著者
山本 岩男
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学教育学部附属中高等学校紀要 (ISSN:03874761)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.97-102, 1986-08-15

国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。
著者
纐纈 丈晴
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

平成24年度は研究課題である雷雲の発達機構と降水粒子分布との関連性を明らかにするためにこれまで開発してきたXバンド偏波レーダーを用いた降水粒子判別法について精度の検証を行い、降水粒子判別法を完成させた。雷雲内部の降水粒子分布を調べるためには降水粒子判別法により雨・雪片・氷晶粒子・あられを識別する必要があるが、これまで雪片と氷晶粒子については降水粒子判別法により適切に判別されるかどうか検証ができていなかった。年度の前半には、降水粒子判別法でこれまで検証ができていなかった雪片と氷晶粒子の識別について2011年冬季の北海道足寄郡陸別町および同年梅雨期の沖縄県島尻郡粟国村で行われた梅雨期に沖縄県島尻郡粟国村において行われたXバンド偏波レーダーと雲粒子ゾンデの同時観測によって得られたデータを用いて検証を行った。その結果、降水粒子判別法は雪片と氷晶を識別するのに有効であるのが確認されたため、日本気象学会2011年度春季大会およびヨーロッパレーダー学会で発表を行った。年度の後半には、新たに2012年梅雨期に沖縄県島尻郡粟国村で行われたXバンド偏波レーダーと降水粒子を観測する雲粒子ゾンデ、ビデオゾンデによる降水雲の詳細な同時観測データを用いて降水粒子判別法の検証を行い、降水粒子判別法が降水雲内の鉛直方向の降水粒子分布(雨・雪片・氷晶粒子・あられ)を適切に判別できることが確認された。その結果を日本気象学会2012年度秋季大会、ワークショップ「降雪に関するレーダーと数値モデルによる研究」および国際会議「東アジア域でのメソ対流系とハイインパクトな気象に関する国際会議(ICMCS-VIII)」において発表した。また、上記検証結果を踏まえて降水粒子判別法を完成させ、投稿論文にまとめた。
著者
梅原 徳次 後藤 実 月山 陽介 野老山 貴行 吉野 雅彦 川口 雅弘 上坂 裕之 村島 基之
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2013-05-31

摩擦誘導ナノ構造層による超低摩擦の安定指針を得るため2つの装置を試作し、超低摩擦発現モデルを提案した。「超低摩擦発現ナノ構造変化層の摩擦時その場計測装置」により、カーボン系硬質膜の無潤滑時の超低摩擦は摩擦で形成するナノ構造変化層の厚さ、硬さ及び表面粗さが重要で、それらのパラメータを用いた「薄膜固体潤滑理論」が超低摩擦モデルとして妥当であることを定量的に明らかにした。また、「超低摩擦摩擦面の表面エネルギーのESEM内その場評価装置」により、摩耗痕の表面エネルギーの低減が摩擦低減に有効であることを定量的に明らかにし、超低摩擦が発現した際はナノ構造層の内部で摩擦する超低摩擦メカニズムを提案した。
著者
蒲生 英博
出版者
名古屋大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

1.研究目的本研究は、単独のMLA(Museum,Library,Archives)が内部に異種のMLA機能を持つ場合の相互の連携について調査し、得られた知見を元にして、名古屋大学附属図書館医学部分館(Library)内にある医学部史料室(Museum)を実践の場として、検証することを目的としている。2.研究方法最初に、MLA連携の全体像を整理するため、図書、雑誌等による文献調査とインターネットによる調査を行った。また、国内の単独館におけるMLA的機能の連携の事例調査を現地調査も含めて行った。次に、この調査結果をまとめ、適度な類型化を行い、実践方針を決定した。さらに、この実践方針に基づき、医学部史料室内の独自に電子化した史料と、附属図書館医学部分館の所蔵資料とをインターネットにより融合させ、単独館におけるMLA的機能の連携に取り組んだ。実践効果の検証は、広報用資料による利用調査と、インターネットによる利用分析を行った。3.研究成果実践の成果は、「近代医学の黎明デジタルアーカイブ」としてインターネットにより公開している。単独館においては、Museum機能を最大限活かすため、機関リポジトリも含めたLibrary機能と連携したインターネットの利用が現時点では最適と考えられる。なお、実践の過程や公開後において、医学部史料室の所蔵史料やデジタルアーカイブが、学内・学外の類縁のMLAでも活用された。
著者
中田 誠一 野田 明子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

鼻呼吸障害があり夜間に無呼吸が認められる人も鼻手術後には、鼻腔の通気性が有意に改善すると睡眠構築、日中の眠気が有意に改善した.夜間のnasal cycleは昼間活動時に比べて回数が少なく、周期が有意に長かった.
著者
油尾 聡子
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

