著者
Mirjam Radstaak Sabine A. E. Geurts Debby G. J. Beckers Jos F. Brosschot Michiel A. J. Kompier
出版者
(公社)日本産業衛生学会
雑誌
Journal of Occupational Health (ISSN:13419145)
巻号頁・発行日
pp.14-0118-OA, (Released:2014-10-28)
被引用文献数
5 31

Objectives: This longitudinal study examined the associations between work stressors, perseverative cognition and subjective and objective sleep quality. We hypothesized work stressors to be associated with (i) poor nocturnal sleep quality and (ii) higher levels of perseverative cognition during a free evening. We further hypothesized (iii) perseverative cognition to be associated with poor nocturnal sleep quality and (iv) the association between work stressors and sleep quality to be mediated by perseverative cognition. Methods: The participants were 24 pilots working for the Dutch Helicopter Emergency Medical Service (HEMS). They completed six questionnaires: at the end of three consecutive day shifts and each morning following the shifts. The questionnaires addressed work stressors (workload, distressing shifts and work-related conflicts), subjective sleep quality and perseverative cognition. Participants wore actigraphs to assess sleep onset latency, total sleep time and number of awakenings. Results: Correlation analysis revealed that (i) distressing shifts were related to delayed sleep onset (r = 0.50, p = 0.026) and that workload was related to impaired sleep quality (e.g., subjective sleep quality: r = -0.42, p = 0.044). Moreover, (ii) distressing shifts were positively related to perseverative cognition (r = 0.62, p = 0.002), (iii) perseverative cognition delayed sleep onset (r = 0.74, p < 0.001) and (iv) mediated the association between distressing shifts and sleep onset latency. Conclusions: Perseverative cognition may be an explanatory mechanism in the association between work stressors and poor sleep.
著者
沖村 雄二 K.A QURESHI I.H HYDRI S H KHAN A N FATMI 星野 健一 中田 高 徳岡 隆夫 大槻 憲四郎 中村 耕二
出版者
広島大学
雑誌
海外学術研究
巻号頁・発行日
1987

パキスタンは, ユーラシア大陸とゴンドワナ大陸の一部の大規模衡突に伴う多様な地質現象のあらわれているところとしてよくしられている. 本調査研究は, 典型的な前地摺曲衡上断層帯といわれるパキスタン西部一帯の堆積相・堆積盆の移行・構造地質学・変動地形学・地球化学的解析により, 衡突型プレート境界に於ける地質学的諸現象を明かにしようとするものであって, 複数の対曲構造と横ずれの造構史の解明は, わが国のフォッサマグナ対曲の成因にも新知見をもたらすに違いない.パキスタン国のインダス河下流域の西域一帯, バルチスタン州のほぼ全域にわたって, 層序・古生物・堆積学的研究(1), 構造地質学的研究(2), 変動地形学的研究(3)の研究組織を編成して, 大陸プレートの衡突側縁で形成されたと考えられるクエッタ対曲の北部域を精査し, 南部域については予察を行った. (1)の部門では, ペルムージュラ系としてその地質学的意義のまったく不明であったAlozai層群の層序区分と, 生物相・堆積相について研究(下記6・4)を行い, プレート運動と関連する付加複合地質帯としての解析をすすめている. その一部は, 日本地質学会第95年々会(1988,4.)において発表される予定である. (2)の研究組織は, すでにICL(CC6)UNESCO国際セミナーでゴンドワナーユーラシア大陸の分離と衡突の過程について, その年代と特性を明かにした研究結果の一部を発表した(下記6・1および第1図). この研究分野では, さらに地球化学的解析(EPMAによる岩石学的・鉱床学的研究)をくわえて発表結果の裏ずけを進めるとともに, 有効資源の開発のための資料をつくりつつある. (3)については, ランドサット・空中写真地質解析と現地調査結果の一部であるパキスタン全域における活断層と変位量の解析結果を, (2)と同じ国際セミナーで報告し, さらに大陸衡突による地形の変動過程を明かにする研究をすすめている. また日本地理学会1988年春期大会において, この研究資料をもとにヒマラヤの応力場の問題が発表される予定である.なお, この海外学術研究については, 共同研究先のパキスタン地質調査所が, "Geology of Baluchistan, Pakistan"の出版計画を持っており, 研究の続行を強く希望している.
著者
塩沢 泰子 生田 祐子 Duval Cary A. Ano Koichi Piggin Gabrielle
出版者
文教大学
雑誌
文教大学国際学部紀要 (ISSN:09173072)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.41-58, 2010-07

