著者
横田 賀英子 渡辺 昭一 渡邉 和美
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
犯罪心理学研究 (ISSN:00177547)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.21-33, 2002

<p>本研究では,我が国で過去に発生した人質立てこもり事件87件を分析し,犯人の投降に影響を与えた状況要因について検討した.その結果,以下のことが明らかとなった.</p><p>1 事件中に,犯人が人質を死傷させた場合には,犯人が投降する確率が低かった.</p><p>2 発生場所が建物内である場合,犯人がマスコミ報道を要求している場合,犯人と人質問に会話があった場合には,犯人が投降した確率が高かった.</p><p>3 立てこもり事件の終結においては,犯人の投降もしくは立てこもり継続への意思決定と,警察の強行制圧もしくは交渉継続の意思決定の双方が影響していたことが示唆された.</p><p>本研究の結果により,我が国における過去の人質立てこもり事件において,どのような状況要因が,犯人の投降に影響したのかが,明らかになった.今後は,犯人,警察,人質問のダイナミックスについて,さらに研究を進める必要がある.</p>
著者
吉村 実 川喜田 哲哉 ワンチャイ チャイタス ソマニイワン チャニン
出版者
社団法人日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.347-356, 1995-03
参考文献数
15
被引用文献数
1 2

The practicality of L-glutamic acid mother liquor for use as a livestock feed additive was studied. At water activity of 0.81, mold did not grow in the feed additive during long-term storage under either aerobic or anaerobic conditions. Results of a subacute toxicity test in rats suggested the safety of the additive. The addition of the mother liquor feed additive to feed for growing swine improved the feed intake, the daily body weight gain, and the feed conversion rate. Digestibility of crude protein, crude fat, and crude fiber was increased when the feed contained a lysine supplement and the mother liquor feed additive. The urinary nitrogen excretion of pigs given a lysine supplement in the feed with the mother liquor feed additive was less than that of pigs not given a lysine supplement with or without the mother liquor. It means that the efficiency of use of proteins in the mother liquor was improved by the addition of lysine.
著者
高橋 美穂
出版者
金沢大学人間社会学域経済学類社会言語学演習
雑誌
論文集 / 金沢大学人間社会学域経済学類社会言語学演習 [編] (ISSN:21886350)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.81-96, 2018-03-22

<概要>近年、テレビや携帯電話などをはじめ数多くの業界でコモディティ化が深刻になってきている。これに伴い、企業は価格や品質・サービスの他に、ブランディングによって差別化を図るようになった。ブランディングの方法は様々であり、本研究では企業の顔となるロゴマー クについて注目した。これまで激しい市場競争をしてきた大企業を対象に、各企業のロゴマー クの変遷をみることで、歴史的背景及び社会情勢との関係を調べていく。本研究では、日本企業のロゴマー クは、更新されるにつれて複雑なものからシンブルなものへとデフォルメ化されているのではないか、日本企業のロゴマー クは、1960 年代以降カラー テレビの普及した時期とともに、色彩が使われるようになったのではないか、という2つの仮説を立て、分析した。
著者
橋本 健一 澤 友美
出版者
一般社団法人 日本生物教育学会
雑誌
生物教育 (ISSN:0287119X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.10-16, 2019 (Released:2020-04-13)
参考文献数
19

