出版者
司法省
巻号頁・発行日
vol.自明治10年1月至明治10年6月, 1885
著者
茂木 眞希雄 森田 あや美
出版者
愛知学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

目的1) in vivo研究としてヒト歯肉溝滲出液(GCF)中ならびに顎関節症滑液中の骨代謝関連因子の探求、とくにRANKLとの関連性が強い破骨細胞由来Cathepsin-Kの定量2)in vitro病態モデル(炎症性サイトカイン処理マウス骨芽細胞)により、惹起されるRANKLならびにアポトーシスを誘導するcaspaseを中心としたシグナルカスケードの分子機構の解明3)病態モデル(炎症性サイトカイン処理マウス骨芽細胞ならびにストローマ細胞)により、惹起されるOPG産生抑制シグナルカスケードの分子機構の解明4)骨芽細胞の分化・増殖におけるosteoprotegerin(OPG)の新規な生理的役割について詳細な基礎的な検討を行い、新たな歯周関連疾患治療戦略の構築をめざすことを目的とした。結果1) 健常者、顎関節症のdisk displacement with reduction, disk displacement without reduction, osteoarthritisの4群から滑液を得てRANKL, OPG, RANKL/OPG ratioを測定した。ヒト顎関節症、とくにosteoarthritis患者滑液中にRANKLが存在し、OPG量が健常者と比較して統計的有差を持って低下を示し、有意にRANKL/OPG ratioが亢進することを初めて明示した。Osteoarthritis患者滑液がin vitroでヒト末梢単球からの破骨細胞形成ならびに活性化能を持つことを確認し、Osteoarthritisの骨破壊の機序にRANKL/OPGが関わる可能性を初めて明示した(Wakita, Mogi et al., J. Dent. Res.)2) 健常者GCFとの比較から、ヒト歯肉溝滲出液GCF中の破骨細胞由来と考えられるプロテアーゼCathepsin-Kと破骨細胞分化誘導因子RANKL濃度が歯周病の進行・ステージにより上昇変動が見られ、両者とも統計的有意な増加ならびに相互に相関を認めた(Mogi, M. et al., Archs Oral Biol., 2007)。3) マウス骨芽細胞様細胞MC3T3-E1細胞において, 炎症性サイトカイン誘導アポトーシスシグナルは, mitogen-activated protein(MAP)キナーゼの活性化を伴うことを明らかに、iNOS依存性アポトーシス細胞死システムの誘導を調節する上でp38MAPキナーゼカスケードが, 重要な役割を担うことを明示した(Kuzushima, Mogi et al., Archs Oral Biol).4) OPG-knockout mouseにおける血中RANKLおよびOPGの変化と骨代謝異常の関連性について精査し、OPG-knockout mouse血中RANKL濃度の顕著な増大を発見した。本実験結果はOPGの新規な生理的役割として膜結合型RANKLの可溶性型RANKLへの移行を調節するユニークな作用を持つことを初めて明示した(Nakamichi et al., J. Immunol., 2007)。5) ヒトgingivitis患者歯肉溝滲出液(GCF)中のサイトカインの変動を健常者GCFサンプルとの比較探索を行ない、EGF superfamily のtransformng growth factor-αが特異的にgingivitis群において低下している事を明らかにした(Mogi et al., J. Immunoassay Immunochem., 2009)
著者
茂木 眞希雄 森田 あや美 尾関 伸明
出版者
愛知学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は, ヒト骨格筋幹細胞由来高純度間葉系細胞の脱細胞化した間葉系細胞擬態マトリックス上にマウスiPS細胞を播種し, 間葉系細胞の再細胞化の効率について生化学的手法を用いて基礎的検討を行うことを目的とした.ヒト骨格筋幹細胞由来高純度間葉系細胞(象牙芽細胞, 骨芽細胞, 軟骨細胞)を培養後に界面活性剤を灌流して, 間葉系細胞由来の脱細胞化した細胞外マトリックス3種類を作成し, ヒト骨格筋幹細胞を用いて間葉組織の再細胞化の効率と適正条件を検討する. 平成28年度研究計画の中で根幹となる実験の大半は,以下のように進展している. ヒト骨格筋幹細胞由来高純度象牙芽細胞,骨芽細胞, 軟骨細胞3種の分化誘導系ならびに培養条件を確立した. 3種の分化細胞に界面活性剤(Triton-X)を灌流することで, 脱細胞化細胞外マトリックス3種類を作成を試み,作成ならびに精製条件を確立した.これら擬態マトリックス3種とヒト骨格筋由来幹細胞を組み合わせて培養する事で,擬態マトリック ス3種は、コラーゲンtype1、ファイブロネクチン、ラミニンの組成が各々異なる特異パターンを示す事を明示した。3種擬態マト リックス上にヒト骨格筋由来幹細胞を播種し, 培養した結果, 象牙芽細胞由来擬態マトリックス にて培養した場合は象牙芽細胞, 骨芽細胞由来擬態マトリックスでは骨芽細胞、軟骨細胞由来擬態マトリックスでは軟骨細胞が高頻度で得られる事を確認した.擬態マトリックスにより得られた分化細胞は、各々の骨関連分化マーカーの検討(一部)により,象牙芽細胞,骨芽細胞,軟骨細 胞である事を,ほぼ確認した.細胞表層タンパクintegrinの発現をフローサイトメーターを用いて観察したところ,象牙芽細胞ではα 1integrin, 骨芽細胞はα2integrin,軟骨細胞ではα5integrinの特異的発現を確認した.
著者
尾関 伸明
出版者
愛知学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

