著者
加納 啓良
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1990

博士論文
著者
小泉 保
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1995

博士論文
著者
福嶋 健二 船井 正太郎 塩崎 謙 三角 樹弘
出版者
東京大学
雑誌
学術変革領域研究(A)
巻号頁・発行日
2022-06-16

学習とは、学習データの入力から出力までのプロセスを多数の学習パラメータで表現し、学習パラメータを変分によって最適化することである。学習のクォリティは大別すると2つの要素で決まっている。すなわち、過学習を避けつつより一般性のある関数空間を扱える表現と、ベクトル空間内で複雑な構造を持った学習データに対する適切な最適化である。本研究では、表現に対するアプローチとしてゲージ場の理論の様々なテクニックを用い、最適化のための入出力データが内在するトポロジカルな特徴に着目することによって、両者に変革的な進歩をもたらすことを目指す。
著者
喜田 聡
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2022-06-30

認知症克服は世界的課題である。主症状の一つが夕方に会話困難、徘徊、妄想的言動等の症状か増悪する「夕暮れ症候群」であるが、この機構は不明である。また、認知症の記憶障害は「想起(思い出せない)障害」である可能性も指摘されている。一方、代表者は生物時計に障害を与えた遺伝子変異マウスでは夕方に想起能力が低下すること、生物時計が想起を制御することを示しており、この成果から「夕暮れ症候群は生物時計の異常による時間帯依存的な想起障害と関連する」との仮説を立てた。本研究では、この仮説に基づき、生物時計の異常による想起障害の観点から夕暮れ症候群の機構解明を目的として、生物時計の障害と認知症との関連を追求する。
著者
横田 慎一郎
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

機械学習手法により感度64.9%、特異度69.6%の患者転倒リスク評価モデルを構築した。成績は従来研究と同等程度で、構築に延べ40日間の計算を必要とすることから効率がよいとは言えない。次に、過去に電子カルテ実装した転倒リスク判別ツールの影響を、実装前後期間で比較したところ、入院患者の患者の転倒発生確率は、実装後期間において低下し、実装後期間におけるツール使用患者と非使用患者では不変であった。また、転倒報告書と転落報告書を機械学習手法により実験的に分析したところ、臨床現場での転倒関連概念の認識が曖昧である可能性を示唆した。いずれも電子カルテ等データを用いた後ろ向き観察研究として実施した。
著者
岩堀 長慶
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1961

博士論文
著者
松里 公孝 東島 雅昌 鳥飼 将雅 大串 敦 立花 優 吉村 貴之
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2022-04-01

ソ連継承諸国の中で、安定的な支配党体制を建設したロシア、アゼルバイジャン、カザフスタンの政治が注目されてきたが、実は、短命な支配党が現れては消える脆弱支配党体制の方が多数派である。本研究は、ウクライナ、モルドヴァ、ジョージア、アルメニア、クルグズスタンにおいて、脆弱支配党体制が生まれたのはなぜかを明らかにする。
著者
多田 一臣
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

本研究「『日本霊異記』の総合的研究において、最大の目標はわが国最古の説話集である『日本霊異記』の総合的注釈書を完成させることであったが、昨年度の段階で、ひとまずその完成を見ることができた。その成果は、筑摩書房から『日本霊異記 上・中・下』(ちくま学芸文庫)として刊行した。本年度は、その継続として、上記注釈書をもとにした事項索引の作成をおこなった。研究補助者の助力を得て、作成本文にもとづくデータ整理を行い、その結果『ちくま学芸文庫版『日本霊異記』語注・補説索引』を完成することができた.この索引は、科学研究費補助金の研究成果報告書として刊行した。同時に、昨年度からの継続として、二度にわたり沖縄諸島の祭祀儀礼の調査を行った とくに死者の霊魂を呼び寄せるシャーマン的巫者の活動に関する資料を収集した その結果、死者の霊魂の問題が、『霊異記』など本土の古代文献に見える信仰と深いつながりをもっていることを、あらためて確認することができた。この問題については、不充分ながら上記注釈書の中でも言及した.しかしながら、依然として残された問題は大きく、とくに鹿児島県奄美諸島のマブリワーシなどの事例について、来年度以降も調査をできるかぎり継続して、理解を深めていきたいと考えている。『霊異記』の本文調査も、昨年同様、いくつかの図書館・文庫等を訪れることで、写本類を披見、本文確定のための有益な情報を得ることができた。所期の目的は、おおむね達成できたと考えている。
著者
横手 裕 浦山 きか 内山 直樹 松岡 尚則 VIGOUROUX MATHIAS 鈴木 達彦 入口 敦志 並木 隆雄 長谷部 英一 井ノ口 哲也 森口 眞衣 菊谷 竜太 西村 直子 西田 文信 形井 秀一 大沼 由香 立石 和子 岡田 岳人 本村 昌文
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、東アジアを中心とするアジアの伝統医学において、医療倫理や医師の心得がいかに想定されていたかを、その思想的な背景も含めて明らかにする。すなわち、日本をはじめとするアジア諸国の伝統的医学文献における医療倫理に関する記述、医療倫理の背景となっている思想や文化、現在のアジア諸国の伝統医学教育における倫理教育の実態、これら三点を軸に、全ての構成員によって共同研究を進める。そして最終的には諸国間における異同、相互の影響関係等を検討しつつ、アジア諸国に共通する伝統的な医療倫理について定義づけと明確化を行い、現代の医療に取り入れるべき内容を提案する。
著者
川口 慎介
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

