著者
柴山 律子 須永 知子 芹川 宏二 鈴木 秀美 下田 祥由
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.890-893, 1989
被引用文献数
1

顕症梅毒の1例を報告し, 当教室における顕症梅毒について統計的考察を加えた。21才男子。陰部潰瘍を主訴として来院。ソープランドにおいて数回感染機会があつた。陰茎冠状溝に無痛性の潰瘍を2個認める。梅毒血清反応ではガラス板法16倍, TPHA 40倍, FTA-ABS陽性。組織所見では真皮の毛細血管増生, 血管内腔拡大を認め, 血管周囲にリンパ球様細胞の浸潤を認めた。電顕所見では, 真皮結合織中にスピロヘータとおもわれる糸くずようのものを認めた。バイシリン内服により, ほぼ2週間で色素沈着を残すのみとなつた。昭和53年∼63年3月までの当教室における梅毒患者の全症例数は45例であつた。そのうち顕症梅毒は29例, 潜伏梅毒は16例であつた。年令別症例数では10才∼70才代と幅広く広範囲に分布した。全体的な流れのなかでは昭和58年以降に急激な増加を認めた。
著者
加藤 真亮 川島 久宜 石間 経章 金井 昌二 関 孝史 関 孝史 鈴木 秀和 小保方 富夫
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.887-892, 2012

ピストンフリクション低減のために,ピストンとシリンダ間における油膜挙動の解析が必要である.透明シリンダを持つ可視化エンジンに対しLIF/PIV法を用いて油膜の厚さと速度の同時計測を行った.実験からオイルリング直下のバレル形状がピストンスカート上の油膜に与える影響を明らかにした.
著者
鈴木 秀美
出版者
慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所
雑誌
メディア・コミュニケ-ション (ISSN:13441094)
巻号頁・発行日
no.61, pp.21-32, 2011-03

1 はじめに2 現行法による有害表現規制3 州際協定の2010年改正見送り4 ノルトライン・ヴェストファーレン州のメディアリテラシー政策5 むすびに代えて
著者
戸塚 亮 鈴木 秀鷹 相原 史子 櫻井 うらら 松尾 和廣 寺岡 麻梨 原 俊輔 原田 尚重
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.532-536, 2021-11-01 (Released:2021-11-01)
参考文献数
10

メトホルミン関連乳酸アシドーシス(metformin-associated lactic acidosis, MALA)は広く知られているが,血漿中濃度測定と剖検の報告は少ない。今回,MALAを発症して死亡し,死亡前の血漿メトホルミン濃度が高値であった剖検例を経験したので報告する。症例は糖尿病でメトホルミン内服中の64歳,女性。嘔吐を主訴に救急搬送され,MALA,急性腎障害,肺炎の診断でICUに入室した。抗菌薬,人工呼吸器管理,腎代替療法を施行したが奏功せず死亡した。血漿メトホルミン濃度は51.9 mg/Lと高値であった。病理解剖で巣状融合性肺炎を認めたが,高度な乳酸アシドーシスの原因は指摘できず,MALAの診断に矛盾しなかった。 血漿中濃度測定,病理解剖ともに行った症例は稀少で, MALAの診断には血漿メトホルミン濃度と臨床像の蓄積が重要であり,特異的な病理所見の有無の確認のためには,さらなる研究が待たれる。
著者
鈴木 秀鷹 江川 悟史
出版者
メディカル・サイエンス・インターナショナル
巻号頁・発行日
pp.763-775, 2019-12-01

[要点]●てんかん重積状態はできるかぎり早く停止させる。●第1段階治療薬はベンゾジアゼピン系薬物を使用する。●第2段階治療薬はホスフェニトイン以外にも,近年,レベチラセタムの有用性が報告されている。●発作の臨床徴候が改善しない場合や意識が改善しない場合は,持続脳波モニタリングを検討する。●発作の停止もさることながら,迅速な原因精査が重要である。
著者
仁木 登 河田 佳樹 鈴木 秀宣
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical Imaging Technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.128-131, 2016

日本人の3人に1人はがんで死亡している.近年,CTの革新的な進歩により,がんの検診・診断・治療において三次元CT画像は中心的な役割を果たしている.肺がんの低線量CT検診の有効性・安全性・経済性が示され,普及しつつある.三次元CT画像を読影する医師の負担が問題となっている.肺がんCT検診における読影の効率化や診断能の均一化を実現するための,コンピュータ支援検出/診断システムの研究開発が進められている.本講座では,肺がんCT検診のコンピュータ支援診断の現状と課題について述べる.
著者
宮崎 純弥 村田 伸 堀江 淳 鈴木 秀次
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.379-383, 2010 (Released:2010-07-28)
参考文献数
28
被引用文献数
4 3