マウスES細胞(mouse embryonic stem cells)を用いた象牙質再生を目的に、象牙芽細胞分化誘導メカニズムについて基礎的検討を行った。その結果、RA (レチノイン酸)とBMP (bone morphogenetic protein) -4の添加による象牙芽細胞分化誘導により、長楕円型への明瞭な形態学的変化と象牙質分化マーカー(DSPPとDSP)が観察された。さらに、細胞表層タンパクintegrin α2β1、α6β1とαVβ1の発現が観察され、ラミニン-1とコラーゲンタイプIといった歯髄創傷治癒過程に関与する細胞外マトリックスに対して強い接着能と運動能を有する象牙芽細胞様細胞に分化することが明らかとなった。
著者
尾関 伸明
出版者
愛知学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

骨格筋幹細胞,ES細胞とiPS細胞を用いた象牙芽細胞分化誘導メカニズムについて基礎的検討を行った.レチノイン酸とBMP-4の添加による象牙芽細胞分化誘導により,長楕円型への明瞭な形態学的変化と象牙質分化マーカーが観察された.さらに,細胞表層タンパクintegrinα2β1とαVβ3の発現が観察され,ラミニン-1とコラーゲンタイプIといった細胞外マトリックスに対して強い接着能と運動能を有する象牙芽細胞様細胞に分化することが明らかとなった.

1 0 0 0 OA 稲作害虫篇

著者
押方克己 編
出版者
林寅蔵
巻号頁・発行日
1903
著者
尾関 伸明 茂木 眞希雄
出版者
愛知学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

多能性幹細胞は, 特定の微小環境に晒されると様々な細胞に分化することができる. 本研究では, 象牙芽細胞擬態マトリックスと幹細胞を用いて象牙芽細胞への分化機構を検索し, 象牙芽細胞擬態マトリックスと幹細胞の接触が特定の増殖因子の発現および分泌を誘導することが明らかとなった.本研究結果から, 象牙芽細胞擬態マトリックスとインテグリンの相互作用により, 象牙芽細胞への分化に必要な増殖因子を幹細胞自身が分泌することが明示された.
著者
佐々木 光信
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 = The Journal of the Association of Life Insurance Medicine of Japan (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.101, no.3, pp.273-303, 2003-09-17
参考文献数
24
被引用文献数
1

