著者
山田 淳平
出版者
藝能史研究會
雑誌
藝能史研究 = History of the performing arts (ISSN:03869504)
巻号頁・発行日
no.220, pp.1-24, 2018-01
著者
蓮尾 徹夫 斎藤 和夫 藤川 茂昭 吉沢 淑
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.12, pp.962-965, 1983-12-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
5

温度を30℃と15℃, アルコール濃度を60%と50%にした場合, 貯蔵中の樽からの成分の揮散, 成分の変化について以下のことがわかつた。1) 総揮散量については温度の影響が非常に大きく, アルコール濃度は小さかつたが60%の方が多く揮散した。2) エチルアルコールー水の揮散量は30℃ではエチルアルコールの万か多く15℃では逆に水の万か多かつた。3) アセトアルデヒド, 酢酸ならびに酢酸エチルは30℃の方で多く生成され, 揮散量も多く, 50%の方が生成量, 揮散量とも多くなつた。特に酢酸エチルは温度の影響を受けやすい成分であつた。4) アセタールは温度, アルコール濃度の影響の比較的小さい成分であつた。5) 貯蔵中に増加してくるフェノール化合物, 着色度, 紫外部吸収は温度の高い方が, アルコール濃度の低い方が多く生成された。6) 指標として添加したイソアミルアルコールの揮散は温度の影響は受けたがアルコール濃度の影響はなかつた。
著者
池澤 剛輔 宮内 博雄 薦田 昭宏 窪内 郁恵 澤田 純
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0453, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに】近年,腰痛患者における運動制御は健常者と異なることが明らかとなり,特に慢性症状を有する者では,多裂筋の筋活動の減弱や遅延が起こると報告されている。これに対し多裂筋を含めた腹腔周囲筋の促通として,McGillらのバードドッグや,体幹を頭尾側へ伸展させる課題(以下 軸伸展位)の有効性が報告されているが,先行研究では健常者を対象としたものが多く,姿勢別に軸伸展位における多裂筋の筋活動量を比較した報告は少ない。そこで今回,腰痛の有無および軸伸展位での運動課題が,各姿勢における多裂筋,脊柱起立筋の筋活動に与える影響について筋電図学的に検討した。【方法】対象は,3カ月以上腰痛が持続している腰痛群10名(男性10名,平均年齢28.1±6.7歳)と,腰痛を有さない健常群10名(男性10名,平均年齢27.6±5.9歳)の2群とした。筋活動の測定は表面筋電計(小沢医科器械製筋電計:EMGマスター)を用い,測定筋は右側の多裂筋(L5-S1棘突起外側),脊柱起立筋(L3棘突起外側)とした。測定姿勢は,端座位,四つ這い位,四つ這い位で左上肢と右下肢を挙上した姿勢(以下BD),BDにて左手関節部に体重の2.5%,右足関節部に5%重錘負荷した姿勢(以下BD+)の4条件とした。各姿勢で安静位,軸伸展位にて2回ずつ測定し,姿勢が安定した5秒間の筋活動量を記録した。データ処理は,波形が安定した3秒間の筋積分値を平均し,最大随意収縮(以下MVC)を100%として正規化して%MVCを求めた。また脊柱起立筋に対する多裂筋の筋活動を多裂筋/脊柱起立筋比(以下M/E比)として表した。検討項目は,各姿勢での安静位,軸伸展位における多裂筋と脊柱起立筋の各%MVCおよびM/E比の比較とした。統計処理はt検定,二元配置分散分析を用い,有意水準5%未満とした。【結果】姿勢別の比較では2群ともに,端座位,四つ這い位,BD,BD+の順に多裂筋,脊柱起立筋で有意に活動量が増加した。2群間における比較では,多裂筋は腰痛群で有意に低値を示し,脊柱起立筋は有意差を認めなかった。安静位・軸伸展位の比較では,多裂筋,脊柱起立筋,M/E比において,軸伸展位で筋活動量増加の傾向は認めたが有意差は認めなかった。【結論】先行研究では,腰痛患者において発症早期より多裂筋の機能不全が起こるとされており,本研究でも腰痛群で多裂筋が有意に低値を示したことから,腰痛群において選択的な多裂筋の機能不全が示唆された。姿勢別の比較では,運動負荷の増加に伴い多裂筋,脊柱起立筋の筋活動量が有意に高値を示した。このことから,特に腰痛患者に対しては,適切な運動負荷量の設定が重要と思われた。また軸伸展位での運動課題において筋活動量増加の傾向を示したことから,軸伸展位が体幹筋に対し量的効果をもたらす可能性が示唆された。今後は,軸伸展位が体幹筋に及ぼす質的効果の検討も必要と考える。
著者
広瀬 勉
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.331-336, 1978-07-10 (Released:2009-10-21)
参考文献数
18

独立次元は問題に即して選びうるという考えに基づいて次の手順による次元解析が提案される.STEP1.できるだけ独立次元の数の少ない単位系でII定理に基づいて無次元数をつくる.STEP 2.適当な次元定数を導入して独立次元の数の多い新しい単位系に物理量を換算し無次元数を書き直す.STEP3.導入した次元定数の値が変化しても物理現象の量的関係に変化をもたらさないことが明らかなとき, その次元定数を含む無次元項は相関から除外される.この方法は現象が微分方程式で書かれているか否かにかかわらず等しく適用される.また正規解にとどまる系のみならず, 相似解に至る系についても同じ手順が適用される.こうして境界層など指向性を持つ問題には, 群論的手法その他の方法と同様の有用性を発揮する.次元解析がこのように柔軟性をもった工学的解析法であることが, 2~3の例を通して示される.
著者
米谷 茂則
出版者
日本読書学会
雑誌
読書科学 (ISSN:0387284X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.128-138, 2009-06-01 (Released:2019-11-28)
参考文献数
22