小学校3学年理科B生命・地球(1)身の回りの生物の単元では,昆虫の体は頭・胸・腹からできていることについて学習する.手軽に得られ,簡単に観察できる材料として,アブラゼミ(Graptopsaltria nigrofuscata)などのセミの抜け殻を教材とした授業実践を行い,その有効性について検討した.授業に先立つ事前アンケートで,「セミの抜け殻を見たことがあるか」に対しては,東京都渋谷区立笹塚小学校(以下笹小)3年生児童120名(男子55名女子65名)の95%,私立津田学園小学校(以下津小)(三重県桑名市)4年生児童45名(男子21名女子24名)の87%,津小1年児童35名(男子17名女子18名)の94%が「ある」と回答した.また,「セミの抜け殻を拾ったり触ったりしたことがあるか」に対しては,笹小3年児童の71%,津小4年児童の67%,津小1年児童の65%が「ある」と回答した.セミの抜け殻は児童にとって身近な存在であり,比較的多くの児童が興味を持つ存在である思われる.2015年9月4日に笹小3年児童26名(男子13名女子13名)を対象に,アブラゼミの抜け殻を用いて,昆虫の体のつくりを調べる授業実践を,連続した2単位時間の授業として行った.抜け殻は児童1人に1個体配布し,先ず,自由に観察・スケッチした後,図中に頭・胸・腹を境目がわかるように示すよう指示した.次いで,頭は触角や眼のあるところ,胸は翅や肢がついているところなどの観察の視点を与えた上で2回目のスケッチを行わせ,再度,図中に頭・胸・腹を境目がわかるよう示すことを指示した.その結果,視点を与えていない1回目のスケッチでは,頭・胸・腹の区別をほぼ正確に捉えていたと思われる児童は19%であったのに対し,視点を与えた後の2回目のスケッチでは58%に増加した.また,2016年10月12日に,笹小3年児童64名(男子27名女子37名)を対象に,授業時間は1単位時間とし,最初から観察の視点を与えた上でスケッチさせた.その結果,児童の61%が頭・胸・腹の区別をほぼ正確に捉えていた.この結果から,多くの児童がセミの抜け殻の体のつくり,特に,頭・胸・腹の区別を観察により捉えることができ,特に,予め,観察の視点を与えることにより,効果的な授業展開が可能と思われた.セミの抜け殻は終齢幼虫の脱皮殻であるが,セミ類は不完全変態の昆虫であるため,その体のつくりの成虫との差は完全変態の昆虫ほど大きくはなく,昆虫の体のつくりの基本を確認することができる.都市部でも容易に見つかり,均一な材料を多数,簡単に集められ,長期間の保存にも耐えうるので,昆虫の体のつくりを調べる教材の一つとして有効に活用できるものと考えられる.
著者
原田 泰 岡崎 章 服部 淳子 森 園子 西原 みゆき 山口 桂子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.17, no.17, pp.76-79, 2012-03-30

本作品は、「しかけ絵本」と名付けた、A6サイズのミニ絵本のシリーズである。「転落」「転倒」「点滴抜去」をテーマに、病院内で起りやすい事故の例示とその予防、対処について、4コマ漫画とインフォグラフィックスを用いて解説している。表現コンセプトとしては、色鉛筆による手描きのイラストを用いることで未完成感を持たせ、描き足しや着彩など、利用者の表現への参加を促すとともに、自分の表現物として繰り返し眺めることによって内容の理解を深めることを狙いとした。親子で制作可能な簡単な構造を模索した結果、シート状態で配布され、利用者が切り込みを入れて折り畳むことでA6サイズの絵本として完成する。塗り絵バージョンと、フルカラーバージョンを用意し、病院ごとのカスタマイズや利用方法の多様化に対応した。デジタルデータとしてダウンロード版も用意しているので、手元のパソコンを使っての加工も可能となっている。
著者
小高 信彦 澤志 泰正
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.134-143, 2004
被引用文献数
8

