著者
林 秀弥
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、米国における放送・通信分野に関する企業結合規制及び反トラスト法に基づく企業結合規制の内容と両者の競合関係、これまでに多数行われてきた大型合併案件に関する競争当局と規制当局の判断等に着目し、競争当局による競争の実質的減殺要件や問題解消措置、規制当局による公共の利益や視聴者・利用者保護の観点からの問題解消措置など二元規制の要件や運用上の課題を明らかにすることにより、放送と通信の融合・連携が進展していく渦中にある我が国の放送・通信分野の企業結合規制の新たな枠組みのモデルや在り方について検討を行った。
著者
大松 亨介
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、分子内にキラルアンモニウムイオン部位を有するホスフィン配位子、「キラルアンモニウムホスフィン複合型配位子」を新たに創製し、そのパラジウム錯体を触媒とする不斉環化付加反応を用いて二連続不斉四級炭素構築法を開拓することに成功した。本法では、パラジウムとアンモニウムイオン及びハロゲン化物イオンの協働作用が鍵であり、配位子の同一分子内にキラルアンモニウムイオンを組み込むことで、複数の絶対立体化学を独立にかつほぼ完璧に制御し得る強力な不斉触媒システムを開発した。また、本触媒システムを応用することで、光学活性イミダゾリジン類縁体の効率的不斉合成を達成した。
著者
松本 敏郎 高橋 徹 山田 崇恭 山田 崇恭
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

固体中に動吸振構造を有する別の材料定数を持つ固体を埋め込んだ周期構造により有効な振動遮断特性を有する構造を,数値計算の支援により創成するための方法論の開発を目的として,境界要素法による動弾性体の無限周期構造と有限周期構造に対して固有振動数を解析する方法,および動弾性体に対して形状の制御にレベルセット関数を用い,得られた境界を実際に要素分割して境界要素法により最適なトポロジーを得る方法を開発した。
著者
川野 羊三
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2003

遠方クェーサーが視線上の銀河によって強い重力レンズ効果を受けているレンズ系が70以上報告されている。これまでの詳細な観測と理論的研究により、レンズ銀河が光で見える様にほぼ楕円形で矛盾がないことが分かっている。しかしながら、いくつかのレンズ系では単純にフィッティングしたのでは像の明るさがうまく再現できない。その原因については未だ決着ついていないが、ダストなどによる影響、銀河のサブストラクチャ、使っていたレンズモデルが単純すぎる等議論されている。そこで、私はより複雑なモデルを使いさらに詳細なフィッティングを4つのレンズ系に対して行った。天文学的な不定性により3つについては結論できないが、B1422+231はサブストラクチャによりレンズ効果がなくても銀河群の摂動をよりとりいれることにより説明できることが分かった。よって、これまでサブストラクチャレンズ効果とされてきたレンズ系もレンズモデルの見直しやさらなる詳細化が必要になる。また、他のレンズ系に対してもこれまで見落とされていたフィッティングの誤りを明らかにした。そして、その陥りやすい誤りについても簡単に起因を説明できることが分かった。また、PLFというモデルを使った線形方法を使うことで簡単にハッブル定数などレンズ系から算出できることも分かった。最近示された同様の方法との比較と改善案についても明らかにした。この結果については、2004年1月アトランタで行われたアメリカ天文学会で発表した。また、日本天文学会誌PASJにも受理され4月に発行される予定である。
著者
村上 緑
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

視物質ロドプシンのバソ中間体とその光異性体イソロドプシンの結晶構造を求め、光反応サイクルの初期過程の様子を明らかにし、シグナリングに必須な構造変化を明らかにした。暗順応状態とイソロドプシンの構造を比較すると、レチナールは膜面に平行にポリエン鎖平面を向けており、レチナールと膜貫通へリックス3との立体障害がイソロドプシンを安定に保持することが明らかとなった。一方、暗順応状態からバソ中間体への遷移によってポリエン鎖平面は膜の法線方向へと回転しポリエン鎖は細胞質側へと大きく移動した。この時、レチナールは大きく捻じれ、近傍残基の側鎖に相補的な動きが惹起され、吸収した光エネルギーはレチナールおよび近傍残基の歪みとして蓄えらえることが明らかとなった。
著者
池側 隆之
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

