著者
KENICHI OTOSHI SHINICHI KIKUCHI HIROAKI SHISHIDO SHINICHI KONNO
出版者
福島医学会
雑誌
FUKUSHIMA JOURNAL OF MEDICAL SCIENCE (ISSN:00162590)
巻号頁・発行日
pp.2014-7, (Released:2014-10-04)
参考文献数
14
被引用文献数
27

Flexor pronator muscles (FPMs) play a key role in stabilizing the elbow joint against valgus forces. However, no studies have investigated the in vivo kinematics of FPMs against these forces on the elbow. This study aimed to clarify the in vivo contribution of each FPM as a dynamic stabilizer in a clinical situation.Twelve healthy volunteers participated in this study. Verbal informed consent was obtained from all subjects. The elbow was flexed to 90 degrees, and the forearm was placed in the neutral position. Manual valgus stress was applied to the elbow joint until maximal shoulder external rotation was achieved. The width of the ulnohumeral joint space and the ulnar shift of the sublime tubercle were measured before and after isometric contraction of FPMs using ultrasonography.The horizontal distances were decreased 1.1±0.6 mm after forearm pronation, 0.6±0.5 mm after wrist palmar flexion, 0.1±0.4 mm after wrist ulnar flexion, and 0.2±0.5 mm after finger flexion. Significant changes were observed during forearm pronation, wrist palmar flexion, and finger flexion but not during wrist ulnar flexion (p<0.05). The sublime tubercle was significantly shifted 0.5±0.1 mm medially after forearm pronation, 0.2±0.1 mm medially after wrist palmar flexion, and 0.1±0.1 mm laterally after wrist ulnar flexion and finger flexion (p<0.05). The FPMs, especially the pronator teres and the flexor carpi radialis, function as dynamic stabilizers against elbow valgus stress. The results of this study may be useful in developing injury prevention and rehabilitation strategies for throwing injuries of the elbow.
著者
北島 理沙 小林 一郎
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.914-923, 2013
被引用文献数
1

近年,情報技術の発展に伴って大量のテキストデータが蓄積されるようになり,必要な情報を取捨選別するために自動要約の技術の必要性がますます高まっている.自動要約技術においては,様々な手法が提案されている一方で,文の関係のグラフ表現における固有ベクトル中心性の概念に基づいて文の重要度を計算する,グラフベースの文書要約技術が提案されており,その有用性が知られている.特に,LexRankはリード手法や中心性に基づいた手法のようなベンチマーク手法として用いられる様々な手法よりも良い結果を示すことが知られている.この手法は文間の類似度を計算するのに表層情報に対するコサイン類似度を用いている.本研究では,潜在トピックに基づいた文の類似度グラフを用いる複数文書要約手法を提案し,DUC2004を用いた文書要約実験を通して,LexRankとの性能の比較および考察を行う.
著者
吉井 範行 三浦 伸一 岡崎 進
出版者
日本高圧力学会
雑誌
高圧力の科学と技術 (ISSN:0917639X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.275-282, 2000-11-20 (Released:2009-08-07)
参考文献数
64

In the recent decade, many computational studies as well as physicochemical experiments such as neutron diffraction and NMR spectroscopic measurements have actively been done in order to clarify the structure and dynamics of supercritical water and its solutions. In particular, studies on hydrogen bonding in supercritical water have been attracting much interest from physical chemists. Long-ranged structure and the relevant collective motion have also been investigated in detail. For supercritical solutions, thermodynamic properties such as solubility and the microscopic structure of ion hydration have been studied. Here, recent progress in computational studies on the structure and dynamics of the fluids is reviewed.
著者
白倉 一由
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.15-28, 1995-12-10