本研究の目的は、文教大学国際学部が2008 年に設立した外国語学習支援室、Language Garden (LG)について、背景理論、LG の概観、利用者の学習状況調査結果を中心に論じ、英語教育カリキュラムと連携する効果的な自律学習方法を考察することである。言語習得の過程において、対象とする言語を実際に使用する機会(English Reality)の有無が学習成果を大きく左右するため、LG はコミュニケーション手段として英語を使う環境を学習者に提供することを主たる目的として、設立された。同時にLG は授業を補うだけではなく、海外研修や海外ボランティア活動等、学部カリキュラム上のプログラムを補い、統合することに寄与している。LG には習熟度や興味に応じた多様なジャンルの学習教材(書籍、DVD、雑誌、漫画、新聞、ラジオ講座テキスト)に加え、会話を発展させ語彙力を鍛えるゲーム等も設置されている。大型TV スクリーンには常時英語ニュースが流れ、学生の間も英語でのコミュニケーションが原則である。2 名の助手が英語教員とともにLG の運営に関わり、日常的に学生への学習支援や教材の管理を行っている。また学生たちの協力も得て、クリスマスやハロウィーンなどのイベントも定期的に行うなどの雰囲気作りにも配慮している。しかしながら頻繁に利用している学生の数は、ほとんど利用しない学生の数より大幅に少ないことが調査結果から判明した。この背景の原因と学生のニーズを分析しつつ、今後専門カリキュラムとも密接に連動し学習効果を上げていくために、LG での自律学習の単位認定、英語学習ポートフォリオや学習カウンセリングを導入することを提案する。
著者
Endo Motomu Shimizu Hanako Nohales Maria A. Araki Takashi Kay Steve A.
出版者
Nature Publishing Group
雑誌
Nature (ISSN:00280836)
巻号頁・発行日
vol.515, no.7527, pp.419-422, 2014-10-29
被引用文献数
228

植物で組織ごとに異なる体内時計が働いていることを発見. 京都大学プレスリリース. 2014-10-30.
著者
ホサイン M. A. 石嶺 行男 倉持 仁志 赤嶺 光 村山 盛一 近内 誠登
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.197-205, 1997-11-25
被引用文献数
3

ハイキビ(Panicum repens L.)は熱帯・亜熱帯に分布するイネ科の多年生雑草で, その主な繁殖型が地下茎であるため, 防除困難な雑草の1つとして教えられており, 熱帯・亜熱帯の農耕地, ゴルフ場ならびに休耕地等でその雑草害が報告されている。今回は沖縄市高原のハイキビ自生地はおいて, 既存の薬剤でハイキビ防除に有望と考えられた作用性の異なる除草剤計27剤を選抜し(Table. 1), それらの使用基準薬量の上下に試験薬量を設定し, ハイキビの生育期において有効な薬剤の選抜試験を行った結果, 以下の知見が得られた。薬剤処理後21日目の調査時で, ハイキビの茎葉部に対して高い除草剤活性を示した薬剤はヘキサジノン, アシュラム, グリホサート, ビアラホスおよびグルホシネートの5剤であり, それぞれ47〜60, 60〜87, 40〜67, 57〜67, 80〜90%の除草活性を示した(Table 1 2)。次にこの5剤のハイキビに対する再生抑制効果を調べるために薬剤処理後35日目に地下茎と球茎を掘上げ, シャーレ試験を行った。まず地下茎を用いた試験では, ヘキサジノンで95〜100%, アシュラムで92〜95%, グリホサートで82〜97%, ビアラホスで56〜72%, グルホシネートで91〜100%の発芽阻害活性を示した(Table 3, 4)。また球茎を用いた試験では, ヘキサジノンで48〜59%, アシュラムで90〜92%, グリホサートで62〜65%, ビアラホスで25〜50%, グルホシネートで49〜88%の発芽阻害活性を示し(Table 3, 4), この5剤がハイキビに対して有効な薬剤であることが示された。
著者
A.K.
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
造船協会雑纂 (ISSN:03861597)
巻号頁・発行日
no.106, pp.11-16, 1931-01
著者
山里 勝己 石原 昌英 豊見山 和行 宮里 厚子 山城 新 浜川 仁 ベイヴェール パトリック ジェンキンズ A・P スチュアート フランク
出版者
名桜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、近代初頭の琉球・沖縄をめぐる欧米のトラベルライティングを広範に検証した。合衆国探検遠征隊の研究を通し、ペリー提督の対琉球・日本外交を、太平洋諸島における米国の国家戦略上に位置づける可能性が拓かれた。また、琉球と日本においてカトリック教の再布教を担ったフランス人宣教師たちの足跡に、史料紹介や翻訳等を通し光を当てた。さらに、クリフォードとマクスウェルの残した二つの新資料の紹介を行い、沖縄近代史の画期・一八一六年の英艦隊来琉の実像を浮き彫りにした。薩摩の支配による琉球海域秩序の変化の考察は、西洋との言語的接触が不可能となった状況についての今後の研究に、貴重な材料を提供している。
著者
Sasaki Shigeru KATAYAMA Paul K Roesler Mark Pattillo Roland A Mattingly Richard F. OHKAWA Kimiyasu
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.34, no.12, pp.2253-2256, 1982-12-01
被引用文献数
21