遺伝子検査と危険選択を巡る議論が,マスコミを含め取上げられる機会が多くなってきている。また先端医療の進歩に伴う様々な生命倫理の問題に対しても保険業界は真撃に取り組まねばならなくなってきている。本稿では,3年前にあった「遺伝子情報と生命保険に関する研究会」の活動の経緯を報告し,その際纏められた遺伝子情報と生命保険に関する学会の見解表明と遺伝子検査と危険選択を巡る諸問題の解説資料を原文のまま掲載することとした。残念ながら当時諸事情のため公開することには至らなかったが,本稿が遺伝子情報と生命保険を巡る議論の資料となることを信じて,今回学会長の了解のもと投稿させていただいた。
著者
儘田 徹
出版者
日本保健医療社会学会
雑誌
保健医療社会学論集 (ISSN:13430203)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.44-51, 1998-05-30 (Released:2019-12-10)
参考文献数
8

In this paper, I review B. G. Glazer and A. L. Strauss’ Awareness of Dying which is well–known as a sociological monograph applying the “Grounded Theory Approach,” and examine the process of this approach.Based on such examination, I insist that the “Grounded Theory Approach” is a useful systematic method for defining generalizations in qualitative research.
著者
DAVIDE PIFFER
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
Anthropological Science (ISSN:09187960)
巻号頁・発行日
pp.130731, (Released:2013-09-14)
被引用文献数
9 12

Dual-inheritance theory posits that the genotype has an impact on the evolution of human behavior and that cultural traits can be constrained by genetic imperatives. A large body of studies provides evidence that the functional catechol-O-methyltransferase (COMT) Val158Met polymorphism is associated with executive function, working memory (WM), and intelligence. A survey of the population genetics database provides evidence that COMT gene frequencies vary across populations. The aim of the present study was to test the hypothesis that the COMT gene has an impact on cultural evolution, specifically on the adoption of an agricultural vs. a hunter-gatherer lifestyle. Statistically significant differences in COMT allele frequencies between hunter-gatherer and agricultural societies were found. Ethnic groups whose economy is based on farming have higher frequencies of the Met allele (symbol: A), whereas societies based on a hunter-gatherer economy have very low frequencies of the Met allele and a disproportionate predominance of the Val allele. Moreover, the frequency of the Met allele was positively correlated to the populations’ IQ (r = 0.57). The FNBP1L gene (rs236330) is associated with childhood and adult intelligence and it varies in frequency across populations. Frequency of rs236330 was also significantly correlated with the populations’ IQ (r = 0.81). COMT and FNBP1L had fairly similar geographical distributions (r = 0.44) although the result did not reach statistical significance. The results suggest that the genotype of a population influences its cultural development in fairly specific and predictable ways. Met allele frequency was positively correlated with latitude (r = 0.56), suggesting selective pressure due to climate.
著者
和田 崇 山本 健太
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

