著者
鈴木 醇
出版者
Japan Association of Mineralogical Sciences
雑誌
岩石鉱物鉱床学会誌 (ISSN:00214825)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.229-239, 1942-05-01 (Released:2008-03-18)
参考文献数
6
被引用文献数
2
著者
川崎 浩司 鈴木 一輝 高杉 有輝 青木 伸一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_1170-I_1175, 2014

台風0918号襲来時に伊勢湾・三河湾で観測された気象・海象観測データに基づき,同台風による高潮特性を議論するとともに,台風0918号が三河湾の水塊構造に及ぼす影響について考究した.その結果,三河港で生じた高潮は,台風通過の影響で伊勢湾側の水塊が自由長波として三河湾湾内に流入したことによって生じたことがわかった.さらに,密度・水質構造の観点からは,台風接近時の東風に起因した鉛直混合により底層の貧酸素状態が解消されたこと,台風通過の河川出水に伴って密度成層の再形成やクロロフィルaの増大が生じるなど,台風襲来時のみならず,台風通過後においても三河湾の水塊構造が大きく変化することを明らかにした.
著者
森 信人 鈴木 崇之 木原 直人
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報 (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
no.53, pp.425-432, 2009

沿岸域における台風時の強風時の表層近くの強混合鉛直混合を対象に着目し,現地観測と数値計算を実施した。両者の解析結果から台風接近時に顕著な水温の低下が観測され,極浅海で生じる低温水が沖に輸送されて沿岸部の水温を低下される。海面での海面粗度やTKEフラックスを波浪のスペクトルから与えることにより,台風最接近時の水温低下が再現されている。Since major driving forces of vertical mixing processes are wind and wind wave mixing, the boundary condition of turbulent kinetic energy flux at the ocean face is formulated as cubic of friction velocity by Craig-Banner relation. It is not well verified in general conditions including wave conditions and shallow water environment. This study estimates effects of wave conditions on vertical mixing processes at the ocean upper layers in the stormy condition. The field observation was conducted during typhoon Melor in 2009. The observed water temperature distributions indicate importance of wind and wave induced mixing in the nearshore. The numerical results show that the wave induced vertical turbulent flux significantly influences on the water temperature and the current, respectively.
著者
仙頭 佳起 鈴木 利保 祖父江 和哉
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生: 日本蘇生学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.59-62, 2014

Postanesthesia care unit (PACU)を運営することにより,一般病棟での術後患者に発症しうる重篤な有害事象が減少しうるか否かを調査した。対象施設は名古屋市立大学病院とその教育連携施設2施設で診療録を後方視的に検討した。手術室退室あるいはPACU退室後12時間以内に院内救急コールが起動された症例は各施設で1-2例であった。手術件数あたりの術後院内救急コール症例数の割合は,PACUを運営する施設で0.006%,運営しない施設で0.02-0.03%と前者で低い傾向があった。PACUの運営により術後患者の一般病棟での重篤な有害事象をPACUが減少させる可能性があるが,さらなる大規模研究が必要である。
著者
鈴木 諒一
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.5, pp.105-110, 1958-12-31
著者
田村 昌一 松村 隆 鈴木 庸介 篠原 尉浩 富田 正機 橋本 雅和 本田 竜未 大橋 利仙 森 和男
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2007年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.61-62, 2007 (Released:2008-03-28)

本研究では小径ボールエンドミルを送り方向に傾け,パイレックスガラスを溝加工した.工具形状,コーティング材質,切削条件がガラスの切削特性に及ぼす影響について評価した.その結果,一切れ刃あたりの送り速度12nm/edgeで脆性損傷のない良好な加工面が得られた.またダイヤモンドコーティング工具では仕上げ面に細かい脆性損傷が生じることがわかった.