本研究においては、結果あるいは成果としての情報を如何にして共有するのか、という議論にとどまらずに、個人が抱くアイデアが他者に伝達されるプロセスそのものにおいてどのような工夫が成されているのかを中心に分析を行った。そして異分野をつなぐ情報共有の一つの手段として、視覚情報の連続的提示が有効であるという結論に至った。創造的プロセスの解析を足がかりとして、今後はアニメーションや映像によるシークエンシャル・デザイン(時系列を意識したデザイン手法)が情報共有において果たす役割を考察し、産業-教育-社会での応用を導き出す初期モデルの構築を行いたいと考えている。
著者
木股 文昭 伊藤 武男 田部井 隆雄 小川 康雄
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

2007年から頻繁に、インドネシアのスマトラ北部のアチェ州において、GPS観測とMT観測を実施し、2004年スマトラ超巨大地震の地震時の地殻変動と地震後の地殻変動、およびスマトラ断層周辺における地殻変動と比抵抗構造を検出・推定した。地震時の変動としてインド洋沿岸部で3mの南西方向への水平変動を、地震後の変動として同様に南西方向へ最大80cmに及ぶ水平変動と50cmに達する隆起を観測した。これらの変動から、2004年スマトラ地震の滑り分布を推定すると、主たる滑りが浅部ではプレート境界から上部に分岐した上部スラスト断層で発生していると推定された。これはニアス島において観測された1mに達する大きな隆起運動とよく一致する。また、地震後に観測された余効変動、とりわけアチェ州のインド洋沿岸で観測される隆起から、沿岸近くのプレート境界深部でafter slipが地震後に進行していると推定される。年間10cmを超える地殻変動のなかに、スマトラ断層の滑りに起因すると考える変動が見つかった。余効変動を簡単にモデル化で除去し断層での滑りを推定すると、アチェ州北部で深さ13kmあたりが固着し、浅部でクリープ運動が推定された。また断層周辺では低非抵抗域がMT観測から推定され、断層周辺で破壊が進行していることが明らかになった。
著者
黒岩 厚
出版者
名古屋大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

1.予定肢芽領域におけるFgf10発現開始過程でのHox遺伝子の関与を、ニワトリ胚への電気穿孔法による遺伝子導入を用いて解析した。R212abエンハンサーに対してHoxb-6はWnt依存性の転写促進活性を示し、Hoxa-9は逆に抑制作用を示した。Hox6発現領域においてR2依存性Fgf10発現惹起され、後方にあるHoxa-9発現領域で抑制されるため、予定肢芽領域のみでFgf10発現が拘束され肢芽が形成されることが明らかとなった。肢芽の位置指定過程でHoxがFgf10発現制御を介して重要な役割を果たすことが初めて示された。2.軟骨魚類、肉鰭魚類のシーラカンスや羊膜類にはFgf10遺伝子中にR3が存在するが、鰭にわずかの骨要素しか持たない真骨条鰭魚類のFgf10には存在しない。条鰭魚類の中でも鰭に比較的大きな骨要素を持つ分岐鰭亜綱のポリプテルスのゲノム中にR3配列があり、これがFgf10遺伝子中に軟骨魚類や羊膜類同様の位置に存在した。これらから肢芽間充織エンハンサーR3の存在が鰭原基間充織の成長期間と大きく関連することが示唆され、この仮説の実験的検証の必要性が示された。3.染色体上のエンハンサーの機能を探るために、R2の387bp(ΔR212L2)、R3の531bp(ΔR31C2)を欠失したマウスを作成した。これらについてFgf10KOとのトランスへテロ胚におけるFgf10発現に与える影響を解析した。Fgf10KO/Δ212L2胚では耳胞発現は変化しないが、肢芽前方間充織の発現が特異的に低下し、肢芽が一過的に低形成となった。これからR212L2は肢芽初期エンハンサーとして機能することが示された。Fgf10KO/Δ31C2胚では肢芽間充織発現が特異的に低下していたことから、R31C2は肢芽間充織エンハンサーとして機能し、他にも類似の機能を担う配列が存在することが明らかになった。
著者
椙村 益久 大磯 ユタカ 笹井 芳樹 長崎 弘
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