社会的迷惑行為とは,歩行を妨げる駐輪など,周囲の他者に不快感を与え,不便さをもたらす行為である。研究1では,「きれいに駐輪していただきありがとうございます」など,感謝を表した上で社会的迷惑行為の抑止を求める感謝メッセージの効果と抑止プロセス,調整要因を検討した。感謝の言葉で丁寧にお願いをされると,受け手はその好意に対するお返しを動機づけられ,感謝メッセージに従って社会的迷惑行為を抑制しようとする。研究1を通して,受け手のこのような心理的プロセスが"互恵性規範"(Gouldner,1960)によるものであることを提唱した。こうした互恵性規範の喚起による社会的迷惑行為の抑止方法は,受け手の反発心を招くことなく自発的に当該行為を抑制させる点で有用な方法と考えられる。研究1に関して,2012年度では,(1)感謝メッセージの受け手における心理的プロセスが互恵性規範以外のものでは代替不可能であることを明らかにした。この結果は,国内外の学会にて発表した。また,(2)社会的迷惑行為の抑止者にも焦点を当て,抑止者は,受け手に比べて,感謝メッセージや周囲の他者を配慮するよう求めるメッセージを好ましく評価していることを示唆する調査データも得られた。研究2では,対人場面での好意の提供(飲み物をおごる,面倒な仕事をやってあげるなどの親切行為)でも社会的迷惑行為が抑止されるかどうかを検討した。その結果,そうした好意の提供であっても,研究1の感謝メッセージ同様に,互恵性規範の喚起によって社会的迷惑行為が抑止されることが示された。ただし,その効果を補強するための条件が必要であることも明らかとなった。研究2の成果に関して,2012年度では,2011年度に投稿していた論文の審査対応などをし,掲載決定に至った。これらの2つの研究を進めることに加え,2012年度では学位論文の執筆を行い,これまでに実施した一連の研究成果をまとめた。
著者
財満 鎭明 竹中 充 坂下 満男 田中 信夫 竹内 和歌奈 中塚 理 高木 信一
出版者
名古屋大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2010

CMOSデバイスの省電力、高速化に向けて、高キャリア移動度歪GeおよびGeSn層の結晶成長と電子物性制御に関する研究を推進した。基板構造の制御、低温成長、歪構造制御技術を駆使して、27%にまで達する超高Sn組成GeSn層成長やGeエピタキシャル層の双晶・積層欠陥低減を実現した。さらに、GeSn層の点欠陥、キャリア物性やMOS界面構造制御技術を構築するとともに、GOIおよびSGOI基板を作製し、その高キャリア移動度を実証した。
著者
稲垣 伸吉 鈴木 達也
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、未知で複雑な環境を移動できる多脚歩行ロボットを実現することを目標に、分散型歩行制御法「接地点追従法」を改良し、高次の運動計画と分散制御のローカルな適応的運動生成とが一貫した分散型歩行制御法を確立することを目指した。まず、高次の運動計画として深度センサを用いた接地点探索手法を開発し、ムカデ型および6脚の多脚歩行ロボットでのシミュレーションおよび実機での実証を行った。そして、運動性能の向上を目指して能動体節間関節と脚の統合的分散制御手法を開発しシミュレーションにより有用性を示した。また、多様な環境での歩行を想定した高次の運動計画と下位の運動制御の統合的なパラメータ設計手法を開発した。
著者
佐藤 喜世恵
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学教育学部附属中高等学校紀要 (ISSN:03874761)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.97-99, 2004-11-30

喫煙、飲酒、薬物乱用防止教育は、小学校から実施され、高校生にもなると3度同じ授業内容をうける生徒もいる。飲んではいけない、使ってはいけないということは、十分承知している。しかし、健康な行動が継続できない人が出てきてしまう。ストレス対処の方法が上手くできない精神的に不安定な高校生の時期に、携帯電話やメールに依存してしまう生徒も増加している。一つの依存が次の依存を導いてしまう。そんな危険性を生徒自身が自覚して、心の健康を維持するための努力を惜しまないでほしい。そんな願いから「依存」ということにこだわり、授業を実践した。
著者
加藤 詔士
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学史紀要 (ISSN:09155848)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.55-100, 2001-03-31

国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。
著者
篠田 知和基 松村 一男 山本 節 吉田 敦彦 渡辺 浩司
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

平成10年よりフランス側の研究者としてグルノーブルのワルテル、シガノス、ソルボンヌのルクトゥ、アンジェのブルミエ、ブザンソンのエル、パリのポノを加えてた海外共同研究として発足し、平成11年より、制度の変更により、基盤Bとなった。共同研究としては都合4回の国際シンポジウムでの討議と、フランスでの共同調査でその実をあげた。一回目は「荒猟師の東西」と題し、ヨーロッパ中世の「荒猟師伝承」を古代にさかのぼってその起源と変遷を追求し、それと日本の怨霊伝承との接点をさぐった。このうち重要な部分がグルノーブルの研究雑誌IRISに掲載された。二回目はソルボンヌの北欧神話学の泰斗レジス・ボワイエとスイスの神話学者で「神々の母」を発表して注目をあつめているフィリップ・ボルジョ、それにインド・ヨーロッパ神話学のベルナール・セルジャンをまねいて「冥界の母神」として大母神の姿を比較検討した。三回目は「東西の老賢者」とし、ヨーロッパのアーサー王伝承におけるマーリンにみられる魔術師、あるいは世界の陰の演出者としての老人像にスポットをあてた。日本では役の行者、阿倍清明、久米仙人などのほか、サルタヒコに照明があてられた。4回目は母神にだかれた「おさな神」をとりあげ、オリエントの水辺の豊饒の女神と、犠牲神との対について考えた。わがくにではスクナヒコナ、ニニギ、あるいはオオクニヌシに幼児神の相貌が明らかだが、中世の寺院世界では稚児伝承があり、観音の奇瑞にもつらなるとともに、また、罪障と聖性の交錯する神話世界の特性もあきらかにされた。このほかに1日のみのシンポジウムを名古屋で2回、東京で一回行った。またフランスでの研究発表を5回行った
著者
愛敬 浩二
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