〔目的〕男性高齢者における30秒間の開眼片足立ち保持の臨床的意義ついて,身体機能との関係から検討した。〔対象〕健康調査に参加した男性高齢者57名とした。〔方法〕30秒間の開眼片足立ち保持が可能な者(可能群)と保持ができない者(不可能群)における矢状面脊柱アライメント,大腿四頭筋筋力,足把持力,最大歩行速度,Timed Up and Go test,10 m障害物歩行,6分間歩行距離テストについて,年齢を共変量とした共分散分析で比較した。〔結果〕胸椎後彎角以外のすべての測定項目で,2群間に有意差を認め,可能群が高い能力を示した。〔結語〕開眼片足立ち保持時間が30秒保持可能群と不可能群では,明らかに身体機能に差を認めることから,臨床的意義があることが示唆された。
著者
鈴木 秀典 岡 勝 山口 浩和 陣川 雅樹
出版者
森林総合研究所
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.153-162, 2010 (Released:2012-12-03)

近年の林業では、経済性や安全性の観点から機械化やそのための路網整備が必要不可欠となっているが、機械作業や路網整備にはエネルギーの使用が不可欠で、これらの機械からは必ず二酸化炭素が排出される。 よって、森林による二酸化炭素吸収量を適正に評価するためには、また、今後の機械化作業や路網整備の方向性を議論するためにも、林業活動に伴う排出量を明らかにする必要がある。 本研究では日本の森林を対象に路網整備過程に着目して、林道、作業道の開設工事において、建設機械の燃料消費による二酸化炭素排出量を算出した。このために、民有林林道では設計書から土工量および燃料消費量を調べた。国有林林道では民有林林道の値からこれらの値を推定した。作業道では既存の調査による土工量および民有林林道の値から燃料消費量を推定した。これらの値と、各年間開設延長から排出量を算出した結果、2007年度の排出量が、民有林林道から48.09ktCO2/年、国有林林道から11.71ktC02/年、民有林作業道から97.64ktCO2/年と算出された。また、森林・林業基本計画(2006)における林道・作業道の整備目標を達成すると、2007年以降、19.11~20.39MtCO2の二酸化炭素が排出されるとの予測結果を得た。
著者
奥村 直彦 小林 栄治 鈴木 秀昭 両角 岳哉 濱島 紀之 三橋 忠由
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.8, pp.222-234, 2000

ブタの品種特異的な塩基配列を明らかにする目的で,2種類の毛色関連遺伝子の多型を調べた.ランドレース,大ヨークシャー,デュロック,バークシャー,ハンプシャー,メイシャン,モンカイ,ニホンイノシシについて,メラニン細胞刺激ホルモンレセプター(MClR)遺伝子の第2膜貫通領域を含む612bpの塩基配列を調べた.また,KIT遺伝子のエクソン16から19にわたる約4Kbpについて,上記の8品種に加えヨーロッパイノシシとユカタンマイクロブタの塩基配列を調べた.MClR遺伝子については測定した品種全体で多型部分が8箇所あり,6種類のハプロタイプが得られた.ハプロタイプの1つはデュロック特異的であった.ランドレース,大ヨークシャー,バークシャー,ハンプシャーは互いに共通の配列を有しており,MClR遺伝子の情報のみではこれらを識別することは不可能であった.メイシャンの配列はモンカイと同じであり他の全ての品種と異なるハプロタイプを持っていた.KIT遺伝子ついては,全品種で62箇所の多型が認められ,11種類の異なったハプロタイプが得られた.KIT遺伝子の17番目のイントロンの最初の塩基は優性白色ブタと有色ブタとで明確に異なっていた.イントロン部分の配列比較の結果,塩基置換の類似性が観察された.すなわち,ニホンイノシシ,メイシャン,モンカイ,バークシャーの配列は類似しており,これらは東洋起源と推察される.ヨーロッパイノシシ,大ヨークシャー,ランドレース,デュロックの一部で配列は類似しており,これらは西洋起源と推察される.また,鹿児島県産の一部のバークシャーの配列はユカタンマイクロブタと類似していた.本研究で対象とした2つの遺伝子には,毛色の異なる品種それぞれに特異的な多型が存在していた.
著者
鈴木 秀典
出版者
金原一郎記念医学医療振興財団
巻号頁・発行日
pp.452-453, 2019-10-15