申請者は最近、プロテオミクス解析などの手法を用いて病態の詳細が未だ不詳であるリンパ球性漏斗下垂体後葉炎(LINH)の新規病因自己抗原候補76kD蛋白を同定した。本研究では、LINH における76kD蛋白の自己免疫機序への関与、及び76kD蛋白のバゾプレシン(AVP)分泌機構障害への関与を検討した。76kD蛋白をマウスに免疫し、下垂体の炎症を示唆する所見が得られた。また、マウスES細胞よりAVP産生細胞(ES-AVP細胞)を選択的に分化誘導し、ES-AVP細胞で76kD蛋白を発現が認められ、76kD蛋白のAVP分泌への関与が考えられた。
著者
塩村 耕 阿部 泰郎
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

日本を代表する古典籍専門図書館である西尾市岩瀬文庫について、全所蔵資料の約95%について調査を終了し、書誌データベースを作成し、公開運用した。このような詳細な書誌データベースは日本でこれまで例がなく、その新たな学術基盤としての有効性を実証した。同時にデータベースより得られた知見を活用して、重要資料を選定し、全文テキストデータを作成して、データベースにリンクさせた。また、名家自筆本を選定し、筆蹟サンプル画像データを作成して、データベースにリンクさせた。このような統合型データベースを実験的に公開運用し、日本の人文学の新たな学術基盤のあり方として世の中に提案した。
著者
山本 宏昭
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

NANTEN2 望遠鏡を用いて複数の超新星残骸全体に対して^12CO(J=1-0, 2-1)、^13CO(J=1-0)輝線のスキャン観測を実施し、付随する分子雲の全貌を明らかにした。また、水素原子雲のデータも活用することにより、全星間陽子の分布を明らかにし、ガンマ線との比較を通して、ガンマ線放射の陽子起源説を指示する結果を得た。さらに宇宙線陽子のエネルギーが超新星残骸のエネルギーの 0.1-1%程度であることを明らかにした。
著者
松原 洋 小澤 正直 吉信 康夫 築地 立家 佐藤 潤也 井原 俊輔 三井 斌友
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

計算可能性と多項式時間計算可能性の分野は、集合論、帰納的関数論、計算量理論、学習理論、確率モデル論、量子計算量理論等と密接に関係しており、本研究の研究実績も多岐にわたる.以下はそれぞれの分野における成果のいくつかを報告する.詰め将棋の計算量:8×8の桝目をn×nに拡張し、コマの個数をo(n)にして詰め将棋を作成したとき、一般化詰め将棋問題はEXPTIME完全であることを示した.これにより、一般化将棋もEXPTIME完全であることになる.確率モデル:一様ランダムに生成される回路の出力端子の個数の分布を決定した.学習1:負例のみからなるサンプルと無矛盾なo(logn)長の単調単項式を提出する問題の計算複雑さは、AND-OR-AND型の3段並列回路でo((logn)^2)個の入力変数をもつものの充足回発見問題と対数領域還元について同等であることをしめした.学習2:包除の原理を応用してDNF式を2^<o(√n)>時間で学習するアルゴリズムをえた.さらに、これ以上高速には学習できないことを頑健学習モデルの上で証明した.学習3:o(logn)個の変数に依存する一般の関数について、その関係変数を高速に発見する3種類のアルゴリズムを提案した.吉信はApproachability Propertyという無限組合せ論の命題と、ある条件を満たしたゲームの必勝法の存在のextendabilityという性質が同値だということを証明した.松原はS.Shelahとの共同研究でλがstrong limit singular cardinalであれば、NS_<kλ>はprecipitousにはなれないことを証明した.さらにこの結果を使って、Menasの予想がλがstrong limit singular cardinalの場合に成立することを証明した.
著者
小堀 聡
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究の目的は、日本の省エネルギー・低公害的な技術革新がどのように進展したのかを社会経済史的観点から解明することである。そのために、(1)省エネルギー・低公害化に関する産業技術史、(2)低公害化に関する地方自治体史・住民運動史の2つについて、実証研究を行なった。(1)については、①資源調査会の活動、②熱管理技術から公害防止技術への移転などについて明らかにした。(2)については横浜市および北九州市の公害防止政策と住民運動について明らかにした。
著者
田上 英一郎 BHASKAR P. V. BHASKER P.V.
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

