著者
長崎 郁
雑誌
北方言語研究 (ISSN:21857121)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.11-22, 2012-03-26

This paper discusses the characteristics of the proprietive suffix -n’e/-n’ in Kolyma Yukaghir. The suffix -n’e/-n’ derives denominal verbs that roughly mean “have N.” The derived verb has three syntactic functions: predicative function (in independent form), adnominal function (in participle form), and adverbial function (in converb form). A derived verb sometimes has an existential meaning, “N exists.” The main points of this paper are as following: (1) The meaning of N (possessee noun) concerns the syntax and the semantics of -n’e/-n’: (a) With an inalienable possesee noun, especially an “everyone”-type possesee noun (Tsunoda 1995), N-n’e/-n’ is usually used with a modifier, otherwise the derived verb indicates “have special (many, big, etc.) N.” (b) With an alienable possessee noun, N-n’e/-n’ implies not only typical possession but also possession at that very moment, for example, “wear N,” “be with N,” and “carry N.” (2) As compared to the existential verb l’e- with locative noun, which sometimes implies the possession meaning, the usage of -n’e/-n’ is pragmatically limited: (a) The suffix -n’e/-n’ is usually used when the possessor is treated as the topic, otherwise the existential l’e- verb is preferred. (b) The suffix -n’e/-n’ is not used when the information about the possessee is requested; in such a case, the existential l’e- verb is preferred.

1 0 0 0 OA 本草發揮4卷

著者
明徐彦純撰
巻号頁・発行日
vol.[1], 1000
著者
神庭 重信 Kanba Shigenobu
出版者
福岡医学会
雑誌
福岡医学雑誌 (ISSN:0016254X)
巻号頁・発行日
vol.95, no.11, pp.281-285, 2004-11-25

外傷後ストレス障害(PTSD)は,テロや阪神淡路大震災などを機に一般社会にも広く認識され,受診患者数も増加している.PTSDの中核症状としては,①過覚醒(交感神経系の亢進状態が続き不眠やイライラなどが認められる),②再体験(原因となった外傷的な体験が意図しないのに繰り返し思い出されたり夢に登場したりする),③回避(体験を思い出すような状況や場面を意識的あるいは無意識的に避け続ける),および④感情や感覚などの反応性が麻痺する,の4つが挙げられる.こうした臨床症状の生物学的本態は,強度の情動ストレスを受けたという記憶(情動記憶)が強く刻み込まれてしまうことにあると考え,動物モデルをもちいて,PTSDのメカニズムの研究を進めてきた.そのターゲットは,海馬における,CREBと呼ばれる遺伝子転写調節因子のダイナミクスと神経新生と呼ばれる現象である.ここではその一部の結果を紹介する.
著者
村田 浩一 柳井 徳麿 吾妻 健 宇仁 茂彦
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.65, no.8, pp.945-947, 2003-08-25
被引用文献数
1 20

膵内分泌腺癌が原因で死亡した飼育下の成雌ユキヒョウ(Uincia uncia)の右心室内および肺動脈内にフィラリア成虫3隻の寄生を認めた.虫体の計測値は犬糸状虫(Dirofilc immitis)のものとほとんど一致しており,形態およびミトコンドリアDNA COI領域の比較においてもD.immitisと遠いが認められなかった. D.immitisはこれまでネコ科動物2属3種に感染が報告されているが,新たな宿主としてユキヒョウが加えられた.
著者
野田 達夫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.182-183, 2017-04-20 (Released:2017-10-01)
参考文献数
2

私語をする,居眠りをする……など,学生が授業に集中せずクラスの秩序が失われていくさまは,新任教員にとって時に恐怖を感じさせるものとなる。筆者はこれまでに,アクティブラーニング(以下AL)型授業による授業改善に取り組んできた。本稿では,AL型授業を行った際の学生の様子について紹介する。
著者
吉利 用和 川内 義人 富永 隆治 木下 和彦 河野 博之 田中 二郎 徳永 皓一
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.263-267, 1987

Hancock弁置換219例の遠隔期におけるprirnary tissue failure (PTF)について検討した。追跡期間は1327 patient-years (平均6.4年), 遠隔死は35例, 2.600/P-Yであった。PTF 19例中18例に, 初回手術後平均7.1年で再手術が施行され(死亡率11.1%), 置換部位はM弁16個, A弁2個, T弁1個であった。PTF free rateは8, 9, 10, 11年目で90, 81, 76, 55%であり, 9年目を境に急激な減少を示した。手術時年令50才未満に16例(1.6%/P-Y), 50才以上に3例(0.9%/P-Y)PTFが発生し, 若年者に発生し易い傾向を認めた。摘出弁所見では, tissue over ingrowth2例, fibrocalcific obstruction 2例, 石灰沈着を伴う弁硬化2例の計6例が弁開放不全を呈し, 残り13例が弁尖断裂, 穿孔による弁逆流不全を示した。術後9年を境にHancock弁の耐久性の限界が示唆されたが, PTFの機序に関しては今後の観察が必要である。
著者
関村 オリエ
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2019年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.271, 2019 (Released:2019-03-30)

近代核家族の概念に下支えされてきた性別役割分業が終焉を迎えつつある中で、都市郊外空間の地域社会は新たな変容を続けている。それは、働き盛りの父親たちによる地域への参加である。もっぱら生産領域において賃金労働に勤しんできた男性たちによる再生産領域での動向は、どのような展開を見せているのであろうか。本研究の目的は、子どもを育てる父親たちに着目することで、子育てを足掛かりとした彼らの地域参加やそこでの実践を明らかにしようとするものである。本研究では、インタビュー調査により収集した語りなどを中心とした質的データを使用した。調査対象地域は、京阪神大都市圏において大規模な郊外住宅地域が広がる大阪府豊中市であり、対象者は子どもを育てる30代~50代の父親たちである。彼らは、会社員や自営業者として現役で働きながら、地元のサークル活動や任意団体、PTAなどに参加し、さまざまな地域の活動に従事する人々である。インタビュー調査では、世帯構成、生活実態、地域・家庭との関わり方などを把握するための質問票を用いて、対面式で尋ねた。本研究で焦点を当てた父親たちは、任意団体や自治会、そして子どものPTA活動への参与、これらを通じた地元住民や地域の人々との交流により、都市郊外空間の地域社会における新たな関係の構築を試みていた。彼らは、自らの子どもたちが学び、生活を送る場である地域をより良くしたいという強い動機から、地域活動への参加を果たし、精力的に活動を行っていた。教育や環境などに取り組む彼らの事例は、男性たちが、職場を軸とした生産労働に従事する行為主体のみならず、地域を中心とした生活者としての行為主体でもあるという新たな側面を伺わせるものであった。ただし、生活の基盤となる家庭内における家事やケア労働については、分担をめぐって限定的であり、その参与に必ずしも積極的ではない人も存在した。本研究では、男性たちの地域参加やその実践・認識が、実は生産領域に由来するものであることが見えてきた。
著者
しのぶ 編
出版者
金槙堂
巻号頁・発行日
vol.後編, 1901

1 0 0 0 OA 少国民年鑑

出版者
東雲堂
巻号頁・発行日
vol.昭和17年版, 1941