1998年6月から2003年6月までの5年間に,ヤンバルクイナ<i>Gallirallus okinawae</i>の死亡個体(22件)と緊急保護個体(1件)の情報が集められた。死亡個体の情報22件のうち16件(72.7%)は自動車による交通事故が直接の死亡要因であると推察され,交通事故はヤンバルクイナの重大な死亡要因であることが明らかとなった。交通事故による死亡個体(16件)と緊急保護個体(1件)を合わせた計17件について,その発生場所と時期の特徴について分析を行った。発生場所については,国頭村内を通る県道70号線と県道2号線にヤンバルクイナの交通事故が頻繁に発生する地域がそれぞれ1ヵ所ずつ認められた。両地域は共に,ヤンバルクイナの生息地内を通る路線の中でも,自動車の走行速度が高くなると推察される場所であった。無飛翔性のヤンバルクイナにとって,生息地内を通過する車両の速度が高くなることは,直接的に交通事故件数の増加につながる。交通事故の発生時期については顕著な季節変化が見られ,5月と6月に11件(64.7%)の交通事故が集中して発生していた。この時期はヤンバルクイナの繁殖期と重なっている。
著者
山内 健生 尾崎 清明
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.97-99, 2007
被引用文献数
2

2005年8月21-22日に沖縄島国頭村西銘岳で2雌の <i>Ornithoica exilis</i>(ハエ目:シラミバエ科)を2個体のヤンバルクイナ <i>Gallirallus okinawae</i> 幼鳥の体表から採集した。宿主のヤンバルクイナはいずれも良好な健康状態であった。今回の記録は沖縄島における <i>O. exilis</i> の初記録であり,ヤンバルクイナは <i>O. exilis</i> の新宿主記録となる。
著者
山階 芳麿 真野 徹
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.147-152_3, 1981
被引用文献数
22

沖縄島北部の通称ヤンバルと呼ばれている丘陵地帯に,地上を歩くクイナの1種が居る事は少し前から知られていたが,山階鳥類研究所の真野徹外数氏が環境庁の鳥類標識調査事業の一環として国頭郡奥間において,1981年6月18日から7月7日にかけて調査を実施し,そのクイナの成鳥及び幼鳥各1羽の捕獲に成功した。これら2羽については,各部を詳細に調べた後,足環をつけて捕獲した元の場所に放した。又これより前にフエンチヂ岳附近の林道脇にて拾得された1個体を名獲市の友利哲夫氏が標本として保存していたが,これも今回捕獲したものと同種である事がわかった。<br>これら3個体は羽色が<i>Rallus torquatus</i>及びその亜種に似ているが,嘴と脚が赤色でやや大きく,それに比例して翼と尾が長くなく,又最外側の初列風切羽はそれ以外の初列風切羽より短いなどの点が異なるので,今迄に発見された事のない新種のクイナと断定し,ここに新種として記載する。
著者
尾崎 清明 馬場 孝雄 米田 重玄 金城 道男 渡久地 豊 原戸 鉄二郎
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.136-144, 2002
被引用文献数
14

沖縄本島北部のやんばる地域において,ヤンバルクイナの分布を,音声プレイバック法を用いて調査し,結果を過去の調査結果と比較した。その結果1996~1999年は,調査した95メッシュのうち49メッシュでヤンバルクイナの生息が確認され,確認できたメッシュの割合は51.6%であった。2000~2001年にヤンバルクイナの生息が確認されたのは,調査した255メッシュのうち116メッシュでその割合は45.5%であった。生息域の南限が,1985~1986年からの15年間に約10km北上し,生息域の面積は約25%減少したものと考えられた。一方沖縄県によってマングースの駆除が実施されたが,捕獲された地域はヤンバルクイナが見られなくなった地域と一致することがわかった。このことから,ヤンバルクイナの生息域の減少には,マングースが関与していることが強く示唆された。
著者
小高 信彦
出版者
裳華房
雑誌
遺伝 (ISSN:03870022)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.40-44,3, 2005-03
被引用文献数
1

1 0 0 0 鳥類

著者
樋口広芳 森岡弘之 山岸哲編集
出版者
平凡社
巻号頁・発行日
1996
著者
東正雄著
出版者
保育社
巻号頁・発行日
1995

1 0 0 0 日本の貝

著者
小菅貞男編著
出版者
成美堂出版
巻号頁・発行日
1994

1 0 0 0

著者
波部忠重 小菅貞男共著
出版者
保育社
巻号頁・発行日
1996