著者
岡平 正照 柴田 智広 池田 和司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, 2011-02-28

移動しつつセンサデータから周囲の地図を自動生成することは,自律移動ロボット研究の非常に重要な課題の一つである.既存の研究では,推定した自己位置と地図の不確かさをコスト関数として定義し,その事後分布を最小化する移動命令を逐次算出しながら地図を作成する方法が提案された.しかし,既存手法ではランドマークを点(座標)として定義していたため,ランドマークがサイズを持ちロボットにとって障害物となる環境には適応できなかった.そこで本稿では,コスト関数にランドマークのサイズを反映させることで,ランドマークが障害物となる環境においてその回避を考慮した経路計画を行う手法を提案し,シミュレーション実験によりその有効性を確認する.
著者
増田 圭太 石塚 健治 降旗 建治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.313, pp.7-12, 2006-10-20

本研究では,レコーディングの際に重要な受音点におけるギター音特性を明らかにするために,フォークギターの表面板振動(駒部位)と任意受音点間の音伝達特性を測定し,基礎的な検討を行った。糸巻きの撥を用いてギターの駒をタッピングすることによって加速度振動レベルと半径1mの円周上の音圧レベルを測定した。音伝達特性に関する信号処理方法は相関行列からインパルス応答を推定した。その結果から、80Hzから4kHz程度まで明瞭な音伝達特性が得られ,500Hz付近のギター音放射効率は500Hz付近が最も良いことなどがわかったので報告する。
著者
榎本 忠儀 道関 隆国 吉見 信 井田 次郎 一法師 隆志 三木 和彦 山岡 雅直 有本 和民
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.234, pp.85-88, 2005-08-11

SOI製品が、サーバー、ゲーム機、電波時計等の分野で広がりつつある。一方、ITRSのロードマップによれば、SOIデバイスは、サブ50nm世代以降の微細化デバイスの候補であり、emerging technologyとして"nonclassical CMOS"に分類されている。本パネルでは、まず、ビジネス的観点から、「死の谷越え」のできるSOIデバイスの特徴、アプリケーション、条件を明らかにする。次に、技術的観点から、超高速指向のアプリケーションにターゲットを絞って、サブ50nm世代のLSI設計における問題点を明らかにするとともに、SOIによる対策例を示す。各種SOI技術を「バルクデバイスの置き換え」、「SOIしかできない技術」というような色分けをしながら、今後SOI技術が本当に切り札になりうるのかを議論する。
著者
辰巳 格
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.316, pp.19-24, 2004-09-10
参考文献数
17
被引用文献数
1

成人の言語能力の加齢変化に関しては、知能研究が引用されることが多い。知能は、言語性知能と動作性知能とに大別され、言語性知能は、かなり高齢になるまで低下しないことが知られている。しかし、言語性知能は言葉を介する知識についての能力であり、必ずしも言語そのものの能力ではない。本発表では、成人の言語機能の加齢変化に関する研究を、失語症などの障害との比較も含めて紹介する。
著者
大町 基 岩田 和彦 小林 哲則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.355, pp.159-163, 2009-12-14
参考文献数
7

合成音声に,相手との距離に応じた距離感を与えることを試みる.人が,例えば,離れたところにいる相手に話しかけようとして大きな声を出す際には,通常よりも強く息を吐くなどの発声の仕方の変化を伴うと考えられる.このことは音量が大きくなる以外に,声質の変化をももたらすと予想される.そこでまず,人が,相手との距離を意識して発声した音声にどのような特徴が現れるかを調べた.話しかける相手との距離をいくつか設定し,声優がそれぞれの距離感を表現して発声した音声を収録した.これらの音声を分析した結果,距離感が遠くなるにしたがって(1)第1フォルマント周波数の高域へのシフト,(2)スペクトル傾斜の緩和が特徴として見られることがわかった.さらに,これらの特徴の変化を踏まえ,音声の距離感を変換する方法を検討した.
著者
村山 敏郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム
巻号頁・発行日
vol.98, no.368, pp.1-7, 1998-10-26

