著者
Kyuzi Kamoi You Shinozaki Kazuo Furukawa Hideo Sasaki
出版者
The Japan Endocrine Society
雑誌
Endocrine Journal (ISSN:09188959)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.353-363, 2012 (Released:2012-04-28)
参考文献数
33
被引用文献数
4 4

Glucose-dependent insulinotropic polypeptide (GIP) secretion in diabetic Europeans with type 1 (T1DM) and type 2 (T2DM) following test meal (TM) has been shown to be normal. In Japanese patients with T2DM, GIP secretion was also normal. We determined whether GIP secretin is influenced by various factors. Plasma glucose (PG), serum insulin (s-IRI), serum C-peptide (s-CPR), and plasma total GIP (p-total GIP) levels were measured at 0, 30, and 60 minutes after TM (560 kcal) in patients with T1DM (n = 15, group 1) and T2DM (n = 29, group 2) treated with various medications. HbA1c was also measured. At baseline, means of age, BMI, HbA1c, PG, s-CPR, SUIT (secretory unit in transplantation) and p-total GIP were significantly lower in group 1 than in group 2. Each mean of postprandial p-total GIP levels after TM in all patients was more dramatically increased than other factors. The area under the curve (AUC) of p-total GIP levels in early-phase (0 to 30 min) was significantly positively correlated with BMI in group 2 but not in group 1, and not with other factors. These results indicate that the GIP secretion after TM in diabetic Japanese patients was dramatically increased, and the AUC of GIP secretion in early-phase was positively correlated with BMI in non-obese and obese patients with T2DM, but not with T1DM. The increase was not influenced by gender, age, glycemic control, duration of disease, micro- or macro-vascular disturbances, or oral drugs.
著者
滝沢 寛之 小久保 達信 片海健亮 小林 広明
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.46, no.SIG12(ACS11), pp.37-45, 2005-08-15

HPC Challenge(以下HPCC とする)ベンチマークは,高性能計算(High-Performance Computing,以下HPC)システムの総合的な性能評価のために提唱されているベンチマーク集である.現在までに広く用いられている浮動小数点演算性能に加えて,メモリアクセスやネットワーク通信の性能等,複数の観点から多角的にHPC システムを評価することにより,HPCC ベンチマークは実用的な科学技術計算に対する実効性能を適切に評価する指標として期待されている.本論文では,東北大学情報シナジーセンターで運用しているNEC SX-7 システムの性能をHPCC ベンチマークを用いて評価した結果について述べる.28 の評価項目のうち16 項目において著しく高い評価が得られた結果に基づいて,HPC 分野におけるベクトル型アーキテクチャの優位性について議論する.

1 0 0 0 OA 梵鐘の解説

著者
森永 卓一 養田 實
出版者
社団法人 日本金属学会
雑誌
日本金屬學會誌.A (ISSN:03694607)
巻号頁・発行日
vol.14, no.12, pp.22-26, 1951-01-20 (Released:2009-02-12)
参考文献数
17
著者
Omata Daiki Maruyama Kazuo
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.456-458, 2014-11-25 (Released:2015-02-27)
参考文献数
4
著者
谷田貝 亜紀代 安成 哲三
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.799-815, 1998-10-25 (Released:2008-01-31)
参考文献数
27
被引用文献数
34 45

ユーラシア大陸内陸の乾燥地域周辺は、砂漠化の問題が生じている地域であり、それらの地域の水循環の変動を、全球、大陸スケールの気候変動とあわせて明らかにすることは不可欠である。内陸の乾燥地域においても、夏季にしばしば強い降水がみられるが、それに関連する水蒸気輸送場は、若干の事例解析があるのみで、気候変動と関連づけて研究した例はほとんどない。そこで、本研究はまず、ユーラシア大陸内陸の乾燥地域周辺における夏季の水蒸気輸送とその収束発散場をヨーロッパ中期予測センター(ECMWF)の再解析データを5年間(1980-1984年)について使用して調べた。夏季平均の鉛直積分された水蒸気フラックス場は、モンゴルと中国北部には北西方向からの水蒸気が輸送されることを示す。平均場では、これらの地域の水蒸気源は西シベリアと、さらにその西方向である。大陸のうち最も乾燥したタクラマカン砂漠への、対流圏下層の水蒸気輸送場をみると、この地域の北西方向からの水蒸気が天山山脈の東側をまわりこむように水蒸気が輸送されていることがわかった。次にタクラマカン砂漠の降水と日平均水蒸気輸送場の関係を統計的に調べた。タクラマカン砂漠周辺の全層水蒸気フラックス場をクラスター分析により、まず8パターンに分類した。次に、日降水量と大気循環場をこれらのクラスターごとに合成した。全体の約9割は、平均場に似て、北西からの輸送に関係したパターンであり、このケースの場合、上空にトラフが存在する時に降雨がみられる。しかし、時折、チベット高原を越えて南から水蒸気が流入し、同時にタクラマカン東部(チベット高原の北東側)の下層で東から水蒸気が入り込むことがあり、このパターンはタクラマカンの強い降水と関係している。大気循環場の特徴として、500hPa等圧面高度の合成図をみると、南西方向に深く伸びたトラフがタクラマカンの北側に出現し、これと同時に中央アジアではリッジが現れる。東風の見られるタクラマカン東部には下層に低気圧が存在する。このケースは、全体の10%以下であるが、出現は多雨年に偏り、多雨年(1981, 1984)の夏季降水量の約半分がこのような循環場でもたらされている。
著者
谷田貝 亜紀代 安成 哲三
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.909-923, 1995-10-25 (Released:2008-01-31)
参考文献数
32
被引用文献数
63 78