1 0 0 0 OA 青楼美人合

著者
〔鈴木春信//画〕
出版者
舟木嘉助〔ほか〕
巻号頁・発行日
vol.第3冊, 1770
著者
長田 侑 鈴木 恵一郎 中島 玲子 堀地 直也 沢 丞
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.793-797, 2012

症例は92歳,女性.認知症のため老人施設に入所中.糖尿病の指摘歴はなかった.2011年6月9日から食思不振,10日から頻呼吸を認め,当院に救急搬送された.尿ケトン(2+),随時血糖値986 mg/d<i>l</i>,アニオンギャップ開大を伴う代謝性アシドーシスを認め,糖尿病性ケトアシドーシスと診断し,インスリン治療を開始し軽快した.HbA1c 6.4 %(以下HbA1cはNGSP値で表記(Diabetol Int 3(1):8-10, 2012. ))と上昇が乏しく,インスリン分泌能は枯渇しており,膵島関連抗体は陰性で,劇症1型糖尿病の診断基準に合致した.われわれの検索した範囲では,本例は他の病型を含めた1型糖尿病における国内最高齢での発症報告例となる.認知症を有する高齢者の劇症1型糖尿病では,本例のように典型的糖尿病症状を来たさない症例もあり,診療の上で留意すべきと思われた.<br>
著者
河内 毅 栗山 幸久 鈴木 克幸
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.862, pp.18-00063, 2018 (Released:2018-06-25)
参考文献数
11

In order to clarify the mechanism of the vehicle body hysteresis affecting “rigidity feeling”, one of the driver's sensory evaluation in the driving test, the influence of friction acting on spot welding flanges on hysteresis, which is drawn by the displacement-load diagram of double-hat-shaped parts assembled by spot welding under static or relatively slow deformation, is experimentally and numerically evaluated. The hysteresis of two specimens, one has the contact around R-tangent of flanges and the other has it around edge, are compared and it is confirmed that the former type has larger hysteresis than the latter. The hysteresis is evaluated by the friction loss which is energy dissipation generated only by friction on the surfaces of the spot welding flanges. The loss calculated by the finite-element-method (FEM) with the contact and friction between two flange surfaces opposing each other has good agreement with that measured by the experiment. Additionally, by studying the detail of the relative slip and friction force distribution on the surface of two flanges obtained by the FEM analyses, the difference in hysteresis of two specimens and the cause of the friction loss are discussed.
著者
古市 尚高 鈴木 譲一
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理学会報
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.457-467, 1990
被引用文献数
1

ジャガイモ疫病菌の過敏感反応サプレッサー(抑制因子)を2種類の異なったレースより抽出し,HPLC(高速液体クロマトグラフィー)により精製した。サプレッサー活性をもつ分画は,親和性菌,非親和性菌ともに分子量(<i>Mr</i>) 4,700と280の成分であった。これらの成分をジャガイモスライス切片(直径,14mm)に滴下処理したあと,非親和性菌遊走子を接種して,ファイトアレキシン(PA)生成をマーカーとして活性の強さを調べた。HPLCにより純化する前のグルカン成分と,両レースの<i>Mr</i> 4,700と<i>Mr</i> 280のサプレッサー分画は,12.5&sim;50&mu;g/diskの濃度ではレース間で統計的に有意の差は示さなかった。以上の結果から,疫病菌の分子量の異なった本グルカン2成分が,レースにかかわりなくサプレッサー活性を有することが示唆された。標準糖と本サプレッサー成分のTLCによる解析の結果,<i>Mr</i> 280の成分はグルコースモノマーと<i>Rf</i>値が近似した。また,HPLCにより遊走子発芽液中にMr 280の成分が検出されることから,感染初期の過程において機能している可能性が示唆された。
著者
薄場 彰 宮沢 正紹 三浦 純一 遠藤 幸男 井上 仁 元木 良一 坂口 圭介 鈴木 一好比 高橋 晁
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.304-308, 1992