海水中の有機物の起源や動態は、懸濁態有機物や溶存態有機物毎に、それぞれ個別的に炭素安定同位体やバイオマーカーを用いて研究されてきた。本研究では、同一海水中に含まれる懸濁態有機物や溶存態有機物について、陸源性及び海洋性有機物を分子レベルで明らかにし、伊勢湾-黒潮域を対象に、それらの動態を明らかにすることを目的とする。具体的には、濾紙上に捕集できる懸濁態有機物と共に、脱塩・濃縮が可能な溶存有機物高分子画分について、陸起源性高分子有機物、海洋性有機物を生産する動物、植物、細菌に由来する分子を区別しつつ、それらの動態を解明する。伊勢湾は、本州中央部に位置する閉鎖性内湾で、広大な集水域を有する木曽三川を中心に陸起源性有機物が負荷される一方、富栄養化による高い基礎生産による海起源性有機物の負荷も大きい。このような伊勢湾を南下すれば、そこには世界の海洋環境のなかで、最も貧栄養海域である黒潮海域が存在している。本研究が対象とする海域は、上記研究目的達成には理想的モデル海域と言える。9月23日〜25日、三重大学所属勢水丸の航海において、伊勢湾奥から伊勢湾口外部大王崎にいたる測線で、一般海洋観測を行い、淡水-海水混合状態や生物現存量、等を把握すると同時に懸濁態及び溶存態有機物試料を連続的に採集した。得られた試料については、炭水化物、アミノ酸・タンパク質及び蛍光・吸光物質等の全量分析を行った。
著者
市野 良一
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

この研究は,ネオジム磁石(Fe-Nd-B合金)に使用されているNdやDyなどの希土類元素の安定確保という観点から,使用済み磁石や磁石スクラップからの希土類元素のリサイクル技術の開発である.450℃の溶融塩中に,廃磁石からNd,Dy元素のみを選択的に溶出させることにより,Fe-Bは固体として回収し,一方,浸出したNd,Dyは溶融塩電解により陰極上に金属として回収する.電解浴である主要溶融塩成分を除外して考えると,溶融塩中の希土類元素は98%以上であり,鉄は2%以下であり,希土類を選択的溶出できた.一方,この溶融塩を用いて電解したところ希土類元素の組成が95%以上の析出物が陰極上に得られた.
著者
小松 尚 小篠 隆生 鶴崎 直樹
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

