著者
ブンクムクラオ ウィチャイ 三木 信弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.11, pp.2171-2179, 2000-11-25
参考文献数
11
被引用文献数
5

FPGA(Field Programmable Gate Array)は, プログラマブルデバイスであり, いくつかの方式があって何回も回路を書換え可能である.特殊DSPを少量生産する場合, コストが安くできるという大きな利点がある.音声信号とデータ(DTMF信号)を同一の帯域に混在させて通信する無線通信方式があり, この方式では, データの帯域を消去して音声信号を聞きやすくするフィルタが要求される.我々が提案するアーキテクチャでは, 音声信号とデータの混在する信号を効率良くDTMF信号だけ消去できる高次帯域消去フィルタをFPGAで実現するために有用である.実際に設計したフィルタを実現する方法を示し, また実現した回路での実験結果を示す.
著者
石田 茂 高坂 定 横山 完 瀬戸 洋一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.285, pp.171-176, 2011-11-07
参考文献数
7

個人情報の電子化が進み,情報の取り扱いに関して,より注意を払う必要がでてきた.このため,個人情報保護に関する法整備が各国で進んだ.一部の国では,情報システムの構築にあたりプライバシー影響評価(Privacy Impact Assessment)が実施されている.PIAは,個人情報の収集を伴うシステムの導入または改修の際に,プライバシー問題の回避または緩和のために,プライバシーへの影響を「事前」に評価するリスクコミュニケーション手法である.PIAを有効に実施するには,プライバシーコミッショナーなどの実施体制の整備が必要である.本報告では,各国の実施体制の分析を行い,日本でPIAを実施する場合の実施体制について提案する.
著者
小林 正裕 中山 英久 Ansari Nirwan 加藤 寧
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.221, pp.131-136, 2007-09-13
参考文献数
17

IPマルチキャストに代わるストリーム配信技術として,各ノードのストリーミングアプリケーションに依存してマルチキャストツリーを構成するApplication Layer Multicast(ALM)技術に注目が集まっている.ALMでは配信ツリーを構成し,そのツリー構造に従ってストリームを配信する.そのため,ツリーの上位に位置するノードの離脱により,そのノードよりも下位に位置するノードヘストリームが配信されない場合が生じる.そのような問題点に対して,Topology-aware Hierarchical Arrangement Graph(THAG)を利用してALMを実現するストリーム配信手法が提案されている.THAGでは,Multiple Description Coding(MDC)により,ストリームを複数の部分ストリームに分割しそれぞれの部分ストリームに対して,Arrangement Graph(AG)から独立にツリーを構成して配送する.しかし,THAGではすべて同じサイズのAGを用いるため,ネットワーク帯域が不均一な環境では帯域に適したストリームを配信できない可能性がある.本稿では,ネットワークの利用可能帯域に応じてAGのサイズを動的に変更する方法を提案する.提案手法は,THAGをネットワーク帯域が不均一な環境に適応させた手法である.ns-2を用いたシミュレーションにおいて,トータルスループットとBandwidth Satisfaction Rate(BSR)による評価では,THAGよりも提案手法が優れていることを示す.
著者
永島 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.93, no.20, pp.23-30, 1993-04-26

21世紀のインフラストラクチャとなるやらわかい通信システム実現を可能性にする要素技術のひとつと考えられる64-bit汎用マイクロプロセッサのアーキテクチャとその通信への応用の実例を示す。前半で,DECの開発した汎用RISCマイクロプロセッサ,DEC Alpha AXP のアーキテクチャとそのインプリメンテーションの概要を述べる。後半では、これを用いた実際 のシステムの例として,高速RISCプロセッサの性能向上が,通信処理におけるボトルネックの解消を達成しえることを示す。FDDI SASノード上にTCP,IP,UDP/IPのプロトコル・スタックを実装し,メディア上でのデータ転送レートにほぼ等しい98Mbpsのスループットを,ユーザ・アプリケーション・プロセス間で実現した。
著者
上原 尚 嶋田 和孝 遠藤 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.367, pp.13-18, 2012-12-12

