著者
兒玉 明典 川村 康文 田山 朋子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 35 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.357-358, 2011-08-23 (Released:2018-05-16)
参考文献数
5

今まで,色素増殖太陽光電池の実験は,高い学習効果が認められていながらも,学校現場で行うには費用がかかりすぎると言われていた。その原因としては,生徒実験を行うための材料として,今まで高価なペースト状の二酸化チタンとヨウ素電界質溶液を用いてきたためである。そこで,著者らは粉末の二酸化チタンと,ヨウ素を含むうがい薬を用いた実験教材で電子メロディを鳴らすことに成功した。この成功によって,色素増殖太陽光電池の実験が日用品で行えるようになり,より科学技術を身近に感じることのできるものが完成した。今回はその改良と本実験材料を用いて実践を行った際の報告を行う。
著者
佐々木 悠朝
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.473-474, 2018

本研究は高校生物基礎において,一人一台ずつChromebookを操作し,共同編集が可能なGoogleスライドの活用することによって,Aronson, E. et al.(1978)が提唱したジグソー法を組み合わせたアクティブラーニング型授業を行なった。その授業展開と,またその結果,今後の課題について報告をする。
著者
松原 静郎 佐藤 輝夫 高橋 泰
出版者
一般社団法人日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.129-130, 1992

小学校5年から中学校1年, 中学校2年から高等学校1年の各学年間で追跡調査を実施した。「理科得点」と, 関心・態度に関する合成変数「科学の価値」と「理科の学習」を設定し, 経時変化と前年度の結果が次年度の及ぼす影響を調べた。科学の価値には大きな変化は見られず, 理科の学習では望ましくない方向への変化が見られた。次年度への影響は, 同一変数間で大きいが, 異なる変数間ではわずかに理科の学習と理科得点の間に影響が見られた。
著者
小原 美枝 中村 孝之 安藤 秀俊
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 37 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.262-263, 2013-09-06 (Released:2018-05-16)

本研究は数学と理科の関連性を重視した高等学校での学習指導プログラムを構築することを目的とし,フィボナッチ数列と黄金比に着目し,自然の中に見られる数学の法則を見つける授業を提案,予備実践を行った。その結果,企画したプログラムは生徒に好意的に受けとめられた。
著者
近藤 勲 河崎 雅人 山本 尚武 河原 美智子 平家 浩子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 24 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.327-328, 2000-07-29 (Released:2018-05-16)
参考文献数
1

視覚並びに聴覚サブリミナル効果の有無について検証するために,情動の変化を皮膚電気活動(EDA:Electrodermal Activity)並びに精神性発汗(Emotional Sweating)に変換して測定し、その結果をもとに検討した.標本には、映像情報としては,中性刺激と見なせる構成のビデオ映像約4.5分,及び7分間に恐怖心を惹起させると期待される画像を1/30秒間ランダムに14,及び26ヵ所に挿入し視聴させた.被験者は男女学生合わせて20名である.音声・音響情報としては,クラシック音楽に人間の声と動物の声を挿入したテープを20名の被験者に聴取させた.この結果,前者の被験者については,何らかの情動の変化が検出されが、後者の被験者については明確な変化は見られなかった.したがって,映像情報については、サブリミナル効果の存在を否定できないが、音声情報については判別できないという結果を得た.
著者
黒田 友貴
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 42 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.437-438, 2018 (Released:2019-06-14)
参考文献数
4

本研究では,愛媛大学理学部で実施された科学コミュニケーション科目帯のカリキュラム改変に着目し,受講者に対する質問紙調査での自己評価結果から改変にともなう効果について検討を 行なった.その結果,受講者数に留意する必要があるが,プログラム内容等の一部が変わっても 到達目標の達成度は一定の効果がみられたが,養成を目指す能力については前年度以前の受 講者と比べて低い値となった.また,到達目標や養成を目指す能力とカリキュラムとの関係性を 多面的に検討することが今後の課題である.
著者
安田 淳一郎 千代 勝実 渡辺 絵理子 飯島 隆広
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 42 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.133-134, 2018 (Released:2019-06-14)
参考文献数
2

山形大では学習達成度の直接評価を目的として,2017 年度より「基盤力テスト」を全学的に実施して いる。基盤力テストの特徴としては,受験者がスマートフォンを用いて解答すること,受験者の解答に 応じて出題される設問が変わる形式(コンピュータ適応型テスト)を採用していることが挙げられる。本 報告では,基盤力テストの開発方法,および,これまでの実施データの分析結果について報告する。
著者
大木 道則
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.17-18, 2008

