医療サービス・金融等の今日的な課題に取り組むイスラーム諸地域の動きに関する調査分析も行なった。これらの成果は、早稲田大学、インドネシア国立イスラーム大学等で行われた計6回のシンポジウム等で今日のイスラーム問題の躍動する建設的な側面を明らかにできた。
著者
手嶋 勝弥 近藤 人資 鈴木 孝臣 大石 修治
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
Journal of the Ceramic Society of Japan (日本セラミックス協会学術論文誌) (ISSN:09145400)
巻号頁・発行日
vol.113, no.1323, pp.733-735, 2005 (Released:2005-11-01)
参考文献数
17
被引用文献数
1 6

Large ruby crystals, exhibiting the typical transparent-red color, have been successfully synthesized by the evaporation of molybdenum trioxide flux. The grown crystals were up to 3.1×3.0 mm in size. In the case of 99 mass% of flux evaporation, the crystal sizes were dependent on the mixture (solute+flux) amounts. A sixfold increase in the mixture amount (30 to 180 g) resulted in double or higher increase in the average sizes (1.2×1.0 mm to 2.5×2.2 mm). The basic form of the grown crystals was a hexagonal bipyramid which consists of twelve well-developed {1123} faces. Furthermore, {0001} faces were also observed in large crystals, besides {1123} faces.
著者
日本ペインクリニック学会用語委員会 寺井 岳三 長櫓 巧 西江 宏行 有田 英子 表 圭一 鈴木 孝浩 中谷 俊彦 藤井 善隆 森脇 克行
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.509-514, 2009-09-25 (Released:2011-09-01)
参考文献数
35

Neuropathic painは,ペインクリニック用語集第2版で,神経障害(因)性疼痛,ニューロパシックペインと和訳されているが,他の用語集ではニューロパチックペイン,ニューロパシー性疼痛と和訳されている.そこで,日本ペインクリニック学会・用語委員会は,用語集第3版でneuropathic painの和訳をどのようにすべきか検討した.医学辞典でneuropathyはニューロパシーおよび神経障害と和訳され,neuropathicで始まる言葉は神経障害性と和訳される場合が多い.医学中央雑誌のウェブ検索では,1991年から2008年まで神経因性疼痛の使用頻度が最も高く(66.5%),神経障害性疼痛(15.3%),ニューロパシックペイン(4.7%)であったが,2008年には神経障害性疼痛が著増(47.4%)し,神経因性疼痛は減少(48.5%)した.この神経障害性疼痛の使用頻度増加は,より的確な和訳語を使用することになったためと考えられる.医学辞典の和訳および現在の言葉の使用状況より,用語委員会ではneuropathicを神経障害性と和訳することを提案する.
著者
鈴木 孝明 寺尾 京平 鈴木 博之 新田 祐幹 高尾 英邦 下川 房男 大平 文和 平丸 大介 小寺 秀俊
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.133, no.5, pp.139-146, 2013-05-01 (Released:2013-05-01)
参考文献数
20

In this study, we propose a simple observation method of the shape and molecular orientation of the chromosomes extracted from cells for a sample-to-analysis system in clinical diagnosis. The proposed technique is composed of total preparation technique such as cell immobilization, chromosomes extraction, stretching, suspension and analysis using a disposable microchip controlled by centrifugal force only. It is experimentally confirmed that the chip having two kinds of microstructures arranged concentrically on a chip immobilizes cells and stretches chromosomes extracted from the immobilized cells.
著者
山本 聡美 山本 悠介 近藤 裕子 廣瀬 倫也 北島 治 鈴木 孝浩
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.311-314, 2015-05-15 (Released:2015-08-19)
参考文献数
5

全身麻酔下に帝王切開術が予定された脊髄性筋萎縮症患者において,ロクロニウム筋弛緩とスガマデクスによる拮抗効果を評価した.挿管量としてロクロニウム1mg/kg投与後89.5分でポストテタニックカウント(post-tetanic count:PTC)は2に達した.その時点でスガマデクス4mg/kgを投与したところ,75秒で四連反応比は対照値に回復した.本症例ではロクロニウムへの感受性は増大していたが,スガマデクスにより迅速に回復が得られた.
著者
菅原 麻衣子 鈴木 孝明
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.83, no.745, pp.385-395, 2018 (Released:2018-03-30)
参考文献数
5
被引用文献数
2

Following Part 1 of the research, this paper, Part 2 continuously focuses on the educational environment of students who have profound and multiple disabilities and need daily medical care in schools for special needs education. The objective of the whole research was to identify the points needed for the development of school facilities from the perspective of medical care. The research method and the analytical data used in Part 2 are the same as those in Part 1. The nationwide questionnaires were conducted in 2015, targeting all schools (281) for special needs education with a department of physical disabilities in Japan. The responses from 160 schools (56.9%) were collected. In the questionnaires, we established the following sections and divided the problems based on their features such as priority, facilities improvement, or teachers' creativity: 1) problems solved through repair or renovation, 2) problems remaining despite repair or renovation, 3) problems that teachers cannot solve by themselves, 4) considerable problems in school planning despite teachers' capacity to manage them, and 5) problems solved through teachers' creative use of space and human resources. The data was analyzed using KH coder developed by Higuchi (2001) as text mining software. A total of 688 problems were obtained from the questionnaires. The co-occurrence networks by using the software in each section were drawn; through this method commonality of the problems could be sought. In Part 1, the problems and teachers' requirements for improving school facilities through the analysis of section 1 -4 were recognized. In Part 2, based on the analysis of section 5, the teachers' creative usage of space and human resources to solve problems were illustrated. In addition, a cross-sectional study of 1–5 was implemented. From the results, three main points to improve the educational environment were discovered. First, regarding the classroom planning from the perspective of medical care, a major problem that need to be considered was the limited amount of space for activities in classrooms, which was much more limited than expected. In classrooms, teachers had a tendency to create a corner for medical care and set up various equipment up such as humidifiers and air cleaners to prevent infections from spreading, pots that contained hot water to wash medical care products, carts to put commodities on such as suction equipment, general educational materials and self-supporting tools. Second, we identified the specific needs to improve facilities aside from classrooms, they are; medical care rooms, restrooms and the water supply. Medical care rooms are required to be located near classrooms and the infirmary and they must have adequate space for vital checks and medical care for multiple students at the same time. Restrooms tended to have a lot of problems even after being repaired or renovated, so it was important to consider the number of restrooms, the required space for care and changing of diapers, plus the ease to support those with physical disabilities. Water supply is an absolute necessity in classrooms and lunch rooms in order to wash students' hands and the medical goods. Finally, the characteristics of each need tended to be different depending on the type of medical care required. For tube fed students, lunch rooms should have adequate space so they can spend lunch with their friends. For catheterization, there needs to be an appropriate number of special booths and space, a required bed, appropriate layout to support students and sufficient lighting. For tracheotomy and the suctioning of phlegm, air conditioners, humidifiers and air cleaners are vital to prevent the spread of infections.
著者
鈴木 孝仁
出版者
The Japanese Society of Plant Morphology
雑誌
PLANT MORPHOLOGY (ISSN:09189726)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.29-38, 1995 (Released:2010-06-28)
参考文献数
28

真菌の二形性とは、一つの菌株が環境条件によって二つの異なる栄養増殖形態を示すことである。そのうち、単細胞性の酵母と、細胞の連なった菌糸との間で可逆的におこる二形性についての研究では、パン酵母やカンジダ酵母での分子遺伝学的諸法を適用した報告がなされるようになり、遺伝的制御を受けていることが分かってきた。形態形成や分化のモデルとして、最近の知見について総説する。