本論文では,Webから観光情報を抽出し,複数の特徴ベクトルから観光地間の類似性を評価することで,観光地を推薦するシステムを提案する.本システムでは,入力をユーザのお気に入りの観光地とすることにより,観光地の幅広い特徴分析に対応し,同時にユーザの嗜好解析も実現する.観光地の特徴ベクトルは,(1)知恵袋・ブログ上での共起キーワードと(2)時系列分布,(3)知恵袋上でのカテゴリ構造,(4)観光地周辺施設,(5)地図画像から生成する.これらの特徴ベクトルからベクトル空間モデルの考え方のもと,コサイン類似度の算出を行い,類似性の高い観光地を推薦する.さらにどこが特徴的なのかを明確に表現するため,差分の可視化にも取り組む.
著者
上原 尚 嶋田 和孝 遠藤 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.367, pp.13-18, 2012-12-19

本論文では,Webから観光情報を抽出し,複数の特徴ベクトルから観光地間の類似性を評価することで,観光地を推薦するシステムを提案する.本システムでは,入力をユーザのお気に入りの観光地とすることにより,観光地の幅広い特徴分析に対応し,同時にユーザの嗜好解析も実現する.観光地の特徴ベクトルは,(1)知恵袋・ブログ上での共起キーワードと(2)時系列分布,(3)知恵袋上でのカテゴリ構造,(4)観光地周辺施設,(5)地図画像から生成する.これらの特徴ベクトルからベクトル空間モデルの考え方のもと,コサイン類似度の算出を行い,類似性の高い観光地を推薦する.さらにどこが特徴的なのかを明確に表現するため,差分の可視化にも取り組む.
著者
倉島 健 岩田 具治 入江 豪 藤村 考
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.152, pp.7-12, 2011-07-14
参考文献数
17
被引用文献数
1

これまでに,旅行者の現在地,空き時間,興味に応じてトラベルルートを自動推薦する技術を提案してきた.本稿では,新たに,旅行者の移動手段も考慮し,空き時間内で周れるトラベルルートを生成する手法を述べる.また,写真共有サイトの画像群からランドマークの代表画像を抽出する手法も述べる.これにより,トラベルルート(ランドマークのシーケンス),旅行者の移動手段に応じて推定した旅行時間,そして,ランドマークの典型的な画像から成る"旅行プラン"を提示可能となる.
著者
川田 亮一 松本 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.621-631, 2001-03-01
参考文献数
6
被引用文献数
14

近年, ディジタル圧縮による映像素材伝送が盛んになっているが, その課題のなかに次のようなものがある.(1)素材伝送には本線と予備線の2系統からなる2重化系がしばしば使用されるが, 通常時は予備系の伝送容量がむだになること.(2)伝送映像の自動画質監視の方法が確立していないこと.一方で, ディジタル映像伝送用符号化/復号の技術はほぼ確立し, 様々な装置が既に広く使われている.したがって, 既存の装置構成をなるべく変更せずに, 上記のむだの低減, すなわち高能率化や自動画質監視が実現できることへの期待は非常に大きいといえる.そこで本論文では, 自動画質監視可能な高能率高信頼度の映像伝送を, 既存の符号化・復号装置に手を加えずに前/後処理の追加のみで実現可能とする, フラットマルチスケーラブル映像伝送方式を提案する.本方式では, 2系統の復号映像上の符号化雑音の相関がなるべく小さくなるよう処理を加えることにより, 平均化による雑音の相殺・高画質化を実現する.また, その残留相関の大きさなどから, 受信映像と原画とのSN比を推定可能とする.本方式は, 素材映像伝送の高能率化のみならず, インターネット画像伝送などの高信頼度化にも利用可能である.
著者
斧原 聖史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.48, pp.19-22, 2010-05-14
参考文献数
23

3月に米国サンディエゴにて開催されたOFC/NFOEC2010について,光伝送システム関連(カテゴリーEおよびF)のトピックスを紹介する.光伝送システムでは,昨年12月に100Gb/sシステムの商用化が始まり,学会の興味は既にbeyond 100Gb/sに向いている.ポストデッドラインペーパーでは,ディジタル・コヒーレント技術による100Gb/sの伝送実験結果が多数報告され,今後の更なる大容量化の期待を予感させるものであった.また,電気分散補償,誤り訂正,光直交周波数分割多重にも記録更新などの新たな進展が見られ,注目を集めた.
著者
小関 勇気 園田 潤 昆 太一 佐藤 源之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.131, pp.37-42, 2011-07-07
参考文献数
26
被引用文献数
7

