著者
青木 春美 宮坂 平 石田 祥己 青柳 有祐 三浦 大輔
出版者
一般社団法人 日本歯科理工学会
雑誌
日本歯科理工学会誌 (ISSN:18844421)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.171-178, 2018-07-25 (Released:2018-08-28)
参考文献数
22

各種次亜塩素酸水(強酸性電解水,弱酸性電解水,微酸性電解水),義歯清掃剤,電解次亜水の各液に金合金(キャスティングゴールドM.C.タイプⅣ),金銀パラジウム合金(キャストウエルM.C.,以降,金パラ),銀合金(ミロブライト),純チタン( JIS 1種,Ti),コバルトクロム合金(コバルタン,以降,Co-Cr合金)の計5種を1日間と3日間浸漬したときの色差,光沢度変化,重量変化率を調べた.さらに電子線マイクロアナライザ(EPMA)により構成元素と塩素の面分析を行った.金合金と金パラは,強酸性電解水,弱酸性電解水に浸漬すると色差が大きく,光沢度が小さくなった.銀合金は微酸性電解水に浸漬すると色差が最も大きく,光沢度はすべての液で著しく小さくなった.Tiは色差,光沢度変化,重量変化は認められなかった.同様に,Co-Cr合金は電解次亜水に浸漬すると色差が大きかったが,他の浸漬液では光沢度変化,重量変化はほとんど認められなかった.EPMAによる元素面分析結果から,金合金と金パラでは,塩素濃度の高い部分は銀濃度の高い部分と一致していた.他方,銀合金では義歯清掃剤に浸漬したときには,塩素濃度の高い部分は銀濃度の低い部分と一致していた.
著者
青木 貴則
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.J9-J12, 2018-01-01 (Released:2017-12-21)
被引用文献数
1

ゴルフ番組ではショットに対する視聴者の関心が高く,弾道の描画や測定データを根拠としたショットの解説が求められていた.本システムでは 3Dドップラーレーダを用いてショット時のクラブヘッドやボールの動きを解析し,ショットデータの表示と実空間上にマッチした飛球線のリアルタイム描画を行うシステムを開発した.高精度なカメラキャリブレーションと組合せることによって,任意のカメラ映像に飛球線を描画させることを可能にしただけでなく,選手間や選手自身のデータ比較により,映像だけでは見えてこなかったショットの差,攻め方の違いを視覚的にわかりやすく表現することを実現した.
著者
青木 雅子 小泉 典夫
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.33, no.11, pp.769-772, 1986-11-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
4
被引用文献数
3 12

(1) 石臼挽きしたそば粉から連続蒸留抽出装置(SDE装置)にて香気濃縮物を得,ガスクロマトグラフィーによる分析を行ない主要成分の含有量を求めた.(2) 更に1の主要成分について官能検査の手法を用いて閾値を求め1の結果とから各物質についてのオーダーユニットを算出した.(3) 2の結果によりnonanal, octanal, hexanal等がオーダーユニットが高くそば粉の香気成分として重要なものであることが分った.(4) 一方,そばを石臼製粉した直後から経時的にその香気濃縮物をガスクロマトグラフィーにて測定した結果nonanalを主成分とするピーク,hexanal, salicylal-dehyde, acetophenoneの製粉後1~2日間に於ける減少が著しかった.(5) 以上の結果より,砕きたてのそば粉の香りを特徴付けるものとしてnonanal, hexanalが重要な香気成分であることが分った.
著者
青木 巖
出版者
三田哲學會
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
no.6, pp.59-145, 1930-03
著者
青木 志郎 三橋 伸夫
出版者
THE ASSOCIATION OF RURAL PLANNING
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.6-15,58, 1984-06-30 (Released:2011-04-13)
被引用文献数
10 9

本研究は, 農村空間を構成する部分空間を集落とし, それらの相互関係からみた農村空間の構造を明らかにするとともに, 農村計画における基礎的計画課題を提示することを目的としている。前稿1) においては, 中心機能によって周辺集落と結びつき結節的な役割を担う中心集落の存在とその中心性の内容について検討を行った。本稿ではこれをふまえて, 集落間相互が地域住民の生活圏からみてどのように結びついているのか, その結びつきの背景にはどのような地域条件があるのか, について検討する。そして中心集落の存在とあわせて農村空間構造に関する考察を行い, 以上にもとついて基礎的な計画課題に言及する。ここで地域住民の生活圏とは, 生活主体である個人, 世帯あるいはその他の地域集団それぞれがとり結ぶ生活連関の総体が示す空間的なひろがりをさすが, 調査上の制約から生活行動および社会関係のそれぞれ一部分に限定される。調査内容および調査地については前稿と共通するため, ここでは説明を省略する。
著者
青木 志郎 三橋 伸夫
出版者
THE ASSOCIATION OF RURAL PLANNING
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.40-50,74, 1984-03-30 (Released:2011-04-13)
被引用文献数
8 8

The study is concerned with the examination of rural spatial structure from a viewpoint of the relationships among settlements, and its goal is to suggest what should be taken into account in the process of planning rural living environments. This paper deals mainly with key settlements which link up circumferential settlements according to their functions. Three study areas were chosen for investigation, each of which had different degrees of proximity to nearby towns. Using a questionnaire, information was collected concerning the spatial distribution of residents' activities and their attitudes toward key settlements. The results can be summarized as follows: 1) Residents' activities tend to be centred around key settlements. Three types of key settlements were identified based on the centrality of residents' activities. 2) The centrality of a settlement can be measured from a number of key indices measuring such aspects as concentration of shops and public facilities, and the degree of remoteness of an area. But, residents tend to judge the centrality of a settlement by the location of public facilities such as village offices. The idea of a key settlement should be introduced and developed as a planning concept bearing in mind areal attributes (e. g. proximity to town, spatial distribution of residents' activities, etc. ) so that the networks of social facilities can be improved.
著者
青木 孝志 足達 義則
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.133-139, 2007-03-01 (Released:2019-04-30)
参考文献数
5

