著者
田中 真也 木村 成伴 海老原 義彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.327, pp.81-86, 2009-12-03
被引用文献数
1

VoIP (Voice over IP)の通話のセッション管理を行う SIP (Session Initiation Protocol)では,いくつかのプロキシサーバを中継してメッセージが送られる.各々のプロキシサーバではメッセージの解析・編集などに処理時間がかかるため,メッセージは平文で送られるのが一般的だが,メッセージの盗み見によるセッションの不正切断などの問題が生じる恐れがある.この問題を改善するため,本論文では,SIPセッション確立時に,SUBSCRIBEメッセージを使用する方式を提案する.本提案では,同メッセージの応答の一部のみを暗号化する事で,プロキシサーバの負荷の増加を抑制している.提案方式のプロトタイプシステムを用いた実験結果から本方式の有効性を示す.
著者
Dung VAN NGUYEN Junko SUZUKI Shohei MINAMI Kenzo YONEMITSU Nao NAGATA Ryusei KUWATA Hiroshi SHIMODA Chien Kim VU Thuy Quoc TRUONG Ken MAEDA
出版者
公益社団法人 日本獣医学会
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.16-0394, (Released:2016-10-14)
被引用文献数
8

Canine distemper virus (CDV) is one of the most serious pathogens found in many species of carnivores, including domestic dogs. In this study, hemagglutinin (H) genes were detected in five domestic Vietnamese dogs with diarrhea, and two CDVs were successfully isolated from dogs positive for H genes. The complete genome of one isolate, CDV/dog/HCM/33/140816, was determined. Phylogenetic analysis showed that all Vietnamese CDVs belonged to the Asia-1 genotype. In addition, the H proteins of Vietnamese CDV strains were the most homologous to those of Chinese CDVs (98.4% to 99.3% identity). These results indicated that the Asia-1 genotype of CDV was the predominant genotype circulating among the domestic dog population in Vietnam and that transboundary transmission of CDV has occurred between Vietnam and China.
著者
菊池 正行 玉川 勝美 広島 紀以子 相原 良之 三島 靖子 関 敏彦 角田 行
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.534-542, 1984-12-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
33
被引用文献数
3 5

きのこ中金属の含有実態を有用性と有害性の両面より把握する目的で, 21種32点の食用きのこについて18金属の分析を行った.1. 鉄, カリウム, ナトリウム, マグネシウム, 亜鉛, 銅及びマンガンの必須金属は, 一般の野菜類と同程度の値であった.2. カルシウムの含有量は, 一般の野菜類と比較し低く, 供給源として考えた場合, 著しく有用性に乏しいものであった.3. 鉛, クロム, ニッケル, コバルト, バナジウム, スズ及びアンチモンの有害金属は, 不検出またはこれに近い値であった.4. カドミウムは, ほぼ全試料より検出し, 特にコウタケ( 1.02μg/g) とホウキタケ (0.80μg/) が高い値を示し, 食べる量によっては有害性を示す危険性がある.5. アルミニウムは, 一般の野菜類の10倍以上の含有量が測定されたが, 有害性を示すとは考え難い量であった。6. セレンは, コウタケのみから高い濃度で検出され (6, 10μg/g), 十分に安全な値とは断言できず, 食べる量によっては有害性を示すことが考えられる.7. 各金属の含有傾向を知る目的で, 確率紙を用いた濃度分布の検定を行ったが, マンガン,カリウム及びマグネシウムが正規分布, カドミウムが対数正規分布によい適合を示した.8. 金属間の相関性は, 銅とカドミウム; 鉄とアルミニウム; 亜鉛と銅; アルミニウムとカドミウム; 鉄とナトリウム: 亜鉛とカドミウムと, 危険率1%で有意の相関性を得た.9. 発生場所と金属含有量の差は, アルミニウム, マグネシウム及びカドミウムが, 枯木上に発生するきのこより地上に発生するきのこの方が濃度が高く, 有意水準5%で有意な差を認めた.
著者
高木 聖
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
Papers in Meteorology and Geophysics (ISSN:0031126X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.111-123, 1974-09-25 (Released:2012-12-11)
参考文献数
7

地震は断層の生成によって起こると仮定して,多くの学説が組み立てられているが,はたして,地震は断層の生成によって起こっているであろうか.地震が断層の生成によって起こっているとするならば,地震現象としては,初動分布が4象限型になっていなければならない.初動分布は,震源の最初の動きを表示しているものであるから,すべての地震学説に対して生殺与奪権を握っている.ところが,筆者が,たびたび報告しているように,初動分布は4象限型でないと考える方が,現象に忠実である.本文に,その,はっきりした例を示している.
著者
木村 賛
出版者
石川県公立大学法人 石川県立看護大学
雑誌
石川看護雑誌 = Ishikawa Journal of Nursing (ISSN:13490664)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.13-16, 2006-03

大学院看護科学論授業で問題となった,検証可能性というものについて,ヒトの進化過程に関する仮説の例を引いて考察した.
著者
渡辺 順寛 菅原 雅信
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.329, pp.104-107, 2003-06