地中レーダGPRの順・逆問題シミュレーションには,FDTD (Finite-Difference Time-Domain)法が広く用いられるが,計算時間が増大する問題がある.計算時間の問題が解決できれば,シミュレーションによるリアルタイム地中構造推定などが可能になり,GPRの精度向上が期待できる.近年のGPU (Graphics Processing Unit)の高性能化に伴い,GPUによるFDTD法の高速化の研究が行われている.GPUを用いることでCPUに対し数十倍高速に計算できるとの報告もあり,GPRシミュレーションの高速化にも有効な手法であると考えられる.そこで本論文では,GPU実装によりFDTD法によるGPRシミュレーションの高速化を検討する.本論文では,FDTD法のGPU実装における共有メモリやキャッシュの効果と,Mur一次吸収境界条件付きFDTD法のGPU実装における高速化について議論し,二次元および三次元GPRシミュレーションのGPU実装による高速化について示している.
著者
丸山 貴司 中川 匡弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.442, pp.43-48, 2009-02-21

製品開発において,使いやすさの評価は重要な部分を占めており,製品の良し悪しは使いやすさで決まることも少なくない.製品の使い心地というものは非常に重要な要素の一つであるといえる.現在,製品の使い心地の評価には,モニターアンケートやSD法が一般的に使われる.しかし,これらの手法は評価対象が「曖昧な抽象的な概念」であり,個人の主観が強く影響することから客観的且つ定量的に使い心地を評価することが非常に困難である.その問題点を解決するために,本論文では,脳波を用いた製品評価を行った.具体的には製品を使用している際の脳波を用いて,感性フラクタル次元解析手法を適用することで,被験者が感じる使い心地の評価を行った.また,感性解析結果を用いて,多変量解析を行うことで各被験者の感性に影響を与えるパラメータを因子分析した.その結果,感性並びに主観評価に大きく影響を与えるパラメータを見出すことができた.このような結果は従来手法ではアンケートの得点から評価することが困難であるため,感性を指標とした新規評価法として期待される.
著者
蔵口 雅彦 湯元 美樹 高田 賢治 津田 邦男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.81, pp.37-40, 2009-06-04
参考文献数
8

GaN系電子デバイスにおいて特性向上を図るため、ゲートリセス構造が有望である。窒化物半導体ではウエットエッチングによる精密なエッチングが難しいため、リセス構造形成のためには低ダメージなドライエッチング技術が求められる。本研究では、BCl_3とCl_2の混合ガスを用いたICP-RIEにより、エッチングの低ダメージ化を検討した。その結果、BCl_3とCl_2の混合ガスにより低バイアスパワーで表面モフォロジーが維持できることが分かった。また、表面モフォロジーが維持できる範囲内では、Cl_2/BCl_3比を高くすることでAlGaNを効率よくエッチングができ、BとClの半導体層への侵入量を抑制できることが分かった。
著者
農宗 千典 小沢 慎治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.514-523, 1993-03-25
参考文献数
17
被引用文献数
36

単眼視による連続道路画像を処理し,道路中央からの偏位,道路に対するヨー角,ピッチ角,ロール角,路面からの高さという,5自由度カメラ姿勢と,道路のカープ曲率とこう配曲率を含む3次元構造とを,同時に計測する手法を提案する.時変の道路形状パラメータで表現された3次元道路モデルを作成し,前時刻における姿勢パラメータを用いて画像座標系に変換する.そして,モデルと入力画像との対応関係から各姿勢パラメータと道路形状パラメータの変動量を同時推定する.推定は線形方程式で行え,よって高速処理に向く手法である.合成道路画像を用いた定量評価と実画像による実験において,精度の良い推定結果が得られた.従来固定値とされる場合の多かったピッチ角やカメラ高などの推定が,自動操縦の場合重要とされる道路形状や偏位やヨー角の計測精度向上に寄与することも確認された.更に,高速画像処理装置により実時間(30画面/秒)で処理でき,本手法の有効性を確認した.
著者
小泉 恭平 板倉 直明 水戸 和幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.355, pp.47-50, 2010-12-12
参考文献数
5

繰り返し刺激を与えた際に発生する視覚誘発脳波を利用した脳波入力インタフェース(BCI)の研究が行われている.先行研究では,BCIに使える適切な特徴を抽出するため,光点滅刺激の呈示方法や脳波の解析手法が検討されてきた.本研究では,異なる位相の光点滅刺激を使い,FFTによるパワー値情報と同時に位相情報を利用することを提案した.実験では同一画面上に2つの異なる位相の光点滅刺激を使い,FFTによる位相情報の有効性を検討した.その結果,位相の異なる2つの光点滅刺激を注視したVEPを識別するBCIに,位相情報が有効であることがわかった.
著者
三浦 典之 溝口 大介 ユスフ ユスミラズ・ビンティ・ 桜井 貴康 黒田 忠広
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.250, pp.73-78, 2004-08-12
参考文献数
7
被引用文献数
2