わが国と米国における先進事例の分析を通じて、.キャンパスおよびキャンパス周辺の公共空間や住環境をマネジメントとするために、行政や企業、NPO、地縁組織といった主体と大学で構成されるまちづくり連携体のあり方とマネジメントの手法、.このまちづくり連携体によって創造される「地域公共空間」としてのキャンパス空間像、.そして大学キャンパスと近隣地域のトータルなまちづくりとしての公共空間マネジメントの戦略について考察した。
著者
栗田 光樹夫
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究によって、南アフリカ天文台サザーランド観測所に、近赤外線広域サーベイ用の観測基地を設置した。2009年7月におよそ1カ月間南アにて銀河中心方向の5平方度にわたるUIR輝線サーベイ観測を行った。検出された顕著なUIR輝線(未同定赤外線輝線)を放射する天体や広がった構造はこれまでの近赤外線の撮像観測等によって知られている星形成領域と星団と一致した。しかし、新たにM42のような大質量星形成領域に相当するようなUIR放射天体は銀河中心方向の5平方度からは確認できなかった。また検出されたいずれの天体も中心の1平方度に存在し、周辺の4平方度からは検出されなかった。
著者
木村 宏恒 大坪 滋 長田 博 北村 友人 伊東 早苗 新海 尚子 内田 綾子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、「開発途上国における貧困対応総合政策の学際的研究」と題し、これまでの経済学中心の国際開発研究の世界を止揚し、開発政治学、開発社会学、教育と開発といった諸側面から総合的に国際開発にアプローチした。貧困削減を例にとって、真に学際の名に値する途上国貧困対応の総合政策を明らかにすることを通じて、開発学の学際的構築についての展望を示すことをめざした。3年目には、締めの国際シンポジウムも行い、国際開発研究科の紀要で特集を組んだ。結論として、現在の国際開発の綱領的文書になっている国連2000年決議「21世紀開発目標(MDGS)は、貧困・基礎教育・基礎保健といった社会開発中心の構成になっているが、構造的に貧困を減らし、その目標を達成する要因は、第一義的に経済成長であり、第二にその経済成長の枠組みをつくるのは政府の役割(ガバナンス)である。政府の対応能力が欠けると経済成長はできない。また、経済成長が第一と設定される故に、貧困削減の切り札のように言われる貧困層への小規模金融は、その重要性を認識しつつも、中小企業振興政策や農業開発政策一般より重要性は低いと位置付けられなければならない。教育投資はもちろん重要であるが、それによって生み出された人材が、経済成長の中で適所に配置されなければ、改革前の共産国(中国、ベトナム)やスリランカ、インドのケララ州のように「高い人間開発と低い経済成長」と特徴づけられることになる。教育立国は、政府の役割に支えられた経済成長の中で生きてくるという点を確認した。
著者
池松 裕子
出版者
名古屋大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

University Hospitals of ClevelandのInstitutional Review Boardから8月11日に正式なデータ収集の許可が降りた。データ収集者をCase Western Reserve University, Frances Payne Bolton School of Nursingで募集したところ、即日応募者があり、面接の上、決定した。データ収集場所となる同病院Surgical Intensive Care UnitとCardiac Intensive Care Unitにおいて、看護スタッフの協力を得るため、研究の概要とデータ収集について説明した。同病院でのデータ収集を行うにあたり、経費を名古屋大学から送金する必要があり、病院CEOと名古屋大学医学部長との間で覚書が交わされる必要性が生じた。覚書は10月31日に両者のサインがされ、11月1日からデータ収集開始となった。データ収集者は週3回、両ICUを訪ねて潜在的対象患者がいないかどうかを調べ、対象者がいる場合は、主治医と主任看護師にインタビューできるくたいに状態が安定しているかを尋ね、許可が降りたら患者にインタビューを依頼する。2007年2月11日の時点で9人の患者に打診し、6人の患者にインタビューすることができている。6人の内訳は男性4人女性2人で48〜85歳。心タンポナーデの原因は、癌が2人、感染2人、出血傾向1人、その他1人である。心嚢穿刺前の血圧は116〜175/49〜91mmHgと低下はしていなかったが心拍数は84〜118/minとやや頻脈傾向であった。血圧・心拍数は穿刺後も著明な変化は見られていない。6人中、ふたりはまったく自覚症状がなかったが、それ以外の患者は息苦しさや胸痛とともに、死にそうな感じや、恐怖・不安を感じたを答えた。現在、引き続きインタビューを行うとともに、既存の6人のデータを整理中である。
著者
西村 浩一 高橋 修平 本山 秀明 小杉 健二 根本 征樹
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

風力発電と太陽光パネルを用いた吹雪計測システムの開発を試みた。低温風洞で出力特性等の検証後、国内は新潟県と北海道、国外ではフランスアルプスで性能試験を行った。2013年には南極の昭和基地近傍の氷床上で、約2カ月にわたる吹雪の自動観測に成功したほか、フランスと共同でアデリーランドの観測タワーで吹雪フラックスの鉛直分布を求めた。また英国と共同で砕氷船により南極海の棚氷を周回し、海塩エアロゾルの供給源としての吹雪の寄与の測定を行った。一方、メソスケール気象モデルWRFで南極氷床上における気象要素の時系列変化を求め、これに基づいて算出された吹雪量を2000年の南極みずほ基地での観測結果と比較した