著者
野波 寛 加藤 潤三 中谷内 一也
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.81-91, 2009
被引用文献数
1 1

The present research investigated the legitimacy of actors that participate in managing natural resources as commons, and the determinants of their legitimacy. Legitimacy was defined as the approvability of the rights of others and the self, to participate in the management of the commons. Traits that actors expected of managers were highlighted as the determinants of legitimacy. We examined the effects of three traits: expertise, partyship, and locality. A questionnaire survey targeted three actors-farmers, fishermen, and other workers-involved in the red clay flow problem that has damaged the local sea in Ginoza village, in Okinawa. As a result, the legitimacy of farmers and fishermen was higher than that of civil servants. Results also indicated that the parties to the problem were more favored as managers than the experts, and that the actors favored local community members as managers over experts. Furthermore, the favored traits of managers as determinants of legitimacy were inconsistent among the actors. These suggested that the subjective locations of actors in participating in the control of the red clay flow were different from each other. The contributions of these findings to the expansion of social governance in managing the commons are discussed.
著者
堀田 龍也 高橋 純 青木 栄太 森下 誠太 山田 智之 吉田 茂喜 江山 永
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.161-164, 2008
被引用文献数
4

教科書に準拠した算数科提示用デジタルコンテンツを開発した.教室におけるICT活用の現状と算数科の授業の実態から,教科書のレイアウトをそのまま拡大することを基本とした.開発された提示用デジタルコンテンツでは,見開きレイアウトの本文がリンク有効箇所となる場合が多く,リンク先のモジュールは本文と図表等の組合せが多かった.提示用デジタルコンテンツの開発を通して,教科書から提示用デジタルコンテンツへの変換ルールを同時に検討したところ,6カテゴリ,全26ルールのルール群が見出された.
著者
贄 育子 小幡 孝志 室津 史子
出版者
ヒューマンケア研究学会
雑誌
ヒューマンケア研究学会誌 (ISSN:21872813)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.29-36, 2014

【目的】母性看護学実習に対する男子学生の思いを明らかにし、実習展開の示唆を得る。【方法】母性看護学実習を終了した男子学生9名を対象とし、半構造化面接により作成した逐語録を、テキストマイニングで分析した。【結果】補完類似度を用いた特徴表現抽出の結果、実習前は「男性-疎外感」、「実習-行く+したくない」、実習中は「新生児-看護」、「つながり-理解+できる」、「学生-必要」、「看護-経験+できる」、「観察-重要」、実習後は「まじめ-実習+したい」、「育児休暇-取る+したい」、「実習前-意味+ない」、「精神的サポート-必要」、「男性-支える」、「視点-増える」が抽出された。【結論】母性看護学実習に対して男子学生は、実習前は性差による疎外感から不安を抱えている。しかし、実習中は対象者とのかかわりを通して、学生にとって必要な経験ととらえ、実習後は父親としての将来像についても考えていることがわかった。
著者
高橋 孝次 タカハシ コウジ TAKAHASHI Koji
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.32, pp.13-28, 2016-03

〈文壇〉からの孤立というイメージによって強く価値づけられてきた稲垣足穂だが、大正末から昭和初期にかけては、〈文壇〉という文学場において、「新時代」を代表する作家として登記された存在だった。本稿では作家自身の証言に依拠するのみでほとんど検証されてこなかった〈文壇〉時代の稲垣足穂の姿を当時の時評や合評、新たに発見された資料、同時代言説などから再構築することを目的とする。滝田樗陰と「中央公論」、佐藤春夫との破門問題、中村武羅夫と「新潮」、新感覚派と「文芸時代」といった稲垣足穂と〈文壇〉を繋ぐ人々との関わりを再検証し、当時の足穂がいかにして〈文壇〉での位置を獲得していったかを裏付ける。加えて石野重道と猪原太郎という二人の友人をめぐる「オリジナリティ」の問題を採り上げ、足穂の送った二つの抗議文と、それに対する〈文壇〉の反応から足穂の「新しさ」がどのように認知、受容され、消費されていったのかを明らかにする。
著者
朴 [Hyun]国
出版者
龍谷大学
雑誌
国際文化研究 (ISSN:13431404)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.43-50, 2016-03-20
著者
日本チバガイギー株式会社農薬本部開発普及部登録課 株式会社エス・ディー・エスバイオテック企画開発部
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌(Journal of Pesticide Science) (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.307-309, 1986

カルブチレートの安全性評価のための各種毒性試験の結果, 本剤は急性毒性がきわめて低く, 眼に原体ではきわめて軽度の刺激性を有するものの皮膚に対してはまったく刺激性を有しない. また, 亜急性毒性試験での本剤の最大無作用量は15mg/kg/日 (雄) であり, 細菌を用いた変異原性試験はいずれも陰性を示した.<br>本剤は造林地下刈用および非農耕地用除草剤としてそれぞれ昭和57年および58年に農薬登録され, これらの分野で有用な資材の一つとなっている.
著者
中島 美樹 丸山 弘明 跡部 昌彦
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, 2012