Gestational choriocarcinomaの患者から樹立された5つの細胞株についてGiemsa染色およびQ-バンド分染法による染色体分析を施行した.5つの絨毛癌細胞株の染色体数はいずれも低四倍体にそのモードを有しており,どの細胞株にも構造の変化した分類不能の染色体がいわゆるマーカー染色体として認められた.正常男児出産後に発生した絨毛癌細胞株2株のうちBeWo株にはY染色体をみることができなかつたがJar株には明らかにY染色体が認められた.また完全胞状奇胎後に発症した絨毛癌2株のうちElFa株には明らかにY染色体が認められ,もうひとつのDoSmi株には対をなす染色体にheterozygousの組み合わせがみられた.長年の継代培養による影響を考慮に入れてもこれらの先行妊娠である胞状奇胎は2精子受精によるものであることが示唆された.ところで先に我々は46,XY完全胞状奇胎が2精子受精であることを証明し発表しているが,その後の追加症例の経験から2精子受精の胞状奇胎に悪性化が高頻度に起こるのではないかという印象を持つていた.今回の研究結果から今後2精子受精による胞状奇胎の予後に注目すべきであると考えられた.
著者
松村 多美子 DORIBAL T. SIMMONS D. ZHAODONG L. RAHMAN M.D. KANAKAMANI T OPENA M. HUNG T.B. BUDIHARDJO U NETTAVONGS K MILNE L. DINH D.N. TORRIJOS D.E 竹内 比呂也 谷口 祥一 永田 治樹 常磐 繁 内藤 衛亮 原田 勝 小野 欽司 猪瀬 博 LAHIRI A. YEE J. NEES J.M. DORJBAL T NETTAVORGS K NEES T.M. DORJBAL T. KANAKAMARI T 根本 彰 緑川 信之 山田 尚勇 CHEVAPRAPANA O ISMAIL M.S. SHRESTHA K. WIJASURIYA D
出版者
図書館情報大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1994