近松世話浄瑠璃のこの期の作品の特色は内容の複雑化と人物の性格・思考・行動の現実化である。主人公善人、副主人公悪人の構想ではなく、主人公副主人公共に実存的・現実的になっているのである。この作品は主人公中心でなく、副主人の貞法・由兵衛が重要の人物であり、特に貞法の見解はテーマの構成に大きく関わっている。貞法の考えは個人的な愛より、家を存続させ維持させる事であった。主人としての世俗的の発想であった。二郎兵衛おきさの愛は初めは自己中心的なエロスの愛であった。二郎兵衛のおきさへの愛は男の一分であり、人間として誇りを持って菱屋に居る事であった。このおきさへの愛は貞法の考えと対立するようになっていく。家の存続と維持は大切な事であったが、人間性の立場に立てば、限界があり、全面的に肯定する事は出来なくなる。二郎兵衛おきさの愛は次第に罪の意識と共に献身的な他者への愛に生きるようになり、宗教の発想と共に死の通行となるのである。自己を罪の意識において他者への献身的愛と家の存続と維持のモラルとの葛藤が主題である。
著者
高橋 義仁
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2010

制度:新 ; 報告番号:甲2996号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2010/1/25 ; 早大学位記番号:新5248
著者
松井 隆尚 松下 洋一 菅本 和寛 宮窪 建児 藤本 英人 落合 克紀
出版者
宮崎大学
雑誌
宮崎大學工學部紀要 (ISSN:05404924)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.23-26, 2005-08

Abstract ###From the quantitative analysis of steam-condensed solution which was obtained by the ###steam-dried treatment of Sugi wood at 90-120 ℃ (dry-bulb temperature) for 54-93 hours, the ###amounts of phenolics were found to be very small. The total extracts of organic solvent ###extractions (hexane and ethyl acetate) of steam-condensed solution were 0.16 w/v %. The ###adsorbate amount from steam-condensed solution using HP-20 adsorbent were the same as ###that of the solvent extract. The analysis of solvent extract and HP-20 adsorbate by capillary ###gas chromatography-mass spectrometer (GC-MS) revealed eight sesquiterpene compounds in ###the steam-condensed solution from Sugi wood.
著者
菊池 城司
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.87-106, 1992-08-07 (Released:2011-03-18)
参考文献数
50
被引用文献数
2 1
著者
野中 朋美
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第4回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.39, 2011 (Released:2012-03-14)

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科における横断型人材育成プログラムについて,2010年に修士課程を修了し,現在後期博士課程に在籍する学生の立場から紹介する.自身の経験を振り返り,どのような教育を受けたのか,キャリアアップにつながったかを紹介する.
著者
平野 弥寿雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.197-198, 1993-03-01