◆——居酒屋業界の苦戦が続く中、コロワイドは既存店売上高がこの4月まで8カ月連続で前年を上回っています。しかも、デフレの圧力を受けながら、逆に客単価を上げることに成功しました。値下げ競争に巻き込まれなかったのはなぜですか。渡辺 うちも最初はデフレに対応しようと価格を下げました。でも、すぐにそれは間違いだと気付いたんです。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.733, pp.92-97, 1999-01-04

「大ピンチだ」(日立製作所 専務取締役の武田康嗣氏)。同社は1998年度の中間決算で,ほぼ半世紀ぶりという赤字に陥った。「われわれにこれまで油断はなかったかと,反省している」(同氏)。同社ほどではないにしろ,ほとんどの大手エレクトロニクス・メーカが1998年に大幅減益を記録した1)。 こうした状況下,多くのメーカが研究開発体制の変革に取り組んでいる。
著者
近藤 美奈 中垣 裕子
出版者
中部大学
雑誌
CUJC gazette (ISSN:09158561)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.61-104, 1992-03-01
著者
平野 弥寿雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第46回, no.ソフトウェア工学, pp.197-198, 1993-03-01

近年ソフトウェアは大規模、複雑化しており、ソフトウェア開発において、工程遅れ、原価オーバー、品質の悪化等によるプロジェクト崩れが後を絶たない.このプロジェクト崩れの予測、防止を行うことは、今日のソフトウェア業界にとっては最重要課題である.ソフトウェア開発を、設計段階、製作段階、試験段階と三段階に分けた場合、プロジェクト崩れが判明するのは試験段階であり、この試験期間中に品質予測を行うことにより、プロジェクト崩れを予測、防止することが可能である.そこで、試験段階における試験項目数、障害件数、作業日の関係を示すPCL(プログラム・チェックリスト)消化・バグ検出曲線図(以降PB曲線と略す)による分析および、試験期間の途中段階での品質予測手法について述べる.
著者
真野 淳治 中村 剛士 世木 博久 伊藤 英則
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.806-814, 1997-04-15

計算機を用いて毛筆文字を出力する際,文字入力するユーザの筆速や筆圧などの個性に応じてかすれやにじみを付加して表現する方法は出力文字の多様性を図るうえで興味深い.我々は,フラクタル計算法を用いたかすれ表現と,ファジィ計算法を用いたにじみ表現を行うシステムについて報告した.本稿では,くりこみ群計算法を用いた新たなかすれとにじみの表現方法を提案する.この方法ではかすれとにじみを同一方法で表現できる特徴を有する.すなわち,筆内部での墨量の変化に着目し,墨が筆先に染み込む様子をくりこみ群を用いて表現し筆モデルを作成する.次に,このモデルを用いて筆内部の墨量の変化と紙に染み出す墨量を表現し,ユーザが入力機器として用いる電子ペンの筆速と墨量によりかすれとにじみを疑似的に表現するシステムを試作した.また,かすれ具合の1つの評価としてフラクタル次元の解析により実際の毛筆文字のかすれ具合とフラクタル計算法を用いた毛筆文字のかすれ具合との比較評価の結果を示す.
著者
宮下 朋子 長尾 慶子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.469-475, 2006-07-15
被引用文献数
1

ババロアの調製時の調理要領を明らかにするためのモデル実験として,ゼラチンゾルに混合する生クリームの起泡程度およびゼラチンゾルの混合温度を変え,粘度,破断特性,比重および気泡径分布の測定を行った.得られた知見を以下にまとめた.(1)ババロア調製時の,起泡生クリームへ混合するゼラチンゾル温度が18℃〜16℃の場合に,上下層の分離は見られなかった.(2)起泡程度別生クリームと品温別ゼラチンゾルの最大応力および粘度は,生クリームが6分立て(本実験ではStage 6)の場合,ゼラチンゾル温度18℃および16℃において両者の値が最も近似した.(3)(1),(2)より,6分立て(同Stage 6)の生クリームと,18℃および16℃のゼラチンゾルを混合した場合に,最も均質なババロアが得られることがわかった.
著者
渡邉 大貴 藤本 修平 緒方 正幸 熊谷 一郎
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会 : Mechanical Engineering Congress, Japan
巻号頁・発行日
vol.2015, pp."S0510104-1"-"S0510104-5", 2015-09-13

Laboratory experiments on the flow visualization of the airless sprayer were conducted using shear thinning fluids (xanthan gum solutions) in order to improve the efficiency and the quality in the painting process for the ship hull. The behavior of liquid film instability and the droplet formation were strongly affected by the fluid rheology (concentration of xanthan gum solutions) and the spray pressure. In the atomization of 2.0 wt% xanthan gum solution, which is similar to the real paint in rheological property, the behavior of the spinnability was observed. We quantitatively examined the spatio-temporal variation of the liquid film collapsing, and extracted the dominant frequency components of the droplet formation by DFT analysis.