暗記や勉強を行うときは、室内を歩き回りながら行うと効果的であるといわれている。しかしパソコン作業などのデスクワーク中に歩き回ることはできない。デスクワーク作業中に可能な運動としては微小揺脚運動(貧乏ゆすり)が考えられる。しかし、これは歩行に比べだらエネルギー消費が非常に小さくなる運動規模の非常に小さい運動である。本研究では貧乏ゆすりが良導絡(電気的な経絡)の自律神経活動に与える効果をノイロメトリー法による皮膚電気反応測定により吟味した。被験者は22-23歳の健康な男子10人である。運動時間は4分間である。貧乏ゆすり前に4分間、貧乏ゆすり後に8分間のノイロメトリーを行った。貧乏ゆすり前に比べ運動後の初めの4分間は良導絡の皮膚電気伝導が上昇した。次の4分間に大略元に戻る傾向があった。従って貧乏ゆすりのような小規模な運動といえど、統計的有意に良導絡自律神経活動を活性化することが示唆される。また、良導絡自律神経情報系LH_2およびLH_3に影響が大きく現れる傾向が見られた。逆に、 LH_5およびLH_6への影響は比較的小さい傾向があった。
著者
青木 孝弘 岡 慎一
出版者
日本医真菌学会
雑誌
Medical Mycology Journal (ISSN:21856486)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.13-17, 2012 (Released:2012-03-30)
参考文献数
25
被引用文献数
2
著者
白井 昭博 佐久間 貴子 青木 美保
出版者
防菌防黴研究会
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.173-181, 2003 (Released:2011-03-05)

銀担持アクリル繊維とポリエステル繊維の混抄紙(iZi)の抗菌特性とその殺菌機構を明らかにした。iZiは、Legionella pneumophilaを含む細菌に対して強い殺菌力を有していた。iZiの殺菌力は、食塩、ペプトン共存下で低下することを認めた。iZiの殺菌化学種は・OHであることを証明し、さらに菌体内でリビングラジカルとして継続的な殺菌効果を示すと考えられた。また、iZiから菌体へ銀が移行することを示した。iZiの殺菌力は、銀含量に強く依存した。
著者
青木 昭子 萩原 恵里 白井 輝 石ケ坪 良明 谷 賢治 大久保 隆男 横田 俊平 清水 広子 松山 秀介
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.729-735, 1990-05-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
22

結核患者の高免疫グロブリン血症を血清クラス別に検討するとともに, BCG菌体成分を抗原としたELISA法にて特異的血清抗体を測定した. 成人患者では血清IgG, IgAの上昇は認められたが, IgMの上昇は認められなかった. 血清IgG型抗BCG抗体価は, 結核患者血清が健常人血清に比べて有意に高値を示した. 活動性患者ではとくに高値を示し, 治療によって抗体価の低下が見られた. この抗体価の測定は結核症の診断や経過観察に有用と考えた. ついで血清抗体の認識するBCG抗原分画をイムノブロット法にて解析した. 65KDa分画は健康人血清でも高頻度で認識され, 他の一般細菌抗原との交差反応性によると考えた. 65KDa蛋白による感作が感染症の病態や自己免疫反応に影響を与えている可能性について考察した. 血清抗体に認識されたBCG抗原分画の中で, 16KDa分画は結核患者に有意に高頻度で認識された. この分画が特異性, 感受性に優れた診断法やコンポーネント・ワクチンの開発に有用ではないかと考えた.
著者
青木 栄一
出版者
The Human Geographical Society of Japan
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.522-536, 1987-12-28 (Released:2009-04-28)
参考文献数
38
被引用文献数
4 2

Transport Geography has had a long history from the mid-19th Century onwards, being imported to Japan in the 1920's. In spite of such a long history, however, geographers' contributions in the form of comment or criticism on current transport problems have been rather few in Japan. The introduction of quantitative methods into transport geography after the 1960's has not changed the situation. There have seldom been discussions or coordinations with persons belonging to other related fields of study such as economics, sociology, engineering, and so on. In this paper, the author analyzes the stagnation of transport geography in regard to the study of current transport problems.The author points out the existence of two different types of transport geography. They are: (1) the analysis of transport phenomena through regional environment, and (2) the explanation of other phonomena using transport as indices or factors. While the first type remains a minority, the second type has played the leading role in transport geography in Japan after the 1950's, being of little use in analyzing or criticizing current transport problems, and some transport geographers have had little interest in current transport problems.The author suggests the importance of study for transport facilities and transport enterprises through regional environment, in both physical and social view-points, in the area of the former type of transport geography. The most important stress in such studies should be placed on the historical processes of decision-making for transport facilities and transport enterprises through an integrated system of technology, administration and policy, economics, and culture, each including its historical development. Through such an integrated system of study, transport geography will be able to contribute to practical analysis and criticism of current transport problems, and lead the study in the direction of policy-making. In other words, a transport geographer must become a transport generalist.The author also refers to the current study of transport geography in English-speaking regions, trying to analyze the process of decision-making in transport facilities and transport enterprises.