中国とモンゴルの乾燥・半乾燥地域における夏季降水量の経年変動を解析した。回転主成分分析の手法を夏李(6-8月)降水量時系列(1951-1990年)に適用し、その経年変動特性により、対象地域を次の5地域に区分することが出来た。I)タクラマカン砂漠、II)黄土高原、III)中国華北~モンゴル中・南東部、IV)天山山脈の北側、V)モンゴル北部。地域III)の代表的な時系列は、1955年以降の降水量の有意な減少傾向を示した。次に、対象地域の降水量の経年変動とアジアモンスーン活動との関連を調べるために、インド総降水量資料とこれらの地域の降水量変動との関係をモンスーン期の合計降水量についてだけでなく、夏季の各月について調べた。その結果、地域I)、II)の代表時系列はインド総降水量と、それぞれ負、正の相関が見られたことから、ここではこの2地域の夏季降水量の経年変動と大気大循環場との関連を、北半球の100hPa、500hPa高度及び地上気圧の偏差を使用して解析した。その結果、地域I)(タクラマカン砂漠)の夏季降水量の経年変動は、偏西風循環の風上側(大西洋~ユーラシア大陸)の偏差と関係し、多雨年にはトラフが90゜E付近に存在すること、また、チベット高気圧が多(小)雨年にはその東側で強く(弱く)なることがわかった。地域I)の6、7月の降水量はインド総降水量と負相関が見られた。この両地域の夏季降水量の経年変動の関係は中央アジア周辺の比較的局地的な循環場を介在していることが示唆された。一方、地域II)(黄土高原)の2-3年周期を呈する時系列は、6-9月の各月においてインド総降水量と正相関が見られた。対応する大循環場の変動は、太平洋高気圧、チベット高気圧、イラン周辺の地上気圧に見られた。これらは地域II)の夏季降水量の経年変動が、よりグローバルな、モンスーンに伴う大気海洋相互作用と密接な関わりがあることを示唆している。
著者
塚原 康子
出版者
紫明の会
雑誌
紫明
巻号頁・発行日
no.33, pp.82-87, 2013-10
著者
小野 良之
出版者
楽劇学会
雑誌
楽劇学 (ISSN:13405721)
巻号頁・発行日
no.22, pp.104-106, 2015-03

1 0 0 0 広文庫

著者
物集高見 編
出版者
広文庫刊行会
巻号頁・発行日
vol.第一冊, 1926
著者
山本 敏夫
出版者
日本鳥類標識協会
雑誌
日本鳥類標識協会誌 (ISSN:09144307)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.1-4, 1994 (Released:2015-08-20)
参考文献数
1
被引用文献数
1

1993年の5月から7月にかけて富山県黒部市黒部川河口中州のコアジサシのコロニーにおいてアジサシの日本初記録である繁殖を観察した。観察結果から抱卵を開始したのは5月18日,孵化したのは6月10日と考えられた。7月10日には活発に飛び回る幼鳥が観察され、7月15日から17日の間に飛去した。この場所でアジサシが繁殖したのは、外敵の接近しにくい地形と外敵の侵入をコアジサシが発見してくれる事による安全の確保や、コアジサシの餌を横取りする事による餌の確保が容易であったためと考えられる。