Manga and the reading of manga have frequently been subject to criticism. However, manga now often appear within textbooks, signaling a shift from practices that attempted to distance children from manga to practices where manga materials are accepted into school libraries and are being utilized as educational materials. The shift has even progressed to the extent that educational manga are being used in high-school classes and in university courses. The author would like to encourage the transition from manga reading to educational manga reading. Specifically, the author wishes to utilize manga as textbooks for Japanese language courses and to establish reading circles for educational manga at elementary schools. This paper calls for further investigation of manga.  The author argues for the recognition of manga as reading materials suitable for morning reading sessions at junior and senior high-school. To that aim, teachers themselves should read manga and should include them in their reading lists. This paper suggests using works like a “Biography of Educational Manga” for investigative study. The paper also proposes comprehensive lessons that integrate the use of manga, such as “Kasai no Hito” and “Mori no Asagao”, as educational materials. Essay writing could also be incorporated. Practices of manga reading and educational manga will spread as more teachers come to regard manga as reading materials.
著者
田中 瑛津子
出版者
日本教授学習心理学会
雑誌
教授学習心理学研究 (ISSN:18800718)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.12-28, 2013-06-18 (Released:2018-01-31)
被引用文献数
3

中学2年生を対象にした授業場面において,興味の二つの側面であるポジティブ感情と価値の認知に着目し,興味の深化を促すための介入の効果を検討した。本研究では理科の授業を扱うことから,価値の中でも,「学習内容は日常生活と関連がある」という認識である日常関連価値の認知に焦点を当てた。実験1では,授業の導入時に意外な結果が生じる実験を提示してポジティブ感情を喚起し,「これから学ぶ内容を埋解すれば結果を説明できるようになる」と貝体的な達成日標を示して積極的授業参加を促進した。すると,日常関連価値の一般化強調の効果が引き出されることが示された。実験2では,日常関連価値への介入には,生徒の意味理解志向による調整効果があることが示された。すなわち,日条例の提示と日常関連価値の一般化の強調だけでは意味理解志向の低い生徒には不十分であることが示された。日常場面の問題を自分で解き説明する活動を加えることで,意味理解志向の高低に関わりなく,日常関連価値の認知が効果的に高まることが示唆された。
著者
那須 啓一 志田 大 松岡 勇二郎 谷澤 徹 松永 裕樹 真栄城 剛 宮本 幸雄 井上 暁 梅北 信孝
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.44, no.11, pp.1485-1492, 2011-11-01 (Released:2011-11-25)
参考文献数
29
被引用文献数
1 2

S状結腸癌の術前検査にて偶発的に発見され,癌手術に際して同時切除した仙骨前面の骨髄脂肪腫の症例を経験した.症例は70歳の男性で,S状結腸癌の術前検査の腹部CTにて第3から第5仙椎前面に内部不均一に淡い造影効果を示す径4cmの腫瘤が見られた.MRIでは脂肪成分の含有を認め辺縁も一部不整であったことから,脂肪肉腫の術前診断にて,S状結腸癌の手術にあわせて同時に切除した.仙骨前面腫瘤は径4cm大の被膜形成の明瞭な充実性腫瘤で仙骨前面に比較的強固に付着していたが浸潤はなかった.組織学的には成熟脂肪組織の増生とその中に混在する三系統(赤血球,白血球,血小板)の造血細胞からなる骨髄組織が見られ,悪性所見はなく骨髄脂肪腫と診断した.骨髄脂肪腫は,主として副腎に発生する比較的まれな軟部組織由来の良性腫瘍であり,副腎以外の部位に発生する骨髄脂肪腫は極めて少ないことから,画像診断も含めて文献的考察を加え報告する.
著者
李文烈著 安宇植訳
出版者
講談社
巻号頁・発行日
1999
著者
犬飼 望 田中 伸治 中村 文彦 有吉 亮 三浦 詩乃 小根山 裕之 柳原 正実
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.I_1327-I_1338, 2018 (Released:2019-01-10)
参考文献数
17

交差点の平面幾何構造と交通制御を工夫し,右折車と対向直進車の交錯を減らすAlternative Intersections(以下,AI)と呼ばれる新しい交差点概念が海外にて提案されている.本研究ではAIが我が国でも交通制御の選択肢の1つになり得るという仮説のもと,適用に向けた知見を得ることを目的とする.日本に存在する交差点からAIの適用可能性があると考えられる交差点を選定し,観測データを基本入力値としたシミュレーションを用いてAIを仮想再現し,交差点処理性能評価を行った.また,従来型交差点と構造が大きく異なるAIを日本人ドライバーが迷いや違和感なく運転できるかどうかドライビングシミュレータを用いて検証した.その結果,我が国におけるAIの適用領域の目安を示し,日本人ドライバーにとってAIは工夫次第で受容性があることを明らかにした.