東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所6/7号機は世界初の改良型沸騰型原子炉(Advanced Boiling Water Reactor:以下ABWR)として、1996年11月7日、1997年7月2日にそれぞれ営業運転を開始した。このABWRは従来型BWRの運転経験から得られた知見を基に種の改良を行い安全性・信頼性の向上、運転性の向上、経済性の向上を図ったBWRの集大成となる原子力発電プラントである。計測制御装置についても設備の信頼性・保守性、運転機能の向上を図り最先端技術を採用した新型総合デジタル中央監視制御システムを採用した。
著者
橋本 明記 井上 康夫 松本 英之 方田 勲 上田 和也 市川 鋼一 佐藤 彰 柴田 豊 石原 友和 太田 陽介 野崎 秀人 北之園 展 斉藤 知弘 筋誡 久 小島 政明 鈴木 陽一 田中 祥次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.357, pp.1-6, 2008-12-11
参考文献数
8
被引用文献数
5

2011年7月のBSアナログ放送の終了により解放される3チャンネルと2000年の世界無線会議(WRC-2000)で新たに追加割り当てされた4チャンネルが新たなデジタル放送に利用可能となる。これらのチャンネルでは従来のISDB-Sに加え、2008年7,月に情報通信審議会から答申された高度衛星デジタル放送方式も利用可能となる。本方式では、LDPC符号と低ロールオフ率0.1を採用し、伝送容量をISDB-Sに比べ30%以上拡大できる。ARIBでは本方式の審議の過程で機能と性能を確認するため、擬似中継器と放送衛星を用いた実証実験を行った。本稿ではこの実証実験の詳細について報告する。
著者
北村 強 静野 隆之 岡部 稔哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.470, pp.13-16, 2005-12-08
参考文献数
4
被引用文献数
12

帯域制御装置やファイアウォール装置では, ヘッダ情報やペイロード情報を用いてフローを識別し, シェーピングやフィルタリング処理を行うが, ポート番号詐称フロー及び暗号化フローに対してはこの手法が適用できない. そこで筆者らは, ヘッダやペイロード情報に依存しないパケット長やパケット到着間隔といったフロー挙動の分析に基づくアプリケーション識別手法を開発した. 提案手法を用いてアプリケーション識別評価を実施した結果, HTTPポートを使用する音声アプリケーションを識別できることから, ポート番号を詐称するフローに対応できることを示す. また, 暗号化フローに対してもアプリケーション識別が可能であることを示す.
著者
小池 良典 野口 一人 田野辺 博正 松岡 茂登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PS, 光スイッチング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.394, pp.17-22, 2002-10-15
参考文献数
15
被引用文献数
4

北海道千歳市内に波長周回性AWG(Arrayed-waveguide grating,アレイ導波路回折格子)を用いたフルメッシュWDMネットワーク(AWG-STARネットワーク)を構築し、実フィールドにおける安定性及び機能性の検証を行った。千歳市役所、市立図書館、中心街コミュニティセンター、市民文化センター、千歳アルカディア・プラザの5拠点にWDMノードを設置し、全拠点間にフルメッシュ波長パスを設定した。2002年7月1日の運用開始後、システムは安定に動作している。また、GbE(Gigabit・Ethernet)、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)、HD-SDI(High Definition-Serial Digital Interface)といった各種信号の伝送実験を行い、AWG-STARネットワークの機能性(プロトコル/ビットレート無依存)を実証した。
著者
稲葉 宏幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.223, pp.11-16, 2004-07-19
参考文献数
3
被引用文献数
3

ディジタル技術,ネットワーク技術の進展にともない,ディジタルコンテンツの著作権に関する問題が表面化してきている.本稿では,ディジタルコンテンツ(ディジタル音楽)の利用者として大学生を取り上げ,その著作権意識の実情を調べるために,アンケート調査を行なった結果を報告し,インターネットにおけるディジタル著作物についてその利用者側の意識を明らかにする.また,その結果をもとに,現状の著作権の問題点や,著作権に関する教育のあり方についても考えてみたい.
著者
山森 一人 阿部 亨 堀口 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.350-353, 1997-01-25
被引用文献数
4