筆者が、SSISSを立ち上げるにいたった考察の経緯とSSISSの狙うところおよび狙いを実現するために取っている手法について述べる。
著者
山口 悦司 舟生 日出男 出口 明子 稲垣 成哲
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.391-392, 2010

筆者らは,iPhone/iPod touchの環境で運用できるデジタル運勢ラインシステムを開発している.本研究では,同システムの試験的評価として,大学院生を対象とした実験授業を実施し,大学院生への面接調査を通して,iPhone/iPod touch版システムとして新たに生じると考えられるユーザインターフェース上の利点や問題点を明らかにした.その結果,小さくて,軽いデバイス上で同システムを利用すること,マルチタッチ入力のデバイス上で同システムを利用すること,1人1台のデバイス環境で同システムを利用することの利点や問題点が明らかとなった.
著者
曽我 雅比児
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.81-82, 1997

市民革命期の公教育プランにおいては科学の教育は重視されるが, 反動〜革命〜反動と勢力図が変転する19世紀フランスにおいて、科学教育の地位は不安定な状態におかれる。エリート養成を使命とし、それゆえ人間を考察する文芸教育が極めて重視されてきた中等教育においてとりわけそのことがあてはまる。しかし、産業化の進展にともない職業教育そしてそのための基礎教養として科学教育の必要性が主張されるようになる。1852年のフォルトゥル文相による専攻別クラス分け制度の創設はそのような世論に応える試みであったが、社会的認知を受けるに至らなかった。
著者
西川 純 黒田 雄一
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.237-238, 1994

問題解決直後にその問題再生させたときに現れた、正答者と誤答者の違いは、問題解決の段階で起こるのか、問題読みとりの段階で起こるのかを調査した。そのため、同一の問題を、問題解決させる群と、問題解決させない群に与え、課題終了後その問題を再生させた。その結果、両者の違いは、主に問題解決の段階で生じることが明らかになった。
著者
池田 文人
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.271-274, 2006

人間には少ない情報から結果を推論できる能力がある。この能力のために「思いこみ」が生じ、日常生活で様々な「失敗」が生まれる。しかし、「思いこみ」は多様な個性を生み出し、社会の活力になる。こうした「思いこみ」の二面性について企業における事例を紹介するとともに、個々人の「思いこみ」を生かしながら「思いこみ」による失敗を回避するような大学教育における取り組みを紹介する。
著者
飯高 茂 谷沢 晃 長谷川 武志 南谷 和範
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.381-382, 2004

携帯型ゲーム機で簡易型のグラフ電卓を作成することを試み,任天堂のGBA(ゲームボーイアドバンス)の上で関数のグラフが描けるソフトができた.三角関数と有理式を含む媒介変数式,多項式による陰関数表示された関数についてのグラフが高速にかつ美麗に描けるので,大学の基礎課程の数学の学習にも有益であると思われる.
著者
川越 至桜 大島 まり 石井 和之
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 37 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.330-331, 2013-09-06 (Released:2018-05-16)

産業界と教育界を結びつける新しい科学技術教育として、東京大学生産技術研究所の次世代育成オフィスが中心となり産業界と協力した出張授業を実施し、その授業を基に実験教材を開発した。また、開発した実験教材を使用して2校で出張授業を実施した。その結果、実験教材を用いた出張授業は、科学技術や産業界への興味・関心を喚起し、理科や科学の学習だけでなく、科学技術の社会的な役割や意義を理解する上で有効と考えられる。
著者
森田 直之 簗瀬 立史 星 輝彦 林 克征 浅見 大治 川端 康正 中込 秀樹 早川 信一 金田 裕治
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.300-301, 2015

<p>東京都立多摩科学技術高等学校(以下、本校)は、平成22 年に開校した東京都でも比較的新しい高校で、平成24 年に文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、3 年が経過した。この間、本校で課題となったのは倫理教育の在り方についてであった。本校では、SSH 指定科目である「科学技術と人間」という科目で「技術者倫理」という単元を用意し授業を展開してきたが、生徒へのメッセージ性は不十分というのが我々教員の印象であった。そこで、生徒たちに考えさせることを主軸においた教育活動の実践として、未来の科学技術を多く取り上げたウルトラセブンを題材に倫理教育を行なうプロジェクトチームを立ち上げた。本研究では、我々の教育実践と教育効果の考察について報告する。</p>