【目的】レモンジュースの香味特性は、原料果実の産地、収穫時期や搾汁方法、殺菌方法などの違いで変化し、現在、市場にも様々な香味特性を有する商品が存在する。本研究では、これら市販レモンジュースが、どういった香味特性を有するのか評価し、さらに、これらの香味特性が製菓調理後の香味特性と、どう関係するのか解析した。平成23年度大会では、第1報として、レモンジュースの配合量を合わせて試作した、ゼリー、ベイクドチーズケーキでの結果を報告した。今回は、添加するレモンジュースの酸度が同一になるように、添加量を調整して試作し、同様に香味特性を評価、解析した結果を報告する。【方法】市販レモンジュース(22品)、青果レモンを搾ったもの(2タイプ)について、官能評価による香味評価を行なった(第1報)。その結果で特徴的であった市販レモンジュース(7~8品)を用いて、焼き菓子(ベイクドチーズケーキ、マドレーヌ)を試作し、官能評価による香味評価を行なった。官能評価は両極7段階尺度法で評価した。 【結果】<ベイクドチーズケーキ>レモンの添加量を統一した第1報では、レモンジュースの香り特性は、チーズケーキの評価では区別されなかった。しかし、酸度によって添加量を調整した今回は、レモンの香り特性の一つである「レモンの果皮の香り」と「レモンの果肉の香り」が、チーズケーキの評価で区別された。また、「レモンの果皮の風味」「レモンの青っぽい風味」の強いレモンジュースは、チーズケーキの「チーズの風味」を弱く感じさせることが確認できた。<マドレーヌ>「後引く感じ」の強いレモンジュースは、マドレーヌの「バターの風味」「卵の風味」を弱く感じさせることが確認できた。
著者
門馬 拓哉 酒井 宏
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.27, no.23, pp.5-8, 2003-03-20

本研究では、2次元テクスチャを付与した場合、しない場合における陰影からの3次元構造知覚について心理物理学的に検討する。これにより陰影と輪郭の相互作用を明らかにする。具体的には、単純なグラデーションを付与した円形の領域(図)に、ホワイトノイズ(WN)やランダムドット(Rnd)を付与した場合について検討した。実験により次の結果が得られた。(1)図と地の平均輝度が等しい湯合(上下方向に図/地のコントラスト極性が変化する場合)に知覚が向上する。(2)WNを図に付与すると、図が地より暗い場合は知覚が向上する。(3)Rndを図地の両方に付与すると知覚は低下する。(4)黒線で図の輪郭を囲むと、図が明るい場合には知覚が向上する。これらの結果から、テクスチャの付与等によって、図と地の境界が区別されやすくなる場合には陰影からの3次元知覚が向上し、区別しにくくなる場合には知覚が低下することが示唆された。
著者
平塚 弘明
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.1-14, 2006-09-30

Visual Culture Studies, which attaches importance to the sociality or historicality of vision, has revealed the problem of power which underlies "seeing", but on the other hand runs the danger of reducing "seeing" to a mere repetition of social structure or discourse. This paper aims to discover within "seeing" itself a way to break through the constructed nature of it by considering the notion of the Image and its double function in the theory of W. J. T. Mitchell. Mitchell defines the Image as a "natural sign", a sign which represents a resemblance in a given representation system. One of its social functions is to provide in a natural form the basis for "seeing" to those who share the same representation system. This basis is formed and functions not by the power of the Image itself, but through our narrations concerning the Image. However, the Image, as a natural sign, has a further function of making visible the basis itself for "seeing". Such a recognition of the Image is not "seeing" on a particular basis but is itself the basis for "seeing", and thus differs from seeing within "a prescribed set of possibilities". In narrating concerning the Image, we forget what lies outside of the possibilities even though we experience it continually.
著者
田中 貴子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.1-11, 1991-06-10

網野善彦氏の『異形の王権』以降南北朝時代への関心が高まっているが、特に文観と立川流と呼ばれる真言密教の一派については、それぞれ邪教、妖僧として特別視される傾向があった。しかし、こうした文観像は、彼を非難するために[ダ]枳尼天法の行者の姿をモデルとして作り出されたものであり、その背後には[ダ]枳尼天法をめぐる「異類」と性の問題が存在している。本論は、『渓嵐拾葉集』の説話を通して、「異類」と性の力が中世王権の体制の中に組み込まれている様相を探るものである。
著者
菅野 憲明 佐々木 雄大 高山 毅 池田 哲夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.72, pp.545-552, 2004-07-14

コンビニエンス・ストア(通称「コンビニ」)における新商品の売れ行き予測に関する学術的な検討が遅れている. 著者らはこれまでに 市販のPOSデータを用いて「おにぎり」と「カップラーメン」の新商品の売れ行き予測に関する予備的な検討として 特定店舗で成立する相関ルールの抽出を行なった. 本稿では 店舗を問わず成立する一般的知見の導出を目指す. 具体的には コンビニ会社A社へのヒアリングを通じて 新商品投入後二週目の売れ行き予測に対するニーズがあることを述べる. そして これを目的変数とした場合の説明変数として有効な変数を A社の協力の下 データマイニングにより導出する. これらの説明変数と目的変数を用いて 店舗ごとにルール抽出を行なうと有効なルールが得られることが確認された.Academic analysis of sales forecast for new items on sale in convenience store is insufficient. As a preliminary analysis, the authors have derived some association rules for every shop concerning demand of new ``onigiri" and ``cup ramen" by utilizing POS data on sale. In this paper, we try to find some general knowledge independent of a shop. Concretely, based on a hearing from a convenience store company A, we describe there exists a need for sales forecast in the second week for a new item. We adopt it as a target variable, and derive its effective explanatory variables by the use of data mining technique, based on the cooperation of the company A. We have confirmed that we can obtain some effective association rules, if we adopt these target variable and explanatory variables and perform distinct data mining for each shop.
著者
志水 英二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.758-763, 2011-06-01
参考文献数
33
被引用文献数
1

本質的に視覚生理に優しい網膜走査・投影方式ディスプレイについて動作原理,システム構成,動作特性を述べた.走査方式については作業などのAR応用に優れた特性をもつシステムについて,投影方式については,本方式の欠点を克服した広域視野化とメガネ型構成の方式について述べた.また,本方式が低視力者支援に寄与できることとその効果について述べた.