- 著者
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祐成 保志
- 出版者
- 東京大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2014-04-01
米国におけるハウジングの社会学において,L. ワースらによって提示された「政治経済学」と,R. K. マートンらによって探求された「社会心理学」の系譜が,H. ガンズに至って「エスノグラフィ」を介して接続され,「いかにして実効的環境を記述・分析するのか」という理論的・方法的な基本問題にたどり着いた。このプロセスを追跡できたことが本研究課題の第一の成果である。こうした方法史的な検討を経て,複合的な行為・状態としての「住むこと」をいかに保障するかという,社会政策としての住宅政策における基本問題を明確にできたことは,本研究課題のもう一つの成果である。