大塚正徳博士は,神経伝達物質研究の進歩に大きく貢献した。特にサブスタンスPに関する研究は,ペプチド性物質が哺乳類の神経伝達物質であることを初めて明らかにした画期的な業績である。この研究はわが国でなされ,国内の神経科学研究の発展につながった。ファミリーペプチドの発見や受容体のクローニングなど,サブスタンスPに関連する世界的な成果がわが国から発信されている。
著者
鈴木 篤 山分 規義 大坂 友希 島田 博史 浅野 充寿 村井 典史 鈴木 秀俊 清水 雅人 藤井 洋之 西崎 光弘 鈴木 誠 櫻田 春水 平岡 昌和
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.42, no.SUPPL.4, pp.S4_176-S4_183, 2010 (Released:2012-08-21)
参考文献数
12

症例は34歳, 男性. 生来健康であり, 突然死の家族歴なし. 4~5年前より心電図異常を指摘され, 2008年2月, 健診にて心室性期外収縮(PVC)およびST-T異常を指摘された. 同年3月下旬職員旅行の2日目, 朝食中にCPA(心室細動: VF)が発症し, AEDにより除細動され, 後遺症は認められなかった. 近医入院中の心電図にてcoved型ST上昇(type 1)を指摘され, Brugada症候群と診断されICD植え込み術を施行された. 2008年5月, 当科紹介受診. OGTT負荷により, IRI, および血糖値の上昇に伴い, coved型ST上昇が顕性化した. 12誘導Holter心電図記録では, 各食後においてV2誘導にてcoved型ST上昇が認められ, その程度は, 朝食後に特に強く認められた. 一方, PVCは1日中記録され, QRS波形は左脚ブロック型を呈していた. そこで後日, 朝, および昼禁食で同様に12誘導Holter心電図記録を行ったところ, 日中のPVCは著明に減少し, 朝食後, および昼食後に一致する時間帯の記録ではcoved型ST上昇は消失していた. PVCがVFのトリガーとなっている可能性を考え, カテーテルアブレーション治療を施行しPVCは軽減した.本例においてはST上昇, および心室性不整脈発生の増悪に食事が強く関与していた. 以上, Brugada症候群における致死的不整脈の自然発生機序を考慮するうえで, 夜間就寝中の発症ばかりでなく, 食事の影響も注目すべきと考えられた.
著者
鈴木 秀和 南雲 保
出版者
日本プランクトン学会
雑誌
日本プランクトン学会報 (ISSN:03878961)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.60-79, 2013-08-25 (Released:2019-06-20)
参考文献数
35

The diatoms are one of the most successful microalgal groups in both aquatic and terrestrial habitats. They possess architecturally complex and unique siliceous cell walls (valves and girdle bands). There are probably well over ca. 105 species, the vast majority of which are not uniquely identified as such. Historically, most diatomists have long assumed that the diatoms contain two groups, the centrics and the pennates, which can be distinguished by their pattern centres or symmetry and mode of sexual reproduction. Round et al. (1990), however, recognized three classes—Coscinodiscophyceae (centric diatoms), Fragilariophyceae (araphid pennate diatoms) and Bacillariophyceae (raphid pennate diatoms)—giving equal ranking to the raphid pennate diatoms and the araphid pennate diatoms. Recently, an alternative classification to that of Round et al. has been formally presented by Medlin and Kaczmarska (2004), primarily based on molecular data. By combined molecular and morphological support, they proposed two new subdivisions (Coscinodiscophytina and Bacillariophytina), emend the classes Coscinodiscophyceae and Bacillariophyceae and proposed a new class, the Mediophyceae (the CMB hypothesis, Theriot et al. 2009). Howeber, the CMB hypothesis is not universally accepted. The most recent taxonomic revision of the diatoms gives class status to the radial centrics, the multipolar centrics (including the Thalassiosirales), and the pennates. The diatoms have an extensive fossil record and wealth of morphological features upon which to base their systematics and so they are an ideal group in which to study the congruence of molecular, morphological and fossil data sets. Here the current diatom classification at the generic rank (413 genera) is presented based on the taxonomical and nomenclatural information.
著者
布川 博士 鈴木 秀顕 佐藤 究 小笠原 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.355, pp.79-84, 2013-12-14

電子メディアの一つである電子メールは長い歴史があり普及度も非常に高い.電子メールは社会の情報化のなかで必要欠くべからものとなっている.そのため,大学においても情報リテラシーの一つとして電子メールに関する教育を必修の授業として行っていることが多い.電子メールに関する教育を設計し実施するためには受講生のこれまでの経緯と現状を把握することが必要である.本稿ではその把握を目的に実施したアンケート調査の結果とその考察について報告する.