ニューラルネットワークにより実用規模の問題を解くためには, 並列学習法による高速化が必要である. 本報告では, 超並列計算機上に3種類の並列学習アルゴリズムを実装し, その性能について議論する.
著者
山森 一人 堀口 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.2, pp.370-377, 1998-02-25
被引用文献数
8

ニューラルネットワークを用いた情報処理は制御やパターン認識などの分野で広く応用されている.しかし, 問題が大規模化するに従ってニューラルネットワークの学習に必要な時間が膨大になる.近年, 大規模ニューラルネットワークの学習を並列計算機を用いて高速化する研究が盛んに行われるようになった.しかしながら, これらの並列化手法は並列計算機のアーキテクチャに強く依存している場合が多く, 誤差逆伝搬学習法の並列化性能については十分に検討されていない.本論文では, 誤差逆伝搬法がもつ3種類の並列性を利用した並列学習モデルを解析し, その並列学習速度について詳しく検討する.これらの並列学習に関する解析結果を用いて実際の並列計算機上へ各モデルを実装して並列学習法の性能評価を行う.
著者
稲葉 晶子 枷場 泰孝 岡本 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.207-215, 1996-02-25
参考文献数
11
被引用文献数
33

現在, 協調作業/学習を支援するシステムの研究が, 活発に行われている. 協調作業/学習を支援するためには, ユーザにコミュニケーションの手段を提供することは不可欠であり, 更にシステムが作業/学習状態を同定し, 支援する機能が望まれる. しかし, それらの実現を目指すシステムにおいても, ユーザが状態を把握することを容易にするための機能を提供するに留まり, 実際に判断を行うのはユーザ自身であることが多い. 本研究では, 協調学習の状態を同定し, それを支援するシステムの構築を目的とする. 具体的には, 協調学習場面で行われるコミュニケーションを分析し, 議論という観点からグループの状態をとらえ, 議論を支援することにより協調学習の促進を図る. 議論場面で交わされる発言は, 多様な情報を有する. それらを以下の二つに分類した. すなわち, 1)対象領域における問題解決に関連した解法知識に関する情報, 2) Speech・Act理論に基づく, 問題解決とは独立な発言の種類に関する情報である. 本研究では, 後者の情報を用いることにより, 領域知識を用いない議論支援を実現する.
著者
丹波 健 横田 健治 朝香 卓也 高橋 達郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.126, pp.47-52, 2010-07-08
参考文献数
16

近年,UGC(User Generated Content)が人気を獲得しており,様々なUGCを配信するサービスが提供されている.その一つとして,ニコニコ動画というサービスが挙げられる.ニコニコ動画では,利用者が動画を見ながらコメントを投稿することができ,他の利用者がその動画を視聴したときにそれが動画上に表示される.本サービスで,コメントは動画への付加情報と位置づけることができる.ユーザから付与される付加情報は,将来的に大容量化する可能性がある.その際に問題となるのは,クライアント-サーバ方式を用いた通信では,トラヒック量の増大に伴い,配信ウェブサーバの負荷が高くなることである.したがって,P2P(Peer to Peer)ネットワークを利用して,大容量化した付加情報をピア間で共有し,ウェブサーバ負荷を減少させるシステムの構築が必要である.本稿では,情報追加型UGCにおける付加情報をP2Pネットワークを利用してピア間で共有するECTI(Effectively Collect with Time Information)方式を提案する.ECTI方式は,クエリに時刻情報を記録してフラッディングさせることで,記録された時刻よりも後に投稿された付加情報だけを選択的に発見し,収集の際のトラヒック量を削減する.本稿では,計算機シミュレーションによって,ECTI方式の評価を行い,その有効性を示す.
著者
柏原 昭博 齊藤 圭祐 長谷川 忍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.141, pp.23-28, 2011-07-09
参考文献数
11
被引用文献数
2

プレゼンテーションドキュメントの作成では,伝えたい内容に関して「何を・どのような順序で」提示するかを表すドキュメントの意味的構造を構成することが重要である.本稿では,大学などの研究グループにおける研究プレゼンテーションを対象として,グループ内に蓄積されたドキュメント群に共通する典型的な意味的構造(プレゼンテーションスキーマ)を手本に,ドキュメントを『書く』・『読む』・『聴く』という文脈で意味的構造を作らせ,ドキュメント作成スキルの向上を図る枠組みについて述べる.本枠組みの特徴は,認知的徒弟制の考え方に基づいてシステマティックなスキルアップを図る点にある.
著者
牛田 貴之 折田 憲治 松本 達也 緒方 広明 矢野 米雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.697, pp.43-48, 2003-02-28
被引用文献数
1 3