1 0 0 0 OA 埼玉県報

出版者
埼玉県
巻号頁・発行日
no.(1797), 2006-08-08
著者
駒林 邦男
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.294-304, 1963-12-30 (Released:2009-01-13)
参考文献数
7
著者
長松 奈美江
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.476-492, 2006-12-31 (Released:2009-10-19)
参考文献数
21
被引用文献数
1

近年, 雇用調整や労働強化などにみられるように, 被雇用者の管理のあり方が変化している.被雇用者がもつ仕事の自律性の「水準」と, 被雇用者間での仕事の自律性の「規定構造」の変化に注目することで, 近年の雇用関係の変化を検証した.被雇用者がもつ仕事の自律性の「水準」は, 業務遂行において, 被雇用者と雇用主のどちらの意思がより貫徹されやすいかを表す.仕事の自律性の「規定構造」は, どのような特性をもつ被雇用者が, 雇用主との関係においてより有利な立場にあるかを表す.1979年の「職業と人間」調査, 2001~02年の「情報化社会に関する全国調査」を用いて, 仕事の自律性の「水準」と「規定構造」が変化したのかどうかを, 仕事の自律性の多母集団同時解析による検証的因子分析と, パス解析によって確認した.その結果, 男性被雇用者の仕事の自律性の「水準」は低下し, 「規定構造」に関しては, 学歴の効果の低下, 職業威信と年齢の効果の増大がみいだされた.職業威信の仕事の自律性への効果は, 職業威信による技能 (仕事の非単調性) の違いと, 解雇されやすい立場を表すパート・アルバイト率の違いによって媒介されていた.被雇用者の管理のあり方が変化し, 被雇用者の仕事の自律性の水準が低下するなかで, より解雇されにくく, 専門性の高い仕事をする被雇用者が, 仕事の自律性を奪われない有利性をもつようになったといえる.
著者
宮下 文秀
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.476-479, 2012
参考文献数
6

物質の質量を正確に秤量することは,化学実験を行う上で基本的かつ重要な過程の一つであり,そのために,その操作や装置の原理を理解,把握することが求められる。その質量を正確に測定するには,天びんは欠かせない。天びんには,その原理からいくつかに分類することができる。ここでは,代表的な天びんとして機械式(釣り合い)天びん,バネ式はかり,直示化学天びん,そして電子天びんとしてロードセル式と電磁式を取り上げ,各々の原理とその特徴などについて説明する。
著者
余語 真夫 浜 治世 津田 兼六 鈴木 ゆかり 互 恵子
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.28-32, 1990 (Released:2015-07-08)
参考文献数
20
被引用文献数
1 4

This experiment demonstrates how the use of cosmetics on a woman’s face affects her psychological well-being. The subjects were twenty-four women in their twenties. They have a habit of wearing wear make-up in their everyday life. The experimental conditions were: (a) no make-up, (b) self-make-up using their own cosmetics, (c) make-up by a professional female beautician. Each subject was asked to rate the degree of her self-confidence, self-satisfaction, state anxiety, and activation, and to utter a vowel sound for three seconds under each of the above-mentioned make-up conditions. The main results showed: (a) the use of cosmetics increases feelings of self-confidence and self-satisfaction, regardless of whether make-up was applied by the subject or a professional beautician, (b) the activation level increases while the degree of state anxiety decreases when make-up was applied by a professional beautician, and (c) the subjects’ voice pitch heightened when their make-up was applied by a professional beautician; this suggests that the subjects’ emotional state was activated under this condition. In conclusion, our study found that the use of cosmetics gives people more self-confidence and makes them feel happier, thus enhancing their psychological well-being.
著者
Agata KRAJEWSKA Anna WALIGÓRSKA
出版者
Psychologia Society
雑誌
PSYCHOLOGIA (ISSN:00332852)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.61-74, 2015 (Released:2016-06-08)
参考文献数
40
被引用文献数
1 3

This study investigated preferences towards abstract vs. realist and low vs. high complexity paintings in context of personality traits (measured with NEO PI-R Inventory), selected demographics and art experience (aesthetic interests, knowledge and preferences). 134 participants completed an online survey, rating attractiveness and artistic value of 48 paintings grouped on two continuum scales: abstractedness-realism and general complexity of the composition. Art experience and Openness to Experience positively (while Neuroticism and Conscientiousness negatively) correlated with high judgments of abstract and low complexity artworks. High Extraversion level was positively correlated with high ratings of abstract paintings. The findings support some and contradict other previous results, reflecting the need of application of stylistic dichotomy scales (rather than style differentiation) into future research.