著者
塩出 亮 阿部 邦美 藤野 清次
出版者
一般社団法人日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:09172246)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.27-42, 2007-03-25
被引用文献数
2

The MRTR method has been recognized as an effective iterative method for singular systems of linear equations. The MRTR method is based on the three-term recurrence formula of the CG method and the algorithm is proven to be mathematically equivalent to the CR method. In this paper, we extend the MRTR method to solve complex symmetric linear systems. We describe this extended cs_MRTR method and prove that this method is mathematically equivalent to the COCR method. Numerical examples show that the cs_MRTR method shows a more stable convergence behavior than the COCR method.(Theory)
著者
綾部 園子 阿部 芳子 市川 朝子 下村 道子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.163-168, 2011-04-05

4種類の麺試料,『水麺』(小麦粉と塩水),『かん水麺』(小麦粉とかん水),『卵麺』(小麦粉と卵水)と『卵かん水麺』(小麦粉,卵水とかん水)の糊化特性を,β-アミラーゼ-プルラナーゼ法(BAP法)と全反射型赤外線吸収スベクトル分析法(FT-IR/ATR法)で測定した。FT-IRスベクトルの1,025cm^<-1>付近のピークの高さは,糊化小麦粉の比率が増すにつれて顕著に増加した。この波数の吸収度は,澱粉の糊化によって水和したOH基の増加を反映する。FT-IR法とBAP法の糊化度の間に高い相関関係があったが,BAP法による値はFT-IR法によりもわずかに高い値であった。これは,残留タンパク質の量と測定方法の違いによると考えられた。1日保存後では,FT-IR法とBAP法,破断応力,破断エネルギーと有意な相関関係があった。これは,麺の水分が内部に移行して,硬さが均一化していることが影響すると考えられた。
著者
阿部 安雄
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.610, pp.92-97, 2003-05
著者
阿部 智明 中野 裕司 倉本 宣
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.344-347, 2004-08-31
被引用文献数
4 2

日本産のコマツナギと中国産のコマツナギをアロザイム分析して対立遺伝子の構成を比較した。対立遺伝子の構成は日本の4つの産地では類似していたが,中国産の種子は大きく相違していた。自生種の使用が求められる地域において中国産コマツナギを用いることには慎重になるべきである。
著者
常田 文彦 石川 正夫 渋谷 耕司 輿水 正樹 阿部 龍二
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.585-589, 1984 (Released:2008-11-21)
参考文献数
22
被引用文献数
3 14

銅クロロフィリンナトリウム(SCC)より消臭力が優れていて,口腔に利用できる消臭剤を探索するためにメチルメルカプタンを用いた消臭力試験法を設定し,生薬,スパイス等植物のメタノール抽出物の効果を測定した.その結果次の点が明らかになった. (1)消臭作用を示した植物(消臭率60%以上のもの)は65科167種中23科40種,このうちシソ科に属する植物14種はすべてが有効であった. (2) SCC程度以上の消臭力を示したものは6種あり,そのうちスナウ,ホオノキ,クコは過去に消臭作用をもつ植物として発表されたことはない.またセージ,ローズマリー,タイムはその精油に魚臭抑制作用があることが知られているが,本研究では非精油画分にメチルメルカプタン捕捉作用が認められ,新規の消臭成分め存在が示唆された.
著者
渡部 信吾 阿部 公輝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.41, pp.13-18, 2005-05-19
被引用文献数
1

モンテカルロ法などに代表されるコンピュータシミュレーションの分野やストリーム暗号といった暗号の分野においては,大量の疑似乱数が必要とされることが多い.疑似乱数生成アルゴリズムとしては Linear Feedback ShiftRegister(LFSR),線形合同生成器等多くの手法がある.なかでも MersenneTwister は周期が長く,乱数性がよいことが知られており,ハードウェア実装においては並列処理が可能である.本論文では Mersenne Twister のVLSI 設計を行い 並列度を上げたときのスループット,面積,速度効率について述べる. CMOS 0.18um テクノロジを用い,並列度を 208 としたとき スループットは 568.18GBytes/s (回路面積は 5.537mm2) となり ソフトウェアと比較し630倍以上高速であることがわかった.There are many applications including Monte Carlo simulation and stream ciphers, where a large number of psudo-random numbers are required to be generated at high speed. Among known algorithms for generating psudo-random numbers such as Linear Feedback Shift Register(LFSR) and Linear Congruential Generator(LCG), the Mersenne Twister has long-period cycle with excellent randomness. We focus on its intrinsic characteristics that many independent computations exist in the Mersenne Twister algorithm and thus a high degree of parallelism is expected to be utilized in hardware realization of the algorithm. In this paper, we describe a VLSI design of Mersenne Twister and evaluate the design with respect to the performance and area costs when increasing the degree of parallelism. Using CMOS 0.18um technology, a throughput of 568.18GBytes/s was obtained by fully exploiting the parallelism at the area cost of 5.537mm2. The speed was more than 630 times faster than software implementation of the algorithm.
著者
軽部 友明 阿部 恭久 西郷 健一 青山 博道 平澤 博之 落合 武徳 奥山 和明
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.33, no.8, pp.1549-1553, 2000-08-01

長時間の砕石位によりcrush syndromeとなった1例を経験した.症例は66歳の男性, 1995年, 直腸癌に対し低位前方切除術施行, 1998年8月3日直腸癌骨盤内再発により腹会陰式直腸切断術を施行.手術開始より砕石位とし, 会陰部操作の際下肢の屈曲を強化, その1時間後より血庄低下, 脈拍上昇をきたした.手術時間は14時間33分(出血量4,390g).手術終了より数時間後に下肢の変色に気づき乏尿を認め血清Cre, K値は上昇し続けた為, 持続的血液濾過透析を開始, 第22病日に透析を離脱, 全身状態が改善した.腓骨神経麻痺が残り現在は杖歩行可能である.文献的検索では砕石位によるcompartment syndromeのうち筋膜切開施行29例中, 腎不全発症率は0〜20%と低率であるが, 神経麻痺は75%以上に認めた.砕石位手術の際は, crush syndromeを念頭にいれ, 砕石位は必要時のみに留め, 予防に努めることが重要であると思われた.
著者
阿部 邦昭 村田 浩
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.281-284, 1989

空気中の物体の運動は放物線軌道からかなりずれるので,空気抵抗を無視して考えるわけにはいかない。ここではその例として,バトミントンのシャトルコック(羽根,シャトル)の運動をとりあげ,抵抗の大きさと軌跡について調べた。送風器を使った実験から,シャトルの受ける空気抵抗は速さの2乗に比例し,その無次元抗力係数は0.56となることがわかった。次にはね上げたシャトルの軌道をストロボ撮影し,その軌跡が,先に求めた抵抗値を運動方程式に導入して解いたものと一致することを示した。またこの抵抗値は自由落下するシャトルの終端速度から求めたそれとも一致する。