スタックチップ間を,誘導結合を利用して無線通信する手法を提案し,この際に用いるインダクタと送受信回路の最適化手法を提案する.0.35μmCMOSテクノロジを用いたテストチップで正当性を評価し,1.25Gb/s/chを46mWの電力で達成した.
著者
木村 公太 吉沢 昌純 守屋 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMD, 機構デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.694, pp.25-28, 2004-02-27
参考文献数
2
被引用文献数
1

カプセル入り生体試料の音響インピーダンスを画像化する手法について述べた。生体試料はガラスにより保護されている。石英棒センサはカップラーとしての水を介してカプセルの表面に接触される。センサとカプセルの距離を変化させると干渉パターンが変化する。バッキング材として,空気とタングステンのそれぞれに対する干渉パターンより音響インピーダンスは求められる。試料として,カプセルに封入された豚バラ肉の音響インピーダンスを画像化し,本手法の有効性を確認した。
著者
山崎 正幸 森本 伸秀 大政 真一 永井 康秀 菊池 建次 坂口 浩二 林 克哉 山口 貴敏 上河 深 小野 清一郎 下位 紘一 澤田 克仁 坂本 勝治 津田 真啓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFT, 光ファイバ応用技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.429, pp.35-40, 2005-11-17
参考文献数
3

CIGRE SC D2会議が, 2005年6月6日から6月10日までメキシコのクエルナバカで開催された。この会議は, 定例会議, コロキウムおよびテクニカルチュートリアルが含まれている。コロキウムでは, 日本から三つの投稿論文"日本の電力会社の光ファイバー心線貸しビジネスの意義と今後の課題", "日本の電力会社の光ファイバーネットワークデザインと管理システムの構築"および"日本の電力会社のバーチャル・プライベート・ネットワークに関する事項およびアプリケーション"を含めて討議を行った。本会議で討論した内容について報告する。
著者
小熊 崇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.289, pp.89-93, 2010-11-11
参考文献数
1

近年、世界的に進展するNGN化に伴い、放送用映像素材伝送ネットワーク(コントリビューションネットワーク)のIP化も進められている。たとえば、オリンピックやサッカーW杯といった、世界的に重要なビッグスポーツイベントをライブ放送するためのリアルタイム映像伝送インフラは、その多くがすでにIPネットワークで運用されてきた。また国内においてはフジテレビジョンの局内映像伝送ネットワークはIP化が完了しており、今後テープレス化/ファイルベース化の進展に伴ってその重要性を増してくる。ここでは、弊社の携わった具体的な事例を通して、映像伝送インフラがIP化することによるメリットや今後の課題について述べる。
著者
篠田 傳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.106, no.179, pp.1-2, 2006-07-14

サンフランシスコSID2006ではシンポジウムと展示会を中心に,セミナー,ショートコース,アプリケーションチュートリアル,およびビジネスカンファレンスと,多数の会議・イベントが6月4日から9日の6日間に渡り開催された.期間中は展示会を含めて約7500名の参加があり,昨年ボストンで開催されたSID2005同様,大規模で活気ある会議となった.シンポジウムでは4日間に渡り,300件のオーラル発表と230件のポスター発表が行われ,活発な討議が行われた.
著者
茂出木 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMM, マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.496, pp.7-12, 2012-03-09
参考文献数
7
被引用文献数
4

音響信号の高域部に、コピー牽制の警告音声やコピー妨害雑音等の第2の音響信号を、スペクトルを周波数方向に反転させながら不可聴な形態で重畳させる。この音響信号に対して、所定のサンプリング周波数で再録音を施すと、埋め込まれた第2の音響信号の成分が低域に折り返され可聴化できる。しかし、通常はサンプラー前処理部の低域通過フィルターにより、折り返し成分は抑圧され可聴化されない。本稿では、埋め込まれた信号に対してマスキングの範囲内で事前に半折り返し処理を施し、折り返し時に原音成分を打ち消す作用を付加してマスキング作用を解除することにより、LPFで抑圧される第2音響信号の成分を可聴化させ、録音信号処理に対するロバスト性をもたせる手法を提案する。