ストローマフリーヘモグロビンをリポソームに内包したネオレッドセル(NRC)の循環系への影響と酸素運搬能を血液交換実験で検討した。体重10.0-13.0kgの雑種成犬8頭を用い静脈内麻酔下に調節呼吸としroom airを吸入させた。大腿動脈より脱血し、大腿静脈より等量のNRC(Hb濃度5.6g/dl)で置換した。交換率88%未満の4頭をI群、88%以上の4頭をII群として比較し以下の結論を得た。血液交換後、全末梢血管抵抗指数(TPRI)が減少して心指数(CI)が増加した。II群の方がI群より顕著で、全血より粘度が低いNRCが循環系の負荷を軽減したと思われた。一方、NRCに結合するヘモグロビン1g当りの酸素量は赤血球より多く、NRCの動静脈血酸素含量較差(A-V較差)が増加した。そしてCIとA-V較差の増加により酸素消費量が増加した。NRCは需要を満す充分量の酸素を供給した。以上NRCは循環、酸素運搬の両面で天然赤血球を超越していた。
著者
伊藤 歩 七里 守 江口 駿介 安藤 萌名美 竹中 真規 前田 眞勇輔 任 隆光 鈴木 博彦 神谷 宏樹 吉田 幸彦 平山 治雄 室原 豊明
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.724-730, 2015

慢性心不全では睡眠呼吸障害を高率に合併することが知られている. 特にチェーン-ストークス呼吸を伴う中枢性睡眠時無呼吸の割合が多く, 予後不良因子とされている. 一方, 睡眠呼吸障害に対し治療介入することで, 左室駆出率や生命予後の改善が期待できるとの報告がある. 具体的な治療法として, 閉塞性睡眠時無呼吸においては持続陽圧呼吸療法 (Continuous Positive Airway Pressure ; CPAP) の有用性が確立されている. しかし, 中枢性睡眠時無呼吸にはnon-responderが存在し, CPAPの有用性については議論がある. 中枢性睡眠時無呼吸の治療において, 新しいデバイスとしてadaptive servo ventilation (ASV) に注目が集まっている. 症例は体重増加, 労作時呼吸困難を主訴に来院した74歳, 男性. 外来にて利尿薬等による内服管理をしていたが, 経胸壁心臓超音波検査にて推定収縮期右室圧の上昇を認めた. さらにSwan-Gantzカテーテル検査では, 左心不全を認めるとともに, 右房圧・右室圧の上昇を認めた. 原因精査のため終夜ポリソムノグラフィを施行したところ, チェーン-ストークス呼吸を伴う中枢性睡眠時無呼吸を認めた. CPAPにて治療を開始したが, 十分な治療効果が得られず, ASVに変更し継続したところ, 無呼吸イベントの抑制とともに左室駆出率は上昇し, 右房圧・右室圧・肺動脈楔入圧はいずれも低下した. ASVはチェーン-ストークス呼吸を伴う中枢性睡眠時無呼吸を合併した心不全において有効な非薬物治療法と考えられた.
著者
山下 梓 宮本 靖久 原山 耕一 鈴木 康司
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.126-133, 2018-06-25 (Released:2018-07-21)
参考文献数
11
被引用文献数
1

高速液体クロマトグラフ-四重極飛行時間型質量分析計(LC-QTOF-MS)を用いた乳および卵主要アレルゲンの一斉分析法を開発した.乳,卵の主要アレルゲンタンパクであるα-カゼイン,β-ラクトグロブリン,オボアルブミンを分析対象とした.これらタンパクのそれぞれをトリプシン消化しLC-QTOF-MS分析を行った結果,消化物のアミノ酸配列の精密質量に整合した16種のピークが検出された.消化物の定量には,これら各ピークのプロダクトイオンスペクトルを用いた高分解能MRM法を適用した.次に,さまざまな濃度の牛乳および卵標準液を同時添加した各種飲料について定量性能を評価したところ,飲料中濃度10 μg/g付近で良好な直線性,再現性,真度が得られた.さらに,両標準液添加飲料のELISA法による定量値とLC-QTOF-MS法の定量値で良い一致が認められた.これらの結果から今回開発したLC-QTOF-MSを用いたアレルゲン消化ペプチド分析法は,飲料中の乳および卵タンパクの一斉定量法として有用であると考えられた.