近年の携帯端末の普及・発展により,それらは我々にとって身近になった.それにともない学習者はいつでもどこでもインターネットにアクセスできるようになり,インターネットと携帯端末による,新たな学習の形態も現れはじめている.しかし,現状は個人学習に携帯端末を用いることにしか使われておらず,他の学習者と協調的に学習を進める,という形態は取られていない.そこで我々は,他の学習者と協力して学習を進めるためのワイヤレス・モバイル端末を用いたユビキタス協調学習環境を提案する.
著者
林 誠 安田 孝美 横井 茂樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎
巻号頁・発行日
vol.96, no.605, pp.1-8, 1997-03-19
参考文献数
9
被引用文献数
7

本研究では、天文現象の学習をインターネット上でインタラクティブに行うことができる天文教育システムを開発した。具体的事例として、1997年4月に太陽に最も近づくヘール・ボップ彗星に注目し、科学的根拠に基づいたCGシミュレーションを行った。これによって得られるCG画像、数値データをCGIやJava、JavaScriptといった技術を用いることで、インタラクティブにWWW上で利用することを可能とした。このシステムでは、リアルタイムでCG画像、数値データを作成することができるため、利用者の個別の要求に対応することが可能である。またビデオ会議システムとの併用による遠隔教育の実験を行い、その可能性について検討した。
著者
松村 浩昭 中川 匡弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.345, pp.63-68, 2006-11-07
参考文献数
10
被引用文献数
5

BCI (Brain Computer Interface)は人間の手足等の運動器官を用いず,生体信号のみでマン・マシンインタフェースを実現する技術である.本報告では,非侵襲で測定した脳波(EEG)のみを用いてヒューマノイドロボットを制御する,脳直結型制御システムの検討を行う.脳波の特徴量には従来手法におけるα波,β波等の周波数成分ではなく,フラクタル次元を用いる.また,階層型ニューラルネットワークにより脳波の時空間ダイナミクスを実時間で解析し,被験者の意志を判別,ロボットを制御するシステムを提案する.提案するシステムでは,ロボットに対する指令である「動作」,「停止」及び「動作」,「右」の2種類について,90〜100[%]での判別が可能な結果が得られた.また,「動作」,「停止」,「左」,「右」の4種類については30[%]程度の判別が可能である結果が得られ,脳波によるロボット制御可能性が示された.
著者
縣 亮 田中 啓仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.221, pp.31-36, 2001-07-20
参考文献数
8

シャノン限界に最も近づくFEC技術として、無線通信の分野で商用化に向けた検討が進められているターボ符号が、近年、光通信の分野でも検討されはじめている。本稿では、ターボ符号を高速に復号するための新しいアルゴリズムを提案する。数値シミュレーションによる検討の結果、この提案アルゴリズムを用いることにより、従来のターボ復号法と比較して、およそ3倍以上の早さでの復号処理できる可能性があることを示す。
著者
松岡 克典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.726, pp.65-68, 2003-03-10
参考文献数
6
被引用文献数
8

住宅内での生活行動の長期蓄積から、普段の生活行動とは異なる状態を自動検知する手法について検討した。複数の家族が生活する家屋に赤外線センサと電力量センサをそれぞれ各部屋と各コンセントに設置し、人の動きと家電製品の使用状況を1年間にわたって計測した。センサ情報と合わせて、生活者が記述した生活行動記録と心理テスト(POMS)を月に1度実施した。得られた住宅内行動の長期蓄積情報の主成分分析およびクラスタ分析を行って、普段の生活行動パターンを抽出した。抽出した普段の生活行動パターンと評価対象の日のクラスタパターンとを比較することにより、その日の生活パターンの普段度を評価した。これにより、気分が落ち込んだ状態や来客時などのいつもと違う生活状態を自動検知できる可能性が得られた。