神楽は本来,農村地域の集落・神社にねざした神事である。中世以降,各地の集落で発生または伝播し,継承されてきた広島の神楽(里神楽)は,近年,地元の商工業者や,広島市内の出郷団体や集客をねらう事業者,さらには行政によって神社・集落の外に引き出され,都市住民や観光者によって宗教・場所から切り離されたコンテンツ,いわば&ldquo;街神楽&rdquo;として消費されるようになった。神楽が演じられる場所は,神座(=結界)から農村,都市へと広がり,さらにDVDなどの映像コンテンツとして流通するようになったことで,神楽が消費される場所はメディア上にも広がった。それに伴い,神座・農村で演じられることに意味のあった神楽は,神座や農村から切り離されてどこでも演じられ,見ることができるものへと変質した。すなわち,宗教空間・村落空間に埋め込まれるかたちで存在してきた神楽は,埋め込みの状態から引き出され(脱・埋め込み化),あらゆる場所でさまざまなかたちで消費されるようになった。神楽団の多くはその流れに対応せざるを得ない状況にあるが,中にはそれに対応できない神楽団や,伝統継承と観光対応のはざまでジレンマを感じる神楽団も少なくない。<br> こうした状況下,報告者が今後の神楽振興のあり方として提案するのが,神楽の「再・埋め込み化」である。具体的には,宗教空間・村落空間から引き出され,都市空間・メディア空間で消費されてきた神楽を宗教空間・村落空間に取り戻し,都市住民や観光者もそこで演じられる奉納神楽を体験し,理解する取組みを展開することを提案する。この取組みは,広島神楽の真正性と多様性を体験し,理解するという,オルタナティブな観光・交流活動に位置づけられるものであり,農村文化を断片的・選択的に消費するのでなく,地域の文脈に沿って体験・理解することが可能となり,そのことが農村文化あるいは農村社会を持続的なものにすることが期待できる。 報告者らはこの取組みの成立可能性を検証するため,広島都市圏の若者・女性らが広島県西部の農村地域を訪ね,秋祭りで奉納される神楽を鑑賞するとともに,神楽団員等住民との交流,周辺観光施設の探訪等をプログラムとする奉納神楽ツアーを企画し,2014年10~11月に4回試行した。<br> 奉納神楽ツアーの参加者からは,多様な神楽を鑑賞できたことに加え,祭り準備の手伝いや直会への参加を通じて神楽団員等住民と交流できたこと,各集落や農村地域への関心が高まったことが評価された。一方,長時間にわたる神楽の鑑賞,地域コミュニティへのとけ込みにくさ,宿泊施設やトイレのアメニティ等について改善が要望された。<br> 試行結果を受けて,報告者は広島県西部の農村地域を訪ね,奉納神楽と当該地域を体験,理解するツアーの企画の方向性について,以下のとおり提案する。 想定されるツアー参加者は,(a)見学型ツアーに物足りなさを感じている者,(b)共同・協働作業に喜びを感じる者,(c)ローカルな祭り(神楽)を好きな者,(d)日本の農村に関心をもち交流や体験を望む外国人,である。ツアー形態については,①短時間の神楽鑑賞と周辺施設観光を楽しむイベントⅠ型(主に中高齢者層向け),②神楽鑑賞に加え,祭り準備の手伝いや直会への参加,周辺施設観光を楽しむイベントⅡ型(主に若年層向け),③秋祭りでの神楽鑑賞,準備手伝い,直会参加に加え,通年で農漁業等を通じた交流を行う集落応援型(主に若年・ファミリー層向け),の3つを提案する。なお,これらのツアーを実施するに当たっては,ア)各集落における観光客受入に対する住民合意の形成,イ)祭り準備の手伝い等における訪問者の役割の明確化,ウ)訪問者が神楽を理解し,地域コミュニティにとけ込むのをサポートするアテンド(ガイド)の配置,が必要になると考えられる。 ただし,今回の試行ツアーについては,参加者が示した支払容認額と実際に支払った経費を考慮すると,旅行代理店等が独自に造成・催行する旅行商品(ビジネス)として成立させることは困難だと考えられる。そのため,具体化に当たっては,経済性を勘案した旅行商品を造成するよりも,取組みの社会性を重視し,訪問者受入に関する住民合意を形成した集落と自治体,農村地域に関心をもつ者が&ldquo;神楽&rdquo;を通して継続的に交流し,相互理解と集落支援を図ることが現実的だといえる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.750, pp.36-40, 2017-03

競技用自転車のフレームにおいて、CFRPの次の材料としてステンレスが注目されている。「ケルビム」というブランドで競技用自転車などのハンドメードバイクを提供する今野製作所(本社東京都町田市)では、ここ数年でステンレス製のフレームを手掛けることが…