9.11以降の英米憲法理論の特徴は、「立憲主義の復権」の下で、拷問解禁論に象徴されるような「立憲主義の動揺」が生じた点にある。本研究はこの歴史的文脈を踏まえて、「緊急事態における法と裁判官の役割」に関する憲法理論的研究として、「Legality」の観念に注目しつつ、①国家緊急権に関する憲法理論の変容と②裁判官の良心に関する憲法学説の動向を分析した。また、③主にイギリス憲法理論を素材としつつ、法的立憲主義と政治的立憲主義の関係に関する分析を行った。その成果として、緊急事態における立憲的統制を最大化するための憲法理論のあり方と、その理論の下で期待される裁判官の役割に関する問題提起を行った。
著者
北村 圭一
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

研究テーマ「数値的アプローチによる衝撃波安定・全速度流体解析手法の研究」のうち,「衝撃波安定」という側面について,前年度に提案した新規手法(SLAU法,SLAU2法)を用い,その成果を論文や国際会議にて発表致しました.これらの手法は衝撃波を比較的安定に補足できる上に,既存手法のようなパラメタ依存性が無く,幅広い問題への適用可能性が期待されています.またこの成果から,極超音速流れにおける熱流束のシミュレーション技術を一歩,前進させました.更にその応用として,手法の複雑形状の宇宙機空力解析への適用や,非構造格子における新規手法の開発も行いました.そして我々の手法の適用性を拡大し,より多くの問題に利用するため,1年間アメリカ合衆国へ渡航し,NASA Glenn Research CenterのLiou博士と協力しながら混相流の研究を行いました.混相流では低速から高速まで様々な速度領域が存在するため,「全速度」に対応できる手法が望ましく,この性質を備えた我々の手法(SLAU法,SLAU2法)は有望と言えます.私は現時点でこれらを気液二相流に拡張し,例えば空気の流れの中に置かれた液滴に衝撃波が干渉する問題を解く事ができるようにしました.この成果を今年度および次年度の国際会議で発表し,論文にまとめています.今後はこの手法の更なる発展として,粘性・キャビテーション流れ(=水中で飽和蒸気圧以下になると,自動的に気泡が生じる)への応用と,簡単かつロバストな界面補足(宇宙研・野々村博士と共同)についての研究を進めていく予定です.
著者
小林 哲夫
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

デンプン分解に関わる酵素遺伝子群の発現を統括する糸状菌転写因子AmyRの誘導物質依存的核移行メカニズムの解明を目的とし、以下の成果を得た。1.AmyRは誘導物質依存的にDNA結合能を獲得すること、また、AmyRを含むタンパク質複合体の分子量が、誘導条件下で低下することが示された。これらの事実ならびにDNA結合ドメイン内に核移行シグナルが存在することを踏まえ、AmyRの誘導物質依存的核移行は核移行シグナルを含むDNA結合ドメインのマスキング/アンマスキングにより制御されていると考えられた。2.AmyRは誘導物質体存的にリン酸化される。推定リン酸化部位の変異解析により、T424、S436、S445のアラニン置換により、AmyRが構成的に核移行することが明らかとなった。また、T424、S445の変異により転写活性化能が消失するのに対し、S436の変異では構成的な転写活性化が引き起こされた。これらの変異はいずれもMH3ドメインに存在する。MH2が転写活性化ドメインであり、MH4が核移行制御ドメインであるとする過去のデータと考え合わせ、MH2、3、4の複雑な相互作用によりAmyRの核移行や転写活性化能の制御が行われていると考えられる。
著者
上羽 牧夫 塚本 勝男
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

結晶成長における対称性の破れの増幅現象を,溶液成長のおける結晶カイラリティの転換と結晶表面のステップパターンの不安定化の現象を中心に研究した.その成果として, 1)カイラルクラスターの結晶化によって,結晶を粉砕攪拌している条件下で結晶カイラリティの転換が可能であることを,いろいろなレベルのモデルによって示しえた. 2)ステップの上段と下段の対称性がないために,定速粒子源の移動,高密度吸着原子の層成長による形態緩和などで他に例を見ない興味深いパターン変化が実現することが分かった.