沿岸域の海洋表層における窒素循環を明らかにすることを目的として、5月中旬と10月中旬の二回、岩手県上閉伊郡大槌町にある東京大学海洋研究所国際沿岸海洋研究センターにおいて、大槌湾内の表層水採水および数点での鉛直採水を実施した。表層水の採取には注意深く洗浄したポリバケツを使用し、鉛直採水には1MのHClで洗浄したX型にスキン採水器を用いた。採取した試料のうち硝酸の酸素同位体分析用試料は塩化第二水銀で滅菌した上でバイアル瓶に入れて東京都中野区にある東京大学海洋研究所へ持ち帰った。同時に、硝酸の酸素同位体と同様に海洋表層の窒素循環の新たな指標として期待されている溶存還元性気体成分(水素・一酸化炭素・メタン)を分析するための試料も採取し、これらについては国際沿岸海洋研究センターに設置した自作のガスクロマトグラフを接続した還元性気体検出器で分析を行った。国際沿岸海洋研究センター前の防波堤から採取した表層海水の還元性気体成分について24時間変動を調べたところ、潮位と明確な相関を持つ変動をすることが明らかとなった。この傾向からは、湾内の海洋底が巻き上がることで生じた高濃度還元性気体成分を示す水塊の混合比が表層水の還元性気体成分濃度を支配している、と考えられた。一方で、水素濃度の上昇が窒素固定量と比例するという議論もあり、今後の詳細な解析により、還元性気体濃度と窒素循環との直接的な関係を明らかにすることを試みる必要があるだろう。
著者
坪井 貴司
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2018-04-01

昨年度に引き続き、認知症や自閉症との関連が指摘されている腸内細菌代謝産物30種類について、生細胞イメージングスクリーニングとELISAスクリーニングによって消化管ホルモン、特にグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の分泌を引き起こす腸内細菌代謝産物の同定を試みた。本年度は、GLP-1分泌を強力に誘発したL-グルタミンについて、そのGLP-1分泌促進機構について解析を行った。まず、マウス小腸内分泌L細胞由来GLUTag細胞株(以下、L細胞)を用いて、L-グルタミンによる細胞内カルシウムおよびcAMP濃度上昇機構について可視化解析した。細胞外のNa+濃度を低下させ、L細胞のナトリウム依存性グルコース輸送体の機能を阻害したところ、L-グルタミン投与による細胞内カルシウム濃度上昇は、抑制された。一方、cAMP濃度上昇は、観察された。次に、味覚受容体であるtaste receptor type 1 member 3(T1R3)の阻害剤投与によって、細胞内カルシウム濃度上昇は抑制されなかったが、細胞内cAMP濃度上昇は抑制された。次に、CRISPR/Cas9を用いて、T1R3とそれとヘテロ二量体を形成するT1R1の変異GLUTag細胞を樹立した。T1R1変異GLUTag細胞は、L-グルタミンによる細胞内cAMP濃度上昇を示した。しかし、一部のT1R3変異GLUTag細胞株では、細胞内cAMP濃度上昇やGLP-1分泌を示さなかった。これらの結果は、T1R3が、既知の経路とは異なる形で、L-グルタミンによる細胞内cAMP濃度上昇とGLP-1分泌に重要な役割を担っていることを示唆している。
著者
佐藤 克文
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

動物搭載型カメラと加速度行動記録計を組み合わせることにより、直接観察が出来ない水生動物の生態を解明する手法を開発できた。1)マンボウ:行動的体温調節を行いつつ、深海に生息するクダクラゲ類を捕食している証拠を得た。2)マッコウクジラ:突進遊泳した際に撮影された映像には、イカの墨とおぼしき懸濁物が撮影されていた。これは、マッコウクジラが活発な追跡遊泳によって餌生物を捕らえている事を意味している。3)深海ザメ:日周鉛直移動を繰り返す深海性のサメ2種は、いずれも潜降時の方が浮上時に比べて激しく尾鰭を動かしていた。これは、従来言われていたこととは逆に深海ザメが正の浮力を有することを示している。
著者
水口 雅 高梨 潤一 齋藤 真木子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

急性壊死性脳症(ANE)やけいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD)に代表される急性脳症の病態の解明を目的とし、神経、免疫、代謝のクロストークに関する遺伝子解析と機能解析を行った。ANEについては、日本人の孤発性ANEの遺伝的背景としてサイトカイン多型とHLA型を同定し、欧米人の家族性ANEの原因遺伝子であるRANBP2の機能を解析した。AESDについては、自然免疫抑制因子であるCTLA4の多型がAESD発症に関連することを示した。また複数の症候群におけるナトリウムチャネルの変異の関与、また急性脳症全般におけるミトコンドリア酵素CPT2の熱感受性多型の関与を明らかにした。