本研究はアジア・太平洋地域諸国が参加し,ユネスコ総合情報計画/ASTINFOの枠組みにおいて実施する国際共同研究である。これらの諸国は情報インフラストラクチャはもとより経済的発展段階,分化・歴史・社会制度などきわめて多様性にとんでいることから,本研究を効果的に進めて行くために研究分担者が集まり全体的な実施計画並びに方法について討議を行う必要があった。そこで平成6年10月11-14日に図書館情報大学において第1回国際ワークショップを開催した。これには海外から,インドネシア,タイ,フィリピン,ベトナム,オーストラリア,ユネスコ地域アドバイザーが参加し,調査研究の全体計画と方法論を討議し,さらに平成6年度の具体的実施計画を策定した。この結果研究方法としては,1)質問紙による調査を各国の研究分担者を中心とするナショナルチームが実施する。2)質問紙調査データ集計処理は日本チームが行う。3)現地調査は日本からの派遣研究者と当該国の研究分担者及びナショナルチームが共同で実施する。4)このため各国に研究分担者を中心とし,関連情報機関を網羅する組織(ナショナルチーム)を設置する。この研究方法はその後の実施を通じてきわめて有効であることが立証され、成果報告の場においても高く評価された。また,質問紙調査の調査項目についても討議を行い本研究を通じて使用する質問紙(英語)を作成した。平成6年度にはベトナム,インドネシア、フィリピン,タイにおいてそれぞれ研究分担者と共同で主要な情報センター,国立図書館,大学・研究所図書館など中心的な役割をもつ情報機関を対象に訪問調査を実施した。また,情報政策に関連する政府機関で関係者と意見交換を行うことができた。ベトナムでは研究分担者を中心にベトナム研究班を設置し,Information Infrastructure and Servies in Vietnam:Stuational Reportを作成し,わが国の派遣研究者を加えてハノイ市で全国セミナーを開催し,国立情報センター,国立図書館,文書館,通信関係者など情報関係者が集まり活発な討議を行った。平成7年度には8月21-25日に図書館情報大学において,第2回国際ワークショップを開催した。これには海外からバングラデシュ,ニュジーランド,フィジ-,フィリピン,ベトナムが参加した。ここでは1年間の研究実績をレビューし,平成7年度の研究計画について最終討論を行った。また,既にを完了したフィリピンからナショナル シチューション リポートの報告があり,フィジ-,バングラデシュ、ニュージランドからはカントリーレポートの発表が行われた。現地調査はバングラデシュ,フィジ-,ニュージーランド,モンゴルについて実施した。バングラデシュではベトナムと同様にナショナル シチュエ-ショナルレポートがほぼ完成しており,全国セミナーを開催して討議を行った。また,アジア・太平洋地域で情報基盤整備が進んでいるシンガポールについて特にInformation2000の情報政策を中心に調査を行った。平成8年度には,10月8-11日に第3回国際ワークショップを開催し,これまでの各国における調査結果の分析に基づく,クロスカントリー アセスメントリポートの発表と討議を行った。また,3年間の研究実績の評価を行い,本研究の成果を広くアジア・太平洋地域に伝えるために平成9年度に国際シンポジウムを開催することが決議された。本研究の成果の主な点は,-新しい調査研究方法の確立-情報インフラストラクチャの実態と今後の対応をまとめたナショナル リポートの刊行(ベトナク,バングラデシュ,フィリピン,フィジ-などユネスコから出版)-各国の調査結果の分析に基づき地域レベルで考察を加えたクロスカントリー アセスメントリポートの刊行-各国における調査研究能力の開発に貢献-主な出版物・Proceedings of International workshop,11-14 Octoer 1994.ULIS,1994 (SISNAP Report 1)・学術情報ネットワークの基盤構造に関する調査研究-アジア・太平洋地域における- 平成6年度 研究報告 ULIS,1995 (SISNAP Report 2)・Proceedings of the 2rd International workshop,21-25 August 1995.ULIS,1995 (SISNAP Report 3)・Proceedings of the 3rd International workshop,8-11 Octoer 1996.ULIS,1996 (SISNAP Report 4)
著者
M. YAMAMOTO T. TAKADA S. NAGAO T. KOIKE K. SHIMADA M. HOSHI K. ZHUMADILOV T. SHIMA M. FUKUOKA T. IMANAKA S. ENDO A. SAKAGUCHI S. KIMURA
出版者
GEOCHEMICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
GEOCHEMICAL JOURNAL (ISSN:00167002)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.341-353, 2012-08-20 (Released:2013-11-08)
参考文献数
11
被引用文献数
59 24

A field survey was carried out soon after the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident. Gamma-ray emitting radionuclides and plutonium isotopes in a series of soil samples collected from the heavily contaminated areas outside the 20-km exclusion zone, as well as from Okuma Town adjacent to the plant, were measured. Volatile radionuclides such as 131I, 134Cs, and 137Cs contributed largely to the released radioactivity. Higher depositions of these nuclides were observed in areas to the northwestern—including Okuma Town and Iitate Village, which is at a distance of 25-45 km from the plant. The results obtained were consistent with the levels and distributions estimated later by the Japan-USA joint-survey (Asahi Shimbun Company, 2011). Trace amounts of plutonium isotopes originating from the accident were detected mainly in soil samples from Iitate Village and in limited soil samples from Okuma Town. The detected levels of 239,240Pu contamination due to the accident were considered to be less than a millionth those of the 137Cs contamination.
著者
森田(分藤) 桂子 TORRES Cleotilde A. CHANYASANHA Charnchudhit LINN MAY LA 五十嵐 章
出版者
長崎大学熱帯医学研究所
雑誌
熱帯医学 Tropical medicine (ISSN:03855643)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.101-114, 1986-06-30

日本脳炎とデング出血熱患者血清のIgG-ELISA抗体反応を微量間接ELISA法により日本脳炎ウイルスとデングウイルス1型抗原を用いて測定した。日本の日本脳炎患者とタイ国の脳炎初感染患者は日本脳炎抗原に対して特異的反応を示したが,デング出血熱患者は初感染の場合でも日本脳炎とデング1型抗原の両方に対して交差反応性を示した.Antibody responses in sera from Japanese encephalitis (JE) and dengue hemorrhagic fever (DHF) cases were measured by the indirect micro ELISA using JE and dengue type 1 (D1) antigens. The responses of JE cases in Japan and primary encephalitis cases in Thailand were rather monospecific to JE antigen, in contrast to DHF cases whose antibody responses were cross-reactive to JE and D1 antigens even in the primary infection.