近年ソフトウェアは大規模、複雑化しており、ソフトウェア開発において、工程遅れ、原価オーバー、品質の悪化等によるプロジェクト崩れが後を絶たない.このプロジェクト崩れの予測、防止を行うことは、今日のソフトウェア業界にとっては最重要課題である.ソフトウェア開発を、設計段階、製作段階、試験段階と三段階に分けた場合、プロジェクト崩れが判明するのは試験段階であり、この試験期間中に品質予測を行うことにより、プロジェクト崩れを予測、防止することが可能である.そこで、試験段階における試験項目数、障害件数、作業日の関係を示すPCL(プログラム・チェックリスト)消化・バグ検出曲線図(以降PB曲線と略す)による分析および、試験期間の途中段階での品質予測手法について述べる.
著者
中島 満大
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本研究は、近世海村における個人のライフコースの解明を目的としている。本年度は、婚外子のライフコースを検討した。まず死亡に関しては、女子において婚内子と婚外子との間に統計的有意差がみられた。より詳細にその差をみていくと、「婚内子と母親のみ特定できる子ども」と、「父親のみ特定できる子どもと両親を特定できない子ども」との間で生存率に差が生じており、前者よりも後者の生存率が低い状態にあった。次に婚外子が婚内子と同じように結婚していたのかを検証すると、ここでも婚内子と婚外子との間に差がみられた。つまり、性別を問わず、婚内子に比べて婚外子は結婚しにくい環境に置かれていた。そして死亡の比較の際にもみられた二極化が初婚に関しても確認され、婚内子と母親のみ特定できる子どもは、その他の婚外子に比べて、結婚する割合が高かった。最後に戸主経験(世帯の筆頭者)から婚内子と婚外子の違いを検討した。野母村では戸主の大半が男子であるため、ここでは男子に分析を限定した。その結果、戸主経験の割合については、婚内子と婚外子との間に明確な差はみられなかった。婚内子、婚外子を問わず、30代後半において、約半数が一度は戸主になっていた。これらの分析結果から、近世後期の野母村においては、婚内子と婚外子の歩んでいくライフコースは異なっていたことが明らかになった。しかし、一概に婚内子と婚外子のライフコースが違うとは言えない。なぜなら婚外子のなかでも母親のみ特定できる子どもは、婚内子と同じように結婚し、戸主となっていた。これは、野母村における出生が先行し、その後世帯を移すという結婚パターンを反映しており、その過程のなかで生まれた子どもたちは婚内子と同じ扱いを受けていたと言える。その一方で出生時に父親しかいない子ども、両親がいない子どもは、死亡と結婚に関しては婚内子と比べて厳しい環境に置かれていたことが明らかになった。
著者
鶴田 利郎
出版者
早稲田大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2014-08-29

本研究は、高校生に見られやすいインターネット依存の依存的な意識や行動などの特徴を改善するための効果的な教育方法を提案することを目的としたものである。そのために、高校生のインターネット依存を改善することを目的とした単元を開発し、首都圏内の高校において授業実践を実施し、実践を通した生徒の依存傾向の変化に関する調査等の分析を行うことによって効果的な教育方法を検討した。その結果、「R-PDCAサイクルの活動を継続的に行うこと」、「インターネット環境への適応を促す教育活動を継続的に行うこと」、「生徒同士がネット利用のあり方について本音で話し合う機会を設けること」などが効果的な方法として考えられた。
著者
中島康之
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.271-279, 2014-10-15

携帯電話を取りまくネットワーク環境や携帯電話の処理性能,蓄積容量はこの10年で目覚ましい進化を遂げている.また,携帯電話自体も比較的限られたサービスや操作を提供していたフィーチャーフォンから,より直感的な操作と,パソコンと同じようにオープンなサービス・アプリケーション環境のスマートフォンへと大きく変貌してきている.音楽サービスについては,携帯電話の登場初期は着信メロディなど比較的シンプルなサービスでスタートしたが,このような環境変化の中でどのような変化や進化があったか,また今後どのようなことが予想できるのかについて,音楽サービスとして提供している,「LISMO」の例を用いて述べる.
著者
樋渡仁 吉川美奈子 岩村相哲
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.325-332, 2014-10-15

遠隔拠点にあるクラウドコンピューティング環境(以下,単にクラウド環境)を構築・運用していく上で,装置の故障・障害にどのように対処するかは,運用コストの最小化において重要である.特に,遠隔拠点に作業員が常駐せず定期的に現地を訪問し保守作業する前提では,構築時に系全体に冗長性を持たせ,装置の故障・障害が発生した場合には,遠隔から現用系より待機系に切り替えることで,当該装置の修理・復旧は現地での定期保守時に行う運用が典型的である.このような遠隔クラウド環境の設計では,構築時に系全体が保持する信頼度に対し,定期保守回数を最小化する必要があり,本論文は,クラウド環境の信頼性モデルにより,運用コストが最小化された設計を実現できることを示す.特に,クラウド環境の立ち上げ時には,サーバの故障率が,故障率曲線における初期故障期から偶発故障期へ至る過程で大きく変動するため,本手法の適用においては,定期保守の間隔を初期故障期と偶発故障期で使い分けることが有用であることを示す.